JPH0564001U - 自動車用内装部品の取付構造 - Google Patents

自動車用内装部品の取付構造

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JPH0564001U
JPH0564001U JP524492U JP524492U JPH0564001U JP H0564001 U JPH0564001 U JP H0564001U JP 524492 U JP524492 U JP 524492U JP 524492 U JP524492 U JP 524492U JP H0564001 U JPH0564001 U JP H0564001U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 側縁に沿って、下側に向くフランジ部を備え
た自動車用内装部品を車体パネルに取付ける自動車用内
装部品の取付構造において、内装部品の変形を防止する
ことにより、フランジ部と車体パネルとの間のスキ発生
を解消することを目的とする。 【構成】 内装部品10の裏面に設定されるクリップ取
付座20として、クリップ30を装着するクリップ着座
部22と、このクリップ着座部22を中心として、フラ
ンジ部13と反対方向に位置する突起23とを設置する
ことにより、内装部品10を車体パネル40に取付けた
際、車体パネル40と突起23との反発力をフランジ部
13に作用させ、フランジ部を車体パネル40に密着さ
せる方向に付勢する付勢力として利用することにより、
フランジ部13と車体パネル40との間のスキ発生を防
止する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、内装部品をクリップを介して車体パネルに取付ける自動車用内装 部品の取付構造に関するもので、特に、内装部品の変形を矯正する機能を付与し た自動車用内装部品の取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、自動車室内に装着されるドアトリム等の内装部品の外観意匠性を高める ために、立体感を付与したり、複雑な曲面形状に成形するものが多くなっている 。
【0003】 図5,図6は自動車のフロントドアに内装されるドアトリム1を示すもので、 ドアトリム1は、所要形状にプレス成形された樹脂芯材2の表面にクッション層 を裏打ちした樹脂シート等からなる表皮材3を貼着して構成されており、特に、 立体感を強調し、かつ後述するクリップ取付座等の取り付け部材を隠すために、 ドアトリム1の後端縁に沿って下側に向くフランジ部4が設定されている。
【0004】 そして、このドアトリム1を車体パネル5に取付けるために、樹脂芯材2の裏 面に合成樹脂の射出成形体からなるクリップ取付座6が超音波溶着等により接合 固定されており、このクリップ取付座6に装着されるクリップ7を車体パネル5 の取付孔5a内に圧入嵌合させることにより、ドアトリム1を車体パネル5に取 付けるようにしている。
【0005】 なお、ドアトリム1の表面側縁部は、センターピラーパネル8に挾着されるウ エルトボデーサイド9のシーリングラバー9aと弾接している。
【0006】 また、クリップ7を車体パネル5の取付孔5aに取付けた際、クリップ7の弾 性により、図6中F1の外力がドアトリム1の取付方向に作用し、フランジ部4 の先端部4aが車体パネル5と当接して、スキが発生しないように工夫されてい る。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、ドアトリム1に変形が生じた場合、特に、図7に示すように、 後端縁部分が室内側に向く反りとなった場合、クリップ7の弾性によりドアトリ ム1の取付方向に力が加わるように設定されていても、フランジ部4の先端4a と車体パネル5との間にスキが発生し、車体パネル5が露出したり、クリップ取 付座6等の取付部材が見えてしまう等の不具合が指摘されている。
【0008】 また、ドアトリム1の後端縁部分が変形した場合、上述したように見栄え上の 低下を招くとともに、ドアを閉鎖した際、ウエルトボデーサイド9のシーリング ラバー9aとの良好な密着が得られず、シール機能の低下やドア閉鎖時における 感触の悪さ等の欠点が指摘されている。
【0009】 加えて、ドアトリム1に室内側から外力が加わった際、クリップ取付座6を支 点として、フランジ部4に浮きが生じるという不具合もあった。
【0010】 この考案は、このような事情に鑑みてなされたもので、本考案の目的とすると ころは、フランジ部を備えたドアトリム等の内装部品において、内装部品の変形 を矯正することにより、フランジ部と車体パネルとの間のスキをなくし、見栄え の向上を図るとともに相手部品とのミスマッチングを防止して品質機能を高めた 自動車用内装部品の取付構造を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案は、側縁に沿って下側に向くフランジ部を 設けた自動車用内装部品の裏面にクリップ取付座を設定し、このクリップ取付座 に装着したクリップを車体パネルの取付孔内に圧入嵌合させることにより取付け る自動車用内装部品の取付構造において、前記クリップ取付座は、クリップを装 着するクリップ着座部と、クリップ着座部を中心にしてフランジ部と反対方向に このフランジ部の高さとほぼ同一の高さに設定され、車体パネルとその先端が当 接する突起とを備えたことを特徴とする。
【0012】
【作用】
以上の構成から明らかなように、内装部品を車体パネルに取付けた際、万一内 装部品に変形が生じても、突起と車体パネルとが当接し、両者の反発力により、 フランジ部に車体パネル側に向く付勢力が加わるため、フランジ部先端は車体パ ネルと常時密着し、両者間にスキが生じることがない。
【0013】
【実施例】
以下、本考案による自動車用内装部品の取付構造の実施例について、添付図面 を参照しながら詳細に説明する。
【0014】 図1は本考案による取付構造の第1実施例を適用した自動車用ドアトリムを示 す斜視図、図2は自動車用ドアトリムを車体パネルに取付けた状態を示す要部断 面図、図3は本考案の第2実施例の取付構造を適用したドアトリムの裏面側の構 成を示す斜視図、図4は本考案のさらに別実施例を示すもので、ドアトリムを車 体パネルに取付けた状態を示す断面図である。
【0015】 図1,図2において、自動車用ドアトリム10は、所要形状に成形された樹脂 芯材11の表面側に表皮材12を貼着して構成されている。
【0016】 さらに詳しくは、上記樹脂芯材11は、ポリプロピレン樹脂と木粉とを適宜配 合比で混合したものをTダイ押出成形機によりシート状に押出し、加熱軟化させ たのち、所要形状にコールドプレス成形することにより成形されるとともに、上 記表皮材12は、PVCシートの裏面にポリエチレンフォーム等のパッド層をラ ミネートしたものを使用し、樹脂芯材11のコールドプレス成形時、樹脂芯材1 1の表面側にラミネート一体化される。
【0017】 さらに、この自動車用ドアトリム10は、造形上の要求から、後端縁に沿って 下側に向くフランジ部13が設定されており、このフランジ部13により、ドア トリム10に立体感を強調するとともに、後述するクリップ取付座等の取付部材 を目隠しする機能を備えている。
【0018】 ところで、本考案の特徴は、この自動車用ドアトリム10の取付構造において 、ドアトリム10の変形を未然に防止することにより、フランジ部13と車体パ ネル40との間にスキが発生するのを確実に防止する点にある。
【0019】 すなわち、この実施例によれば、樹脂芯材11の裏面に接合固定されるクリッ プ取付座20は、ポリプロピレン樹脂の射出成形体からなり、両側に取付用フラ ンジ21を備え、中央にクリップ30を装着するクリップ着座部22が取付用フ ランジ21より1段高く形成されている。
【0020】 さらに、一方側の取付用フランジ21a(クリップ着座部22を中心として、 フランジ部13と反対方向の側に設置される取付用フランジを指す)に突起23 が一体に設けられており、この突起23は、クリップ着座部22よりも高く設定 されており、フランジ部13とほぼ同一高さに設定されている。
【0021】 そして、ドアトリム10の樹脂芯材11裏面に上記構成のクリップ取付座20 を超音波溶着等により接合固定したのち、クリップ着座部22に装着したクリッ プ30を車体パネル40の取付孔41内に圧入嵌合させることにより、ドアトリ ム10を車体パネル40に取付ければ、クリップ取付座20のクリップ着座部2 2において、クリップ30の樹脂弾性により取付方向にF1の力が作用するが、 その反発力として、車体パネル40からフランジ部13にF2、車体パネル40 から突起23の先端部にF3の外力がそれぞれ作用することになる。
【0022】 したがって、ドアトリム10の成形時、変形が生じていても、ドアトリム10 を車体パネル40に取付けた際、車体パネル40と突起23との反発力がフラン ジ部13に作用し、フランジ部13が車体パネル40側に付勢されるため、フラ ンジ部13の先端部13aと車体パネル40との間にスキが生じることがなく、 車体パネル40やクリップ取付座20が外部に露出することがなく、外観意匠性 が著しく向上するとともに、図示はしないが、センターピラーパネルに装着され るシーリングラバー等の相手部品に対する良好なシール性能が得られ、ドアの開 閉操作時、操作感触が悪くなるという従来不具合を有効に解決できる。
【0023】 さらに、突起23が車体パネル40と当接し、その反発力として、フランジ部 13が車体パネル40と密着する方向に付勢されているため、環境温度の変動等 があっても、従来のように変形することがなく、長期使用によっても初期形状を 維持できる。
【0024】 尚、クリップ取付座20は、超音波溶着の他に、リベット等による機械止め固 定されても良い。
【0025】 次いで、図3は本考案による内装部品の取付構造の別実施例を示すもので、本 実施例においては、クリップ着座部22と突起23とを樹脂芯材11と一体に形 成したものである。
【0026】 この実施例によっても、突起23と車体パネル40との反発力により、フラン ジ部13が車体パネル40と密着する方向にフランジ部を付勢することができ、 フランジ部13と車体パネル40とのスキが生じることがなく、従来の見栄え並 びに性能上の不具合が改善されるのは上述実施例と同様であるが、本実施例にお いては、クリップ着座部22,突起23を樹脂芯材11と一体成形できるため、 取付工数の削減によるコストダウンが見込める利点がある。
【0027】 さらに、図4に示すものは、本考案による内装部品の取付構造のさらに別実施 例を示すもので、この実施例では突起23の先端にさらに尖鋭状のロケート用凸 部24を形成し、このロケート用凸部24が嵌合する嵌合孔42が車体パネル4 0に対応設置されている。
【0028】 したがって、この実施例によれば、フランジ部13と車体パネル40との間の スキ防止という上述実施例同様の作用効果のほかに、突起23の先端に設けたロ ケート用凸部24を車体パネル40の嵌合孔42内に嵌合させることにより、ク リップ取付座20の位置決めを簡単かつ正確に行なうことができ、クリップ取付 座20にロケート機能を付与するとともに、突起23の凸部24を車体パネル4 0の取付孔42内に嵌合させることにより、誤着防止の機能も同時に備えている 。
【0029】
【考案の効果】
以上説明した通り、本考案による自動車用内装部品の取付構造は、内装部品裏 面に設定されるクリップ取付座として、クリップを装着するクリップ着座部と、 このクリップ着座部を中心としてフランジ部と反対方向に位置する突起とを設け 、この突起の先端と車体パネルとの間の反発力をフランジ部に作用させ、フラン ジ部の先端を車体パネルに密着させる付勢力として利用するという構成であるた め、内装部品のフランジ部は常時車体パネルと密着しており、フランジ部と車体 パネルとの間にスキが発生することがなく、美麗な外観が長期にわたり得られる とともに、変形により相手部品との間のミスマッチングが起因して、シール性能 が低下する等の従来不具合を有効に解決できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案による自動車用内装部品の取付構造の第
1実施例を適用した自動車用ドアトリムを示す斜視図。
【図2】図1中II−II線断面図。
【図3】本考案による自動車用内装部品の取付構造の第
2実施例を示すドアトリムの裏面側斜視図。
【図4】本考案による自動車用内装部品の取付構造の第
3実施例を適用したドアトリムを車体パネルに取付けた
状態を示す断面図。
【図5】従来の自動車用ドアトリムを示す斜視図。
【図6】図5中VI−VI線断面図。
【図7】従来の内装部品の取付構造の不具合点を示す説
明図。
【符号の説明】
10 自動車用ドアトリム 11 樹脂芯材 12 表皮材 13 フランジ部 20 クリップ取付座 21 取付用フランジ 22 クリップ着座部 23 突起 24 ロケート用凸部 30 クリップ 40 車体パネル 41 取付孔 42 嵌合孔

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 側縁に沿って下側に向くフランジ部(1
    3)を設けた自動車用内装部品(10)の裏面にクリッ
    プ取付座(20)を設定し、このクリップ取付座(2
    0)に装着したクリップ(30)を車体パネル(40)
    の取付孔(41)内に圧入嵌合させることにより取付け
    る自動車用内装部品の取付構造において、 前記クリップ取付座(20)は、クリップ(30)を装
    着するクリップ着座部(22)と、クリップ着座部(2
    2)を中心にしてフランジ部(13)と反対方向にこの
    フランジ部(13)の高さとほぼ同一の高さに設定さ
    れ、車体パネル(40)とその先端が当接する突起(2
    3)とを備えたことを特徴とする自動車用内装部品の取
    付構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017039342A (ja) * 2015-08-18 2017-02-23 しげる工業株式会社 車両用内装

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JPS60119642U (ja) * 1983-10-07 1985-08-13 しげる工業株式会社 ドアトリム組み付け構造

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