JPH0564643U - 空調用吹出グリル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 吹出グリルによって局部的な層流を作り出
し、これにより設備を大幅に軽減し、かつ既設建物への
装着を可能とする。 【構成】 空調機２の吹出口を予め定めた形状とし、こ
れに多数の小孔１Ｈを穿孔したパンチングメタル１１を
配設し、この外周を囲むようにして細幅のスリット孔１
２及びガイドベーン１３を配設して、吹出グリル１を一
体に形成する。このため吹出口が小面積であってもパン
チングメタル１１により吹き出される冷風の外周部はス
リット等によりパンチングメタル部により吹き出される
風速よりも速い層流が形成される。この局部的な層流に
よりエアーカーテンの作用をしてクリーンルーム内の層
流が形成され、高いクリーン度を保つことができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は所要吹出断面を有する吹出口周囲に均一な層流を形成し、かつ吹出口 前面にわたって吹き出すようになした空調用吹出グリルに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

クリーンルーム等において空調を行う場合、室内のクリーン度を予め設定した 値とするために、クリーン度に応じて層流方式と、乱流方式とがある。しかし高 クリーン度を要求される場合には、おもに層流方式が採用されている。このクリ ーンルーム全体を層流とするためには天井全体を吹出口とする大がかりな設備を 必要としている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし従来の天井全体を層流形成用の吹出口とするには、吹出グリルの設置ス ペースが大となると共に、コストが高くなる欠点がある。更に天井全面にＨＥＰ Ａフィルタを取り付けているので、その保守点検に手数を要し、既設の建物への 取り付けは全く不可能である。

【０００４】 本考案は吹出グリルによって局部的な層流を作り出すことにより天井全体を層 流にする方式に比べ設備を大幅に軽減し、かつ既設建物への装着を可能とするこ とを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記目的を達成するためになしたもので、空調機及びダクトの吹出口 に吹出中央部全体にわたって多数の小孔を有するパンチングメタルを配設し、そ の外周部に均一な層流吹出を可能とするスリット及びガイドベーンを配設してな ることを要旨とする。

【０００６】

【作用】

吹出口を予め定めた形状とし、これに多数の小孔を穿孔したパンチングメタル を配設し、この外周を囲むようにして細幅のスリット孔及びガイドベーンを配設 して、吹出グリルを一体に形成する。このため吹出口が小面積であってもパンチ ングメタルにより吹き出される冷風の外周部はスリット等によりパンチングメタ ル部により吹き出される風速よりも速い層流が形成される。この局部的な層流に よりエアーカーテンの作用をしてクリーンルーム内の層流が形成され、高いクリ ーン度を保つことができる。

【０００７】

【実施例】

以下本考案空調用吹出グリルを図示の実施例にもとづいて説明する。 図において１は空調機本体２の吹出口または吹出ダクト先端に取り付けられる 吹出グリルの本体で、この吹出グリル１は図１，図２に詳示する如く所要の吹出 断面を有する吹出口に装着されるように構成され、その中央部位置には多数の小 孔１Ｈを穿孔したパンチングメタル１１を配し、その外周部にスリット孔１２を 設けて一体とする。

【０００８】 これは所要の大きさで、吹出口のほぼ全面にわたる大きさとし、このパンチン グメタル１１の四周にそれぞれパンチングメタルの横幅、及び縦幅にほぼ匹敵す る長さを有する細長い吹出口となるスリット孔１２を有する枠材（ガイドベーン ）１３を配設して枠状とし、このパンチングメタル１１と一体とし、これを本体 ２又は吹出ダクト先端の吹出口へ装着できるようになす。

【０００９】 またこのスリット孔１２にガイドベーンを設ける。このスリット孔１２等のス リット開口部はこのスリット部を通過する風速がパンチングメタル部を通過する 風速よりも速くなるように、その幅を定めるものとする。

【００１０】 したがって上述のように構成される吹出グリルを、図３に示す実施例において 、その空調機本体の吹出口に直接取り付けると、吹出口より出た風はパンチング メタルの小孔と、その周囲のスリット孔とを経て吹き出される。この時、スリッ ト孔を通過する風速が速くなるようにスリット孔が設定されており、しかもスリ ット孔には下方に吹き出すようにガイドベーンを設けているので、スリット孔よ りの下方への速い風を利用し、パンチングメタルの小孔より吹き出される弱い風 の周囲にエアーカーテンが構成される。これによりパンチングメタルの小孔によ り吹き出される風は下方に向かった弱い層流となり、かつ必要な箇所にのみクリ ーン度を向上できるものとなる。

【００１１】

【考案の効果】

本考案空調機の吹出グリルは空調機の吹出口に吹出中央部全体にわたって多数 の小孔を有するパンチングメタルを配設し、その外周部に均一な層流吹出を可能 とするスリット及びガイドベーンを配設してなるため、不必要な空間への送風を 減少でき、省エネルギー化を図れると共に、スペースを小さくすることができる 利点を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案空調用吹出グリルの正面図である。

【図２】同断面図である。

【図３】空調機本体へ装着した実施例の説明図である。

【符号の説明】

１ 吹出グリルの本体 １Ｈ パンチングメタルの小孔 １１ パンチングメタル １２ スリット孔 ２ 空調機本体 １３ ガイドベーン

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 空調機の吹出口に吹出中央部全体にわた
   って多数の小孔を有するパンチングメタルを配設し、そ
   の外周部に均一な層流吹出を可能とするスリット及びガ
   イドベーンを配設してなる空調用吹出グリル。