JPH0561488A - 干渉型防音設備及び干渉型防音装置 - Google Patents

干渉型防音設備及び干渉型防音装置

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JPH0561488A
JPH0561488A JP3221655A JP22165591A JPH0561488A JP H0561488 A JPH0561488 A JP H0561488A JP 3221655 A JP3221655 A JP 3221655A JP 22165591 A JP22165591 A JP 22165591A JP H0561488 A JPH0561488 A JP H0561488A
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interference
type soundproofing
soundproofing device
interference type
sound
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JP3221655A
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Sadaya Chino
貞弥 智野
Masanori Murase
正典 村瀬
Sadao Nomoto
貞夫 野本
Kiichi Kondo
喜一 近藤
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の干渉型防音装置、即ち、騒音源から離
隔した位置に設置された防音壁の、騒音源とは反対側に
設置された第1の干渉型防音装置、の減音効果をより一
層高める。第1の干渉型防音装置は、管路長の異なる複
数の貫通路の積層体2よりなり、該貫通路の入口が騒音
入射面に開口し、かつ、出口が騒音出射面に開口する。 【構成】 前記防音壁の騒音源側に第2の干渉型防音装
置を設ける。第2の干渉型防音装置は、前記防音壁に沿
って上下方向に延設された中空管路5よりなる。 【効果】 第1の干渉型防音装置と第2の干渉型防音装
置との相乗効果により、より一層優れた減音効果が得ら
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は干渉型防音設備及び干渉
型防音装置に係り、特に、騒音の減音効果が飛躍的に改
善された干渉型防音設備及び干渉型防音装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高速鉄道、高速道路等の騒音対策
として、路線沿いに防音壁を設置したり、更に防音壁の
音源側に吸音板を設置して、騒音公害の防止が図られて
いる。しかし、音の回折、反射等の諸性質により、この
ような防音壁の設置効果は極めて低い。このため、防音
壁の高さを高くするなどの方法がとられているが、これ
により、日照等の新しい公害問題が発生している。
【0003】そこで、鉄道軌道や道路面付近を主として
騒音源とし、その騒音源から伝播する騒音の一部を路長
の異なる複数の通路を通過させることによって遅延さ
せ、この遅延伝播音と騒音源からの直接伝播音との干渉
により減音された干渉減音領域を形成させる干渉型防音
装置と防音壁との組合せによる防音装置が発明された。
【0004】この干渉型防音装置を、第7図〜第10図
を参照して説明する。第7図は従来の干渉型防音装置を
示す断面図、第8図は積層体の斜視図、第9図は第7図
の要部拡大図、第10図は干渉原理を説明する断面図で
ある。
【0005】図示の如く、従来の干渉型防音装置は、騒
音源から離隔した位置に設置された防音壁1の、騒音源
とは反対側の面1Aの上部に、管路長の異なる複数(図
においては4個)の貫通路2A〜2Dが積層されてなる
積層体2が複数個壁面に沿って並列に設置されると共
に、遮音板3が設置されたものである。
【0006】前記積層体2の各貫通路2A〜2Dの入口
側は騒音入射面2aに開口し、出口側は騒音出射面2b
に開口している。
【0007】しかして、この騒音入射面2a側に位置す
る騒音源から伝播する騒音の一部を、騒音入射面2aに
開口する入口から種々の路長の複数の貫通路2A〜2D
に通過させることによって屈折させて遅延させ、騒音出
射面2bにおける出口から出る屈折遅延伝播音と、騒音
源からの直接伝播音との位相のずれを利用して干渉さ
せ、干渉領域において騒音を破壊的減音作用によって低
減させるよう構成されている。
【0008】かかる積層体よりなる干渉型防音装置は、
従来の吸音型、遮音型防音装置と異なり、上述した伝播
音の干渉現象を利用することによって回折伝播する騒音
に対しても大きな減音効果を有し、遮音及び吸音壁等の
防音壁と比べて減音作用が及ぶ範囲が大きく、また、完
全にカバーをかけることができない騒音源にも有効で、
その上、熱や空気を通すことができる等の利点を有する
他に、耐水性、耐候性に優れたステンレス等の金属材料
や無機質軽量材料ばかりでなく、例えば、ポリプロピレ
ン樹脂のようなプラスチック材料又はゴム状弾性体をも
構成素材として用いることができ、装置を小型かつ軽量
になし得るという利点がある。
【0009】これがため、新幹線などの鉄道車両の走行
にともない発生する列車騒音対策等に、第8図に示すよ
うな屈曲形状の積層体2よりなる干渉型防音装置を、第
10図に示す如く、コンクリート等の防音壁1の上端に
設置することによって、騒音源から防音壁1を乗り越え
て回折伝播する直接伝播音Aを、積層体2の路長差を有
する複数の貫通路2A〜2Dを通過して屈折伝播された
遅延伝播音Bと干渉させ、干渉領域C(ドットを付した
領域)で破壊的干渉作用によって減音する。これによっ
て、相対的に低い防音壁1によっても、防音壁1から遠
く離れた受音点で充分な減音効果を得ることができる。
第10図に示す如く、屈曲形状の積層体2よりなる干渉
型防音装置を防音壁1の上端に取り付けて用いる場合に
は、騒音源と反対側の積層体の後方に、積層体2の騒音
放射面2bから出た遅延伝播音Bの一部が直接伝播音に
よって十分に干渉されず矢Dで示すように下方へ伝播
し、この結果、防音壁1の後方下方領域に遅延伝播音B
による騒音の問題が発生する。このため、上記積層体2
よりなる干渉型防音装置を防音壁1の上端部に取り付け
る場合は、その減音効果を十分に発揮できるように、第
7図、第9図に示すように、屈曲形状の積層体2の騒音
放射面2b側に干渉空間4を設けるよう、騒音放射面2
bから適当な間隔で、離間した位置に騒音放射面2bの
上端より高い遮音板3を設けて、上述した未干渉の屈折
伝播音Dが後側下方へ伝播するのを防止するよう、積層
体2の後方空間を包囲する。この遮音板3は屈曲形状の
積層体2と別体で設けても良くまた、一体で成形しても
良い。
【0010】このような従来の干渉型防音装置によれ
ば、優れた減音効果が得られ、防音壁の高さをあまり高
くすることなく騒音を低減できることから、従来の干渉
型防音装置は、鉄道、道路等の交通機関、或いは、各種
機械設備の騒音対策として実用されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、最近の鉄道等
の交通機関においては、高速化が著しく、また、機械設
備の生産能力も増大している。従って、これに伴い、そ
の発生騒音も更に増大する傾向にある。一方、生活水準
の向上によって、環境に対する要求はますます厳しくな
っており、静穏化が重要な課題となっている。このよう
なことから、従来の干渉型防音装置に対しても減音効果
のより一層の改良が要求されているのが現状である。
【0012】本発明は上記従来の実情に鑑みてなされた
ものであって、従来の干渉型防音装置の減音効果をより
一層改良する干渉型防音設備及び干渉型防音装置を提供
することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の干渉型防音設
備は、騒音源から離隔した位置に設置された防音壁の、
騒音源とは反対側に設置された第1の干渉型防音装置
と、前記防音壁の騒音源側に設置された第2の干渉型防
音装置とを備える干渉型防音設備であって、第1の干渉
型防音装置は、管路長の異なる複数の貫通路の積層体よ
りなり、該貫通路の入口が騒音入射面に開口し、かつ、
出口が騒音出射面に開口し、騒音源から伝播する騒音の
一部を前記貫通路に通過させることにより遅延させ、こ
の遅延伝播音と騒音源からの直接伝播音との干渉により
減音させる干渉型防音装置であり、第2の干渉型防音装
置は、前記防音壁に沿って上下方向に延設された中空管
路よりなることを特徴とする。
【0014】請求項2の干渉型防音設備は、請求項1の
干渉型防音設備において、第2の干渉型防音装置は、管
路長の異なる複数の中空管路が前記防音壁と垂直な方向
に積層された積層体よりなり、該積層体の中空管路は、
該防音壁に近づくほど長い管路長とされていることを特
徴とする。
【0015】請求項3の干渉型防音設備は、請求項1又
は2の干渉型防音設備において、第2の干渉型防音装置
を構成する中空管路はその上端面が封止されていること
を特徴とする。
【0016】請求項4の干渉型防音装置は、騒音源から
離隔した位置に設置された防音壁の、騒音源側に設置さ
れる干渉型防音装置であって、管路長の異なる複数の中
空管路が積層された積層体よりなり、該積層体の中空管
路は、該防音壁に近づくほど長い管路長とされており、
かつ、その上端面が封止されていることを特徴とする。
【0017】
【作用】本発明の干渉型防音設備によれば、防音壁の騒
音源と反対側に設置された第1の干渉型防音装置による
減音効果と、防音壁の騒音源側に設置された第2の干渉
型防音装置による減音効果との著しく優れた相乗作用に
より、従来の干渉型防音装置の減音効果を飛躍的に向上
させることができる。
【0018】即ち、騒音源から伝播した騒音を、まず、
第2の干渉型防音装置により干渉、回折等の作用で減音
し、更に、この減音された音を、第1の干渉型防音装置
で減音する。この2段階の減音作用により、著しく優れ
た減音効果が得られる。
【0019】また、本発明の干渉型防音装置によれば、
次のような干渉、回折作用等により、著しく良好な減音
効果が得られる。
【0020】なお、請求項4の如き防音装置において、
中空管路が1個だけのものも考えられるが、請求項4の
ように複数個組み合わせることにより優れた防音効果が
得られる。
【0021】
【実施例】以下に図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。
【0022】第1図は本発明の干渉型防音設備の一実施
例を示す断面図、第2図は第1図の干渉型防音設備の第
2の干渉型防音装置を示す拡大斜視図、第3図は本発明
の干渉型防音設備の他の実施例を示す断面図、第4図は
第3図の干渉型防音設備の第2の干渉型防音装置を示す
拡大断面図である。
【0023】第1,2図に示す干渉型防音設備は、第7
図に示す従来の干渉型防音装置(第1の干渉型防音装
置)に、更に防音壁1の騒音源側の上部に、第2の干渉
型防音装置として、管路長の異なる複数(図においては
3個)の貫通路5A〜5Cの積層体5を設けたものであ
り、第7図と同一機能を奏する部材には同一記号を付
し、その説明を省略する。
【0024】この第2の干渉型防音装置となる積層体5
は、貫通路5A〜5Cが防音壁1の面と垂直な方向に積
層されたものであり、各貫通路5A〜5Cの長さは、防
音壁1側の貫通路ほど長く設定されている。即ち、第5
図に示す如く、貫通路5Aの長さをLA 、貫通路5Bの
長さをLB 、貫通路5Cの長さをLC とした場合、LA
<LB <LC である。
【0025】この第2の干渉型防音装置を構成する積層
体5は、その貫通路5A〜5Cが防音壁1に沿って上下
方向に延在するように設置されている。
【0026】このような干渉型防音設備によれば、第1
の干渉型防音装置を構成する積層体2と遮音板3とによ
る前述の減音作用と、第2の干渉型防音装置を構成する
積層体5による減音作用とが相乗作用し、著しく優れた
減音効果が得られる。
【0027】以下に、本発明における第2の干渉型防音
装置の減音作用について第11図を参照して説明する。
【0028】騒音源Sから外部に拡がる騒音のうち、直
接伝播する騒音に対して、防音壁11に設けた貫通路1
0を通過して伝播する騒音の位相がずれ、これにより、
両者の騒音が干渉することによって騒音を低減すること
ができる。第11図の模式図で示すように、貫通路10
を通過して伝播する騒音の通路長L1 +L2 が直接伝播
音の通路長L0 よりも貫通路長の1/2の長さだけ長く
なるように下端の位置(X1,Y1)を定める。このよ
うにして貫通路10を通過する伝播音の通路長を直接伝
播音に対して1/2波長遅れるようにして干渉させるこ
とによって、貫通路を設けない場合に比べ大幅な減音ゾ
ーンが生じる。
【0029】第3,4図に示す干渉型防音設備は、第2
の干渉型防音装置として、本発明の請求項4の干渉型防
音装置を用いたものであり、第2の干渉型防音装置を構
成する積層体の中空管路の上端面が、第4図に示す如
く、封止(封止面5a,5b,5c)されている点が異
なり、その他の構成は第1,2図に示す干渉型防音設備
と同様の構成とされている。従って、第1,2図と同一
機能を奏する部材には同一符号を付してある。
【0030】このような干渉型防音設備によれば、管路
による共鳴音と騒音源よりの直接波との干渉により大き
な減音が得られる。即ち、第1,2図に示す干渉型防音
設備よりも、より一層良好な第1及び第2の干渉型防音
装置の相乗作用により、著しく優れた減音効果が奏され
る。
【0031】なお、図示の例は本発明の実施例であっ
て、本発明はその要旨を超えない限り、何ら図示のもの
に限定されるものではない。例えば、第2の干渉型防音
装置は、必ずしも異なる管路長の中空管路の積層体であ
る必要はなく、1つの中空管路からなるものであっても
良い。しかしながら、減音効果の面からは2〜3個以上
の中空管路の積層体であることが好ましく、コスト、容
積、重量等を考慮した場合、第2の干渉型防音装置及び
本発明の請求項4の干渉型防音装置は、2〜6個程度の
中空管路の積層体であることが好ましい。
【0032】本発明において、第2の干渉型防音装置を
構成する中空管路の長さや幅は、第1の干渉型防音装置
による干渉効果が有効に発揮されるための前段階とし
て、騒音源からの伝播音の周波数、音圧エネルギー等を
考慮して、第2の干渉型防音装置により効果的な干渉、
回折作用が奏され、両干渉型防音装置の最も良好な相乗
効果が得られるように決定される。また、本発明の請求
項4の干渉型防音装置においても同様である。
【0033】なお、本発明において、第2の干渉型防音
装置及び請求項4の干渉型防音装置を構成する前記積層
体は、その管路の積層方向の幅、例えば、第2図におけ
るWA ,WB ,WC が防音壁に近づく程小さく、即ち、
A <WB <WC であることが、減音効果の面で好まし
い。
【0034】このような第2の干渉型防音装置及び請求
項4の干渉型防音装置も、前述の第1の干渉型防音装置
を構成する積層体と同様に、耐水性、耐候性に優れたス
テンレス等の金属材料や無機質軽量材料ばかりでなく、
例えば、ポリプロピレン樹脂などのようなプラスチック
材料又はゴム状弾性体等をも、その構成素材として用い
ることができ、小型軽量化を図ることが可能である。
【0035】本発明では、第2の干渉型防音装置の表面
(第1図のT面)に吸音材を貼着しても良い。また、防
音壁の表面(第1図のS面)に吸音材を貼着しても良
い。この場合、第2の干渉型防音装置の表面と防音壁の
一方又は双方に吸音材を貼着できる。吸音材としては、
グラスウール、ロックウール、アルミ発泡吸音材、セラ
ミック、ウレタンフォーム等が好ましい。この吸音材の
厚さは30〜150mmが好ましい。
【0036】以下に実験例を挙げて、本発明をより具体
的に説明する。
【0037】実験例1 第1図に示す本発明の干渉型防音設備の減音効果を調べ
るために、第5図に示す室内干渉型防音設備による音響
評価を行なった。
【0038】8は鉄道等の車体を想定した実物大の模型
である。9は鉄道等の騒音源を表すスピーカーである。
防音壁1の上端と同レベルでM1 は防音壁1から2m離
れた受音点でマイクロホンが設置されている。騒音源で
あるスピーカー9よりホワイトノイズを発生させ受音点
1 での音圧レベルを測定した。測定結果を第1表に示
す。
【0039】第1表のデータは防音壁1のみの場合(第
1の干渉型防音装置を構成する積層体2及び遮音板3、
第2の干渉型防音装置を構成する積層体5の設置なし)
の値と、防音壁1に第1の干渉型防音装置(積層体2及
び遮音板3)のみを設置した場合(No.1)、防音壁
1に第2の干渉型防音装置(積層体5)のみを設置した
場合(No.2)、或いは、防音壁1に第1の干渉型防
音装置及び第2の干渉型防音装置を設置した場合(N
o.3)、さらに防音材を併用した場合(No.4)の
減音量である。
【0040】なお、No.4では、第2の干渉型防音装
置(積層体5)の表面及び防音壁1の表面の双方に吸音
材を貼着している。
【0041】第1表及び後述の第2〜4表において、数
値が正の場合は、防音壁1のみの場合に比べて減音して
いることを示し、負の場合は防音壁1のみの場合に比べ
て騒音が増加していることを示す。
【0042】第1表より明らかなように、第1の干渉型
防音装置のみ(No.1)、又は、第2の干渉型防音装
置のみ(No.2)の場合に比べ、第1の干渉型防音装
置及び第2の干渉型防音装置を組み合わせた本発明の干
渉型防音設備によれば(No.3)、大きな減音効果が
得られる。No.4のように吸音材を併用すると、さら
に大きな減音効果が得られる。
【0043】実験例2 第3図に示す、積層体5の上端面を封止した積層体を第
2の干渉型防音装置として用い、実験例1と同様の実験
を行ない、結果を第2表に示した。なお、No.8は、
No.7において、第2の干渉型防音装置(積層体5)
の表面及び防音壁1の表面の双方に吸音材を貼着したも
のである。No.9は、No.7において、第2の干渉
型防音装置(積層体5)の表面にのみ吸音材を貼着した
ものである。
【0044】第2表より、上端面を封止した積層体によ
れば、より一層良好な減音効果が得られることが明らか
である。
【0045】
【表1】
【0046】実験例3 実用的な効果を調べるために、防音壁よりある程度離れ
た位置での減音効果を第6図に示す屋外干渉型防音設備
により調べた。なお、第6図において、第5図と同一機
能を奏する部材には同一符号を付してある。
【0047】8は鉄道等の車体を想定した実物大の模型
である。9は鉄道等の騒音源を表すスピーカーである。
防音壁1の上端と同レベルでM1 は防音壁1から2m離
れた受音点、M2 は地上より1.2mの高さの位置で、
防音壁1より25m離れた受音点であり、それぞれマイ
クロホンが設置されている。騒音源であるスピーカー9
よりホワイトノイズを発生させ受音点M1 及びM2 での
音圧レベルを測定した。測定結果を第3表に示す。
【0048】第3表のデータは防音壁1のみの場合(第
1の干渉型防音装置を構成する積層体2及び遮音板3、
第2の干渉型防音装置を構成する積層体5の設置なし)
の値と、防音壁1に第1の干渉型防音装置(積層体2及
び遮音板3)のみを設置した場合(No.10)、防音
壁1に第2の干渉型防音装置(積層体5)のみを設置し
た場合(No.11)、或いは、防音壁1に第1の干渉
型防音装置及び第2の干渉型防音装置を設置した場合
(No.12)の減音量である。従って、数値が正の場
合は、防音壁1のみの場合に比べて減音していることを
示し、負の場合は防音壁1のみの場合に比べて騒音が増
加していることを示す。
【0049】第3表より明らかなように、防音壁から2
5m離れた位置においても、防音壁から2m離れた位置
と同様に、第1の干渉型防音装置のみ(No.10)、
又は、第2の干渉型防音装置のみ(No.11)の場合
に比べ、第1の干渉型防音装置及び第2の干渉型防音装
置を組み合わせた本発明の干渉型防音設備によれば(N
o.12)、大きな減音効果が得られる。
【0050】実験例4 第3図に示す、積層体5の上端面を封止した積層体を第
2の干渉型防音装置として用い、実験例3と同様の実験
を行ない、結果を第4表に示した。
【0051】第4表より、上端面を封止した積層体によ
れば、より一層良好な減音効果が得られることが明らか
である。
【0052】
【表2】
【0053】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の干渉型防音
設備によれば、第1の干渉型防音装置と第2の干渉型防
音装置との組み合せによる優れた減音作用の相乗効果に
より、著しく良好な減音効果が得られる。
【0054】即ち、本発明の干渉型防音設備によれば、
第1の干渉型防音装置及び第2の干渉型防音装置によ
り、防音壁の外側及び内側にて効果的に騒音を減音し、
防音壁の高さを高くすることなく、著しく優れた減音効
果が得られる。
【0055】このため、所望の減音効果を得るために必
要な防音壁の高さを従来よりも低くすることができるこ
とから、防音壁の耐風強度等を低く設定できるため、防
音壁等の防音設備の基礎構造の設計の面において、工業
的に極めて有利である。
【0056】しかも、本発明の干渉型防音設備は、第1
の干渉型防音装置として、既に従来の干渉型防音装置が
設けられている箇所に対しては、単に第2の干渉型防音
装置を付加するのみで良く、容易かつ低コストな改良作
業により、著しく良好な効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は本発明の干渉型防音設備の一実施例を
示す断面図である。
【図2】第2図は第1図の干渉型防音設備の第2の干渉
型防音装置を示す拡大斜視図である。
【図3】第3図は本発明の干渉型防音設備の他の実施例
を示す断面図である。
【図4】第4図は第3図の干渉型防音設備の第2の干渉
型防音装置を示す拡大断面図である。
【図5】第5図は実験例1,2の方法を示す断面図であ
る。
【図6】第6図は実験例3,4の方法を示す断面図であ
る。
【図7】第7図は従来の干渉型防音装置の断面図であ
る。
【図8】第8図は従来の干渉型防音装置の積層体の斜視
図である。
【図9】第9図は第7図の要部拡大図である。
【図10】第10図は従来の干渉型防音装置の干渉原理
説明図である。
【図11】第11図は本発明の第2の干渉型防音装置の
減音作用を説明する断面図である。
【符号の説明】
1 防音壁 2 積層体 3 遮音板 5 積層体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 騒音源から離隔した位置に設置された防
    音壁の、騒音源とは反対側に設置された第1の干渉型防
    音装置と、前記防音壁の騒音源側に設置された第2の干
    渉型防音装置とを備える干渉型防音設備であって、 第1の干渉型防音装置は、管路長の異なる複数の貫通路
    の積層体よりなり、該貫通路の入口が騒音入射面に開口
    し、かつ、出口が騒音出射面に開口し、騒音源から伝播
    する騒音の一部を前記貫通路に通過させることにより遅
    延させ、この遅延伝播音と騒音源からの直接伝播音との
    干渉により減音させる干渉型防音装置であり、 第2の干渉型防音装置は、前記防音壁に沿って上下方向
    に延設された中空管路よりなることを特徴とする干渉型
    防音設備。
  2. 【請求項2】 第2の干渉型防音装置は、管路長の異な
    る複数の中空管路が前記防音壁と垂直な方向に積層され
    た積層体よりなり、該積層体の中空管路は、該防音壁に
    近づくほど長い管路長とされていることを特徴とする干
    渉型防音設備。
  3. 【請求項3】 第2の干渉型防音装置を構成する中空管
    路はその上端面が封止されていることを特徴とする請求
    項1又は2に記載の干渉型防音設備。
  4. 【請求項4】 騒音源から離隔した位置に設置された防
    音壁の、騒音源側に設置される干渉型防音装置であっ
    て、 管路長の異なる複数の中空管路が積層された積層体より
    なり、該積層体の中空管路は、該防音壁に近づくほど長
    い管路長とされており、かつ、その上端面が封止されて
    いることを特徴とする干渉型防音装置。
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