JPH0563333U - 机におけるパネル取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 天板の後縁に沿ってダクト開口部を有する机
において該天板の後縁に立設されるパネルの取付構造に
関し、机へパネルを簡単に取付け可能とし、しかも机の
側方に他の机や障害物があってもパネルの取付け、取外
しが可能なものである。 【構成】 机天板（4)後縁に沿って形成されたダクト開
口部（6)に臨む配線ダクト（9)内に前後に所定空間を設
けて支持杆体(11)を横設し、該支持杆体にパネル（2)両
側部に下設した取付金具(10)の前後狭持片(13)(14)を嵌
合し且つ締着して天板後縁に沿ってパネルを立設し、前
記ダクト開口部には後縁に弾性縁部材(29)を有するダク
トカバー（7)を装着して開口部後縁と弾性変形した縁部
材間に取付金具の首部(15)を通してなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、机におけるパネル取付構造に係り、更に詳しくは天板の後縁に沿っ てダクト開口部を有する机において該天板の後縁に立設されるパネルの取付構造 に関する。

【０００２】

【従来の技術】

通常、上記のような机へのパネル取付構造としては、机天板、あるいは幕板の の側端面にパネル取付金具を側方からネジ止め等して取付けている。

【０００３】 ところが、上記のように天板あるいは幕板の側方からのパネル取付金具の取付 け作業は面倒で作業性が悪く、しかも机を横に並べた場合や机を壁に接して配置 した場合には、机へのパネルの取付け、取外し作業は極めて困難であった。

【０００４】 また、従来はパネルの取付位置が決められており、そのためパネルの横幅は机 天板の寸法に応じて一定であった。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、机へパネルを簡単に 取付け可能とし、しかも机の側方に他の机や障害物があってもパネルの取付け、 取外しが可能な机におけるパネル取付構造を提供する点にある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、前述の課題解決のために、机天板後縁に沿って形成されたダクト開 口部に臨む配線ダクト内に前後に所定空間を設けて支持杆体を横設し、該支持杆 体にパネル両側部に下設した取付金具の前後狭持片を嵌合し且つ締着して天板後 縁に沿ってパネルを立設し、前記ダクト開口部には後縁に弾性縁部材を有するダ クトカバーを装着して開口部後縁と弾性変形した縁部材間に取付金具の首部を通 してなる机におけるパネル取付構造を構成した。

【０００７】

【作用】

以上の如き内容からなる本考案の机におけるパネル取付構造は、パネル両側部 に下設した取付金具を天板後縁に沿って形成されたダクト開口部から配線ダクト 内に挿入し、該取付金具の前後狭持片を配線ダクト内に前後に所定空間を設けて 横設した支持杆体に上方から嵌合し且つ締着することにより取付け、そしてダク ト開口部にダクトカバーを装着することにより、その装着時に後縁に設けた縁部 材が弾性変形して取付金具の首部を包み込むように該開口部を閉止するのである 。ここで、配線ダクト内に横設した支持杆体と取付金具の前後狭持片との嵌合位 置は任意に設定可能であり、それによりパネルの取付位置が自由に変更でき、し かもパネルの横幅も任意である。

【０００８】

【実施例】

次に添付図面に示した実施例に基づき更に本考案の詳細を説明する。

【０００９】 図１は本考案に係る机を示し、図２はその要部分解斜視図を示し、図中１は机 、２は机１の後端縁に沿って立設されるパネルをそれぞれ示している。本実施例 の机は、両側の側脚３，３の上端面にその後部を余して天板４を取付けるととも に、後端面に上端を該天板４と面一となして幕板５を取付け、天板４の後端縁と 幕板５の上端縁間に沿って横長のダクト開口部６を形成し、該開口部６にはダク トカバー７を取付け、その下方にはカバー８で囲まれた配線ダクト９を形成した ものである。

【００１０】 前記パネル２の両側部には取付金具10，10が下設されるとともに、前記配線ダ クト９内には前後に所定空間を形成した支持杆体11が横設されており、前記取付 金具10を支持杆体11に取付けて、机１の後端縁に沿ってパネル２を立設するので ある。

【００１１】 更に詳しくは、前記取付金具10は、図３に示すように上部に正面視Ｌ字形のパ ネル２への固定部12を形成し、下部には前狭持片13と後狭持片14を前後に設けて 側方及び下方は開放し、また中間部は偏平な首部15となしている。具体的には、 固定部12は正面視Ｌ字形の金具で形成し、後狭持片14と首部15は側面視倒Ｌ字形 の金具で形成し、そして前狭持片13は側面視クランク状の金具で形成し、それぞ れの金具を溶接して一体化している。しかし、一枚物の金属板から取付金具10を 形成することも可能である。また、前狭持片13と後狭持片14の間隔は、前記支持 杆体11の前後幅と略一致させるとともに、前狭持片13の上部は後方へ略直角に折 曲されて後狭持片14に接合し、水平な当止片16となしている。更に、前狭持片13 の中央部にはボルト17が螺合され、その先端は前狭持片13と後狭持片14の間に空 間に突出可能となしている。ここで、前記ボルト17は、頭付きボルト17でも、螺 軸の一端に割り溝を形成したものでも良く、工具にて容易に回転螺進退可能なも のであれば採用し得る。尚、図示したものはパネル２の正面に向かって右側に取 付ける取付金具10を示し、左側には左右反対称の同様な取付金具10を取付ける。 図４は、両側部に取付金具10，10を下設したパネル２を示している。

【００１２】 そして、図５に示す如く、前記ダクト開口部６の下方に位置する配線ダクト９ 内には、横方向に断面四角形のビーム状支持杆体11が横設されている。例えば、 この支持杆体11は、幕板５の内面に沿って横設された断面略コ字形の補強部材18 にスペーサー19を介して取付けられている。更に具体的には、前記支持杆体11の 一側面にビス20の頭部が通過可能な大孔21を形成し、その対向他側面にはビス20 の頭部が係止可能な小孔22を形成し、該大孔21から挿入したビス20の螺軸を小孔 22から突出させ、該螺軸に円筒状のスペーサー19を挿通した後、前記補強部材18 に形成した螺孔23又は通孔に螺入して取付ける。このように支持杆体11は前後に 所定空間を設けて横設されている。即ち、前記スペーサー19によって支持杆体11 の後面と補強部材18との間に前記取付金具10の後狭持片14が挿入可能な間隙を形 成している。

【００１３】 前記ダクトカバー７の後部下面には、図５に示すように複数の脚片24，…を該 ダクトカバー７の長手方向にスライド移動可能に嵌着し、該脚片24の下端係合部 25を前記支持杆体11の上部に係止可能となし、更にダクトカバー７の下面前部に は、天板４の後端縁に係止するための係止段部26を形成し、天板４の後端面に固 固着した後縁部材27の突縁28に係止可能となしている。また、ダクトカバー７の 後端には、ゴム等の弾性力を有する素材で断面略Ｕ字形等に成形された縁部材29 が固着されている。尚、この縁部材29は、ダクトカバー７と一体成形することも 可能で、その場合には縁部材29に相当する部分を二色成形によって弾力性を付与 する。前記ダクトカバー７をダクト開口部６に装着した際には、縁部材29は幕板 ５の上端縁に密接するが、配線コードを挿通する場合には、該縁部材29が弾性変 形して退避する。

【００１４】 しかして、机１にパネル２を取付けるには、図６に示すように先ずダクトカバ ー７を外した状態で、パネル２の両側部に下設した取付金具10，10をダクト開口 部６から挿入して前狭持片13と後狭持片14及び当止片16を、配線ダクト９内に横 設した支持杆体11に上方から嵌合し、ボルト17を螺合してその先端を支持杆体11 の前面に押圧して締着する。その状態で、取付金具10の首部15はダクト開口部６ の後縁、即ち幕板５の上端縁に沿って立設されている。それから、前述の如くダ クト開口部６にダクトカバー７を装着するのであるが、この際に取付金具10の首 部15に対応する縁部材29は弾性変形して退避し、図６及び図７に示すように該縁 部材29と幕板５上端縁で首部15を包み込むように取付けられる。

【００１５】 図８に示したパネル２は、その横幅が天板４の略半分に設定され、上縁が円弧 状に形成されたものであり、その両側部には前記同様の取付金具10，10が下設さ れている。この形状のパネル２は、図９に示すように、二枚用いて互いに接合し た状態で、前記同様に机１に立設することが可能である。

【００１６】 本考案によれば、取付金具10と支持杆体11の取付位置の変更は自由に行えるの で、パネル２の横幅に対する制約がないばかりでなく、横に並べた二つの机１， １にわたってパネル２を取付けることも可能となる。

【００１７】

【考案の効果】

以上にしてなる本考案の机におけるパネル取付構造は、机天板後縁に沿って形 成されたダクト開口部に臨む配線ダクト内に前後に所定空間を設けて支持杆体を 横設し、該支持杆体にパネル両側部に下設した取付金具の前後狭持片を嵌合し且 つ締着して天板後縁に沿ってパネルを立設し、前記ダクト開口部には後縁に弾性 縁部材を有するダクトカバーを装着して開口部後縁と弾性変形した縁部材間に取 付金具の首部を通してなるので、パネル両側部に下設した取付金具の前後狭持片 を配線ダクト内に横設した支持杆体に上方から嵌合し且つ締着するだけで取付け ることができ、その取付け、取外し作業は机の正面側からのみで行うことができ 、極めて作業性に優れたものである。また、支持杆体と取付金具の前後狭持片と の嵌合位置は任意に設定可能であるので、パネルの取付位置を自由に変更するこ とができ、しかもパネルの横幅に対する制約がなく、商品展開上有利である。更 に、ダクト開口部にダクトカバーを装着することにより、その装着時に後縁に設 けた縁部材が弾性変形して取付金具の首部を包み込むように該開口部を閉止する ので、外観性を損なうこともないのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る机の全体斜視図である。

【図２】その要部分解斜視図である。

【図３】取付金具の全体斜視図である。

【図４】取付金具を取付けた状態のパネルの一部省略正
面図である。

【図５】机にパネルを取付ける前の状態を示す要部縦断
面図である。

【図６】机にパネルを取付けた後の状態を示す要部縦断
面図である。

【図７】同じく要部拡大斜視図である。

【図８】パネルの他の実施例を示す簡略正面図である。

【図９】図８に示したパネルの二枚を机に取付けた状態
を示す簡略正面図である。

【符号の説明】

１ 机 ２ パネル ３ 側脚 ４ 天板 ５ 幕板 ６ ダクト開口部 ７ ダクトカバー ８ カバー ９ 配線ダクト 10 取付金具 11 支持杆体 12 固定部 13 前狭持片 14 後狭持片 15 首部 16 当止片 17 ボルト 18 補強部材 19 スペーサー 20 ビス 21 大孔 22 小孔 23 螺孔 24 脚片 25 係合部 26 係止段部 27 後縁部材 28 突縁 29 縁部材

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 小畑 広永 東京都渋谷区恵比寿南３丁目９番11号 有 限会社ヒロデザイン研究所内 (72)考案者 狩野 徹也 東京都渋谷区恵比寿南３丁目９番11号 有 限会社ヒロデザイン研究所内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 机天板後縁に沿って形成されたダクト開
   口部に臨む配線ダクト内に前後に所定空間を設けて支持
   杆体を横設し、該支持杆体にパネル両側部に下設した取
   付金具の前後狭持片を嵌合し且つ締着して天板後縁に沿
   ってパネルを立設し、前記ダクト開口部には後縁に弾性
   縁部材を有するダクトカバーを装着して開口部後縁と弾
   性変形した縁部材間に取付金具の首部を通してなること
   を特徴とする机におけるパネル取付構造。