JP2013125184A - 音響構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】音響構造体をなすパイプの側面における単位面積当たりの吸音及び散乱効率を高める。
【解決手段】音響構造体10は、長さD11、幅W11、高さH11の寸法を持った第1の種類のパイプ1−1〜1−3と、長さD12(D12<D11)、幅W12(W12<W11)、及び高さH12(H12=H11)の寸法を持った第2の種類のパイプ1−4〜1−5と、長さD13(D13=D11−D12<D12)、幅W13(W13=W12<W11)、及び高さH13(H13=H11)の寸法を持った第3の種類のパイプ1−6〜1−7とを有する。パイプ1−1〜1−7の側面CUには開口部2−1〜2−7が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、音響空間における音響障害を防止する技術に関する。
各々の側面に開口部を設けた複数本のパイプからなる音響構造体を音響空間内に設置した場合、各パイプによる吸音効果及び散乱効果が発生し、フラッターエコー等の音響障害が防止されることが知られている。図6は、従来のこの種の音響構造体90の構成例を示す図である。この音響構造体90では、7本のパイプ15−m(m=1〜7)が片方の端部の位置を揃えて長さ方向と直交する方向に配列されている。パイプ15−m(m=1〜7)の各々は角筒状をなしている。パイプ15−1の長さD1、パイプ15−2の長さD2、パイプ15−3の長さD3、パイプ15−4の長さD4、パイプ15−5の長さD5、パイプ15−6の長さD6、パイプ15−7の長さD7の大小関係は、D1<D2<D3<D4<D5<D6<D7となっている。パイプ15−m(m=1〜7)の各々の側面16−mには開口部17−mが設けられている。パイプ15−m(m=1〜7)の開口部17−m(m=1〜7)はパイプと略同じ幅を持った正方形状をなしている。パイプ15−m(m=1〜7)の長さ方向における開口部17−m(m=1〜7)の位置はパイプ15−m毎に異なっている(構成の詳細は特許文献1を参照)。
この音響構造体90における吸音効果及び散乱効果の発生の原理は次の通りである。図7に示すように、音響構造体90のパイプ15−mにおける開口部17−mの奥の空洞には、開口部17−mを開口端とし空洞の左側の端部18−mを閉口端とする閉管CPと、開口部17−mを開口端とし空洞の右側の端部18−mを閉口端とする閉管CPが形成されているとみなすことができる。音響空間から開口部17−mを介して空洞内に音波が入射すると、空洞内では、閉管CPの開口端(開口部17−m)から閉口端(端部18−m)に向かう進行波と、閉管CPの開口端(開口部17−m)から閉口端(端部18−m)に向かう進行波とが発生する。そして、前者の進行波は、閉管CPの閉口端において反射され、その反射波が開口部17−mへ戻る。また、後者の進行波は、閉管CPの閉口端において反射され、その反射波が開口部17−mへ戻る。
そして、閉管CPでは、下記式(1)に示す共鳴周波数f−n(n=1,2…)において共鳴が発生し、閉管CP内において進行波と反射波とを合成した音波は、閉管CPの閉口端に粒子速度の節を有し、開口端に粒子速度の腹を有する定在波となる。また、閉管CPでは、下記式(2)に示す共鳴周波数f−n(n=1,2…)において共鳴が発生し、閉管CP内において進行波と反射波とを合成した音波は、閉管CPの閉口端に粒子速度の節を有し、開口端に粒子速度の腹を有する定在波となる。なお、下記式(1)および(2)において、Lは閉管CPの長さ(空洞の左側の端部18−mから開口部17−mまでの長さ)、Lは閉管CPの長さ(空洞の右側の端部18−mから開口部17−mまでの長さ)、cは音波の伝搬速度、nは1以上の整数である。
−n=(2n−1)・(c/(4・L))…(1)
−n=(2n−1)・(c/(4・L))…(2)
ここで、閉管CPの閉口端において反射されて開口部17−mから音響空間へと放射される音波の共鳴周波数f−nの成分は、音響空間から開口部17−mに入射する音波の共鳴周波数f−nの成分に対して逆相の音波となる。一方、側面16−mにおける開口部17−mの近傍では、音響空間からの入射波が位相回転を伴うことなく反射される。
よって、共鳴周波数f−nの成分を含む音波が開口部17−mを介して空洞に入射した場合、側面16−mにおける開口部17−mの正面(入射波の到来方向)では、閉管CPから開口部17−mを介して放射される音波と側面16−mにおける開口部17−mの近傍の各点から反射される音波が逆相となって互いの位相が干渉し合い、吸音効果が発生する。また、側面16−mにおける開口部17−mの周囲では、開口部17−mからの音波と側面16−mからの反射波の位相が不連続となり、位相の不連続を解消しようとする気体分子の流れが発生する。この結果、側面16−mにおける開口部17−mの周囲では、入射波に対する鏡面反射方向以外の方向への音響エネルギーの流れが発生し、散乱効果が発生する。
同様に、共鳴周波数f−nの成分を含む音波が開口部17−mを介して空洞に入射した場合、側面16−mにおける開口部17−mの正面(入射方向)では、吸音効果が発生する。また、側面16−mにおける開口部17−mの周囲では、散乱効果が発生する。
また、共鳴周波数f−nおよびf−nの各々の近傍の周波数帯域においては、共鳴周波数f−nまたはf−nからずれていたとしても、周波数がある程度近ければ、開口部17−mから音響空間に放射される音波の位相と側面16−mから音響空間に放射される反射波の位相とが逆相に近い関係になる。このため、共鳴周波数f−nおよびf−nの各々の近傍の周波数帯域では、共鳴周波数f−nおよびf−nに対する周波数の近さに応じた程度の吸音効果および散乱効果が発生する。以上が、パイプ15−m(m=1〜7)による吸音効果および散乱効果の発生の原理である。
特開2002−30744号公報 特開2010−84509号公報
ところで、図8に示すように、音響構造体90の各パイプ15−mの側面16−mにおける吸音効果及び散乱効果の発生に寄与する領域X(すなわち、位相の不連続を解消しようとする気体分子の流れが発生する領域)はその中に含まれる閉管CP及びCPの長さが長いほど広くなる。これは、パイプ15−m内の閉管CP及びCPにおいて共鳴が発生した場合に開口部17−mから放射される音波の波長が長いほど開口部17−mの周囲への回折が起こり易いためである。しかしながら、従来の音響構造体90では、全てのパイプ15−m(m=1〜7)の太さ(すなわち、各パイプの開口部を有する側面における長さ方向及び高さ方向と直交する方向の幅)が同じになっていたため、短い閉管CP及びCPを含むパイプ15−mはそうでないパイプ15−mに比べて側面16−m上における吸音及び散乱効果に寄与しない領域の割合が大きくなり、音響構造体90をなすパイプ15−mの側面16−mにおける単位面積当たりの吸音及び散乱効率が低かった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、音響構造体をなすパイプの側面における単位面積当たりの吸音及び散乱効率を高めることを目的とする。
本発明は、各々の内部に空洞が形成され前記空洞を包囲する側面に開口部が設けられた複数本のパイプを配列した音響構造体であって、前記複数本のパイプは長さの異なる複数種類のパイプを含み、長さの短いパイプほど太さが細くなっていることを特徴とする音響構造体を提供する
本発明では、音響構造体をなす複数本のパイプのうち長さの短いパイプがそうでないパイプよりも太さが細くなっている。よって、音響構造体をなす複数本のパイプの側面における単位面積当たりの吸音及び散乱効率がパイプの全ての太さを同じにしたものよりも高くなる。従って、本発明によると、パイプの全ての太さを同じにしたものと同等以上の散乱効果及び吸音効果を確保しつつその寸法をより小型化することができる。
本発明の第1実施形態である音響構造体の正面図、側面図、及び断面図である。 同音響構造体と従来の音響構造体の効果の相違を説明するための図である。 本発明の第2実施形態である音響構造体の正面図、側面図、及び断面図である。 本発明の第3実施形態である音響構造体の正面図、側面図、及び断面図である。 本発明の他の実施形態である音響構造体の正面図である。 従来の音響構造体を示す正面図である。 同音響構造体のパイプとパイプ内に形成される閉管の縦断面図である。 同音響構造体のパイプにおける吸音効果及び散乱効果の発生領域を示す図である。
以下、図面を参照し、この発明の実施形態について説明する。
<第1実施形態>
図1(A)は、本発明の第1実施形態である音響構造体10の正面図である。図1(B)は、図1(A)を矢印B方向から見た側面図である。図1(C)は、図1(A)のC−C’線断面図である。この音響構造体10は、複数本のパイプ1−i(i=1〜7)を全体としてパネル状をなすように配列したものである。この音響構造体10をなす7本のパイプ1−i(i=1〜7)の中には長さの異なる複数種類のパイプが含まれており、長さの短いパイプほど太さが細くなっている。この音響構造体10は次の3種類のパイプから構成される。第1の種類のパイプ(図1の構成例では、パイプ1−1〜1−3)は、長さD11、幅W11、高さH11の寸法を持ったパイプである。第2の種類のパイプ(図1の構成例では、パイプ1−4及び1−5)は、長さD12(D12<D11)、幅W12(W12<W11)、及び高さH12(H12=H11)の寸法を持ったパイプである。第3の種類のパイプ(図1の構成例では、パイプ1−6及び1−7)は、長さD13(D13=D11−D12<D12)、幅W13(W13=W12<W11)、及び高さH13(H13=H11)の寸法を持ったパイプである。これらのパイプ1−i(i=1〜7)は、長さ方向に対向する側面CF及びCB、幅方向に対向する側面CL及びCR、並びに高さ方向に対向する側面CU及びCDを有する。ここで、図1(A)では、簡便のため、パイプ1−1を除くパイプ1−2〜1−7の各々における側面CF,CB,CL,CR,CU,及びCDの符号の図示を割愛する。各パイプ1−iの内部には、6つの側面CF,CB,CL,CR,CU,及びCDに包囲された空洞がある。各パイプ1−iの側面CUには、内部の空洞と外部空間とを連通する開口部2−iが設けられている。
また、この音響構造体10におけるパイプ1−i(i=1〜7)は、異なる種類のパイプ同士が隣り合うように配列されている。より詳細に説明すると、この音響構造体10では、パイプ1−1の右隣にパイプ1−4及び1−6が配置され、パイプ1−1の側面CRとパイプ1−4及び1−6の側面CLが接合されている。また、パイプ1−4及び1−6の右隣にパイプ1−2が配置され、パイプ1−4及び1−6の側面CRとパイプ1−2の側面CLが接合されている。また、パイプ1−2の右隣にパイプ1−7及び1−5が配置され、パイプ1−2の側面CRとパイプ1−7及び1−5の側面CLが接合されている。また、パイプ1−7及び1−5の右隣にパイプ1−3が配置され、パイプ1−7及び1−5の側面CRとパイプ1−3の側面CLが接合されている。また、この音響構造体10では、パイプ1−4及び1−6の開口部2−4及び2−6が隣りのパイプ1−1及び1−2の開口部2−1及び2−2の周囲における吸音及び散乱効果の発生に寄与する領域Xと重ならない領域に設けられている。同様に、パイプ1−5及び1−7の開口部2−5及び2−7が隣りのパイプ1−2及び1−3の開口部2−2及び2−3の周囲における吸音及び散乱効果の発生に寄与する領域Xと重ならない領域に設けられている。
以上が、本実施形態の構成の詳細である。本実施形態では、音響構造体10をなす複数本のパイプ1−i(i=1〜7)のうち長さの短いパイプ1−4〜1−7がそうでないパイプ1−1〜1−3よりも太さが細くなっている。このため、図2に示すように、本実施形態である音響構造体10とこの音響構造体10におけるパイプ1−i(i=1〜7)の全ての太さを同じにした構成の音響構造体10’とを比較すると、音響構造体10の方がパイプ1−i(i=1〜7)の側面CUにおける吸音効果及び散乱効果に寄与する領域Xの割合が大きくなり、パイプ1−i(i=1〜7)の側面CUにおける単位面積当たりの吸音及び散乱効率が高くなる。従って、本実施形態によると、パイプ1−i(i=1〜7)の全ての太さを同じにしたものと同等以上の吸音効果及び散乱効果を確保しつつその寸法をより小型化することができる。
<第2実施形態>
図3(A)は、本発明の第2実施形態である音響構造体10Aの正面図である。図3(B)は、図3(A)を矢印B方向から見た側面図である。図3(C)は、図3(A)のC−C’線断面図である。この音響構造体10Aでは、太さを異にする複数の種類(図3(A)、図3(B)、図3(C)の例では3種類)のパイプ3−j(j=1〜9)が、上の層のパイプによって下の層のパイプの開口部が塞がれないように積層されている。より具体的に説明すると、この音響構造体10Aにおける第1の種類のパイプ(図3の構成例ではパイプ3−2)は、長さD21、幅W21、高さH21の寸法を持ったパイプである。第2の種類のパイプ(図3の構成例ではパイプ3−1及び3−3)は、長さD22(D22=D21)、幅W22(W22=W21×2/3)、高さH22(H22=H21)の寸法を持ったパイプである。第3の種類のパイプ(図3の構成例ではパイプ3−4〜3−9)は、長さD23(D23=D21×1/3)、幅W23(W23=W21/2)、高さH23(H23=H21)の寸法を持ったパイプである。これらのパイプ3−j(j=1〜9)は、音響構造体10A(図1)のパイプ1−i(i=1〜7)と同様に、空間を包囲する6つの側面CF,CB,CL,CR,CU,CDを有する。ここで、図3(A)では、簡便のため、パイプ3−1を除くパイプ3−2〜3−9の各々における側面CF,CB,CL,CR,CU,及びCDの符号の図示を割愛する。
各パイプ3−jの内部には、6つの側面CF,CB,CL,CR,CU,及びCDに包囲された空洞がある。各パイプ3−jの側面CUには、内部の空洞と外部空間とを連通する開口部4−jが設けられている。各パイプ3−jの長さ方向における開口部4−jの位置はパイプ3−j毎に異なっている。
そして、この音響構造体10Aでは、第1の及び第2の種類のパイプ3−1〜3−3が長さ方向と直交する方向に配列され、第3の種類のパイプ3−4〜3−9が第1及び第2の種類のパイプ3−1〜3−3の側面CUにおける開口部4−1〜4−9を除いた領域上に配列されている。この音響構造体10Aでは、パイプ3−4〜3−6が長さ方向に並べられており、パイプ3−7〜3−9が長さ方向に並べられている。この音響構造体10では、パイプ3−1の右隣にパイプ3−2が配置され、パイプ3−1の側面CLとパイプ3−2の側面CRが接合されている。また、パイプ3−2の右隣にパイプ3−3が配置され、パイプ3−2の側面CLとパイプ3−3の側面CRが接合されている。また、隣り合うパイプ3−1及び3−2間の接合面上にパイプ3−4〜3−6が配置され、パイプ3−1及び3−2の側面CUとパイプ3−4〜3−6の側面CDが接合されている。また、隣り合うパイプ3−2及び3−3間の接合面上にパイプ3−7〜3−9が配置され、パイプ3−2及び3−3の側面CUとパイプ3−7〜3−9の側面CDが接合されている。
以上が、本実施形態の構成の詳細である。本実施形態によっても、パイプ3−j(j=1〜9)の全ての太さを同じにしたものと同等以上の散乱効果及び吸音効果を確保しつつその寸法をより小型化することができる。
<第3実施形態>
図4(A)は、本発明の第3実施形態である音響構造体10Bの正面図である。図4(B)は、図4(A)を矢印B方向から見た側面図である。図4(C)は、図4(A)のC−C’線断面図である。図4(D)は、図4(A)のD−D’線断面図である。図4(E)は、図4(A)のE−E’線断面図である。この音響構造体10Bでは、太さを異にする複数の種類(図4(A)、図4(B)、図4(C)、図4(D)の例では6種類)のパイプ5−k(k=1〜21)が、上の層のパイプによって下の層のパイプの開口部が塞がれないように積層されている。
より詳細に説明すると、この音響構造体10Bにおける第1の種類のパイプ(図4の構成例ではパイプ5−1〜5−4)は、長さD31、幅W31、高さH31の寸法を持ったパイプである。第2の種類のパイプ(図4の構成例ではパイプ5−5〜5−8)は、長さD32(D32<D31)、幅W32(W32=W31/2)、高さH32(H32=H31/2)の寸法を持ったパイプである。第3の種類のパイプ(図4の構成例では、パイプ5−9及び5−10)は、長さD33(D33<D32)、幅W33(W33=W32)、高さH33(H33=H31/2)の寸法を持ったパイプである。第4の種類のパイプ(図4の構成例ではパイプ5−11〜5−13)は、長さD34(D33<D34<D32)、幅W34(W34=W31/3)、高さH34(H34=H31/2)の寸法を持ったパイプである。第5の種類のパイプ(図4の構成例では、パイプ5−14〜5−17)は、長さD35(D35<D33)、幅W35(W35=W31/3)、高さH35(H35=H31/2)の寸法を持ったパイプである。第6の種類のパイプ(図4の構成例ではパイプ5−18〜5−21)は、長さD36(D36<D35)、幅W36(W36=W31/4)、高さH36(H36=H31/2)の寸法を持ったパイプである。
これらのパイプ5−k(k=1〜21)は、音響構造体10(図1)のパイプ1−i(i=1〜7)と同様に、空間を包囲する6つの側面CF,CB,CL,CR,CU,CDを有する。ここで、図4(A)では、簡便のため、パイプ5−1を除くパイプ5−2〜5−21の各々における側面CF,CB,CL,CR,CU,及びCDの符号の図示を割愛する。この音響構造体10Aのパイプ5−i(i=1〜21)の各々の側面CUには、内部の空洞と外部空間とを連通する開口部6−iが設けられている。
この音響構造体10Bでは、パイプ5−1の側面CUの開口部6−1は、側面CUにおける側面CF側の端部よりも距離d1だけ離れた位置にある。パイプ5−1の側面CUにおける側面CF側の端部と開口部6−1の間の領域上には左右方向に並んだパイプ5−5及び5−6が配置され、パイプ5−1の側面CUとパイプ5−5及び5−6の側面CDが接合されている。また、パイプ5−2の側面CUの開口部6−2は、側面CUにおける側面CF側の端部よりも距離d2だけ離れた位置にある。パイプ5−2の側面CUにおける側面CF側の端部と開口部6−2の間の領域上には左右方向に並んだパイプ5−14〜5−17が配置され、パイプ5−2の側面CUとパイプ5−14〜5−17の側面CDが接合されている。パイプ5−2の側面CUにおける側面CB側の端部と開口部6−2の間の領域上には左右方向に並んだパイプ5−11〜5−13が配置され、パイプ5−2の側面CUとパイプ5−11〜5−13の側面CDが接合されている。
また、パイプ5−3の側面CUの開口部6−3は、側面CUにおける側面CF側の端部よりも距離d3だけ離れた位置にある。パイプ5−3の側面CUにおける側面CF側の端部と開口部6−3の間の領域上には左右方向に並んだパイプ5−18〜5−21が配置され、パイプ5−3の側面CUとパイプ5−18〜5−21の側面CDが接合されている。また、パイプ5−3の側面CUにおける側面CB側の端部と開口部6−3の間の領域上には左右方向に並んだパイプ5−7及び5−8が配置され、パイプ5−3の側面CUとパイプ5−7及び5−8の側面CDが接合されている。パイプ5−4の側面CUの開口部6−4は、側面CUにおける側面CF側の端部よりも距離d4だけ離れた位置にある。パイプ5−4の側面CUにおける側面CB側の端部と開口部6−4の間の領域上には左右方向に並んだパイプ5−9及び5−10が配置され、パイプ5−4の側面CUとパイプ5−9及び5−10の側面CDが接合されている。
以上が、本実施形態の構成の詳細である。本実施形態の音響構造体10Bによると、パイプ5−k(k=1〜21)の幅方向の寸法を大きくすることなく、より多くの帯域の音に対して吸音効果及び散乱効果を発生させることができる。
以上、この発明の第1乃至第3実施形態について説明したが、この発明には他にも実施形態があり得る。例えば、以下の通りである。
(1)上記第1乃至第3実施形態において、音響構造体10、10A、10Bを構成するパイプの全部または一部の一方または両方の端部を開放してもよい。
(2)上記第1及び第2実施形態において、パイプの本数を2〜8本にしてもよいし、10本以上にしてもよい。また、上記第3実施形態において、パイプの本数を2〜20本にしてもよいし、22本以上にしてもよい。
(3)上記第1乃至第3実施形態において、音響構造体10、10A、10Bを構成するパイプの開口部の面積Sとパイプの断面積Sとの面積比S/Sを全てのパイプについて略同じにしてもよい。この構成によると、音響構造体10、10A、10Bを構成するパイプの開口部の音響抵抗が全てのパイプについて略同じになる。よって、この構成によると、音響構造体10、10A、10Bを構成するパイプにおける吸音効果及び散乱効果の発生帯域の帯域幅を略同じにすることができる。
(4)上記第1乃至第3実施形態では、音響構造体10、10A、10Bを構成するパイプの一本一本の断面積Sは均一であった。しかし、パイプ内の空洞における開口部の両側の部分の断面積が異なってもよい。図5は、この変形例である音響構造体10Cの構成例を示す図である。この音響構造体10Cは、3本のパイプ8−1、8−2、8−3を配列したものである。パイプ8−1、8−2、8−3の高さ、幅、高さは同じである。パイプ8−1、8−2、8−3の各々は、長さ方向に対向する側面CF及びCB、幅方向に対向する側面CL及びCR、並びに高さ方向に対向する側面CU及びCDを有する。図5では、簡便のため、パイプ1−1を除くパイプ1−2〜1−9の各々における側面CF,CB,CL,CR,CU,及びCDの符号の図示を割愛する。パイプ8−1の側面CUには開口部9−1が設けられている。パイプ8−2の側面CUには開口部9−2が設けられている。パイプ8−3の側面CUには開口部9−3が設けられている。パイプ8−1、8−2、8−3の長さ方向における開口部9−1、9−2、9−3の位置はパイプ毎に異なっている。また、この音響構造体10Cでは、パイプ8−2の開口部9−2の面積SO2よりもパイプ8−1の開口部9−1の面積SO1及びパイプ8−3の開口部9−3の面積SO3が小さくなっている。そして、この音響構造体10Cでは、パイプ8−1及び8−3の各々の内部の空洞における開口部と当該開口部に近い側の端部との間の部分の断面積が、前記空洞における開口部と当該開口部から遠い側の端部との間の部分の断面積よりも小さくなっている。より具体的に説明すると、この音響構造体10Cでは、パイプ8−1の側面CL及びCRにおける開口部9−1と側面CFの間の部分の厚みが開口部9−1と側面CBの間の部分の厚みよりも厚くなっている。また、パイプ8−3の側面CL及びCRにおける開口部9−3と側面CFの間の部分の厚みが開口部9−3と側面CBの間の部分の厚みよりも厚くなっている。このため、この音響構造体10Cでは、パイプ8−1内の空洞における開口部9−1と側面CBの間の部分の断面積SP1よりも開口部9−1と側面CFの間の部分の断面積SP1’のほうが狭くなる。また、パイプ8−3内の空洞における開口部9−3と側面CBの間の部分の断面積SP3よりも開口部9−3と側面CFの間の部分の断面積SP3’のほうが狭くなる。ここで、パイプにおける吸音効果及び散乱効果は、開口部の面積Sとパイプの断面積Sの面積比S/Sが小さいほど大きくなる(詳しくは、特許文献2を参照)。よって、このような構成によると、音響構造体におけるパイプの位置が一方の端部の側に近い場合であっても、十分な吸音効果及び散乱効果を発生させることができる。
(5)上記第1乃至第3実施形態では、音響構造体10、10A、10Bを構成するパイプの各々における1つの側面に開口部が設けられていた。しかし、パイプの2つの以上の側面に開口部が設けられていてもよい。要するに、パイプの1つ以上の側面に開口部が設けられていればよい。
10,10A、10B、90…音響構造体、1,3,5,15…パイプ、2,4,6,17…開口部、CF,CB,CL,CR,CU,CD…側面。

Claims (3)

  1. 各々の内部に空洞が形成され前記空洞を包囲する側面の少なくとも1つに開口部が設けられた複数本のパイプを配列した音響構造体であって、前記複数本のパイプは長さの異なる複数種類のパイプを含み、長さの短いパイプほど太さが細くなっていることを特徴とする音響構造体。
  2. 前記複数本のパイプは異なる種類のパイプ同士が隣り合うように配列されていることを特徴とする請求項1に記載の音響構造体。
  3. 前記複数本のパイプの開口部が、各々の隣のパイプにおける吸音効果及び散乱効果の発生に寄与する領域と重ならない領域に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の音響構造体。

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