JPH0561023B2 - - Google Patents
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- JPH0561023B2 JPH0561023B2 JP15789487A JP15789487A JPH0561023B2 JP H0561023 B2 JPH0561023 B2 JP H0561023B2 JP 15789487 A JP15789487 A JP 15789487A JP 15789487 A JP15789487 A JP 15789487A JP H0561023 B2 JPH0561023 B2 JP H0561023B2
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- Continuous Casting (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は融体急冷法による異形断面の金属また
は合金薄帯(以下単に金属薄帯という)の製造方
法に関するものである。
は合金薄帯(以下単に金属薄帯という)の製造方
法に関するものである。
(従来の技術)
幅広の金属薄帯を製造する方法の一つとして、
特開昭53−133531号公報所載の発明がある。この
方法は第3図に示したように円形の多孔ノズルを
移動する冷却基板(通常、回転ロール、ドラムの
外周または内周)の表面に噴出衝突させ、基板上
で溶湯を広げることによつて隣り合う溶湯を一体
化させ幅広の金属薄帯を製造しようとするもので
ある。
特開昭53−133531号公報所載の発明がある。この
方法は第3図に示したように円形の多孔ノズルを
移動する冷却基板(通常、回転ロール、ドラムの
外周または内周)の表面に噴出衝突させ、基板上
で溶湯を広げることによつて隣り合う溶湯を一体
化させ幅広の金属薄帯を製造しようとするもので
ある。
前記公報には開示されていないが、前記の方法
は、ノズル孔の径や間隔、噴出圧、ノズルと基板
の間隔、基板移動速度等の制御次第では幅広の薄
帯のみならず細線を多数本製造することも可能で
ある。そこで本発明者らはこの公知技術を用いて
異形断面の薄面の製造の可能性について種々の検
討を試みたが、溶湯の重なりが不充分ですだれ状
に透けた部分ができたり、あるいは幅方向の厚み
の同期性が悪い等の理由で形状に規則性がない薄
帯しか得られなかつた。
は、ノズル孔の径や間隔、噴出圧、ノズルと基板
の間隔、基板移動速度等の制御次第では幅広の薄
帯のみならず細線を多数本製造することも可能で
ある。そこで本発明者らはこの公知技術を用いて
異形断面の薄面の製造の可能性について種々の検
討を試みたが、溶湯の重なりが不充分ですだれ状
に透けた部分ができたり、あるいは幅方向の厚み
の同期性が悪い等の理由で形状に規則性がない薄
帯しか得られなかつた。
また、均一な板厚の幅広の薄帯を作る方法の一
例として、特開昭53−53525号公報所載の方法が
ある。しかしながら、この方法では異形断面の薄
帯を作ることはできない。
例として、特開昭53−53525号公報所載の方法が
ある。しかしながら、この方法では異形断面の薄
帯を作ることはできない。
このような事情から本発明者らはさらに検討を
進めた結果、幅方向で板厚が規則的に変化してい
る異形断面金属薄帯を製造することに成功したの
である。
進めた結果、幅方向で板厚が規則的に変化してい
る異形断面金属薄帯を製造することに成功したの
である。
(発明が解決しようとする問題点)
本発明は移動している冷却基板上に溶湯を噴出
して金属薄帯を製造する方法により、これまで困
難であつた幅方向で板厚が規則的に変化している
異形断面金属薄帯の製造を目的としたものであ
る。
して金属薄帯を製造する方法により、これまで困
難であつた幅方向で板厚が規則的に変化している
異形断面金属薄帯の製造を目的としたものであ
る。
(問題点を解決するための手段)
すなわち、本発明の要旨とするところは、長辺
が冷却基板の進行方向に並行するように設けた開
口部を複数個、冷却基板の進行方向に対して直角
方向に配置した多孔ノズルから金属または合金の
溶湯を冷却基板の表面に噴出させて急冷凝固させ
る方法において、ノズルの個々の開口部が、冷却
基板移動方向の長さlが1〜20mm、冷却基板移動
方向に直角な方向の長さdが0.2〜5.0mm、個々の
開口部の間隔aが0.2〜2.0mmで、かつl≧2dなる
矩形状あるいは楕円状である多孔ノズルを用い
て、金属または合金の溶湯を噴出させ、急冷凝固
させることを特徴とする異形断面をもつ金属また
は合金薄帯の製造方法にある。
が冷却基板の進行方向に並行するように設けた開
口部を複数個、冷却基板の進行方向に対して直角
方向に配置した多孔ノズルから金属または合金の
溶湯を冷却基板の表面に噴出させて急冷凝固させ
る方法において、ノズルの個々の開口部が、冷却
基板移動方向の長さlが1〜20mm、冷却基板移動
方向に直角な方向の長さdが0.2〜5.0mm、個々の
開口部の間隔aが0.2〜2.0mmで、かつl≧2dなる
矩形状あるいは楕円状である多孔ノズルを用い
て、金属または合金の溶湯を噴出させ、急冷凝固
させることを特徴とする異形断面をもつ金属また
は合金薄帯の製造方法にある。
本発明の方法において用いるノズルは開口部が
第1図a,bに例示するようなノズル1である。
第1図a,bに例示するようなノズル1である。
第1図aは一つの開口部の形状が矩形で複数個
が冷却基板の移動方向に対して直角となる方向に
配列させたものである。ただし、ここで直角とは
冷却基板の移動方向に対して±10゜以内の角度を
含むものとする。
が冷却基板の移動方向に対して直角となる方向に
配列させたものである。ただし、ここで直角とは
冷却基板の移動方向に対して±10゜以内の角度を
含むものとする。
ノズル1の構造を規定するパラメータは第1図
aに示す個々の開口部2の冷却基板移動方向の長
さl、冷却基板移動方向に直角な方向の長さ、す
なわち、薄帯幅方向の長さdおよび個々の開口部
の間隔aである。各パラメータの大きさの範囲に
ついて説明すると、lは1〜20mmの範囲で、好ま
しくは1〜10mmの範囲である。dは0.2〜5.0mmの
範囲で好ましくは0.2〜2.0mmの範囲である。ま
た、aは0.2〜2.0mmの範囲である。ここで重要な
ことは開口部の形状がl≧2dとなるようにする
ことである。開口部の形状における冷却基板移動
方向の長さlと冷却基板移動方向に直角な方向の
長さdの関係がこの範囲内にあるようなノズルを
用いることにより、板厚が板幅方向で規則的に変
化する異形断面薄帯を安定して得ることが可能と
なることを本発明者らは実験の結果確かめたもの
である。
aに示す個々の開口部2の冷却基板移動方向の長
さl、冷却基板移動方向に直角な方向の長さ、す
なわち、薄帯幅方向の長さdおよび個々の開口部
の間隔aである。各パラメータの大きさの範囲に
ついて説明すると、lは1〜20mmの範囲で、好ま
しくは1〜10mmの範囲である。dは0.2〜5.0mmの
範囲で好ましくは0.2〜2.0mmの範囲である。ま
た、aは0.2〜2.0mmの範囲である。ここで重要な
ことは開口部の形状がl≧2dとなるようにする
ことである。開口部の形状における冷却基板移動
方向の長さlと冷却基板移動方向に直角な方向の
長さdの関係がこの範囲内にあるようなノズルを
用いることにより、板厚が板幅方向で規則的に変
化する異形断面薄帯を安定して得ることが可能と
なることを本発明者らは実験の結果確かめたもの
である。
各パラメータの大きさの範囲の根拠について簡
単に説明する。ノズル開口部の冷却基板移動方向
の長さlの値が1mm以下の場合、かなり大きな噴
出圧を用いても、個々の開口部からの溶湯を安定
して一体化するのは困難となる。すなわち、幅方
向で規則的に厚さの異なる薄帯と製造は難しい。
一方、このlの値が20mmを超えると、溶湯の流量
に対して冷却が不充分となり、形状の良い薄帯の
製造が困難となる。ノズル開口部の薄帯幅方向の
長さdの値はlの値によつてl≧2dとなるよう
に設定されるが、dの値が5.0mmを超えるとlの
値を大きくしても個々の開口部からの溶湯を安定
して一体化するのは困難であつた。dの値の範囲
の下限はノズル開口部の加工上、0.2mm以下とす
ると困難となることから設けたものである。各開
口部の間隔aは各開口部から噴出される溶湯を一
体化させ、異形断面薄帯とするために前述のl、
d同様重要なパラメータである。このaの値が
2.0mmを超えると、かなり大きな噴出圧を用いて
も個々の開口部からの溶湯を安定して一体化する
のは困難となる。aの値の範囲の下限はdの場合
と同様にノズル開口部の加工上の困難さから制限
を設けたものである。
単に説明する。ノズル開口部の冷却基板移動方向
の長さlの値が1mm以下の場合、かなり大きな噴
出圧を用いても、個々の開口部からの溶湯を安定
して一体化するのは困難となる。すなわち、幅方
向で規則的に厚さの異なる薄帯と製造は難しい。
一方、このlの値が20mmを超えると、溶湯の流量
に対して冷却が不充分となり、形状の良い薄帯の
製造が困難となる。ノズル開口部の薄帯幅方向の
長さdの値はlの値によつてl≧2dとなるよう
に設定されるが、dの値が5.0mmを超えるとlの
値を大きくしても個々の開口部からの溶湯を安定
して一体化するのは困難であつた。dの値の範囲
の下限はノズル開口部の加工上、0.2mm以下とす
ると困難となることから設けたものである。各開
口部の間隔aは各開口部から噴出される溶湯を一
体化させ、異形断面薄帯とするために前述のl、
d同様重要なパラメータである。このaの値が
2.0mmを超えると、かなり大きな噴出圧を用いて
も個々の開口部からの溶湯を安定して一体化する
のは困難となる。aの値の範囲の下限はdの場合
と同様にノズル開口部の加工上の困難さから制限
を設けたものである。
次に本発明の方法について具体的に説明する。
装置は第4図に例示するような回転するロール4
1を冷却基板とし、金属または合金を溶解する加
熱装置42、溶湯を保持するるつぼ43、そして
溶湯をロール面上に流出させるためのノズル44
から構成されている。ノズルの開口部の形状・寸
法は既に説明したように第1図のような複数の開
口部を有するものである。基板の移動方向に対す
るノズルの配置は個々の開口部からみると、その
長手方向と平行となるようにする。
装置は第4図に例示するような回転するロール4
1を冷却基板とし、金属または合金を溶解する加
熱装置42、溶湯を保持するるつぼ43、そして
溶湯をロール面上に流出させるためのノズル44
から構成されている。ノズルの開口部の形状・寸
法は既に説明したように第1図のような複数の開
口部を有するものである。基板の移動方向に対す
るノズルの配置は個々の開口部からみると、その
長手方向と平行となるようにする。
所定の圧力で噴出された溶湯は基板の上で一体
化した湯溜りを形成する。基板で冷却され固化し
た金属は基板の運動方向に引き出され、第2図
a,bに例示するような幅方向に実質的に変化す
る断面をもつ連続した薄帯を形成する。この時も
し冷却基板の周方向に溝を形成しておけば、両面
が平面とは異なる、異形断面の薄内をつくること
が可能である。
化した湯溜りを形成する。基板で冷却され固化し
た金属は基板の運動方向に引き出され、第2図
a,bに例示するような幅方向に実質的に変化す
る断面をもつ連続した薄帯を形成する。この時も
し冷却基板の周方向に溝を形成しておけば、両面
が平面とは異なる、異形断面の薄内をつくること
が可能である。
本発明の方法において採用される基本的方法は
すでに述べたように金属の溶湯を前述のノズル1
を介して冷却基板上に噴出し、熱的接触によつて
急冷凝固させる融体急冷法のうち、いわゆる単ロ
ール式急冷法である。もちろんドラムの内壁を使
う遠心急冷法やエンドレスタイプのベルトを使用
する方法や、これらの改良型、例えば補助ロール
や、ロール表面温度制御装置を付属させた装置を
使用する方法、あるいは減圧下ないし真空中また
は不活性ガス中での鋳造も含まれる。
すでに述べたように金属の溶湯を前述のノズル1
を介して冷却基板上に噴出し、熱的接触によつて
急冷凝固させる融体急冷法のうち、いわゆる単ロ
ール式急冷法である。もちろんドラムの内壁を使
う遠心急冷法やエンドレスタイプのベルトを使用
する方法や、これらの改良型、例えば補助ロール
や、ロール表面温度制御装置を付属させた装置を
使用する方法、あるいは減圧下ないし真空中また
は不活性ガス中での鋳造も含まれる。
次に本発明において採用される鋳造条件につい
て説明する。まずノズル底面と冷却基板の間隔は
0.05〜3mmの範囲であり、ノズルの構造に応じ
て、最適な値を選ぶ。冷却基板の移動速度は5〜
50m/秒で、ノズル構造、金属薄帯の目的とする
厚さに応じて最適な値を選択する。噴出圧の範囲
は0.1〜5Kg/cm2で一般にノズル開口部のlの長
さが前記範囲で大きい場合あるいはaが小さい場
合、噴出圧は上記範囲で小さくてよい。ただ単一
のスリツトノズルを用いて均一な板厚の薄帯をつ
くる方法(例えば特開昭53−53525号公報)に比
べると大きな噴出圧を必要とする。
て説明する。まずノズル底面と冷却基板の間隔は
0.05〜3mmの範囲であり、ノズルの構造に応じ
て、最適な値を選ぶ。冷却基板の移動速度は5〜
50m/秒で、ノズル構造、金属薄帯の目的とする
厚さに応じて最適な値を選択する。噴出圧の範囲
は0.1〜5Kg/cm2で一般にノズル開口部のlの長
さが前記範囲で大きい場合あるいはaが小さい場
合、噴出圧は上記範囲で小さくてよい。ただ単一
のスリツトノズルを用いて均一な板厚の薄帯をつ
くる方法(例えば特開昭53−53525号公報)に比
べると大きな噴出圧を必要とする。
また、ノズル開口部の形状については既に説明
した化本的思想の範囲でいくつかの変形が可能で
ある。例えば第1図bに示すように開口部が楕円
形状のものでもよい。この場合個々の開口部の配
置は開口部形状が矩形の場合同様冷却基板の移動
方向に対して直角となる方向に配列させる。この
時開口部の大きさはlが1〜20mm、dが0.2〜5.0
mm、またaは0.2〜2.0mmの範囲である。さらに異
なる形状も考えられるが、いずれにせよ寸法でl
≧2dとなるようにした開口部を複数薄帯板幅方
向に配置し、各開口部から噴出された溶湯を冷却
基板上で安定して一体化させるという基本的思想
を実現出来るものであればよい。
した化本的思想の範囲でいくつかの変形が可能で
ある。例えば第1図bに示すように開口部が楕円
形状のものでもよい。この場合個々の開口部の配
置は開口部形状が矩形の場合同様冷却基板の移動
方向に対して直角となる方向に配列させる。この
時開口部の大きさはlが1〜20mm、dが0.2〜5.0
mm、またaは0.2〜2.0mmの範囲である。さらに異
なる形状も考えられるが、いずれにせよ寸法でl
≧2dとなるようにした開口部を複数薄帯板幅方
向に配置し、各開口部から噴出された溶湯を冷却
基板上で安定して一体化させるという基本的思想
を実現出来るものであればよい。
本発明では幅方向断面の板厚が周期的に変化し
ている金属薄帯を製造することを目的としている
が、個々のノズルの寸法、間隔を変えることによ
つて目的に適した異形断面の金属薄帯の製造が可
能である。
ている金属薄帯を製造することを目的としている
が、個々のノズルの寸法、間隔を変えることによ
つて目的に適した異形断面の金属薄帯の製造が可
能である。
また金属・合金の選択および板厚によつて薄帯
は非晶質相、あるいは結晶質相またはその混合相
として得ることが可能である。
は非晶質相、あるいは結晶質相またはその混合相
として得ることが可能である。
(実施例)
次に実施例をあげて説明する。
実施例 1
石英製るつぼの底面に第1図aに示すような開
口部(l=2mm、d=0.4mm、a=0.7mm、l/d
=5.0)24個を有するノズルを用いて組成がFe80.5
Si6.5B12C1(at%)の合金薄帯1Kgをつくることを
試みた。基板はCu合金製、直径約600mmのロール
の外周面であつた。鋳造条件としてロールとノズ
ルの面の間隔(最小値)を0.2mm、噴出圧力を
0.25Kg/cm2、ロール周速18m/秒として溶湯を噴
出したところ、第5図のような幅方向断面形状を
有する長尺の薄帯が得られた。得られた薄帯の重
量はほぼ1Kgであつた。この薄帯の各寸法は平均
板厚49.5μm、最大板厚62μm、(第2図中のh)、
また板幅26.6mm(第2図中のw)で鋳造方向にそ
つてほぼ同じ値を示した。また、X線回折および
DSC試験の結果、実施的に非晶質であることが
分つた。幅方向に平行な軸に対する曲げ破壊試験
を行なつたところ、自由面を外にしたとき2r=
3.1mmで破壊した。ロール面(平坦面)を外にし
たときは2r=3.0mmで破壊した。この結果は同一
平均板圧の平坦材に比べるとやや脆い。このよう
に厚みが大きい割には強い靭性を示した。
口部(l=2mm、d=0.4mm、a=0.7mm、l/d
=5.0)24個を有するノズルを用いて組成がFe80.5
Si6.5B12C1(at%)の合金薄帯1Kgをつくることを
試みた。基板はCu合金製、直径約600mmのロール
の外周面であつた。鋳造条件としてロールとノズ
ルの面の間隔(最小値)を0.2mm、噴出圧力を
0.25Kg/cm2、ロール周速18m/秒として溶湯を噴
出したところ、第5図のような幅方向断面形状を
有する長尺の薄帯が得られた。得られた薄帯の重
量はほぼ1Kgであつた。この薄帯の各寸法は平均
板厚49.5μm、最大板厚62μm、(第2図中のh)、
また板幅26.6mm(第2図中のw)で鋳造方向にそ
つてほぼ同じ値を示した。また、X線回折および
DSC試験の結果、実施的に非晶質であることが
分つた。幅方向に平行な軸に対する曲げ破壊試験
を行なつたところ、自由面を外にしたとき2r=
3.1mmで破壊した。ロール面(平坦面)を外にし
たときは2r=3.0mmで破壊した。この結果は同一
平均板圧の平坦材に比べるとやや脆い。このよう
に厚みが大きい割には強い靭性を示した。
実施例 2
ノズルの開口部の形状が第1図bに示すような
開口部(l=6mm、d=0.8mm、a=1.0mm、l/
d=7.5)16個を有する多孔ノズルを用いて、実
施例1と同一成分の合金を同量薄帯化する実験を
行なつた。用いた装置は実施例1と同一であつた
が、鋳造条件はノズルとロールの間隔が0.15mm
で、噴出圧力が0.22Kg/cm2、ロール周速が20m/
秒であつた。結果として実施例1同様に幅方向に
規則的に厚さの異なる異形断面薄帯が得られた。
得られた薄帯の各寸法は平均板厚70μm、最大板
厚83μm、板幅29.0mmで鋳造方向にそつてほぼ同
じ値を示した。薄帯自由面の幅方向の形状は実施
例1で得られたものに比べ、より曲線的であつ
た。
開口部(l=6mm、d=0.8mm、a=1.0mm、l/
d=7.5)16個を有する多孔ノズルを用いて、実
施例1と同一成分の合金を同量薄帯化する実験を
行なつた。用いた装置は実施例1と同一であつた
が、鋳造条件はノズルとロールの間隔が0.15mm
で、噴出圧力が0.22Kg/cm2、ロール周速が20m/
秒であつた。結果として実施例1同様に幅方向に
規則的に厚さの異なる異形断面薄帯が得られた。
得られた薄帯の各寸法は平均板厚70μm、最大板
厚83μm、板幅29.0mmで鋳造方向にそつてほぼ同
じ値を示した。薄帯自由面の幅方向の形状は実施
例1で得られたものに比べ、より曲線的であつ
た。
X線回折試験の結果は、実質的に非晶質で、曲
げ試験の結果は自由面外の場合2r=4.5mm、ロー
ル面外の場合2r=7.8mmであつた。
げ試験の結果は自由面外の場合2r=4.5mm、ロー
ル面外の場合2r=7.8mmであつた。
(比較例)
これに対して第3図のタイプ(従来法)のノズ
ル(l=0.8mm、d=0.8mm、a=0.4mm、l/d=
1.0、開口部の数20個)を用いて(実施例1の条
件と同一にして)鋳造したところ開口部の数と同
一本数の細線が形成された。
ル(l=0.8mm、d=0.8mm、a=0.4mm、l/d=
1.0、開口部の数20個)を用いて(実施例1の条
件と同一にして)鋳造したところ開口部の数と同
一本数の細線が形成された。
隣り合う溶湯を結合させるためにノズルとロー
ルの間隔を2mmとしたところ一応薄帯は形成され
たが、その幅方向の形状は周期性がなく、また溶
湯の重なり合わないすだれ上の部分(線状に透け
ている部分)がかなり見られた。
ルの間隔を2mmとしたところ一応薄帯は形成され
たが、その幅方向の形状は周期性がなく、また溶
湯の重なり合わないすだれ上の部分(線状に透け
ている部分)がかなり見られた。
(発明の効果)
以上説明したように、本発明によれば単ロール
法などの連続融体急冷法において、特定された形
状および寸法の多孔ノズルを用いることにより、
幅方向断面の板厚変化が周期的すなわち規則性の
ある薄帯が得られる。本発明に従つて得られた規
則性のある断面をもつ金属または合金薄帯は特定
の用途に適している。例えば、表面な凹凸を持つ
磁性材料薄帯は平坦な表面の薄帯に比べ磁気シー
ルド性に優れることから、本発明の方法による薄
帯は磁気シールド材として使用できる。また、片
方が波形の非晶質薄帯は硬くて耐食性をもたせる
ことにより、床材などに用いると物体のすべりが
よくなり重量物の移動に便利である。さらに建物
の外壁内装にも用いることができる。パイプ状に
成形すれば表面積を広くとることができ熱の放
散、吸収等に有利である。また表面積が大きいの
で強化用複合材にも使用できる。
法などの連続融体急冷法において、特定された形
状および寸法の多孔ノズルを用いることにより、
幅方向断面の板厚変化が周期的すなわち規則性の
ある薄帯が得られる。本発明に従つて得られた規
則性のある断面をもつ金属または合金薄帯は特定
の用途に適している。例えば、表面な凹凸を持つ
磁性材料薄帯は平坦な表面の薄帯に比べ磁気シー
ルド性に優れることから、本発明の方法による薄
帯は磁気シールド材として使用できる。また、片
方が波形の非晶質薄帯は硬くて耐食性をもたせる
ことにより、床材などに用いると物体のすべりが
よくなり重量物の移動に便利である。さらに建物
の外壁内装にも用いることができる。パイプ状に
成形すれば表面積を広くとることができ熱の放
散、吸収等に有利である。また表面積が大きいの
で強化用複合材にも使用できる。
第1図a,bは本発明で用いるノズルの形状を
示す図、第2図a,bは本発明の方法によつて得
られる金属または合金薄帯の幅方向断面の例を示
す模式図、第3図は従来の幅広薄帯をつくるため
の多孔ノズル、第4図は本発明に用いる融体急冷
装置の一例を示す模式図、第5図は実施帯1で得
られた薄帯の自由面およびロール面の金属組織を
示す走査型電子顕微鏡(S.E.M.)写真である。 41;冷却基板(冷却ロール)、42;加熱用
コイル、43;るつぼ、44;ノズル、45;金
属または合金薄例。
示す図、第2図a,bは本発明の方法によつて得
られる金属または合金薄帯の幅方向断面の例を示
す模式図、第3図は従来の幅広薄帯をつくるため
の多孔ノズル、第4図は本発明に用いる融体急冷
装置の一例を示す模式図、第5図は実施帯1で得
られた薄帯の自由面およびロール面の金属組織を
示す走査型電子顕微鏡(S.E.M.)写真である。 41;冷却基板(冷却ロール)、42;加熱用
コイル、43;るつぼ、44;ノズル、45;金
属または合金薄例。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 長辺が冷却基板の進行方向に並行するように
設けた開口部を複数個、冷却基板の進行方向に対
して直角方向に配置した多孔ノズルから金属また
は合金の溶湯を冷却基板の表面に噴出させ急冷凝
固させる方法において、ノズルの個々の開口部
が、冷却基板移動方向の長さlが1〜20mm、冷却
基板移動方向に直角な方向の長さdが0.2〜5.0
mm、個々の開口部の間隔aが0.2〜2.0mmで、かつ
l≧2dなる矩形状である多孔ノズルを用いて、
金属または合金の溶湯を噴出させ、急冷凝固させ
ることを特徴とする異形断面をもつ金属または合
金薄帯の製造方法。 2 長辺が冷却基板の進行方向に並行するように
設けた開口部を複数個、冷却基板の進行方向に対
して直角方向に配置した多孔ノズルから金属また
は合金の溶湯を冷却基盤の表面に噴出させて急冷
凝固させる方法において、ノズルの個々の開口部
が、冷却基板移動方向の長さlが1〜20mm、冷却
基板移動方向に直角な方向の長さdが0.2〜5.0
mm、個々の開口部の間隔aが0.2〜2.0mmで、かつ
l≧2dなる楕円状である多孔ノズルを用いて、
金属または合金の溶湯を噴出させ、急冷凝固させ
ることを特徴とする異形断面をもつ金属または合
金薄帯の製造方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15457586 | 1986-07-01 | ||
JP61-154575 | 1986-07-01 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63149053A JPS63149053A (ja) | 1988-06-21 |
JPH0561023B2 true JPH0561023B2 (ja) | 1993-09-03 |
Family
ID=15587222
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62157894A Granted JPS63149053A (ja) | 1986-07-01 | 1987-06-26 | 異形断面をもつ金属または合金薄帯の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS63149053A (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1165938C (zh) | 1997-08-19 | 2004-09-08 | 松下电器产业株式会社 | 气体放电板 |
JP3329285B2 (ja) | 1998-10-16 | 2002-09-30 | 日本電気株式会社 | カラープラズマディスプレイパネル |
CN1227083C (zh) * | 1999-11-09 | 2005-11-16 | 石川岛播磨重工业株式会社 | 金属薄片制造装置 |
EP1517349A3 (en) | 2003-09-18 | 2008-04-09 | Fujitsu Hitachi Plasma Display Limited | Plasma display panel and plasma display apparatus |
JP4713164B2 (ja) | 2005-01-13 | 2011-06-29 | 日立プラズマディスプレイ株式会社 | プラズマディスプレイ装置及びその駆動方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5480203A (en) * | 1977-12-09 | 1979-06-26 | Noboru Tsuya | Production of superrrapiddcool thin belt electronic materials |
-
1987
- 1987-06-26 JP JP62157894A patent/JPS63149053A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63149053A (ja) | 1988-06-21 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |