JPH0561038U - 把手付き合成樹脂製容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 容器体に把手を着脱可能に装着させた把手付
き合成樹脂製容器を提案する。 【構成】 中央部を網目状に形成して横方向伸縮可能に
構成するとともに、容器体胴部４外周に伸長状態で巻き
回した係止帯８と、該係止帯８の両側端縁より各々薄肉
ヒンジ９を介して後方へ突出させるとともに、中央に指
挿通用の窓孔10aを穿設させ、且つ内面相互を凹凸係合
手段により当接係止させた一対の板状突起10, 10により
形成した把持部15とから構成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は把手付き合成樹脂製容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】 【考案が解決しようとする課題】

ポリエステル等の合成樹脂により形成した容器が、その強度、寸法安定性、耐 熱性等に優れるという理由で種々使用されている。これ等の容器の大型のものは 把手付きのものが多いが、これらは別に形成した把手を使用時或いは内容物の充 填時等に容器体に嵌着固定させて使用する場合が多い。その理由として、これ等 容器が主としてブロー成形等により形成されるため、把手を胴部より突出する様 な複雑な形状を一体に形成することが難しいこと、又、流通段階において把手は その運搬、保管に邪魔となるため出来れば使用時に嵌着が可能なものが要望され ること、更に大型容器であっても必ずしも把手を必要としない場合に容器体に汎 用性を持たせたい等が挙げられる。

【０００３】 従来のこの様な容器の例として、例えば、胴部より肩部を介して口頸部を起立 してなる容器体に、肩部及び胴部上方を被覆して嵌着させた上部嵌合部材及び容 器体胴部の底部分を被覆して嵌着させた下部嵌合部材を設けて、両部材間に把持 部の上下端を嵌着固定させたものが知られている。

【０００４】 しかしながら、この様な従来品は一旦装着させた把手を取り外すことに考慮が 払われておらず、又、把手の装着に三部材も必要とし、製造上の煩雑さはもとよ り、製品管理上の面倒もある。

【０００５】 本考案は、上記した従来技術の欠点を解消した優れた把手付き合成樹脂製容器 を提案するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】 本考案容器は上記課題を解決するため、胴部４より口頸部６を起立してなる容 器体２と、該容器体２に着脱可能に装着させるとともに、合成樹脂の一体成形に より形成してなる把手３とからなり、上記把手３は、中央部を網目状に形成して 横方向伸縮可能に構成するとともに、容器体胴部４の上下方向中央部外周に伸長 状態で巻き回した係止帯８と、該係止帯８の両側端縁より各々薄肉ヒンジ９を介 して後方へ突出させるとともに、中央に指挿通用の窓孔10a を穿設させ、且つ内 面相互を凹凸係合手段により当接係止させた一対の板状突起10, 10により形成し た把持部15とから構成した。

【０００７】

【作用】

把手３を容器体２に着脱自在に構成して一つの把手３で複数の容器体２への併 用を可能とし、又、商品の運搬、保管時の小スペース化を図ることが出来る。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面を参照して説明する。 図１〜図３は本考案の一実施例を示すもので、図中１は把手付き合成樹脂製容器 を示す。該容器１は、容器体２と把手３とから構成している。

【０００９】 容器体２は、ポリエステル等の合成樹脂で形成された内容量が例えばリットル 単位の比較的大型容器で、円筒状の胴部４より肩部５を介して口頸部６を起立さ せて構成している。又、口頸部６外周下部には係止突条７を周設している。

【００１０】 把手３は、図２に示す如く、ポリプロピレン等の耐屈曲性に優れた樹脂の一体 成形により形成されたもので、横長帯状の係止帯８と、該係止帯８の左右側端縁 に各々薄肉ヒンジ９を介して突設させた指挿通用窓孔10a 付き板状突起10とから 構成している。

【００１１】 上記係止帯８は、その中央部分を網目状に形成した網目部8aとなし、横方向の 伸縮を可能に構成するとともに、横方向の長さを装着する容器体胴部４の外周よ り短く形成して、容器体に把手３を装着させた際に、係止帯８が伸びた状態で装 着される様に構成している。

【００１２】 又、上記各板状突起10は、中央に指挿通用の大型窓孔10a を穿設させた矩形板 状をなし、一方板状突起10の前面三ケ所に棒状突起11を突設させるとともに、他 方板状突起10の前面の対応する三ケ所に上記棒状突起11が嵌合する嵌合孔12を穿 設させている。又、一方の板状突起10基端上下面より薄肉ヒンジ13a を介して係 合突起13を突設させ、他方の板状突起10基端部に上記各係合突起13が係合する係 合凹部14を各々穿設させている。上記各係合突起13は板状突起10基端上下面後端 縁より各々後方へ延びた後上方又は下方へ延設する側面鉤型をなし、垂直壁の前 面上下端部に各々係合突条を横設させて構成している。又、上記各係合凹部14は 、把持部基端裏面の上下端部に、係合突起13の上記各垂直壁が収納可能な凹部を 形成して、該凹部内に突条を横設させて構成している。そして、図３に示す如く 係合突起13を薄肉ヒンジ13a において 180°回動させてその係合突条を係合凹部 14内の係合突条と係合させて各板状突起10の開くのを防止させている。

【００１３】 上記の如く構成した把手３を、その係止帯８を容器体胴部４の上下方向中央部 外周に伸長状態で巻き回すとともに、各ヒンジ部９において起立させた各板状突 起10, 10の内面相互を、上記各棒状突起11を上記各嵌合孔12に嵌合させて、当接 係止させ、次いで上記各係合突起13を嵌合凹部14内に係合させて把持部15を形成 し、もって容器体２に着脱可能に装着させている。

【００１４】

【考案の効果】

以上説明した如く本考案容器は、既述構成としたことにより、把手を容器体に 必要に応じて着脱させる事が出来、しかも一旦装着した場合は、離脱のための必 要操作を行わない限り確実に容器体と嵌合して通常の注出操作で外れる虞はない 。

【００１５】 又、把手の着脱が可能なため、容器体と把手とを対応する数だけ揃えずに一つ の把手で何個もの容器体に併用することも可能であり、商品の運搬、保管に際し てもスペースをとらず製品管理が行い易い利点もある。

【００１６】 又、把手を合成樹脂の一体成形で形成しているため、製造が簡単で多数の部材 を組み立ててなるものと比較して紛失等の虞もない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す斜視図である。

【図２】同実施例の把手を示す正面図である。

【図３】同実施例の把手把持部の係合を説明する説明図
である。

【符号の説明】

２ 容器体 ３ 把手 ８ 係止帯 10a 窓孔 10 板状突起 15 把持部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 胴部４より口頸部６を起立してなる容器
   体２と、該容器体２に着脱可能に装着させるとともに、
   合成樹脂の一体成形により形成してなる把手３とからな
   り、上記把手３は、中央部を網目状に形成して横方向伸
   縮可能に構成するとともに、容器体胴部４の上下方向中
   央部外周に伸長状態で巻き回した係止帯８と、該係止帯
   ８の両側端縁より各々薄肉ヒンジ９を介して後方へ突出
   させるとともに、中央に指挿通用の窓孔10a を穿設さ
   せ、且つ内面相互を凹凸係合手段により当接係止させた
   一対の板状突起10, 10により形成した把持部15とから構
   成してなることを特徴とする把手付き合成樹脂製容器。