JPH0559265A - 光分解性ポリエステル成形体 - Google Patents

光分解性ポリエステル成形体

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Publication number
JPH0559265A
JPH0559265A JP25305891A JP25305891A JPH0559265A JP H0559265 A JPH0559265 A JP H0559265A JP 25305891 A JP25305891 A JP 25305891A JP 25305891 A JP25305891 A JP 25305891A JP H0559265 A JPH0559265 A JP H0559265A
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JP
Japan
Prior art keywords
polyester
molded product
metal compound
photodegradable
metal
Prior art date
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Pending
Application number
JP25305891A
Other languages
English (en)
Inventor
Hikari Sakamoto
光 坂本
Hisashi Nagi
比佐志 凪
Tadayoshi Koizumi
忠由 古泉
Ichiro Inoue
一郎 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0559265A publication Critical patent/JPH0559265A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 実用性と汎用性を合せ持つ光分解性ポリエス
テルからなる成形体を提供することである。 【構成】 テレフタル酸とエチレングリコールからポリ
エチレンテレフタレートを製造するに際し、ポリエチレ
ングリコールを添加しポリエステルの主鎖中のエーテル
結合の数をエステル結合の数の10%以上とし、二酸化
チタンを、チタン金属換算で2重量%以上となるように
添加して重合し、得られたポリエステルを溶融紡糸し延
伸して繊維化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、極めて優れた光分解性
を有するポリエステル系化合物からなる繊維等の成形体
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、易分解性を有する化合物としては
生物分解性のものが知られており、具体的には、脂肪族
ポリエステル、澱粉などの易分解性物質とオレフィンな
どの非分解性物質との反応または混合物、PVAなどが
ある。一方、光分解性化合物としてはエチレンと一酸化
炭素の共重合物、酸化チタン等の遷移金属を配合したオ
レフィン化合物などが知られている。しかしながら、こ
れらの化合物は性能が不十分であったり、分解が不十分
であったり、素材の汎用性が劣っていたりあるいはコス
トが高いなどの問題があり実用性と汎用性を合せ持つ化
合物が見当たらないのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の従来の欠点を解消し、実用性と汎用性を合せ持つ光分
解性ポリエステルからなる成形体を提供することであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、紫
外線を吸収して活性化される金属化合物を金属換算で2
重量%以上含有し、カ−ボンアーク型フェードメーター
を用いて83℃で200時間光照射した後の強度低下率
が60%以上であることを特徴とするポリエステル成形
体である。有機高分子の主鎖の原子間結合を切断し、光
分解性を促進するのは太陽光の中の紫外線が主力であ
る。したがって光分解性化合物としては構成高分子自体
が紫外線を吸収して分解しやすいか、紫外線を吸収して
活性化し高分子分解の触媒的作用をする物質を含有する
かまたは紫外線により活性化して多量のラジカルを生成
し、そのラジカルにより高分子が分解するような物質を
含有するものが考えられる。本発明の成形体を構成する
重合体は、上記のような観点からポリエステル系重合体
であることが必要である。ポリエステル系重合体は、芳
香族ポリエステル、脂肪族ポリエステルなど特に限定さ
れず、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチ
レンテレフタレート等のポリエステルや、テレフタル
酸、イソフタル酸、ナフタリン2,6ジカルボン酸、フ
タール酸、α,β−(4−カルボキシフェノキシ)エタ
ン、4,4′−ジカルボキシジフェニル−5ナトリウム
スルホイソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸もしくは
アジピン酸、セバチン酸などの脂肪族ジカルボン酸また
はこれらのエステル形成性誘導体と、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、1,4ブタンジオール、ネ
オペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、
ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコー
ルなどのジオール化合物とから合成されるポリエステル
である。特に、本発明においてはポリエステルとして、
ジエチレングリコール、ポリアルキレングリコール等を
ポリエステル主鎖中に導入したものを用いると分解性を
さらに向上させることができるので好ましい。この時、
ポリエステルの主鎖を形成するエーテル結合の数がエス
テル結合の数の10%以上、さらには20%以上含有さ
れていることが好ましい。10%未満では分解性に大き
く寄与せずエーテル結合を導入したことの意義がなくな
る。また、上限については、特に制限はないが、ポリエ
ステルの生産性、成形性あるいは基本的性能から考える
と通常は50%以下であることが望まれる。また、ここ
で「導入する」とは積極的に共重合したり、溶融成形時
に混練したりすることは当然であるが、ポリエステル製
造過程で生じるジエチレングリコール成分も共重合した
場合と同様な効果を持つものである。なお、結合数の比
率については、赤外吸収スペクトルや核磁気共鳴スペク
トルによる測定が可能である。
【0005】次に、本発明では、上記のポリエステル系
重合体の光分解を促進するため、紫外線を吸収して活性
化される金属化合物を金属換算で2重量%以上含有させ
る必要がある。2重量%未満では十分な光分解性を達成
できないので、好ましくは4重量%以上含有しているこ
とが好ましい。添加量は多いほど光分解促進効果が大き
いが、ポリエステル重合体の生産性、成形性や商品を形
成する過程の加工性あるいは成形体の性能の点から通常
上限は50%程度である。また、ポリエステルとして、
上記のようなエーテル結合を主鎖中に導入したものを用
いれば、金属化合物の含有量は2重量%程度と少なくて
も十分本発明の目的を達成することが可能である。この
ように金属化合物の含有量は使用する重合体の構造によ
って調整する必要があるが、基本的には、カ−ボンアー
ク型フェードメーターを用いて83℃で200時間光照
射した後の強度低下率が60%以上となるように含有率
を変えることが肝要である。使用される金属化合物とし
ては、金属酸化物がよく、具体的には二酸化チタン、酸
化亜鉛、酸化セリウム、酸化ジルコニウム等を使用する
ことができるが、好ましくは二酸化チタン、酸化亜鉛で
ある。仮に、有機系の紫外線吸収剤や、蛍光増白剤を用
いても、そのような化合物は紫外線を吸収してそれ自身
の励起または分解エネルギーとなり、重合体の分解には
寄与しないので、そのような化合物を配合しても本発明
の成形体は得られない。
【0006】本発明において成形体とは、上記で説明し
た金属化合物含有ポリエステルを用いて、従来公知の成
形方法で得られる成形体を広く意味するものであり、繊
維状物、棒状物、フィルム状物、板状物、容器状物等や
これらの形状が組み合わされた成形体、繊維から構成さ
れる糸、布帛等を対象とするものである。そして、かか
る成形体は、カ−ボンアーク型フェードメーターを用い
て83℃で200時間光照射した後の強度低下率が60
%以上、好ましくは70%以上である。強度低下率は、
引張り試験機を用い光照射前後の強度を通常の測定方法
で測定し、光照射前の強度に対してどの程度強度が低下
したかを百分率で表示したものである。
【0007】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明は何等これらに限定されるものではない。 実施例1、2,比較例1、2 テレフタル酸とエチレングリコールを三酸化アンチモン
を触媒にしてエステル化反応および重縮合反応させてポ
リエチレンテレフタレートを製造するに際し、酸化亜鉛
および二酸化チタンの添加量を変更して4種のポリエス
テルを得た。なお、ポリエステル中の酸化亜鉛ならびに
二酸化チタンの含有量は表1に示した通りであるが、表
1の数値は金属換算する前のものである。上記で得られ
た各種重合体を常法にしたがって溶融紡糸し未延伸糸を
製造し、次いで約3倍に延伸して単繊維繊度2デニー
ル、繊維長51mmのポリエステル短繊維を得た。これら
の短繊維をカーボンアーク型フェードメーター(島津製
作所製、島津フェードテスターCF−20S型)を用い
て83℃、200時間光照射して強力を測定しその低下
率を調査した。結果を表1に示すが繊維の強力はJIS
L−1013に準拠して測定したものである。
【0008】
【表1】
【0009】実施例3〜5 テレフタル酸とエチレングリコールを三酸化アンチモン
を触媒にしてエステル化反応および重縮合反応させてポ
リエチレンテレフタレートを製造するに際し、ジエチレ
ングリコール、平均分子量1000(エーテル結合数2
2)のポリエチレングリコール、酸化亜鉛および二酸化
チタンを表1に示すように変更して添加し、3種のポリ
エステル(PES1:ジエチレングリコール共重合率1
2.8モル%(対テレフタル酸)、PES2:ジエチレ
ングリコール共重合率10.6モル%PES3:ポリエ
チレングリコール共重合率1モル%)を得た。得られた
各種重合体を常法に従って溶融紡糸し未延伸糸を製造
し、次いで3〜4倍に延伸して単繊維繊度2デニール、
繊維長51mmのポリエステル短繊維を得た。これらの短
繊維について実施例1と同様にして強力低下率を調査し
た。その結果を表1に示した。
【0010】
【発明の効果】本発明のポリエステル成形体は実用性と
汎用性を有しながら、従来のポリエステル化合物に比べ
て優れた光分解性を有している。従って、繊維製品やそ
の他の成形体として廃棄されたとき太陽光で分解されや
すくなり、廃棄に伴う環境破壊を著しく低減することが
可能となる。
フロントページの続き (72)発明者 井上 一郎 倉敷市玉島乙島7471番地 株式会社クラレ 内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紫外線を吸収して活性化される金属化合
    物を金属換算で2重量%以上含有し、カ−ボンアーク型
    フェードメーターを用いて83℃で200時間光照射し
    た後の強度低下率が60%以上であることを特徴とする
    ポリエステル成形体。
  2. 【請求項2】 該金属化合物が、ポリエステルの主鎖を
    形成するエーテル結合の数がエステル結合数の10%以
    上含有されているポリエステル中に含有されている請求
    項1に記載のポリエステル成形体。
  3. 【請求項3】 金属化合物が二酸化チタンまたは酸化亜
    鉛である請求項1に記載のポリエステル成形体。
  4. 【請求項4】 成形体が繊維である請求項1ないし3に
    記載のポリエステル成形体。
JP25305891A 1991-09-03 1991-09-03 光分解性ポリエステル成形体 Pending JPH0559265A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013177625A (ja) * 2006-06-15 2013-09-09 Croda Internatl Plc Uv吸収性組成物

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