JPH0562920B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、組成物中に含まれる酵素が優れた貯
蔵安定性を有する水性酵素液体洗剤組成物に関す
る。 酵素を水性液体洗剤組成物に中に配合した場合
その活性が経時時に消失することは当業界で公知
であり、組成物中に酵素安定化物質（enzyme−
stabilizing system）を含有させることによつて
酵素活性の消失を抑制する各種提案もなされてい
る。 本発明は、水性酵素液体洗剤組成物中に或る種
の保存剤を含有させると酵素活性の消失が抑制さ
れるという知見に基くものである。 保存剤（preservatives）は微生物の成長を絶
滅乃至抑制する化合物であるから、保存剤はその
化学的構造に応じて酵素に対して何らの作用をも
及ぼさないか或いは負の作用を及ぼすと予想され
てきた。これに反して、或る種の保存剤が酵素活
性に正の作用を有し酵素の不活性化速度をかなり
抑制することは全く予期せぬことである。 本発明で使用される特定の保存剤は分子中にイ
ソチアゾリノン骨格を有する化合物である。典型
的な前記化合物としては、１，２−ベンズイソチ
アゾリン−３−オン、５−クロロ−２−メチル−
４−イソチアゾリン−３−オン及び２−メチル−
４−イソチアゾリン−３−オンが例示される。 洗浄組成物の全量に対して0.001〜0.1重量％の
保存剤を配合することにより、酵素の不活性化を
が顕著に抑制されることが判明した。 従つて、本発明の水性酵素液体洗剤組成物にお
ける優れた酵素の貯蔵安定性は、分子構造中にイ
ソチアゾリノン骨格を有する保存剤を0.001〜0.1
重量％組成物中に配合することにより得られる。 本発明の酵素液体洗剤組成物は必須成分として
洗剤活性物質と酵素とを含む。 洗剤活性物質としては石ケン，アニオン合成洗
剤，ノニオン合成洗剤，カチオン合成洗剤または
両性合成洗剤、或いはこれらの混合物が挙げられ
る。 ノニオン合成洗剤を単独或いはカチオン合成洗
剤との混合の形態で使用することが好ましい。 組成物中に占める洗剤活性物質の総量は通常５
〜70重量％であり、好ましくは10〜40重量％であ
る。 本発明で使用され得る酵素はプロテアーゼであ
る。組成物中の酵素の量は0.001〜10重量％であ
る。 本発明組成物が更に他の任意成分例えば香料，
着色料，汚れ懸濁化剤（soil−suspending
agents），他の酵素安定化剤，ビルダー，漂白剤，
漂白前駆物質，ハイドロトロープ，溶媒，懸濁
剤，発泡抑制剤等を含有していてもよい。 本発明を実施例を参照しながら説明する。 実施例 15.0重量％のC₁₃−C₁₅第一線状アルコール−７
モルエチレンオキシド縮合物，1.5重量％のジ
（ソフト獣脂）ジメチルアンモニウムクロライド，
５重量％の工業変性アルコール，５重量％のプロ
ピレングリコール，1.5重量％のホウ砂（10水和
物），0.25重量％の香料，0.001重量％の着色料，
0.34重量％のプロテアーゼ（Alcalase ，Novo
製），保存剤及び残部脱イオン水から成る組成物
を調製した。 前記プロテアーゼの蛋白分解活性は１mgにつき
６グリシンに相当する。 保存剤として、１，２−ベンズイソチアゾリン
−３−オンを各種濃度にて添加し、調製直後及び
37℃で、４週間貯蔵後の残留酵素活性（Gu／mg）
を測定した。比較のために、保存剤を全く含まな
い組成物と、0.075重量％のホルムアルデヒドを
添加した組成物を用意した。 次の結果が得られた。 【表】

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ５〜70重量％の洗剤活性物質と0.001〜10重
   量％のプロテアーゼと残部水性媒体とから成る酵
   素液体洗剤組成物であつて、分子構造中にイソチ
   アゾリノン骨格を有する保存剤を0.001〜0.1重量
   ％含むことを特徴とする組成物。 ２ 保存剤が１，２−ベンズイソチアゾリン−３
   −オン、５−クロロ−２−メチル−４−イソチア
   ゾリン−３−オンまたは２−メチル−４−イソチ
   アゾリン−３−オンである特許請求の範囲第１項
   に記載の組成物。 ３ 保存剤が１，２−ベンズイソチアゾリン−３
   −オンである特許請求の範囲第１項または第２項
   に記載の組成物。