JPH0560524U - 流体の混合装置 - Google Patents

流体の混合装置

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JPH0560524U
JPH0560524U JP699992U JP699992U JPH0560524U JP H0560524 U JPH0560524 U JP H0560524U JP 699992 U JP699992 U JP 699992U JP 699992 U JP699992 U JP 699992U JP H0560524 U JPH0560524 U JP H0560524U
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JP
Japan
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ring groove
mixing
ring
cylindrical pipe
fluid mixing
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Pending
Application number
JP699992U
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English (en)
Inventor
美文 宮内
弘志 川崎
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Arai Seisakusho Co Ltd
Original Assignee
Arai Seisakusho Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 流体の混合効率に優れ、エレメントの交換及
び洗浄が容易なスタッティクミキサーを得る。 【構成】 両端面に開口する複数個の独立した流路を有
する円形断面のエレメントの外周にO−リング溝を設
け、このエレメントを前記O−リング溝内に装着したO
−リングを介して円筒パイプ内に複数個直列状に装填し
たことを特徴としている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、科学、食品、薬品、合成繊維、紙パルプ、水処理などさまざまな 産業分野で流体を混合させる装置、特にパイプ内に複数の混合流路エレメントを 装填したスタティックミキサーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、液状シリコーンゴムにて代表される液状樹脂用の射出成形機にはスタテ ィックミキサーが混合装置として組み込まれている。
【0003】 スタティックミキサーは、ダイナミックミキサーと比べ構造が簡単なため、故 障が少なく設備全体をコンパクトに設計することができることが利点で、現在種 々のタイプが考案されており、例えば、スルザーブラザーズ(日本)株式会社か ら販売されているスルザーミキサーでは、交互に90°ずらしたミキシングエレメ ント(波板)を連続して円筒パイプ中に装備しており、ミキサーに入った流体は 各々のミキシングエレメント(波板)の交差する点で分割と統合を繰り返して混 合される。
【0004】 しかしながら、このような方式は、特に1,000 ポイズ前後の比較的低粘度な流 体の混合には適しているものの、ミキシングエレメント内に波板が入っているた めエレメント内の洗浄が困難であるという欠点がある。
【0005】 一般にLIMSと称される付加型シリコーンゴムでは、そのポットライフが短 いためエレメント内でしばしば硬化を生じ、混合不良を生じるという不具合があ った。
【0006】 また、特公昭48−10741号において開示されたISG(ISGはInterf acial Surfaca Generator の略である)タイプのスタティックミキサーでは通常 4本の流路が途中で互いに交わらないように設計され、貫通したエレメントがパ イプの中に所定数組み込まれている。
【0007】 このISGタイプのスタティックミキサーでは、混合効率は良いが混合すべき 流体の粘度が数千ポイズ以下では、いわゆる“先走り”という不具合がしばしば 発生するという問題点があった。
【0008】 この“先走り”は、液状の主剤と液状の硬化剤が粘度の差及び輸送管の形状や 長さの差に基づいて両剤のミキサー内への投入が時間的にズレを生じることが主 原因であるが、粘度の同じである両剤をミキサーへ同時に投入しても“先走り” による部分的な硬化不良は完全にはなくならない。
【0009】 この場合の“先走り”の原因は、エレメントと円筒パイプの間にクリアランス があり、その隙間から未混合の流体が混ざってしまうためと考えられる。
【0010】 また、特公昭4−8290号にて開示されたケニックスタイプのスタティック ミキサーでは、パイプ状のハウジングの中に左捻り及び右捻りの螺旋状のセグメ ントを交互にかつ接触縁の方向が90°直角に交差するように数珠つなぎに溶接さ れたエレメントを入れ、ハウジングの入口と出口でエレメントの両端を溶接して 固定した構造になっている。
【0011】 しかし、このケニックスタイプでは混合効率が悪いという欠点がある。
【0012】 スタティックミキサーの混合効率はミキサーによる分割層数に依存する。
【0013】 例えばケニックスタイプのスタティックミキサーでは分割層数をSとすると、 数1(ここでKは、ミキサー入口での流体成分数、nは、ミキシングエレメント 数)で表されるのに対し、標準的なISGタイプのスタティックミキサーの場合 では、数2で表される。
【0014】
【数1】
【0015】
【数2】
【0016】 このことは、ケニックスタイプではISGタイプの2倍のエレメント段数が必 要であるということを意味している。
【0017】 すなわち、エレメント段数による分割層数を例示するとISGタイプにおいて エレメント数が10段の場合、分割層数は数3であるのに対し、ケニックスタイ プでは数4と丁度半分であり、ISGタイプと同数の分割層数にするにはエレメ ント数を20段にする必要がある。
【0018】
【数3】
【0019】
【数4】
【0020】 そのため良好な混合状態を得るためには、ケニックスタイプの場合どうしても 段数が多くなり、そのため円筒パイプの長さが長くなり、コンパクトな成型機を 設計できないという欠点があった。
【0021】 また、ケニックスタイプのスタティックミキサーでは、螺旋状のエレメントを 挿入した円筒パイプの両端を通常は溶接しているため、円筒パイプ内のエレメン トの洗浄は基本的に不可能である。
【0022】 さらに、両端の溶接をなくして内部の螺旋状エレメントを取り出せるようにし た場合には、エレメントの洗浄は極めて容易であるものの、十分な混合は得られ ない。
【0023】 すなわち、エレメントを取り出せるようにすると螺旋状エレメントの外周と円 筒パイプの内周とを完全に密着させることができず、どうしてもエレメントと円 筒パイプとの間にクリアランスが生じ、そこから混合されない流体が混ざってし まい混合不良に起因する硬化不良を発生させるという問題点があった。
【0024】
【考案が解決しようとする課題】
この考案は、従来のスタティックミキサーにおいては、エレメントの洗浄が容 易ではなく、かつ流体の先走りがたびたび発生し、混合効率が悪いという問題点 を解決することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】
この考案は、両端面に開口する複数個の独立した流路7を有する円形断面のエ レメント1の外周にO−リング溝8を設け、このエレメント1をO−リング溝8 内に装着したO−リング9を介して円筒パイプ10内に複数個直列状に装填して なる流体の混合装置を提案するものである。
【0026】
【作用】
O−リング溝8内に装着したO−リング9により、円筒パイプ10の内壁とエ レメント1の外周間とのクリアランスからの流体の先走りがなくなり、その結果 混合不良による部分未硬化不良も発生しなくなる。
【0027】 また、各エレメントは取り外し可能なため、洗浄や交換が極めて容易である。
【0028】
【実施例】
エレメント1は、図1〜図4に示すように円形短柱体をベースにしてその両端 に中心に向かって断面V型の谷型及び山型にカットした接合凹面2及び接合凸面 3が形成され、さらに山型の接合凸面3にはその頂部の両端からエレメント中心 に向かって断面V型の谷型にカットした凹面4が形成され、互いに直交する凹面 4と接合凹面2との間にはそれらの谷の稜線に沿ってそれぞれ入口5及び出口6 が開口する複数の流路7が形成されている。
【0029】 そして、上記エレメント1の外周にはO−リング溝8が形成されている。
【0030】 このO−リング溝8の設計は特別なものではなく、JIS B2401 にて規定されて いる標準的な設計基準で問題ない。
【0031】 また、O−リング溝8内に装着するO−リング9のサイズも特別なものではな く、JIS B2401 に規定されている標準的な設計基準で問題ない。
【0032】 また使用するO−リング9の材質は、エレメント1により混合しようとする流 体により配慮が必要であり、例えば食品工業に使用する場合は食品衛生法に規定 された厚生省告示434 号に合格する材料を使用する必要がある。
【0033】 また、混合しようとする流体が付加型液状シリコーンゴムの場合には、イオウ 化合物やアミン系化合物が硬化障害を誘発するためNBRの使用は好ましくなく 、ポリオール加硫もしくはパーオキサイド加硫のふっ素ゴム製のO−リング9の 使用が望ましい。
【0034】 各エレメント1は図5に示すように、対接する接合凹面2と接合凸面3を嵌合 して円筒パイプ10内に直列状に連続して装填され、その外周と円筒パイプ10 との間はO−リング9により密封される。
【0035】 このようにO−リング9によりエレメント1の外周と円筒パイプ10の内周と の間のクリアランスからの流体の漏れを防ぐことができ、流体を完全に混合する ことができる。
【0036】 また円筒パイプ10内の洗浄も容易で、エレメント1をパイプ10内から取り 出して有機溶剤等で洗浄した後、必要に応じてO−リング9を交換して再挿入す ることもできる。
【0037】 「実施例」
【0038】 上記エレメントを10個を使用して付加型液状シリコーンゴムであるトーレ・ ダウコーニング・シリコーン株式会社製SE6706A&Bを使用してゴムローラーを成 型した。
【0039】 SE6706A&Bを使用した理由は、この材質はA液が灰色でB液が白色であるため 混合状態がよくわかるためである。
【0040】 なお、SE6706A&Bの粘度はA液B液とも2,500 ポイズであった。
【0041】 まず外径が25mmで全長が 310mmの金属製シャフトを用意し、表面に接着剤を塗 布したあと内径が35mmの金型に挿入して 130℃に設定した成型機にセットし、上 記の混合器(円筒パイプ内にO−リングを装着したエレメントを10個組み込ん だもの)を通して混合したSE6706A&Bを金型内に充填し、加熱して硬化させた。
【0042】 次に成型したローラーを金型から取り出した。
【0043】 SE6706A&Bの混合状態を観察したところ、ローラー表面及び内部とも混合不良 による色ムラや硬化不良は全く発生していなかった。
【0044】 「比較例」
【0045】 O−リング溝を設けておらず、O−リングを装着していないことを除いて実施 例と同様にローラーを成型した。
【0046】 できあがったローラーの混合状態を観察したところ表面には色ムラや硬化不良 は発生していなかったが、ローラー内部、特にシャフトとの界面付近に部分的に 混合不良による色ムラと硬化不良が発生し、十分な混合は得られなかった。
【0047】 さらにエレメントの数を21段にまで増やして混合効率を上げてローラーを成 型したが、混合不良による色ムラは解消されず十分な混合が得られないことがわ かった。
【0048】
【考案の効果】
以上の通りこの考案によれば、流体の混合効率に極めて優れ、エレメントの洗 浄が容易なスタッティクミキサーを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の実施例を示す縦断側面図。
【図2】この考案に用いるエレメントの斜視図。
【図3】この考案に用いるエレメントの平面図。
【図4】この考案に用いるエレメントの正面図。
【図5】この考案に用いるエレメントの側面図。
【符号の説明】
1 エレメント 2 接合凹面 3 接合凸面 4 凹面 5 入口 6 出口 7 流路 8 O−リング溝 9 O−リング 10 円筒パイプ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】両端面に開口する複数個の独立した流路を
    有する円形断面のエレメントの外周にO−リング溝を設
    け、このエレメントを前記O−リング溝内に装着したO
    −リングを介して円筒パイプ内に複数個直列状に装填し
    てなることを特徴とする流体の混合装置。
JP699992U 1992-01-23 1992-01-23 流体の混合装置 Pending JPH0560524U (ja)

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JP699992U JPH0560524U (ja) 1992-01-23 1992-01-23 流体の混合装置

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Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS502256A (ja) * 1973-04-26 1975-01-10
JPS5097748A (ja) * 1973-12-29 1975-08-04
JPS5214963A (en) * 1975-07-23 1977-02-04 Gaulin Corp Homogenizing method and apparatus therefor
JPH0416222A (ja) * 1990-05-10 1992-01-21 Gijutsu Kaihatsu Sogo Kenkyusho:Kk ミキサー

Patent Citations (4)

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