JPH0562392A - 多重セクタサーボの磁気デイスク装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 多重セクタサーボの磁気ディスク装置に関
し、サーボ情報を読み取るサンプリング周期を高速化す
ることを目的とする。 【構成】 セクタサーボ方式を採用している磁気ディス
ク装置において、サーボ情報が相互に均等に位相をずら
して記録された二つ以上のディスク媒体記録面1と、該
ディスク媒体記録面1 に対応して該サーボ情報を復調す
る二つ以上のサーボ情報復調回路2 と、該サーボ情報復
調回路2 を切り換える切換回路3 と、サーボ情報に従っ
てヘッド5 の位置を制御する位置制御部4 とを有し、デ
ィスク媒体記録面1 に記録されているサーボ情報を読み
取り、読み取られた該サーボ情報を逐次切り換えて位置
制御部4 に伝達し、該サーボ情報に従ってヘッド5 の位
置を制御するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は多重セクタサーボの磁気
ディスク装置に関する。本発明は、二つ以上のサーボ情
報復調回路で精度良くオントラックし続けるためのディ
スク装置に関する。

【０００２】磁気ディスク装置において、大容量化と小
型化の要求に伴い、ディスク媒体のデータ面の記憶容量
が増大するに伴い、トラック密度が向上したため温度変
動等の影響から、サーボ面に記録されたサーボ情報に基
づき、各データヘッドの位置付け制御を行った場合、そ
の位置付け精度が問題となるようになってきた。

【０００３】このため、ディスク媒体のデータ面毎に、
ヘッドの位置付け制御を行う必要が発生し、各データ面
の各トラックに設けられたセクタの先頭にサーボ情報が
記録されるようになった。

【０００４】ところで、オントラック精度を上げるため
には、各トラックに設けられたセクタの先頭に記録され
たサーボ情報を読み取るサンプリング周期を短くし、常
にヘッドの位置を制御する必要がある。

【０００５】このため、オフトラック量の少ない同一媒
体の表と裏のヘッドから、サーボ情報が得られるような
ディスク装置が望まれている。

【０００６】

【従来の技術】図３はセクタサーボ方式のサーボ情報の
出力説明図である。図の(A) はディスク媒体上のサーボ
情報とヘッドの位置関係を示す図である。図において、
２３はトラックに書かれた情報を読み出すヘッド、４２
は情報を記録するトラック、４１はサーボ情報であっ
て、トラック42上にトラックの中心の最初にヘッド23に
読まれる外側半分に書かれた情報と次に読まれる内側半
分に書かれた情報とから構成されている。ヘッド5 がト
ラックの中心に位置付けられている時は、外側半分に書
かれた情報と次に読まれる内側半分に書かれた情報との
出力の大きさは同じになる。この関係を図の(B) に示
す。

【０００７】４３は外側半分に書かれた情報を読み出し
た第一の出力であり、４４は内側半分に書かれた情報を
読み出した第二の出力である。ヘッド5 が外側に偏って
位置付けられていると第一の出力43の方が第二の出力44
より振幅が大きくなるので、第一の出力43の振幅と第二
の出力44の振幅とを比較することによってヘッド5 の位
置の偏りが検出される。サーボ情報41は予め磁気ディス
ク媒体にサーボ・トラック・ライタのようなサーボ情報
を書き込む装置によって製造時に書き込まれている。

【０００８】従来のディスク装置においては、サーボ情
報復調回路とディスク制御部が一つであるために、一つ
のヘッドのみでしかサーボ情報を読み取ることが出来な
い。サーボ情報を読み取る周期が短いほど高速にヘッド
位置の制御ができる。

【０００９】図４は従来の磁気ディスク装置の構成図で
ある。図において、８は図示されてない上位装置との通
信を行うバスコントローラ、９はディスク装置のデータ
転送制御を行うプロセッサＡ、１０は図示されてない上
位装置との送受信データを一時格納するバッファ、１１
はライト／リードデータの転送を制御するディスクコン
トローラ、１３はディスク媒体記録面のデータを読み書
きするライト／リード回路、１５はアームの位置制御を
行うプロセッサＢ、１６はディスク媒体記録面の読み書
きする位置を指定するドライブ制御回路、１９はディス
ク媒体記録面に記録されたサーボ情報を読み出して復調
するサーボ情報復調回路、１７はサーボ情報復調回路19
の出力をアナログからデジタルに変換するＡ／Ｄ変換
器、２２はディスクコントローラ12が指定するヘッドと
ライト／リード回路13に切り換え接続する切換スイッ
チ、２３はディスク媒体記録面を読み書きするヘッド(3
0 〜37) が搭載されるアーム、２４はデータを記録する
磁気ディスク媒体、２５はアーム23の位置決めを行う位
置決め機構、２６は位置決め機構25を駆動する駆動回
路、３０〜３７は磁気ディスク媒体の記録面毎に設けら
れるデータを読み書きするヘッドである。

【００１０】磁気ディスク装置は上位装置からの指令を
バスコントローラ8 を経由してディスクコントローラ11
へ受け取る。ディスクコントローラ11は送られた指令の
ブロックアドレスからシリンダとヘッドとセクタのアド
レスを算出して、該当するディスク媒体記録面に対応す
るヘッドを選択して、切換スイッチ22を動作させライト
／リード回路13に接続する。また、ドライブ制御回路16
を経由してプロセッサＢ15に通知する。プロセッサＢ15
は駆動回路26に所定位置を指定して位置決め機構25を駆
動させて、所定のトラック位置までヘッド(30-37) を移
動させて位置付けを行う。

【００１１】位置付けの際には、切換スイッチ22を動作
させてライト／リード回路13に接続したヘッドの出力を
サーボ情報復調回路19にも供給して、サーボ情報復調回
路19の出力をＡ／Ｄ変換器17でデジタル化する。該出力
をプロセッサＢ15で処理してトラックとの誤差を検出し
て再度駆動回路26を制御することによって位置付けが完
了する。このときの動作はさきのセクタサーボ方式の説
明の通りである。位置付けが完了すると、該当するセク
タからデータの読み書きが開始される。

【００１２】しかし、これまでの磁気ディスク装置で
は、セクタの先頭に記録されたサーボ情報を読み取るサ
ンプリング周期は約５００μＳで、ある程度記録密度が
上がってくるとオントラック精度が悪くなって高速の読
み出しや、高密度記録の装置を作る上での障害となって
いた。

【００１３】

【発明が解決しようとする課題】従来の磁気ディスク装
置では、セクタサーボ方式を採用した場合、サーボ情報
を読み取るサンプリング周期が約５００μＳとなってお
り、高速化の阻害要因となっているという問題があっ
た。本発明はこのような点にかんがみて、セクタサーボ
方式を採用してサーボ情報を読み取るサンプリング周期
を高速化する手段を提供することを目的とする。

【００１４】

【課題を解決するための手段】上記の課題は下記の如く
に構成された多重セクタサーボの磁気ディスク装置によ
って解決される。

【００１５】図１は、本発明の原理図である。セクタサ
ーボ方式を採用している磁気ディスク装置において、サ
ーボ情報が相互に均等に位相をずらして記録された二つ
以上のディスク媒体記録面1 と、該ディスク媒体記録面
1 に対応して該サーボ情報を復調する二つ以上のサーボ
情報復調回路2 と、該サーボ情報復調回路2 を切り換え
る切換回路3 と、サーボ情報に従ってヘッド5 の位置を
制御する位置制御部4 とを有し、該サーボ情報復調回路
2 はその対応するディスク媒体記録面1 に記録されてい
るサーボ情報を読み取り、該切換回路3 は読み取られた
該サーボ情報を逐次切り換えて位置制御部4 に伝達し、
該位置制御部4 は該サーボ情報に従ってヘッド5 の位置
を制御するように構成する。

【００１６】

【作用】サーボ情報復調回路2 は サーボ情報が相互に
均等に位相をずらして記録された二つ以上のディスク媒
体記録面1 の該サーボ情報を復調する。

【００１７】切換回路3 はディスク媒体記録面1 に対応
した二つ以上サーボ情報復調回路2を切り換えて位置制
御部4 に伝達する。よって、例えばｎ個のサーボ情報復
調回路2 を設けた場合、個々のサーボ情報復調回路2 の
サーボ情報のサンプリング周期がＴであれば、全体でみ
ればサーボ情報のサンプリング周期がＴ／ｎとなる。

【００１８】該位置制御部4 は該サーボ情報に従ってヘ
ッド5 の位置を制御する。

【００１９】

【実施例】図２は、本発明の一実施例構成図である。本
実施例では２つの相互に均等に位相をずらして、すなわ
ち位相を１８０度ずらして記録されたディスク媒体記録
面のサーボ情報を利用する。従ってすべてのディスク媒
体記録面の表裏には位相を１８０度ずらしてサーボ情報
が記録されている。各ディスクの表同士、裏同士は同位
相でサーボ情報が記録されている。

【００２０】図において、１１及び１２は一枚のディス
ク媒体の表裏にわけてライト／リードデータの転送を制
御するディスクコントローラＡとディスクコントローラ
Ｂ、１３と１４は一枚のディスク媒体の表裏にわけて記
録面のデータを読み書きするライト／リード回路Ａとラ
イト／リード回路Ｂ、１９と２０は一枚のディスク媒体
の表裏にわけて記録面に記録されたサーボ情報を読み出
して復調するサーボ情報復調回路Ａとサーボ情報復調回
路Ｂ、１８はサーボ情報復調回路Ａとサーボ情報復調回
路Ｂを切り換える切換回路である。その他、図４と同一
符号の物は同一物である。

【００２１】ディスクコントローラＡ11及びディスクコ
ントローラＢ12は、ライト／リード回路にデータを送る
と同時に、ホストから送られたコマンドのブロックアド
レスにより、シリンダ数とヘッド数とセクタ数とを算出
し、該当ディスク媒体24の上下に位置する偶数ヘッド3
0,32,34,36 、奇数ヘッド31,33,35,37 をヘッドの切換
スイッチ22により確定して、選択されたヘッドとそれに
対応した奇偶が逆のヘッドとをライト／リード回路Ａ13
とライト／リード回路Ｂ14に接続する。

【００２２】ヘッド33の属する面に目的トラックがある
場合には、ヘッド32がライト／リード回路Ｂ14に接続さ
れ、ヘッド33がライト／リード回路Ａ13に接続される。
ヘッド32,33 がターゲットシリンダにオントラックした
ら、サーボ情報復調回路Ａ19、サーボ情報復調回路Ｂ20
により選択されたヘッド32とヘッド33のサーボ情報をそ
れぞれ復調する。

【００２３】プロセッサＢ15で、切換回路18の制御を行
い、サーボ情報復調回路Ａ19、サーボ情報復調回路Ｂ20
の各面のサーボ情報の出力が、交互にＡ／Ｄ変換器17に
入力されるように一定周期で切り換える。切り換え周期
はディスクの回転数から予め与えられる。切り換えはヘ
ッドの位置が安定するまで行う。

【００２４】Ａ／Ｄ変換器17では、入力されたアナログ
信号( サーボ情報）がその都度デジタル信号に変換され
て、プロセッサＢ15に入力される。プロセッサＢ15で、
ターゲットシリンダであることを確認しまた、オフトラ
ック量を比較してある値を越えている場合は、駆動回路
26に位置補正データを通知して位置決め機構を駆動させ
補正をする。ヘッド位置の補正が終了して安定したらラ
イト／リード回路Ａ13とライト／リード回路Ｂ14で読み
取りが行われ、目的トラックが偶数面に属する場合には
ライト／リード回路Ｂ14の出力がディスクコントローラ
Ｂ12によって選択されて、バスコントローラ8 によって
図示されていない上位装置に送られ、目的トラックが奇
数面に属する場合には、ライト／リード回路Ａ13の出力
がディスクコントローラＡ11によって選択されて同様に
送出される。

【００２５】このようにセクタサーボ方式で二つの相互
に均等に位相をずらして記録されたディスク媒体記録面
のサーボ情報を利用することによって、従来の倍のサン
プリング周期が実現でき、高速アクセスが可能となる。

【００２６】本実施例では、均等に位相をずらす数を二
つとしたが、さらに数を増加させることは容易である。

【００２７】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よればサーボ情報を読み取るサンプリング周期を高速化
することによってアクセスの高速化、オントラック精度
の向上、という著しい工業的効果がある。

【００２８】また、サンプリング周期も約２倍になり、
オントラック精度も向上出来るため、従来よりもライト
エラーやリードエラーの発生率は減少出来る。また更
に、オントラック精度が向上すれば記録密度の増加によ
り、ディスク装置の記憶容量の増加も可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の原理図

【図２】 本発明の実施例のディスク装置の構成図

【図３】 セクタサーボ方式のサーボ情報の出力説明図

【図４】 従来のディスク装置の構成図

【符号の説明】

１ ディスク媒体記録面 ２ サーボ情報復
調回路 ３ 切換回路 ４ 位置制御部 ５ ヘッド ８ バスコントローラ ９ プロセッサＡ １０ バッファ １１ ディスクコ
ントローラＡ １２ ディスクコントローラＢ １３ ライト／リ
ード回路Ａ １４ ライト／リード回路Ｂ １５ プロセッサ
Ｂ １６ ドライブ制御回路 １７ Ａ／Ｄ変換
器 １８ 切換スイッチ １９ サーボ情報
復調回路Ａ ２０ サーボ情報復調回路Ｂ ２１ アーム ２２ 切換スイッチ ２４ 磁気ディス
ク媒体 ２５ 位置決め機構 ２６ 駆動回路 ４１ サーボ情報 ４２ トラック ４３ 第一の出力 ４４ 第二の出力

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 セクタサーボ方式を採用している磁気デ
   ィスク装置において、サーボ情報が相互に均等に位相を
   ずらして記録された二つ以上のディスク媒体記録面(1)
   と、該ディスク媒体記録面(1) に対応して該サーボ情報
   を復調する二つ以上のサーボ情報復調回路(2) と、該サ
   ーボ情報復調回路(2) を切り換える切換回路(3) と、サ
   ーボ情報に従ってヘッド(5) の位置を制御する位置制御
   部(4) とを有し、 該サーボ情報復調回路(2) はその対応するディスク媒体
   記録面(1)に記録されているサーボ情報を読み取り、 該切換回路(3) は読み取られた該サーボ情報を逐次切り
   換えて位置制御部(4)に伝達し、 該位置制御部(4) は該サーボ情報に従ってヘッド(5) の
   位置を制御することを特徴とする多重セクタサーボの磁
   気ディスク装置。