JPH0559713A - 表土流出防止工法 - Google Patents

表土流出防止工法

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JPH0559713A
JPH0559713A JP30138191A JP30138191A JPH0559713A JP H0559713 A JPH0559713 A JP H0559713A JP 30138191 A JP30138191 A JP 30138191A JP 30138191 A JP30138191 A JP 30138191A JP H0559713 A JPH0559713 A JP H0559713A
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JP
Japan
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soil
cement
topsoil
outflow
inorganic salt
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Pending
Application number
JP30138191A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Tamai
賢司 玉井
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MAEDA NOBUMITSU
Original Assignee
MAEDA NOBUMITSU
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Publication date
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  • Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)
  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Abstract

(57)【要約】 [目的] 土、無機塩類含有液、種子等、セメント質物
質の混練物を表土面に塗布して固化し、表土流出を防止
する工法を提供することを目的とする。 [構成] 土に無機塩類含有液と種子繊維質及びセメン
ト質物質を添加混合し該混合物を表土面に塗布すること
を構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、造成宅地や畑地等の風
雨による浸食力から、その表土を被覆保護することによ
り、表土流出を防止する表土流出防止工法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】造成宅地や畑地等の風雨等による表土流
出は、河川や海を汚染し、環境破壊として今日、社会問
題になっている。その解決策として、従来、沈澱池を設
ける方法や下記に述べる表土流出防止のための種々の工
法が採用されている。
【0003】このうち固結方法としては、軟弱粘性土に
は石灰を、砂質土にはセメントを夫々5〜20%添加混
合後、ローラーで締め固めを行う石灰、セメント安定処
理工法が知られている。
【0004】又、締固め工法としては、振動機の振動効
果による振動締固め工法や、地表面に落下、爆破等の衝
撃エネルギーを与える衝撃締固め工法、その他、サンド
コンパクションパイル工法、砕石グイ工法、バイブロフ
ローテーション工法、動圧密工法が存在している。
【0005】更に、合成樹脂等より成るネット或はマッ
ト等を地表面に敷設することにより、表土の流出を防止
し、植物の再生をも可能にする方法が提案されている
(例えば、特開昭63−70718号公報参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術で述べ
たもののうち、沈澱池を使用する方法であると、降雨量
が短時間で多量の場合は、沈澱効果が全く期待できない
という欠点がある。
【0007】又、固結工法のうち、石灰安定処理工法に
おいては、ポゾラン反応性に富む粘性土については、土
粒子間の結合力や強度が増大して表土流出防止効果が期
待できるが、粘度の低い砂質土ではその効果は期待でき
ないという欠点がある。セメント安定処理工法では、セ
メントの水和反応によりセメント自体の硬化が土の強度
に大きく作用し、砂質土でも十分固化できるという長所
がある。これは、セメント水和鉱物として3CaO・2
SiO・3HO、4CaO・Al・13H
O、3CaO・Al・6HO、3CaO・(A
、Fe)・6HO、3CaO・Al
・3CaSO・32HO等が生成されるためで
ある。これらの鉱物のうち、普通ポルトランドセメント
の硬化及び強度発現には、カルシウムシリケート相(3
CaO・2SiO・3HOの生成)が大きく関与し
ている。しかし、このセメント水和反応は、土中の有機
物に含まれるフミン酸によって著しく妨害される。その
ため、普通ポルトランドセメントでは有機質土の固化は
困難であるため、庭を必要とする造成宅地や有機質を含
むことが必要不可欠な畑地の表土流出防止工法には不適
当であるという問題点がある。又、エトリンジャイト
(3CaO・Al・3CaSO・32HO)
という針状鉱物が多量の水分を結晶化し、その生成反応
が有機物によって影響されにくいことより、普通ポルト
ランドセメントにエトリンジャイト等の特殊固化材を混
合して有機土にも使用できるようになっている。尚、固
結工法では、処理後4週間程度で圧密による場合より強
度が増加し、5〜25kgf/cmになる。
【0008】又、締固め工法であると、振動が近隣居住
者等に多大の迷惑をかけ、且つ、降雨量が大の場合は、
締固めにより密度が増大していた表土も降雨により分散
されて表土流出防止効果は得られないという問題点があ
る。
【0009】更に、特開昭63−70718号公報に開
示されている発明であると、ネット等及びその敷設費用
が高額であること、及び後地利用の際に敷設していたネ
ット等を除去しなければならず手間を要するという問題
点がある。
【0010】そこで、本発明は、あらゆる種類の土を従
来よりも速く固化可能で、降雨量が大である場合も表土
流出防止効果は低下せず余分な雨水のみを排水し、安価
で、且つ草木の生育を可能にし、その張り出した根でさ
らに表土面が安定することにより表土流出防止工法を提
供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の表土流出防止工法は、土に無機塩類含有液
と種子、雑草等の繊維質、及びセメント質物質を添加混
合後、該混合物を表土面に塗布するという構成にしたも
のである。本発明における無機塩類含有液の成分は、以
下に述べる作用の欄記載の理由により、生石灰、2酸化
珪素、硫酸鉄等の多価金属塩、炭酸カリウム等の強アル
カリ性化合物を含んでいる。
【0012】
【作用】セメント質物質には、ポルトランドセメントと
して、普通、早強、中庸強、超早強及び耐酸性の5種類
や、混合セメントとして、高炉、フライアッシュ及びシ
リカの3種類のJIS規格化されているものや、JIS
規格外の白色ポルトランドセメント、アルミナセメン
ト、超速硬セメント、コロイドセメント等が存在する
が、これら各種セメントの中で最も広く用いられている
普通ポルトランドセメントをセメント質物質として用い
た場合を例にして本発明の表土流出防止工法にはおける
作用を述べる。
【0013】先に、構成要件中の無機塩類の作用につい
て述べる。無機塩類のうち、生石灰は発熱しながら水と
反応し(CaO+HO→Ca(OH)+15.6k
cal/mol)、消石灰となる。この消石灰はサクシ
ョンがバランスするまで土中水を吸収する。この過程で
消石灰の一部は土中水に溶解し、土中水をアルカリ化
し、土粒子に吸着され、結果的に土の液性限界の低下、
塑性限界が増大して、凝集化、団粒化が進むという働き
をなす。又、この土中の石灰は、土粒子構成成分である
シリカやアルミナと反応して、ケイ酸カルシウム水和物
やアルミン酸カルシウム水和物等を生成して、土粒子間
の結合力、強度の増大作用をなす。
【0014】無機塩類のうち、硫酸鉄等の多価金属塩は
凝集剤としての作用をなす。一般に粘土粒子は負に帯電
し、水中では負の動電位であるジーター電位が存在し、
このジーター電位が小さい程粘土粒子相互間の静電気的
反発力が小さく、粘土粒子は凝集する。ジーター電位
は、粘土粒子表面のカチオンの原子価が大きくなる程、
又、水中の塩類濃度が大きくなる程小さくなり、粘土粒
子相互間の反発力が低下して粒子相互間の吸引力により
相互に凝集する。硫酸鉄等の多価金属塩は、ジーター電
位を小さくする作用をする。
【0015】無機塩類のうち、2酸化珪素、酸化マグネ
シウム、酸化アルミニウム等は、上述の如く水中の塩類
濃度を大きくするために添加したものである。
【0016】無機塩類のうち、炭酸カリウム等に代表さ
れる強アルカリ性の化合物は、その水溶液が強アルカリ
性を呈するため、混練物のアルカリ濃度を上昇させて、
セメントにおけるアルカリ・シリカ反応の第1段階の化
学反応過程を活発化させる作用をする。即ち、セメント
硬化の発現に大きな作用をしているアルカリ・シリケー
トゲルの生成を活発化させるので、結果的に速くセメン
トを硬化させる作用をする。
【0017】次に、セメントの作用について述べる。セ
メントは水とセメント水和反応をし、水中に一部遊離し
た遊離石灰は土粒子に吸着すると共に、水と反応してゲ
ルを生長させ、更にゲルは結晶化してセメント水和鉱物
として硬化していく。このセメント自体の硬化が、土を
固化して強度を増大させる作用をなす。セメント水和鉱
物としては、3CaO・2SiO・3HO、4Ca
O・Al・13HO、3CaO・Al
6HO、3CaO・(Al、Fe)・6
O、3CaO・Al・3CaSO・32H
O等が生成される。このうち、カルシウムシリケート
相(3CaO・2SiO・3HO)が前述のアルカ
リ・シリケートゲルとして硬化の役目の中心的存在とな
るのである。
【0018】次に種子の作用について述べると、種子を
混入することにより、土中の養分等を吸収して生育し、
その張り出した根が表土を安定化する作用をなす。
【0019】次に繊維質系の作用について述べる。繊維
質を混入することにより、土やセメントの固化を3次元
的に結合して補強する作用をなす。
【0020】更に、混練物を表土に塗布すると、混練物
が固化して表土保護皮膜を生じ、風雨にはよっても表土
が流出せず固化部は透水性があるため地下水系に何ら影
響を与えない。
【0021】
【実施例】以下、本発明を好適な実施例によりさらに詳
しく説明する。土100重量部に対し、普通ポルトラン
ドセメント10〜20重量部と無機塩類含有液30〜4
0重量部を撹拌機内に投入して混練する。土は、赤土で
あっても、その他の種類の土であってもよい。セメント
は普通ポルトランドセメントに限定するものではない。
無機塩類含有液の組成は、生石灰14.0%、2酸化珪
素3.1%、硫酸鉄28.6%、酸化マグネシウム1
4.0%、酸化アルミニウム15.8%、炭酸カリウム
14.0%であることが望ましいが、無機塩類含有液の
成分は、これらに限定するものではない。例えば、硫酸
鉄の代わりに、無機系凝集剤である硫酸アルミニウム、
ポリ塩化アルミニウム等を使用してもよい。凝集剤とし
て存在する有機系高分子凝集剤は、ポリマーが粘土粒子
表面に吸着して粒子表面に吸着して粒子間に架橋を形成
することにより粒子を粗大化する点に特徴を有する。し
かし、例えばポリアクリルアマイドを有機系高分子凝集
剤として用いると、ポリマーは加水分解により水のpH
や溶存塩類等によって凝集効果に影響を与えるアニオン
性ポリマーになること、及び自然環境を破壊するおそれ
があるので使用することは好ましくない。又、炭酸カリ
ウムの代わりに、水溶液が強アルカリ性を呈する他の塩
類を使用してもよい。
【0022】一方、適量の植物種子と適当の長さに切断
した草やバカス等の補強材等の繊維質を、前記混練物と
同時に表土面に吹き付け、若しくは塗布して10〜12
時間養生する。吹き付け若しくは塗布の厚さは10〜1
5mm程度であることが好ましい。
【0023】本実施例による表土流出防止工法において
は、吹き付け後10〜12時間で表土面の歩行が可能に
なり、7日後には圧縮強度が32kgf/cm以上と
なり、1000時間経過後であっても耐候性に異常は見
い出すことが出来ず、濃度5%の塩化ナトリウム溶液を
塗布表面に96時間噴霧し続けても全く異常は見い出さ
れず耐塩水性が強いという試験結果を得た。
【0024】
【発明の効果】本発明は、以上のような構成であるの
で、以下に記載する効果を奏する。生石灰とセメントを
使用しているので、有機質土、粘性土、砂質土を使用し
てもセメント水和鉱物等の生成反応が比較的に安定して
いるため、固化が均一的に生じるという効果がある。
【0025】又、無機系凝集剤及び塩類濃度を高くして
いるので、従来の固結工法に比べて約2倍の速さで固化
する。
【0026】又、種子と繊維質以外は、全てを無機化合
物により構成しているので、自然環境を破壊するおそれ
が全くないという効果がある。
【0027】又、施行費用及び手間が多大であるネット
で表土を被覆する工法と異なり、普通ポルトランドセメ
ントを使用するので安価で簡単な工法を提供し得るとい
う効果がある。
【0028】又、種子、繊維質も天然物を使用するの
で、生体系を汚染することがないという効果がある。更
に、種子の生育により、植物の張った根で表土をより強
固にすると共に、緑地を提供可能にして美しい自然環境
作りに貢献できるという効果がある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 土に無機塩類含有液と種子、繊維質及び
    セメント質物質を添加混合後、該混合物を表土面に塗布
    することを特徴とする表土流出防止工法。
JP30138191A 1991-09-02 1991-09-02 表土流出防止工法 Pending JPH0559713A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002121552A (ja) * 2000-10-12 2002-04-26 Aomi Kaihatsu:Kk 含水土壌用固化剤及びそれを用いた含水土壌の固化方法
JP2008120036A (ja) * 2006-11-15 2008-05-29 Ichikazu Inuzuka 水に溶けない粒状粘土の製造方法、泥水浄化槽及び泥水浄化構造物
CN106065593A (zh) * 2016-08-04 2016-11-02 上海理工大学 一种动物纤维及纳米二氧化硅加筋土及其制备方法

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