JPH05625A - バツクドアの支持構造 - Google Patents

バツクドアの支持構造

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Publication number
JPH05625A
JPH05625A JP15316991A JP15316991A JPH05625A JP H05625 A JPH05625 A JP H05625A JP 15316991 A JP15316991 A JP 15316991A JP 15316991 A JP15316991 A JP 15316991A JP H05625 A JPH05625 A JP H05625A
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JP
Japan
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back door
opening
gas damper
force
guide member
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Application number
JP15316991A
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English (en)
Inventor
Akihide Tokoro
昭秀 所
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Publication of JPH05625A publication Critical patent/JPH05625A/ja
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  • Closing And Opening Devices For Wings, And Checks For Wings (AREA)
  • Fluid-Damping Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 使用雰囲気温度の如何に拘わらず、バックド
アの開閉操作力を略均一にすることができるバックドア
の支持構造を得る。 【構成】 バックドア14の両側部には、上に凸の疑似
インボリュート曲線状とされた長孔28が形成されたガ
イド部材26が配設されている。この長孔28へはダン
パステー16のローラ24が嵌め込まれスライド可能と
されている。また、ガイド部材26はピン32を中心と
して回転可能とされ、ガスダンパステー16の伸長力と
圧縮ばね44の付勢力とが均衡した時点でロックレバー
36が内歯40に係合してロックされる。この構造によ
れば、ダンパステー16自体にモーメントが生じること
はなく、しかも使用雰囲気温度の高低に応じてガイド部
材26のロック位置が異なるので、バックドア14の開
閉操作性を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バックドアの開閉時に
バックドアを支持するバックドアの支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】バックドアを有する車両には、バックド
アの開閉操作を行う際にバックドアを高圧の不活性ガス
が封入されたガスダンパステーで支持するように構成さ
れたものがある。この構造によれば、バックドアの全開
状態ではガスダンパステーの伸長力によるバックドアの
開方向へのモーメントがバックドアの自重による閉方向
へのモーメントに打ち勝つように設定される。従って、
バックドアの全開状態では、バックドアがガスダンパス
テーに支持されることによって、バックドアはその自重
にも拘わらず確実に開放状態を維持することができる。
【0003】ところが、従来のガスダンパステーによる
バックドアの支持構造では、ガスダンパステーの軸方向
端部がボールジョイントによってボデーの後端部及びバ
ックドアの側部に各々支持されており、ガスダンパステ
ーのバックドアへの支持位置は不変となっている。この
ため、特に1ボックス車のような鉛直状態からバックド
アを開閉させるような車両においてはバックドアの中間
開度におけるガスダンパステーによるバックドア操作モ
ーメントが最大となる。従って、バックドアの閉止時
に、乗員は中間開度で大きな操作力が必要とされ、バッ
クドアの開閉フィーリングが低下するという問題点が生
じていた。
【0004】該問題点を解消すべく、既に本件出願人に
より、バックドアへのガスダンパステーの支持位置を移
動可能にして、バックドアの開閉操作力がバックドアの
全開状態から全閉状態に亘って略均一になるような構造
が提案されている(特願平3−95113号公報参
照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記公報に開示された
構造によれば、中間開度におけるバックドアの開閉操作
力を抑えることにより、バックドアの開閉操作性の向上
が達成されるが、使用雰囲気温度の変化によってバック
ドアの開閉操作力にバラツキが生じるという問題点が残
っている。すなわち、例えば夏と冬といった使用雰囲気
温度の変化により、ガスダンパステーの伸長力に差が生
じ、バックドアの開閉操作力にバラツキをもたらすとい
う問題点が残っている。
【0006】上記事実を考慮し、本発明は、使用雰囲気
温度の如何に拘わらず、バックドアの開閉操作力を略均
一にすることができるバックドアの支持構造を得ること
が目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係るバックドア
の支持構造は、ドアヒンジ回りに開閉されるバックドア
に取り付けられ、該バックドアの開閉方向へ相対回転可
能とされた支持部材と、この支持部材に設けられ、バッ
クドア開度の増加に伴って前記ドアヒンジからの距離が
長くなるようにとった複数の支持点と、これらの複数の
支持点の各々に対応する前記バックドア開度の方向線上
の点と、を結ぶ線分によって構成される一群の線群の包
絡線を基礎としてバックドアの開方向へ凸状となるよう
に展開した疑似インボリュート曲線状の案内部と、一端
が車両後方側の端部に取り付けられ他端が前記案内部に
スライド可能に支持され、前記支持部材を介して前記バ
ックドアに伸長力を付与し該バックドアを開方向へ押し
上げるガスダンパステーと、このガスダンパステーの伸
長力に抵抗を付与する方向へ前記支持部材を付勢する付
勢手段と、前記バックドアの初期開放時において前記付
勢手段の付勢力と前記ガスダンパステーの伸長力とが均
衡した状態で前記支持部材の前記バックドアに対する相
対位置を固定するロック手段と、を有することを特徴と
している。
【0008】
【作用】上記構成によれば、バックドアの開閉途中にお
いてはバックドア開度に応じてガスダンパステーがその
案内部への支持位置をスライドさせながら伸縮する。そ
して、バックドアの全開時においては、ガスダンパステ
ーが支持部材を介してバックドアを支持する。
【0009】ここで、案内部は、包絡線を基礎としてバ
ックドアの開方向へ凸状となるように展開した疑似イン
ボリュート曲線状である。そして、この包絡線は、バッ
クドア開度の増加に伴ってドアヒンジからの距離が長く
なるようにとった複数の支持点と、各支持点に対応する
バックドア開度の方向線上の点と、を結ぶ線分によって
構成される一群の線群から作られる。この包絡線即ち疑
似インボリュート曲線と、常に伸びようとするガスダン
パステーの特性とにより、ガスダンパステーの伸長力は
常に案内部の案内面に対して直交すると共にガスダンパ
ステーの他端がバックドア開度により決められた支持位
置から案内部に沿ってずれることがなくなる。
【0010】これらのことから、ガスダンパステー自身
にモーメントが発生することはなく、バックドアの開閉
操作力が略一定となる。従って、バックドアの開閉操作
性が向上される。
【0011】また、使用雰囲気温度が変化した場合、ガ
スダンパステーの伸長力に差が生じる。しかし、本発明
によれば、支持部材がバックドアの開閉方向へ回転可能
とされているので、バックドアの初期開放時において付
勢手段の付勢力とガスダンパステーの伸長力とが均衡し
た状態でロック手段が支持部材のバックドアに対する相
対位置を固定する。
【0012】固定されることにより、ドアヒンジとガス
ダンパステーとの距離、即ちバックドアの開閉モーメン
トの腕の長さが決まる。高温時にはガスダンパステーの
伸長力が強いため支持部材のバックドア閉方向への回転
量が多くなる。従って、開閉モーメントの腕の長さが短
くなる。一方、低温時にはガスダンパステーの伸長力が
弱くなるため支持部材のバックドア閉方向への回転量が
少なくなる。従って、開閉モーメントの腕の長さが長く
なる。従って、高温時及び低温時のいずれにおいても、
バックドアの開閉モーメントが適切な値になり、使用雰
囲気温度の如何に拘わらずバックドアの開閉操作力を略
均一にすることができる。
【0013】以上のことから、バックドアの開閉操作性
が向上される。
【0014】
【実施例】図1〜図9を用いて、本発明に係るバックド
アの支持構造の一実施例について説明する。なお、これ
らの図において適宜示される矢印FRは車両前方、矢印
UPは車両上方をそれぞれ示している。
【0015】図5に示される車両10は所謂1ボックス
車で、ドアヒンジ12回りに開閉可能とされたバックド
ア14を備えている。バックドア14の車両幅方向両側
部と車両10の後端部両側との間には、それぞれガスダ
ンパステー16が掛け渡されている(なお、図5には、
片側のガスダンパステー16のみが図示されている)。
ガスダンパステー16は棒状とされており、真直棒状の
ピストンロッド18とこのピストンロッド18に同軸上
に取り付けられスライド可能なシリンダ20とを備えて
いる。ピストンロッド18のボデー側支持部18A(ピ
ストンロッド18においてシリンダ20と離間する側の
端部)と車両後方側端部とはボールジョイント(図示省
略)によって連結されている。ガスダンパステー16の
シリンダ20内には高圧の不活性ガスが封入されてお
り、このガスによりシリンダ20はピストンロッド18
から離間する方向へ付勢されている。従って、バックド
ア14の開放時にはピストンは伸長し、バックドア14
の閉止時にはピストンは短縮する。
【0016】シリンダ20の軸方向一方の端部(バック
ドア14側の端部)にはブラケット22が固着されてお
り、このブラケット22の先端部にはローラ24が軸支
されている。
【0017】バックドア14の車両幅方向両側部には、
支持部材としてのガイド部材26が配設されている。ガ
イド部材26は略矩形平板の板材とされている。このガ
イド部材26には、その中央部に案内部としての長孔2
8が形成されている。長孔28はバックドア14の開方
向側に凸状とされた曲線状とされており、かつドアヒン
ジ12側の方が曲率半径が小さくなっている。この長孔
28へは、前記ローラ24がスライド可能に嵌め込まれ
ている。従って、図3、図4に示されるように、ガスダ
ンパステー16はバックドア14の開度に伴いピストン
ロッド18のボデー側支持部18Aを中心として回転可
能とされている。
【0018】さて、ガイド部材26の長孔28の形状、
すなわちローラ24のスライド軌跡は以下に説明するよ
うにして定められている。
【0019】図6に示されるのは、バックドア開度θを
横軸に取り、ガスダンパステー16のガイド部材26へ
の最適支持位置Bを縦軸に取ったガスダンパステー支持
位置曲線である。このガスダンパステー16の最適支持
位置は、図7に示されるように、任意のバックドア開度
θi においてバックドア14の自重Wの面直角方向への
分力W1 とバックドア14のドアヒンジ12からバック
ドア14の重心までの距離Lとの力積で表されるバック
ドア14の閉方向へのモーメントM1 に対し、図9に示
されるような操作力特性(一例として、20°Cの操作
力特性)を実現するようなバックドア14の開方向への
モーメントM2 を生じさせるように決定されている。つ
まり、開方向モーメントM2 −閉方向モーメントM1
0が成り立つように設定されている。ここで、この開方
向へのモーメントM2 は、ガスダンパステー16の伸長
力Fi とドアヒンジ12からガスダンパステー16まで
の距離li との力積で表される。なお、ガスダンパステ
ー16の伸長力Fi をドアヒンジ12とガスダンパステ
ー16の支持位置までの距離Bi の位置でのガイド部材
26の長孔28の内壁面に局所的に垂直に作用させると
いう条件が付加されている。
【0020】このような諸条件から算定されたバックド
ア開度θと距離Bとから、図8に示されるような疑似イ
ンボリュート線図Yが特定される。図8において、直角
座標の原点Oはドアヒンジ12を示し、原点Oからの基
準線O−Pはバックドア14に相当する。また、原点O
からの基準線O−Qは車両10の後端面に相当する。こ
こで、略放射状に記された線分Sはガスダンパステー1
6に相当する。すなわち、この図8では、バックドア1
4を回転させる代わりに車両10の後端面を相対回転さ
せている。
【0021】この疑似インボリュート線図Yを作成する
には、まずバックドア14の長さAを半径として原点O
回りに円を記載し、この円弧上にバックドア開度θを等
間隔でプロットすると共にバックドア開度θに対応した
距離Bを基準線O−P上にプロットする。なお、プロッ
トされた距離Bが複数の支持点である。この際、バック
ドア14の全閉状態におけるガスダンパステー16のロ
ーラ24の位置からドアヒンジ12までの距離B0 が後
述する包絡線Hの原点とされる。そして、各バックドア
開度θを示す点θ1 〜θ9 (バックドア開度θの方向線
上の点)と対応する基準線O−P上の点とを結ぶことに
より任意のバックドア開度θに対応するガスダンパステ
ー16の位置(図8の線分S)が特定される。このよう
にして特定された線分Sの線群に対する包絡線Hを求め
る。この包絡線Hを原点B0 回りに凸状に展開する。こ
のとき、各線分Sの延長線と展開線との交点において局
所的に常に垂直となるように曲線設置する。このように
して形成された疑似インボリュート線図Y(全閉点B0
を始点、全開点B9 を終点)がガイド部材26の長孔2
8の形状とされており、本実施例の第1の特徴である。
【0022】本実施例の第2の特徴は、以下に説明する
ように、使用雰囲気温度に応じてガイド部材26が所定
量回転し、その回転後の状態でガイド部材26がロック
されることにある。
【0023】図1に示されるように、バックドア14の
側面には、矩形平板状のベース30A及びこのベース3
0Aの車両前後方向両端部に設けられた略三角形状の一
対の前方側支持部30B、後方側支持部30Cから成る
ブラケット30が固着されている。前方側支持部30B
にはピン32が突出されており、このピン32にガイド
部材26の一角部(図1において、車両上方側でかつ車
両前方側の角部)が軸支されている。従って、ガイド部
材26は、ピン32を中心として回転可能である。しか
し、ガイド部材26は所定量回転すると、ベース30A
と干渉し、それ以上の回転が阻止されるようになってい
る。
【0024】また、車両10の後端部にはストッパ46
が突出形成されており、バックドア14の全閉状態(図
2(A)に示される状態)では、ストッパ46の先端部
がガイド部材26を押圧しベース30Aにガイド部材2
6を略当接させている。
【0025】ブラケット30の後方側支持部30Cには
ピン34が突出形成されており、このピン34にはロッ
クレバー36が軸支されている。ロックレバー36は略
へ字形状とされ、ロック部36Aと干渉部36Bとを備
えている。ロック部36Aの先端は若干屈曲されてお
り、この屈曲先端部38がガイド部材26の裏面に形成
された内歯40へ係合可能とされている。なお、内歯4
0はガスダンパステー16のブラケット22の回転を阻
害しないように、ガイド部材26からブラケット22を
挟む程度離間している。また、干渉部36Bはロック部
36Aよりもガイド部材26側へ若干肉厚とされ、この
肉厚化された部分がバックドア14の閉止状態において
シリンダ20のブラケット22と干渉するようになって
いる(図2(A)参照)。このロックレバー36の一部
には、一端がブラケット30のベース30Aに係止され
た引張コイルばね42の他端が係止されている。従っ
て、ロックレバー36は図1の矢印G方向へ回転付勢さ
れている。
【0026】また、ガイド部材26の他の一角部(図1
において、車両下方側でかつ車両前方側の角部)には、
一端がベース30Aに固着された圧縮ばね44の他端が
当接している。この圧縮ばね44は所定量ガイド部材2
6が回転することにより圧縮されて付勢力を生じてガイ
ド部材26を図1の矢印K方向へ押圧付勢するようにな
っている。すなわち、図2(A)に示されるバックドア
14の全閉状態では、ガスダンパステー16のローラ2
4が長孔28の一方の端部(ピン32側の端部)に位置
し、この状態ではガイド部材26にはガスダンパステー
16の伸長力F及びストッパ46の押圧力Rのみが作用
し圧縮ばね44の付勢力は発生していない。しかし、図
2(B)に示されるようにバックドア14を若干開いた
状態では、ストッパ46の押圧力Rが消失し、ガイド部
材26には伸長力Fと圧縮ばね44の付勢力Pが作用す
る。このとき、使用雰囲気温度の高低によってガスダン
パステー16の伸長力Fに大小が生じ、これによってガ
イド部材26の回転量が決定され、ロックレバー36と
内歯40によってガイド部材26がロックされる。な
お、この圧縮ばね44が本発明における付勢手段であ
り、内歯40及びロックレバー36、引張コイルばね4
2がロック手段であり、図2(B)に示される状態がバ
ックドア14の初期開放状態である。また、図2(A)
に示される状態で圧縮ばね44に付勢力が生じていても
よい。
【0027】以下に、本実施例の作用を説明する。図2
(A)に示されるように、バックドア14の全閉状態で
は、ガイド部材26がストッパ46に押圧されるため、
ガイド部材26はベース30Aに略当接した位置に保持
される。なお、この状態のガイド部材26の位置は、使
用雰囲気温度が低い場合でかつバックドア14の全開状
態におけるガイド部材26の位置と同じである(図4参
照)。また、この状態では、ロックレバー36の干渉部
36Bがブラケット22に押圧されるので、ロックレバ
ー36の屈曲先端部38は引張コイルばね42の付勢力
に抗して内歯40から離間した位置に保持されている。
【0028】この状態からバックドア14を全開状態に
する場合、まず使用雰囲気温度に適合するガイド部材2
6の位置決め操作が行われる。すなわち、バックドア1
4を少し開けて、バックドア14の初期開放状態とす
る。これにより、図2(B)に示されるように、ガイド
部材26に作用するガスダンパステー16からの伸長力
Fと圧縮ばね44による付勢力Pとが均衡するまでガイ
ド部材26がピン32を中心として図2(B)の矢印K
方向と反対方向へ回転する。なお、この状態において
も、ロックレバー36の干渉部36Bがブラケット22
に押圧されるので、ロックレバー36の屈曲先端部38
は引張コイルばね42の付勢力に抗して内歯40から離
間している。
【0029】次に、更にバックドア14を僅かに開け
る。これにより、引張コイルばね42の付勢力により、
ロックレバー36の屈曲先端部38が内歯40に係合
し、ガイド部材26のバックドア14に対する相対位置
が固定される。このとき、使用雰囲気温度が高い場合に
は、図3に示されるようにガイド部材26の回転量が多
い位置でロックされ、使用雰囲気温度が低い場合には、
図4に示されるようにガイド部材26の回転量が少ない
位置でロックされる。従って、図1に示されるように、
使用雰囲気温度が高い場合には、バックドア14の開方
向へのモーメントM 2 (図7参照)の腕の長さがBH
なり、使用雰囲気温度が低い場合には、バックドア14
の開方向へのモーメントM2 の腕の長さがBL (<
H )となる。
【0030】上述したガイド部材26のバックドア14
に対する位置決め操作が終了した段階で、バックドア1
4が開放される。バックドア開度θが増加するにつれて
ガスダンパステー16の伸長力Fは減少し距離Bが増加
する。従って、伸長力Fと距離Bとから成るモーメント
2 はバックドア14の自重による閉方向へのモーメン
トM1 よりも若干大とされているため、バックドア14
は充分にガスダンパステー16によってはね上げられ、
バックドア14の全開状態ではガスダンパステー16に
よって確実に支持される。また、前述したように、距離
B(モーメントM2 の腕の長さ)は、使用雰囲気温度が
高い場合には、ガスダンパステー16の伸長力Fが大き
いのでローラ24が長孔28に沿ってドアヒンジ12側
に接近して距離BH とされ、使用雰囲気温度が低い場合
には、ガスダンパステー16の伸長力Fが小さいのでロ
ーラ24が長孔28に沿ってドアヒンジ12から離間す
る側に位置して距離BL とされるため、使用雰囲気温度
によってバックドア14の開方向へのモーメントM2
設定値から大きく外れることがなくなる。従って、バッ
クドア14の開閉操作力特性曲線(図9に破線で示され
る)から判るように、従来の場合(図9に実線で示され
る)に比し、使用雰囲気温度に高低があってもバックド
ア14の開閉操作力に差は殆ど生じない。
【0031】一方、バックドア14を全開状態から全閉
状態にする場合は、図9の破線で示したバックドア閉方
向操作力特性曲線を逆に辿るので、この場合も前述した
場合と同様のことがいえる。従って、乗員はバックドア
14を閉止する際に、特にバックドアの中間開度θ
5 (図8参照)において大きな操作力を要求されること
がないばかりか、使用雰囲気温度に高低があっても殆ど
影響されることはない。
【0032】このように本実施例では、ガスダンパステ
ー16のシリンダ20の端部にローラ24を設け、この
ローラ24がガイド部材26の長孔28に沿ってスライ
ドするようにして乗員のバックドア14の中間開度にお
ける閉方向への操作力を低減することができるのみなら
ず、ガイド部材26の形状を所定の疑似インボリュート
曲線状としたので、ガスダンパステー16自身に曲げモ
ーメントが生じることはなく、このためガスダンパステ
ー16自身に生じたモーメントによって前記操作力低減
効果が阻害されることはない。従って、バックドア14
の閉方向操作力特性を充分に低減することができ、乗員
のバックドア14の開閉操作性、特に閉方向への操作性
を向上させることができる。
【0033】また、ガスダンパステー16によるバック
ドア14の開方向へのモーメントM 2 をバックドア14
の自重による閉方向へのモーメントM1 よりも所定量大
きく設定しているので、バックドア14の開放状態で確
実にバックドア14を支持することができる。
【0034】さらに、本実施例では、使用雰囲気温度が
高い場合と低い場合とでガイド部材26の回転量を異な
らせて最適位置に保持し、バックドア14の開方向への
モーメントM2 の腕の長さを長短させているので、使用
雰囲気温度の如何に拘わらずバックドア14の開閉操作
力を略均一にすることができる。従って、上記効果と相
まって乗員のバックドア14の開閉操作性を向上させる
ことができる。
【0035】なお、本実施例では、ガイド部材26の長
孔28を所定のインボリュート曲線状としているが、こ
のインボリュート曲線は車種等に条件によって種々変更
されることが好ましい。
【0036】また、本実施例では、圧縮ばね44を用い
ているが、これに限らず、付勢手段の取付位置を変更す
れば、引張コイルばね等を用いてもよい。このことは、
引張コイルばね42についても同様に当てはまる。
【0037】さらに、本実施例では、ロック手段として
内歯40とロックレバー36との組み合わせを用いてい
るが、これに限らず、ガイド部材26のバックドア14
に対する相対位置が定まった後に確実にガイド部材26
をロックすることができる構造であれば、すべて適用す
ることができる。一例として、バックドア14を若干開
けて、伸長力Fと付勢力Pとが均衡するまでに平均して
T秒間必要だとすれば、バックドア14のドアロックが
外れた時点からT秒間をタイマで計測し、T秒間経過後
にプランジャーが伸び出して内歯40に係合するように
構成してもよい。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るバッ
クドアの支持構造は、使用雰囲気温度の如何に拘わら
ず、バックドアの開閉操作力を略均一にすることができ
るという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係るバックドア、ガスダンパステー
及びガイド部材を示す車両側方から見た側面図である。
【図2】図1のガイド部材をロックするまでの作動を示
す説明図であり、図2(A)はバックドアの全閉状態を
示す側面図、図2(B)はバックドアを若干開けてガス
ダンパステーの伸長力と圧縮ばねの付勢力とが均衡した
状態を示す側面図、図2(C)は更にバックドアを若干
開けてロックレバーと内歯とが係合した状態を示す側面
図である。
【図3】使用雰囲気温度が高い場合におけるバックドア
の開放時の作動を示す車両側方から見た側面図である。
【図4】使用雰囲気温度が低い場合におけるバックドア
の開放時の作動を示す図3に対応する側面図である。
【図5】図1に示されるバックドア、ガスダンパステー
及びガイド部材を示す車両側方から見た側面図である。
【図6】バックドア開度とガスダンパステーの最適支持
位置との関係を表すガスダンパステー支持位置曲線を示
すグラフである。
【図7】図6のダンパステーの最適支持位置を特定する
際に考慮されるモーメントの関係を説明するための説明
図である。
【図8】図6に示されるガスダンパステー支持位置曲線
を基にして作成された包絡線及び疑似インボリュート曲
線を示す線図である。
【図9】本実施例が適用されたバックドアの閉方向操作
力特性曲線をバックドア開度、使用雰囲気温度との関係
で示すグラフである。
【符号の説明】
10 車両 12 ドアヒンジ 14 バックドア 16 ガスダンパステー 26 ガイド部材(支持部材) 28 長孔(案内部) 36 ロックレバー(ロック手段) 40 内歯(ロック手段) 42 引張コイルばね(ロック手段) 44 圧縮ばね(付勢手段)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 ドアヒンジ回りに開閉されるバックド
    アに取り付けられ、該バックドアの開閉方向へ相対回転
    可能とされた支持部材と、この支持部材に設けられ、バ
    ックドア開度の増加に伴って前記ドアヒンジからの距離
    が長くなるようにとった複数の支持点と、これらの複数
    の支持点の各々に対応する前記バックドア開度の方向線
    上の点と、を結ぶ線分によって構成される一群の線群の
    包絡線を基礎としてバックドアの開方向へ凸状となるよ
    うに展開した疑似インボリュート曲線状の案内部と、一
    端が車両後方側の端部に取り付けられ他端が前記案内部
    にスライド可能に支持され、前記支持部材を介して前記
    バックドアに伸長力を付与し該バックドアを開方向へ押
    し上げるガスダンパステーと、このガスダンパステーの
    伸長力に抵抗を付与する方向へ前記支持部材を付勢する
    付勢手段と、前記バックドアの初期開放時において、前
    記付勢手段の付勢力と前記ガスダンパステーの伸長力と
    が均衡した状態で前記支持部材の前記バックドアに対す
    る相対位置を固定するロック手段と、を有することを特
    徴とするバックドアの支持構造。
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