JPH0559178A - アルキルポリ(ポリシリル)アザン・プレセラミツクポリマー - Google Patents
アルキルポリ(ポリシリル)アザン・プレセラミツクポリマーInfo
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- JPH0559178A JPH0559178A JP80002988A JP80002988A JPH0559178A JP H0559178 A JPH0559178 A JP H0559178A JP 80002988 A JP80002988 A JP 80002988A JP 80002988 A JP80002988 A JP 80002988A JP H0559178 A JPH0559178 A JP H0559178A
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Abstract
(57)【要約】
電子出願以前の出願であるので
要約・選択図及び出願人の識別番号は存在しない。
Description
【発明の詳細な説明】 米国政府は、米空軍が授けた契約番号F336 15−83−C−5006に従う本発明の権利を 保有する。
(産業上の利用分野) 本発明は、セラミック材料及び物品の調製にお けるプレセラミックポリマーとして有用なアルキ ルポリ(ポリシリル)アザン、特にメチル(ポリ シリル)アザンに関する。
本発明は更に、このようなアルキルポリ(ポリシ リル)アザ及びメチル(ポリシリル)アザンの調 製法並びにこの種のプレセラミックポリマーから 調製したセラミックスに関する。
(従来の技術及び発明が解決しようとする課 題) バニー(Baney)らは、米国特許第4,310,651号 (1982年11月22日発行)において、一般式が(C H3Si)((CH3)2Si)で示され、0〜60モ ル%の((CH3)2Si)単位と40〜100モル %の(CH3Si)単位が存在し、ケイ素への残り の結合が他のケイ素原子及び塩素原子または臭素 原子に付いているポリシランを発表している。こ のポリシランは、高温(約1400℃)でセラミッ ク材料を含むβ-炭化ケイ素に転化された。米国 特許第4,310,651号のポリシランは空気中では反 応性が高いので取扱いが困難である。
バニーらは、米国特許第4,298,559号(1981年 11月3日発行)において、一般式が(CH3Si) ((CH3)2Si)で示され、0〜60モル%の(( CH3)2Si)単位と40〜100モル%の(C H3Si)単位が存在し、ケイ素への残りの結合が 他のケイ素原子,及びこの他に1〜4個の炭素原 子を有するアルキル基、またはフェニル基に結び 付いているポリシランを発表した。これらのポリ シランは、加熱することにより高い収量でのセラ ミックスを含む炭化ケイ素に転化された。
バニーらは、米国再発行特許Re31,447号(19 82年11月22日再発行)において、一般式が(CH 3 Si)((CH3)2Si)で示され、0〜60モル %の((CH3)2Si)単位と40〜100モル% の(CH3Si)単位が存在し、ケイ素への残りの 結合が他のケイ素原子,及び1〜4個の炭素原子 を有するアルコキシ基、またはフェノキシ基に結 び付いているポリシランを発表した。これらのポ リシランを高温に焼くことにより炭化ケイ素を含 有するセラミックスがえられた。
バニーらは、米国特許第4,314,956号(1982年 2月9日発行)において、一般式が(CH3Si) ((CH3)2Si)で示され、0〜60モル%の(( CH3)2Si)単位と40〜100モル%の(C H3Si)単位が存在し、ケイ素への残りの結合が シリコン、及び一般式がNHR'''で表わされ、 R'''は水素原子、1〜4個の炭素原子を有する アルキル基、またはフェニル基であるアミン基に 結び付いているポリシランを発表した。これらの ポリシランを不活性雰囲気またはアンモニア雰囲 気で高温に焼くことにより炭化ケイ素を含有する セラミックスがえられた。
これらのポリシランについては更にバニーらが 「有機金属」(Organometallics) 2,859(1983)に論じている。
ハルスカ(Haluska)は、米国特許第4,546,163 号(1985年10月8日発行)において、一般式が (RSi)(R2Si)(R''''d(CH2=CH) Si)で表わされ、0〜60%の(R2Si)単 位、30〜99.5モル%の(RSi)単位、0. 5〜15モル%の(R''''d(CH2=CH) Si)単位が存在し、ケイ素への残りの結合が他の ケイ素原子及び塩素原子または臭素原子に結び付 き、Rは1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、 R''''は1〜4個の炭素原子、ビニル基またはフ ェニル基を有するアルキル基であり、dは1また は2であるポリシランを調製した。同じ一般式の ポリシランであるが、ケイ素に結び付いているア ルキル、アリル、アルコキシ、置換されたアミン、 または置換されないアミンの諸基を含むポリシラ ンもまた調製された。これらのポリシランは、不 活性雰囲気において高温で熱分解されセラミック スを含む炭化ケイ素を造ることができる。ビニル 基を含むポリシランは、紫外線に曝すことにより 熱分解を起こす前に硬化させこれによって不活性 とすることができた。
ウェスト(West)は米国特許第4,260,780号(19 814月7日発行)において、ジメチルクロロシ ランとメチルフェニルシランのナトリウム金属還 元により一般式が((CH3)2Si)(CH3(C6 H5)Si)で表わされるポリシランを調製した。
その結果えられたメチルフェニルポリシランは非 常に高い軟化点(280℃以上)を持っていた。
ウェストらは、「ポリマー調製」(Polym. Prep. )25,4(1984)においてジメチルクロ ロシランとメチルフェニルシランのナトリウム金 属還元により一般式が(CH3(CH2=CHC H2)Si)(CH3(C6H5)Si)で表わされ るポリシランの調製を発表した。これらのポリシ ランは紫外線の照射により容易にゲル化した。
新しく発見されたのは、単位式が (R2Si)(RSi) (▲) (R2Si)(RSi)(R’Si)(▲▲) で表わされ、式中のRは1〜4個の炭素原子を含 むアルキル基から独立に選ばれ、ケイ素原子に対 して他のケイ素原子及び式-NHSiR''3で表 わされる基もまた結合され、上記のR''はそれぞ れ、水素、1〜4個の炭素原子を有するアルキル 基、ビニル基またはフェニル基から独立に選ばれ るものであるアルキル(ポリシリル)アザン、そ して式(▲▲)のものについては、R’は少なくと も6個の炭素原子を含むアルキル基、フェニール 基、及び式AyX(3−y)Si(CH2)z-で表わ される基からなるグループから独立に選ばれ、上 記のAはそれぞれ、水素原子または1〜4個の炭 素原子を含むアルキル基から選ばれ、yは0から 3の間の整数であり、Xは塩素または臭素であり、 zは1よりも大きいか1に等しい整数であるアル キル(ポリシリル)アザンである。これらのアル キル(ポリシリル)アザン・プレセラミックポリ マーは、不活性雰囲気内で高温で熱分解してセラ ミック材料または物品を造ることができる。これ らのアルキル(ポリシリル)アザンは、セラミッ ク材料または物品、特にセラミック繊維を調製す る技術に大幅な進歩をもたらすものである。
(課題を解決するための手段) 本発明は一般式(R2Si)(RSi) (▲) で表わされ、0〜60モル%の(R2Si)単位及 び40〜100モル%の(RSi)単位を含有し、 上式のRは1〜4個の炭素原子を含むアルキル基 から独立に選ばれ、また、式中のケイ素原子には 他のケイ素原子及び式-NHSiR''3で表わさ れる基もまた結合され、上記のR''はそれぞれ、 水素、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、 ビニル基またはフェニル基から独立に選ばれるも のであるアルキルポリ(ポリシリル)アザンに関 する。
本発明はまた、一般式が (R2Si)(RSi)(R’Si) (▲▲) で表わされ、上式のRはそれぞれ1〜4個の炭素 原子を含むアルキル基から独立に選ばれ、R’は 少なくとも6個の炭素原子を含むアルキル基、フ ェニール基、及び式AyX(3−y)Si(CH2)z -で表わされる基からなるグループから独立に選 ばれ、上記のAはそれぞれ、水素原子または1〜 4個の炭素原子を含むアルキル基から独立に選ば れ、yは0から3の間の整数であり、Xは塩素ま たは臭素であり、zは1よりも大きいか1に等し い整数であり、0〜40モル%の(R2Si)単位、 1〜99モル%の(RSi)単位、及び1〜99モ ル%の(R’Si)単位を含有し、また、式中のケ イ素原子には他のケイ素原子及び式-NHSiR ''3で表わされる基もまた結合され、上記のR'' はそれぞれ、ビニル基、1〜4個の炭素原子を有 するアルキル基、またはフェニル基から独立に選 ばれるものであるアルキルポリ(ポリシリル)ア ザンに関する。
本発明は更に、(R2Si)(RSi) (▲) の一般式で表わされ、0〜60モル%の(R2S i)単位及び40〜100モル%の(RSi)単位を 含有し、上式のRは1〜4個の炭素原子を含むア ルキル基から独立に選ばれ、また、式中のケイ素 原子には他のケイ素原子及び式-NHSiR''3 で表わされる基もまた結合され、 上記のR''は それぞれ、水素、1〜4個の炭素原子を有するア ルキル基、ビニル基またはフェニル基から独立に 選ばれるものであるアルキルポリ(ポリシリル) アザンの調製法におて、(A).(1) (R2Si)(RSi) (▲▲▲) の一般式で表わされ、0〜60モル%の(R2S i)単位及び40〜100モル%の(RSi)単位を 含有し、それぞれのRは1〜4個の炭素原子を含 むアルキル基から独立に選ばれ、ケイ素への残り の結合は他のケイ素原子、塩素原子または臭素原 子に結び付いているポリシランと、 (2)一般式が (R''3Si)2NHで表わされ、ここでR''は5 0〜300℃の温度で水素、1〜4個の炭素原子 を有するアルキル基、ビニル基またはフェニル基 から独立に選ばれるジシラザンとの無水条件下で の反応であり、(B)その後のアルキルポリ(ポリシ リル)アザンが回収されることを特徴とするアル キルポリ(ポリシリル)アザンの調製法に関する。
本発明は更に、一般式が (R2Si)(RSi)(R’Si) (▲▲
▲) で表わされ、 上式のRはそれぞれ1〜4個の炭素原子を含む アルキル基から独立に選ばれ、R’は少なくとも 6個の炭素原子を含むアルキル基、フェニール基、 及び式AyX(3−y)Si(CH2)z-で表わされ る基からなるグループから独立に選ばれ、上記の Aはそれぞれ、水素原子または1〜4個の炭素原 子を含むアルキル基から独立に選ばれ、yは0か ら3の間の整数であり、Xは塩素または臭素であ り、zは1よりも大きいか1に等しい整数であり、 0〜40モル%の(R2Si)単位、1〜99モ ル%の(RSi)単位、及び1〜99モル%の(R ’Si)単位を含有し、また、式中のケイ素原子に は他のケイ素原子及び式-NHSiR''3で表わ される基もまた結合され、上記のR''はそれぞれ、 水素、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、 ビニル基またはフェニル基から独立に選ばれるも のであるアルキルポリ(ポリシリル)アザンの調 製法において、その調製法が、(A) (1)一般式 が (R2Si)(RSi)(R’Si) (▲▲) で表わされ、上式のRはそれぞれ1〜4個の炭素 原子を含むアルキル基から独立に選ばれ、R’は 少なくとも6個の炭素原子を含むアルキル基、フ ェニール基、及び式AyX(3−y)Si(CH2)z -で表わされる基からなるグループから独立に選 ばれ、上記のAはそれぞれ、水素原子または1〜 4個の炭素原子を含むアルキル基から独立に選ば れ、yは0から3の間の整数であり、Xは塩素ま たは臭素であり、zは1よりも大きいか1に等し い整数であり、0〜40モル%の(R2Si)単位、 1〜99モル%の(RSi)単位、及び1〜99モ ル%の(R’Si)単位を含有し、ケイ素への残り の結合は他のケイ素原子、塩素原子または臭素原 子に結び付いているポリシランと(2)一般式が (R''3Si)2NHで表わされ、ここでR''は5 0〜300℃の温度で水素、1〜4個の炭素原子 を有するアルキル基、ビニル基またはフェニル基 から独立に選ばれるジシラザンとの無水条件下で の反応であり、(B)その後アルキルポリ(ポリシ リル)アザンが回収されることを特徴とするアル キルポリ(ポリシリル)アザンの調製法に関する。
▲) で表わされ、 上式のRはそれぞれ1〜4個の炭素原子を含む アルキル基から独立に選ばれ、R’は少なくとも 6個の炭素原子を含むアルキル基、フェニール基、 及び式AyX(3−y)Si(CH2)z-で表わされ る基からなるグループから独立に選ばれ、上記の Aはそれぞれ、水素原子または1〜4個の炭素原 子を含むアルキル基から独立に選ばれ、yは0か ら3の間の整数であり、Xは塩素または臭素であ り、zは1よりも大きいか1に等しい整数であり、 0〜40モル%の(R2Si)単位、1〜99モ ル%の(RSi)単位、及び1〜99モル%の(R ’Si)単位を含有し、また、式中のケイ素原子に は他のケイ素原子及び式-NHSiR''3で表わ される基もまた結合され、上記のR''はそれぞれ、 水素、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、 ビニル基またはフェニル基から独立に選ばれるも のであるアルキルポリ(ポリシリル)アザンの調 製法において、その調製法が、(A) (1)一般式 が (R2Si)(RSi)(R’Si) (▲▲) で表わされ、上式のRはそれぞれ1〜4個の炭素 原子を含むアルキル基から独立に選ばれ、R’は 少なくとも6個の炭素原子を含むアルキル基、フ ェニール基、及び式AyX(3−y)Si(CH2)z -で表わされる基からなるグループから独立に選 ばれ、上記のAはそれぞれ、水素原子または1〜 4個の炭素原子を含むアルキル基から独立に選ば れ、yは0から3の間の整数であり、Xは塩素ま たは臭素であり、zは1よりも大きいか1に等し い整数であり、0〜40モル%の(R2Si)単位、 1〜99モル%の(RSi)単位、及び1〜99モ ル%の(R’Si)単位を含有し、ケイ素への残り の結合は他のケイ素原子、塩素原子または臭素原 子に結び付いているポリシランと(2)一般式が (R''3Si)2NHで表わされ、ここでR''は5 0〜300℃の温度で水素、1〜4個の炭素原子 を有するアルキル基、ビニル基またはフェニル基 から独立に選ばれるジシラザンとの無水条件下で の反応であり、(B)その後アルキルポリ(ポリシ リル)アザンが回収されることを特徴とするアル キルポリ(ポリシリル)アザンの調製法に関する。
本発明に有用な塩素または臭素を含むポリシラ ンは、一般式 (R2Si)(RSi) (▲▲▲)及び (R2Si)(RSi)(R’Si) (▲▲) で表わされ、Rはそれぞれ1〜4個の炭素原子を 含むアルキル基から選ばれ、(▲▲)式のポリシラ ンではそれぞれのR’は少なくとも6個の炭素原 子を含むアルキル基、フェニール基、及び式Ay X(3−y)Si(CH2)z-で表わされる基からな るグループから独立に選ばれ、上記のAはそれぞ れ、水素原子または1〜4個の炭素原子を含むア ルキル基から独立に選ばれ、yは0から3の間の 整数であり、Xは塩素または臭素であり、zは1 よりも大きいか1に等しい整数であり、(▲▲▲)式 のポリシランでは0〜60モル%の(R2Si)単 位及び40〜100モル%の(RSi)単位を含有 し、また(▲▲)式のポリシランでは0〜40モ ル%の(R2Si)単位、1〜99モル%の(RS i)単位、及び1〜99モル%の(R’Si)単位を 含有し、(▲▲▲)(▲▲)いずれのポリシランもケイ 素への残りの結合は他のケイ素原子、塩素原子ま たは臭素原子に結び付いている。本発明の実用に は塩素を含むポリシランの方が望ましい。(▲▲) のポリシランで、0〜40モル%の(R2Si)単 位、40〜99モル%の(RSi)単位、及び1〜 30モル%の(R’Si)単位を含むことが望まし い。最も望ましいのは、(▲▲)のポリシランで0 〜10モル%の(R2Si)単位、80〜99モル %の(RSi)単位、及び1〜20モル%の(R’ Si)単位を含むことである。
塩素または臭素を含む(▲▲▲)のポリシランは、 バニーの米国特許第4,534,948号に記載された方 法によって調製することができる。一般的には、 これらのポリシランは、1つまたはそれ以上の塩 素含有または臭素含有のジシランを0.001〜 10重量%の転位触媒と共に、副生成物の揮発性 物質を蒸留しながら100〜340℃の温度で1 〜48時間の間反応させることによって調製する ことができる。
塩素または臭素を含む(▲▲)のポリシランは、 デュアン・レイ・バジャルスキ(Duan Ray Bajal- ski)、ゲーリー・エドワード・ルグロー(Gary E- dward LeGraw)及びトーマス・フェイ-オン・リ ム(Thomas Fay-on Lim)の名義で1986年12月22 日に提出された米国特許出願第945,126号に記載 された方法により調製することができる。一般に これらのポリシランは、約40-99重量%の1 つ以上の塩素含有または臭素含有のジシランと、 1〜60重量%の式R’SiX3で表わされる1 つ以上のモノオルガノシランであってR’は少な くとも6個の炭素原子を含むアルキル基、フェニ ール基、及びAyX(3−y)Si(CH2)z-で 表わされる基からなるグループから選ばれ、上記 のAはそれぞれ、水素原子または4個の炭素原子 を含むアルキル基から独立に選ばれ、yは0から 3の間の整数であり、Xは塩素または臭素であり、 zは1よりも大きいか1に等しい整数であるもの の混合物を、0.001〜10重量%の転位触媒 と共に、副生成物の揮発性物質を蒸留しながら1 00〜340℃の温度で1〜48時間反応させる ことによって調製することができる。望ましくは、 これらのポリシランは、約70-99重量%の1 つ以上の塩素含有または臭素含有のジシランと、 1〜30重量%の式R’SiXで表わされる1つ 以上のモノオルガノシランであってR’は少なく とも6個の炭素原子を含むアルキル基、フェニー ル基、及び式AyX(3−y)Si(CH2)z-で表 わされる基からなるグループから選ばれ、上記の Aはそれぞれ、水素原子または4個の炭素原子を 含むアルキル基から独立に選ばれ、yは0から3 の間の整数であり、Xは塩素または臭素であり、 zは1よりも大きいか1に等しい整数であるもの の混合物を、0.001〜10重量%の再配列触 媒と共に、副生成物の揮発性物質を蒸留しながら 100〜340℃の温度で1〜48時間反応させ ることによって調製する。
塩素含有または臭素含有の▲▲▲または▲▲のポリシ ランを調製するため使われる塩素含有または臭素 含有のジシランの一般式は(RbXcSi)2であ り、ここでRは1〜4個の炭素原子を有するアル キル基、bの値は0〜2.5、cの値は0.5〜 3で、bとcの和は3に等しく、Xは塩素または 臭素である。上記ジシランにおけるRは、メチル、 エチル、プロピルまたはブチル基のいずれでもよ い。この種のジシランの例としては、CH3Cl2 SiSiCl(CH3)2、CH3Cl2Si SiCl2CH3、CH3Br2SiSiBr、 (CH3)2、CH3Br2SiSiBr2CH3 などがある。上記ジシランにおいて、Rはメチ ル基でありXは塩素であることが望ましい。ジシ ランは適切なシランから調製するか、オルガノク ロロシランの直接合成からの処理残留物成分とし て現われたジシランを利用することができる。オ ルガノクロロシランの直接合成には加熱されたケ イ素及び触媒上に有機塩素ガスを通すという処理 が関係する。イーボーン著のバターワース科学出 版書「有機ケイ素化合物」1960年刊、1ページを 参照されたい。ジシランCH3Cl2SiSiC l2CH3及び(CH3)2Cl2SiSiCl2 CH3は上記反応からの残留物に大量に見出だ されるので、直接法残留物は本発明に使用される ポリシラン・ポリマーをえるための良好な開始物 質である。
塩素含有または臭素含有の▲▲のポリシランを調 製するため使われるモノオルガノシランは、R’ SiXの式でで表わされるものであり、この式の R’は少なくとも6個の炭素原子を含むアルキル 基、フェニール基、及びAyX(3−y)Si(CH2 )z-で表わされる基からなるグループから独 立に選ばれ、上記のAはそれぞれ、水素原子また は4個の炭素原子を含むアルキル基から独立に選 ばれ、yは0から3の間の整数であり、Xは塩素 または臭素であり、zは1よりも大きいか1に等 しい整数であるアルキル基のグループから選ばれ る。式AyX(3−y)Si(CH2)z-中のA基は 同一または異なるものとすることができる。一般 に、モノオルガノシランの沸点は1気圧で約18 0℃以上でなければならない。適当なモノオルガ ノシランの例としては、フェニルトリクロロシラ ン、n-ヘキシルトリクロロシラン、n-オクチ ルトリクロロシラン、n-オクチルトリブロモシ ラン、フェニルトリブロモシラン、Cl3SiC H2CH2SiCl3、CH3Cl2SiC H2 CH2SiCl3、(CH3)ClSiCH2C H2SiCl3、H(CH3)2SiCH2CH2 SiCl3などがある。モノオルガノシランと してはフェニルトリクロロシラン及びn-オクチ ルトリクロロシランが望ましい。
この種のモノオルガノシランの混合物もまた使 用することができる。事実、ポリシラン▲▲の調製 には一般にモノオルガノシランの混合物が好まし い。モノオルガノシランの混合物の中で特に好ま しいものはn-オクチルトリクロロシラン及びフ ェニルトリブロモシランである。単独でも混合物 としても、この種のモノオルガノシランを使えば ポリシラン▲▲とアルキルポリ(ポリシリル)アザ ンの軟化温度及びガラス転移温度の双方、及びポ リシラン▲▲の(R’Si)含有量を変えてこの種 のアルキルポリ(ポリシリル)アザンからえられ えるセラミック材料のケイ素と炭素の相対的な含 有量の制御を行うことができる。一般に、ポリシ ラン▲▲の(R’Si)含有量、つまりアルキルポ リ(ポリシリル)アザン▲▲の(R’Si)含有量 を増せば、ガラス転移温度が低下することになる ようである。(n-オクチル-Si)単位を取り 入れるとガラス転移温度を大幅に下げることがで き、その低下幅はアルキルポリ(ポリシリル)ア ザンの(n-オクチル-Si)単位の量に依存す る。(フェニル-Si)単位を取り入れてもまた ガラス転移温度は下がるがその観測された効果は 一般に(n-オクチル-Si)単位を取り入れた 場合よりも少ない。(n-オクチル-Si)単位 を含むアルキルポリ(ポリシリル)アザンの熱分 解に際し、n-オクチル基はオレフィンとしてそ のセラミック物質から失われ、このためそのセラ ミック物質は(n-オクチルSi)単位のない同 種のポリマーから調製されたセラミック物質に比 べて炭素の少ないセラミック物質が残る。少なく とも6個の炭素原子を含む他のアルキル基も同様 に振舞うと予想される。フェニル基は一般に熱分 解によって失われない。従って、(フェニル-S i)単位を含んでいるアルキルポリ(ポリシリル) アザンの熱分解では最終セラミック物質により多 くの炭素を取り込むことができ、このため、(フェ ニル-Si)単位を含んでいない同種のポリマー から調製したセラミック物質に比べて炭素に富む セラミック物質を生じる。このように(R’Si) 単位(R’はn-オクチルまたはフェニル)を取 り込むことによって、最終的なセラミック物質の ケイ素と炭素の相対的な含有量を幅広く制御する ことができる。本発明を実施に移せば、SiCを 含むセラミック物質の調製にあたりケイ素と炭素 のどちらを多めにするか並びにそれぞれの化学量 論的な割合をどう決めるかが可能となる。(CH3 Si)または((CH3)2Si)単位の形でのメチ ル基は一般に熱分解により失われない。従って、 ケイ素と炭素の相対的な含有量は一部はアルキル ポリ(ポリシリル)アザン内の他の単位の存在に 左右されるが(n-オクチルSi)及び(フェニ ル-Si)単位を取り入れることによってセラミ ックスのケイ素と炭素の相対的な含有量を「微調 整」することができる。
複数のジシランまたはジシランとモノオルガノ シランの混合物は転位触媒の存在下で反応させ る。適当な転位触媒としては、ハロゲン化アン モニウム、第3有機アミン、第4アンモニウムハロ ゲン化物、第4スルホニウムハロゲン化物、ヘキ サメチルスルホアミド、及びシアン化銀がある。
好ましい触媒には、式W4NX’を有する第4ア ンモニウムハロゲン化物、式W4PX’を有する第 4スルホニウムハロゲン化物、及びヘキサメチル アルホアミドが含まれる。上式のWはアルキル基 またはアリル基であり、X’はハロゲンである。
好ましくは、Wは1〜6個の炭素原子を含有する アルキル基あるいはフェニル基であり、X’は塩素 または臭素である。特に好ましい触媒は臭化テト ラ-n-ブチルホスホニウムである。
使用する触媒の量は、重量比率0.001〜1 0%、望ましくは0.1〜2.0%にわたる始動 ジシラン、または始動ジシラン/モノオルガノシ ラン混合物とすることができる。触媒及び始動物 質には無水条件が必要であり、反応物を混合する 際は反応系から水分を確実に除去するよう注意し なければならない。このため、一般に反応混合物 を覆う乾燥窒素またはアルゴン気流を用いる。
ジシラン、または約40〜99重量%のジシラ ン(単数または複数)と1〜60重量%のモノオ ルガノシラン(単数または複数)との混合物が、 100〜340℃の温度で、0.001〜10重 量%の転位触媒の存在下で副生成物の揮発性物 質を蒸留しながら反応させられ、逐には塩素含有 または臭素含有のそれぞれポリシラン▲▲▲または▲▲ が生成される。好ましくは、反応混合物は77〜 99重量%の単数または複数のジシラン及び1〜 30重量%の単数または複数のモノオルガノシラ ンを含有する。最も好ましい反応混合物は80〜 98重量%の単数または複数のジシラン及び2〜 20重量%の単数または複数のモノオルガノシラ ンを含有する。反応剤の混合の順序はそれほど重 要ではない。反応温度は150〜300℃である ことが望ましい。ポリシラン▲▲の調製において最 終の反応温度がモノオルガノシランの沸点より高 いときは、反応温度を徐々に上げて、モノオルガ ノシランが反応混合物から單に蒸留するのではな くポリマー内へ取り込まれる傾向が強くなるよう にする。モノオルガノシランの取り込み量はまた、 反応の後期段階のみにおいて揮発性副生成物を除 くことにより増すことができる。代表的な反応時 間は1〜48時間であるが他の時間を採用するこ ともできる。
本発明の実施により、塩素または臭素含有のポ リシラン▲▲▲及び▲▲の反応性の高い塩素または臭素 原子はもっと反応性の低い基-NHSiR''によ り置換することができ、ここでR''は水素、1〜 4個の炭素原子を有するアルキル基、ビニル基、 またはフェニル基であり、これによって本発明の プレセラミックポリマーであるアルキルポリ(ポ リシリル)アザンが形成される。
本発明のアルキルポリ(ポリシリル)アザンは ポリシラン▲▲▲または▲▲などの塩素または臭素含有 のポリシランを、一般式が(R''3Si)2NHで 表わされ、ここでR''は水素、1〜4個の炭素原 子を有するアルキル基、ビニル基またはフェニル 基であるジシラザンと50〜300℃の温度で処 理して調製される。代表的な反応時間は1〜48 時間であるが他の時間を採用することもできる。
ポリシランは、一般式が(R''3Si)2NHで表 わされるジシラザンと反応させられる。この式の R''は水素、1〜4個の炭素原子を有するアルキ ル基、ビニル基またはフェニル基である。従って この式の目的上、R''は水素、メチル、エチル、 プロピル、ブチル、ビニル及びフェニル基で代表 される。この式のそれぞれのR''は同じものでも 違ったものでもよい。ジシランの例としては、(( CH3)3CH3Si)2NH、(C6H5(CH 3 )2CH3Si)2NH、((C6H5)2CH3 Si)2NH、(CH2=CH(CH3)2Si)2 NH、(CH2=CH(CH3)(C6H5)S i)2NH、(CH2=CH)(C6H5)2Si)2 NH、(CH2=CH(C2H5)2 Si)2NH、 (H(CH3)2Si)2NH及び(CH2=CH (C6H5)(C2H5)Si)2NHがある。好ま しいジシラザンはヘキサメチルジシラザンである。
塩素または臭素含有ポリシランとジシラザンと は、転位触媒の存在下または存在なしのいずれ かで反応させることができる。転位触媒の存在 下での反応が一般に好まれる。適切な転位触媒 は始動塩素または臭素含有ポリシランの調製に使 った転位触媒と同じものであり、ハロゲン化ア ンモニウム、第3有機アミン、第4アンモニウムハ ロゲン化物、第4スルホニウムハロゲン化物、ヘ キサメチル燐アミド、及びシアン化銀が上げられ る。好ましい触媒には、式W4NX’を有する第 4アンモニウムハロゲン化物、式W4NX’を有す る第4スルホニウムハロゲン化物、及びヘキサメ チルホスアミドが含まれる。上式のWはアルキ ル基またはアリール基であり、X’はハロゲンで ある。好ましくは、Wは1〜6個の炭素原子を含 有するアルキル基あるいはフェニル基であり、X’ は塩素または臭素である。特に好ましい触媒は臭 化テトラ-n-ブチルホスホニウムである。
使用する触媒の量は、一般的に重量比率0.0 01〜10%、望ましくは0.1〜2.0%にわ たる始動ジシラン、または始動ジシラン/モノオ ルガノシラン混合物とすることができる。触媒及 び始動物質には無水条件が必要であり、反応物を 混合する際は反応系から水分を確実に除去するよ う注意しなければならない。このため、一般に反 応混合物を覆う乾燥窒素またはアルゴン気流を用 いる。
始動剤たる塩素または臭素含有ポリシランの溶 剤は、その材質を溶かすことができ所望の方法以 外では材質と反応しないどんな有機性溶剤でもよ い。溶剤は有用ではあるが必須ではない。適当な 溶剤には、例えばトルエン、キシレン、ベンゼン、 テトラヒドロフラン、エーテル、そしてジシラザ ン自体が含まれる。特に好まれるのはトルエン及 びジシラザンそのものである。ジシラザンを溶剤 として使うときは、反応剤ジシラザンを多めに加 えるだけで反応剤としても溶剤としても作用する。
ジシラン、特にヘキサメチルジシランの使用は溶 剤として最も好ましい。ジシランの添加及び反応 自体は、材料が攪拌されたり他の方法でかき混ぜ られる間に行われる。反応は、反応容器内に水や 酸素が入らないように不活性の本質無水環境下で 行われる。「不活性」とは、反応がアルゴン、窒 素、ヘリウムなどの不活性ガスに包まれて行われ ることを意味する。「本質無水」とは、反応が全 くの無水雰囲気で行われることを意味するが少量 の水分は許容される。反応は50〜300℃の温 度で行われるが、150〜250℃の方が望まし い。代表的に使われる反応時間は1〜48時間で ある。
上述のように、ポリシランと、例えばヘキサメ チルジシランとの反応は、そのヘキサメチルジシ ランが反応剤としても溶剤としてもはたらくよう に多めのヘキサメチルジシランの存在下で行うこ とが望ましい。この方法でヘキサメチルジシラン を使えば、トルエンなどの他の有機溶剤を用いた 同じ反応に比べてポリシランの塩素または臭素が より多く-NHSi(CH3)3基で置換される ことになる。例えば、メチルポリシランとヘキサ メチルジシランを反応剤及び溶剤として使った結 果、約0.8重量%しか塩素を含まないメチルポ リ(ポリシリル)アザンを生じた。同じ反応条件 でトルエンを溶剤として使った場合は、約2.5 〜8.0重量%の塩素を含んだメチルキルポリ (ポリシリル)アザンを生じた。溶剤、トルエン のような有機溶剤やジシラザン溶剤を使わないで 調製したアルキルポリ(ポリシリル)アザンの塩 素含有量は、アンモニア処理を行うことによって 更に少なくすることができる。トルエンなどの溶 剤内のアルキルポリ(ポリシリル)アザンは、所 望であれば無水液体アンモニアで処理して塩素ま たは臭素を減少させてもよい。こうしてえられた 溶液はろ過し、減圧下において溶剤をストリッピ ングしてハロゲン含有量の少ないアルキルポリ (ポリシリル)アザンがえられる。塩素または臭 素含有量を減らすため他のアンモニア処理法を使 ってもよい。アンモニアは、例えばポリカルボシ ラン、ポリシラン、ポリシラザンなどを含む他の ハロゲン含有プレセラミックポリマーの塩素また は臭素含有量を減らすため同じように使うことが できると思われる。 アルキルポリ(ポリシリル) アザンには残留塩素または臭素を含むことができ、 それでもなお本発明において有用である。しかし、 これらのアルキルポリ(ポリシリル)アザンの塩 素または臭素含有量は始動物質である非誘導アル キルポリシランの塩素または臭素含有量よりも少 ない。好ましくは、誘導体化されたアルキルポリ (ポリシリル)アザンは5重量%以下の塩素また は臭素を含有し、より好ましくは2重量%以下の 塩素または臭素を含有し、更に一層好ましくは1 重量%以下の塩素または臭素を含有し、最も好ま しくは0.5重量%以下の塩素または臭素を含有 する。これらのアルキルポリ(ポリシリル)アザ ン中の塩素または臭素含有量を少なくすることに より、かなりの量の塩素または臭素を含む非誘導 アルキルポリシランと比べてアルキルポリ(ポリ シリル)アザンの取扱いがより容易でより安全に なる。
こうしてえられたアルキルポリ(ポリシリル) アザンは25℃において固体であり、その一般式 は (R2Si)(RSi) (▲) で表わされ40〜60モル%の(R2Si)単位及び 40〜100モル%の(RSi)単位を含有し、上 式のRは1〜4個の炭素原子を含むアルキル基か ら独立に選ばれ、また、式中のケイ素原子には他 のケイ素原子及び式-NHSiR''3で表わされ る基もまた結合され、上記のR''はそれぞれ、水 素、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、ビ ニル基またはフェニル基から独立に選ばれるもの であるかまたは,一般式が (R2Si)(RSi)(R’Si) (▲
▲) で表わされ、上式のRはそれぞれ1〜4個の炭素 原子を含むアルキル基から独立に選ばれ、R’は それぞれ少なくとも6個の炭素原子を含むアルキ ル基、フェニール基、及び式AyX(3−y)Si(C H2)z-で表わされる基からなるグループから 独立に選ばれ、上記のAはそれぞれ、水素原子ま たは1〜4個の炭素原子を含むアルキル基から独 立に選ばれ、yは0から3の間の整数であり、X は塩素または臭素であり、zは1よりも大きいか 1に等しい整数であり、0〜40モル%の(R2 Si)単位、1〜99モル%の(RSi)単位、及び 1〜99モル%の(R’Si)単位を含有し、また、 式中のケイ素原子には他のケイ素原子及び式-N HSiR''3で表わされる基もまた結合され、上 記のR''はそれぞれ、水素,1〜4個の炭素原子 を有するアルキル基、ビニル基、またはフェニル 基から独立に選ばれるものである。好ましくは、 式(▲▲)のアルキルポリ(ポリシリル)アザンは 0〜40モル%の(R2Si)単位、40〜99モ ル%の(RSi)単位、及び1〜30モル%の(R ’Si)単位を含有する。最も好ましくは、式(▲▲) のアルキルポリ(ポリシリル)アザンは0〜10 モル%の(R2Si)単位、80〜99モル%の (RSi)単位、及び1〜20モル%の(R’Si) 単位を含有する。特に好ましいアルキルポリ(ポ リシリル)アザンは、一般式が((CH3)2Si) (CH3Si)(R’Si)のメチルポリ(ポリシリ ル)アザンであって、式中のR’は少なくとも6 個の炭素原子を含むアルキル基、フェニール基、 及び式AyX(3−y)Si(CH2)z-で表わされ る基からなるグループから選ばれ、上記のAはそ れぞれ、水素原子または1〜4個の炭素原子を含 むアルキル基から独立に選ばれ、yは0から3の 間の整数であり、Xは塩素または臭素であり、z は1よりも大きいか1に等しい整数であり、0〜 40モル%の((CH3)2Si)単位、40〜99 モル%の(CH3Si)単位、及び1〜30モル% の(R’Si)単位を含有し、また、式中のケイ素 原子には他のケイ素原子及び式-NHSiR''3 で表わされる基もまた結合され、上記のR''はそ れぞれ、水素、1〜4個の炭素原子を有するアル キル基、ビニル基、またはフェニル基から独立に 選ばれるものである。好ましくは、メチルポリ (ポリシリル)アザンは0〜40モル%の(CH3 )2Si)単位、40〜99モル%の((CH3)S i)単位、及び1〜30モル%の(R’Si)単位を 含有する。最も好ましくは、メチルポリ(ポリシ リル)アザンは0〜10モル%の(CH3)2S i)単位、80〜99モル%の(CH3Si)単位、 及び1〜20モル%の(R’Si)単位を含有す る。
▲) で表わされ、上式のRはそれぞれ1〜4個の炭素 原子を含むアルキル基から独立に選ばれ、R’は それぞれ少なくとも6個の炭素原子を含むアルキ ル基、フェニール基、及び式AyX(3−y)Si(C H2)z-で表わされる基からなるグループから 独立に選ばれ、上記のAはそれぞれ、水素原子ま たは1〜4個の炭素原子を含むアルキル基から独 立に選ばれ、yは0から3の間の整数であり、X は塩素または臭素であり、zは1よりも大きいか 1に等しい整数であり、0〜40モル%の(R2 Si)単位、1〜99モル%の(RSi)単位、及び 1〜99モル%の(R’Si)単位を含有し、また、 式中のケイ素原子には他のケイ素原子及び式-N HSiR''3で表わされる基もまた結合され、上 記のR''はそれぞれ、水素,1〜4個の炭素原子 を有するアルキル基、ビニル基、またはフェニル 基から独立に選ばれるものである。好ましくは、 式(▲▲)のアルキルポリ(ポリシリル)アザンは 0〜40モル%の(R2Si)単位、40〜99モ ル%の(RSi)単位、及び1〜30モル%の(R ’Si)単位を含有する。最も好ましくは、式(▲▲) のアルキルポリ(ポリシリル)アザンは0〜10 モル%の(R2Si)単位、80〜99モル%の (RSi)単位、及び1〜20モル%の(R’Si) 単位を含有する。特に好ましいアルキルポリ(ポ リシリル)アザンは、一般式が((CH3)2Si) (CH3Si)(R’Si)のメチルポリ(ポリシリ ル)アザンであって、式中のR’は少なくとも6 個の炭素原子を含むアルキル基、フェニール基、 及び式AyX(3−y)Si(CH2)z-で表わされ る基からなるグループから選ばれ、上記のAはそ れぞれ、水素原子または1〜4個の炭素原子を含 むアルキル基から独立に選ばれ、yは0から3の 間の整数であり、Xは塩素または臭素であり、z は1よりも大きいか1に等しい整数であり、0〜 40モル%の((CH3)2Si)単位、40〜99 モル%の(CH3Si)単位、及び1〜30モル% の(R’Si)単位を含有し、また、式中のケイ素 原子には他のケイ素原子及び式-NHSiR''3 で表わされる基もまた結合され、上記のR''はそ れぞれ、水素、1〜4個の炭素原子を有するアル キル基、ビニル基、またはフェニル基から独立に 選ばれるものである。好ましくは、メチルポリ (ポリシリル)アザンは0〜40モル%の(CH3 )2Si)単位、40〜99モル%の((CH3)S i)単位、及び1〜30モル%の(R’Si)単位を 含有する。最も好ましくは、メチルポリ(ポリシ リル)アザンは0〜10モル%の(CH3)2S i)単位、80〜99モル%の(CH3Si)単位、 及び1〜20モル%の(R’Si)単位を含有す る。
本発明のアルキルポリ(ポリシリル)アザンは 少なくとも750℃の高温で不活性雰囲気、真空 またはアンモニア含有雰囲気において十分な時間 熱分解させセラミック物質に転化させる。好まし くは、熱分解温度は約1000℃から約1600 ℃とする。そのプレセラミックポリマーが十分粘 性が高いかあるいは融点が十分低ければ、成型後 に熱分解させて繊維のようなセラミック成型物品 をえることができる。好ましくは、本発明のプレ セラミックポリマーの軟化点や約50〜300℃ であり、最も好ましくは70〜200℃である。
このくらいの軟化温度であれば、公知の紡織技術 によるプレセラミック繊維の成型が可能である。
前述のように、ジシランと式R’SiX3のモノ オリガノシランとから調製されたアルキルポリ (ポリシリル)アザンの軟化温度またはガラス転 移温度は、そのアルキルポリ(ポリシリル)アザ ンの(R’Si)単位の含有量を変えることにより 容易に制御することができる。
この技術に熟達した人々がより良く本発明を評 価し且つ理解することができるように、以下に実 施例を挙げる。特に指定しない限り、百分率はす べて重量百分率で示されている。以下に示す例は 本発明を例示しようとするものであって、本発明 を限定しようとするものではない。
(実施例) これらの例において使用した分析法は次の通り である。
ガラス転移温度Tgは、デュポン・インスツル メント(Dupont Instruments)社製のサーモメカニ カル・アナライザ1090型によって測定した。ガ ラス転移温度は軟化点に関係がある。
炭素、水素、及び窒素は、イタリア国のカルロ ・エルバ・ストルメンタツィオーネ(Carlo Erba Strumentazione)社製のC,H,N元素分析器 1106型により測定した。試料は1030℃で燃焼 させてから650℃の酸化クロム床及び650℃ の銅床の上を通過させた。次に、発生したN2、 CO2及びH2Oを分離し熱伝導度検知器を用い て検出した。
ケイ素の含有率は、ケイ素物質を可溶性の形の ケイ素に変えてから原子吸収分光法により可溶性 物質を全ケイ素について定量的に分析する融解法 により求めた。塩素の含有率は、試料を過酸化ナ トリウムとともに融解し硝酸銀を使って電位差滴 定を行って測定した。酸素はミシガン州、セント ジョセフ所在のレコ社(Leco Corp.)製の酸素測定 器316(Oxygen Determinater 316)(型番 783700) 及び電極炉EF 100((型番 77600)を備えたレコ酸 素分析器を用いて測定した。酸素の分析には、赤 外線によるCO分析によるCOへの高温カーボサ ーミック(carbothermic)還元を用いた。
熱重量分析(TGA)は西ドイツ国ゼルプ所在 のネッシュインスツルメンツ(Netzsch Instrumen ts)社製のネッシュSTA429(2400℃)TGA 測定器によって行った。
セラミックポリマーはアストロインダストリー ズ(Astro Industries)炉100A(水冷黒鉛加熱型 1000.3060-FP-12)またはリンドバーグ(Lindberg) 炉(強力SBタイプS4877A型)のいずれかを用 いて高温で焼成した。
一般式が((CH3)2Si)(CH3Si)の塩素 含有メチルポリシランは米国特許4,310,651号に 記載されている一般的な手順により調製した。一 般式が((CH3)2Si)(CH3Si)(R’S
i) の塩素含有メチルポリシランは、米国特許出願第 945,126号に記載されている一般的な手順により 調製した。特記した場合を除き、ポリマーの調製 及びジシラザンの誘導を含むすべての手順は窒素 またはアルゴンの不活性雰囲気下で行われた。
i) の塩素含有メチルポリシランは、米国特許出願第 945,126号に記載されている一般的な手順により 調製した。特記した場合を除き、ポリマーの調製 及びジシラザンの誘導を含むすべての手順は窒素 またはアルゴンの不活性雰囲気下で行われた。
(実施例 1) 塩素含有ポリシランは、米国特許4,310,651号 に記載されている手順を用い、調製した。不活性 雰囲気下で1.1gの臭化テトラ-n-ブチルホス ホニウムの存在で114.5g(0.50モル)のCH3 Cl2SiSiCl2(CH3)2を反応させ て調製された。このジシランは約1.7%のCH3 Cl2SiSiCl2(CH3)2を含んでいた。
反応温度は室温から86℃までは5.0℃/min、8 6℃から125℃までは2.0℃/minの割合で上昇 させ、6分間125℃に保持し、その間に揮発性 副生成物を蒸留により除去した。この塩素含有ポ リシランは約58%の塩素を含有していた。塩素 含有ポリシランを室温で冷却後、このポリシラン を調製するのに用いたのと同じ装置で、このポリ シランに156.6g(0.97モル)のヘキサメチルジ シラザンを加えた。温度は1.0℃/minの割合で1 60℃まで上昇させた。その結果生じたポリマー は10.5%の塩素を含有したいた。次にこのポリ マーをトルエンに溶解させ、これを2.4lのオー トクレーブに移し、それからアンモニアを用いて 約90psi(6.3Kg/cm2)に昇圧した。この混合物は 一晩室温に維持した。オートクレーブをアルゴン でパージ後、ポリマーを濾過し、約220℃及び 20トルで約5分間ストリッピングを行って溶剤 を除去した。アンモニアで処理された最後のメチ ルポリ(ポリシリル)アザンは、その塩素含有量 は0.1%未満であり、その元素組成はケイ素48. 8%、炭素26.7%、水素8.22%、窒素15.8 %、そして酸素1.54%であった。このメチルポ リ(ポリシリル)アザンはトルエンに可溶であり、 またそのガラス転移温度は188.7℃であった。数 平均分子量及び重量平均分子量はそれぞれ1512 g/モル及び5043g/モルであった。このメチルポ リ(ポリシリル)アザンは、約4.1℃/minの割合 で1200℃まで加熱して行う熱分解により67.0%の 収率でセラミック物質に転化された。このセラミ ック物質は、ケイ素57.2%、炭素18.2%、水素 0.2%、窒素22.0%、酸素0.6%そして塩素0 .2%を含有していた。
(実施例 2) 実施例1と同じ物質及び手順を用いていくつか の塩素含有ポリシランを調製したが、この場合の 違いは塩素含有量が少ないことであった。臭化テ トラ-n-ブチルホスホニウムを使ってジシラン の反応条件を変えることにより、塩素含有量の少 ない初期塩素含有ポリシランがえられた。試料A については、ジシランと触媒を5.0℃/minの割合 で室温から80℃まで、2.0℃/minの割合で80 ℃から125℃まで加熱し、125に21分保持し てから1.5℃/minの割合で125℃から180℃まで 加熱し、試料Bについてはジシランと触媒を5.0 ℃/minの割合で室温から80℃まで、2.0℃/min の割合で80℃から125℃まで加熱し、125℃に 10分保持してから2.0℃/minの割合で125℃か ら130℃まで加熱して130℃に29分保持し1.5 ℃/minの割合で130℃から250℃まで加熱した。
塩素含有ポリシランA及びBにはそれぞれ40.3 及び21.2%の塩素が含まれていた。それぞれの ポリシランはヘキサメチルジシランで誘導体化さ れてから、ヘキサメチルジシランによる誘導体化 が試料Aはトルエンに、試料Bはキシレンに溶解 させた以外は実施例1と同じにアンモニアで処理 された。試料Bはジシラザンによる誘導体化後に 11.4%の塩素を含んでいた。試料Aのメチルポリ (ポリシリル)アザンはトルエンに可溶であった が、試料Bのそれはトルエンに不溶性の処理しに くい固形物であった。熱分解を行っていない、ア ンモニアで処理した最後のメチルポリ(ポリシリ ル)アザンについては次表に掲げる結果がえられ た。
試料A 試料B Tg,℃ 234.9 -- Si,% 50.2 51.2 C,% 29.1 27.4 H,% 8.16 7.45 N,% 10.3 5.3 O,% 2.82 2.94 Cl,% 0.14 0.43 分子量(g/モル) 数平均 2170 1324 重量平均 28616 10270 次に、これらのポリマーを実施例1のようにア ルゴン雰囲気下で1200℃で焼成した。次表に掲 げる結果がえられた。水素は検出されなかった。
試料A 試料B セラミック収率% 62.5 79.4 Si,% 63.7 64.0 C,% 23.0 22.4 N,% 12.0 5.99 O,% 1.34 4.56 Cl,% 0.10 0.18 試料Bののメチルポリ(ポリシリル)アザンは 処理しにくい固形物であったので、熱分解よりも 前に試料Aができたように付形物品に成型するこ とはできなかった。しかし、試料Bは例えばセラ ミック粉末を調製するのに利用できるだろう。
(実施例 3) 実施例1におけると同じ一般手順を使って、 (CH3(CH2)7Si)単位を有するいくつ かの塩素含有ポリシランを調製した。約42.0% の(CH3)2ClSiSiCl2CH3、約55 .8%のCH3Cl3Si)2及び2.1%の低沸 点のクロロシランを含有するジシラン混合物を使 用した。試料Aにおいては、434.7g(2.0モル) のジシラン混合物と24.8g(0.1モル)のn- オクチルトリクロロシランとを4.6gの臭化テト ラ-n-ブチルホスホニウムの存在下で反応させ た。試料Bにおいては、439.6g(2.0モル)のジ シラン混合物と49.9g(0.2モル)のn-オク チルトリクロロシランとを4.9gの臭化テトラ- n-ブチルホスホニウムの存在下で反応させた。
試料Cにおいては、438.6g(2.0モル)のジシラ ン混合物と24.8g(0.1モル)のn-オクチル トリクロロシランとを4.7gの臭化テトラ-n- ブチルホスホニウムの存在下で反応させた。試料 A及びBの反応物は、1.5℃/minの割合で室温か ら250℃まで加熱し、250℃に30分保持した。
試料Cの反応物は、1.5℃/minの割合で室温から 216℃まで加熱した。結果としてえられた塩素含 有ポリシランA及びBの塩素含有量は約20%で あると推定された。ポシリランCの塩素含有量は 32.5%であった。3つの試料はすべて実施例の一 般的手順により触媒の助けを借りないでトルエン 内でヘキサメチルジシランを用いて誘導体化され た。これらの処理にアンモニアは使用しなかった。
その結果、次表に掲げるようなメチルポリ(ポリ シリル)アザンがえられた。
試料A 試料B 試料C Tg,℃ 150.4 68.3 88.1 Si,% 47.7 41.0 44.7 C,% 28.6 29.4 27.2 H,% 7.00 6.72 6.14 N,% 2.82 2.70 2.08 O,% 2.90 2.05 0.97 Cl,% 7.98 7.52 14.88 ポリマ収量g 79.9 89.6 85.8 分子量(g/モル%) 数平均 1559 1043 685 重量平均 3197 2503 1314 次に、ポリマーを実施例1のように1200℃で アルゴン雰囲気下で焼成した。次表に掲げる結果 がえられた。水素は検出されなかった。
セラミック 試料A 試料B 試料C 収率% 69.6 56.8 52.9 Si,% 64.5 62.7 65.1 C,% 15.0 21.8 17.6 N,% 2.55 4.62 2.44 O,% 3.18 4.14 5.03 Cl,% 4.52 4.66 3.42 (実施例4) 実施例3におけると同じ一般手順を使用し、 臭化テトラ-n-ブチルホスホニウム(5.1g)の 存在下でジシラン(487.4g,2.2モル)n-オ クチルトリクロロシラン(24.9g,0.1モル)とと もに、不活性雰囲気下で室温から106℃まで2.0 ℃/minの割合で加熱して106℃に9分間保持し、 次に106℃から220まで1.5℃/minの割合で加 熱することにより、副生成物の揮発性シランを除 去しながら反応させて(CH3(CH2)7Si) 単位を有する塩素含有ポリシランを調製した。上 記のジシラン源は、約9.0%の((CH3)2Cl Si)2、32.9%の(CH3)2ClSiSiC l2CH3、57.3%の(CH3Cl2Si)2、 及び0.8%の低沸点のクロロシランを含有してい る直接法(Direct Process)残留物であった。結果 としてえられた塩素含有ポリシランは、30.8%の 塩素を含有していた。この塩素含有ポリシランを 0.1gの臭化テトラ-n-ブチルホスホニウムと 共に247.3g(1.54モル)のヘキサメチルジシラ ンを使用し、200℃まで加熱して誘導体化した。
200℃及び20トルで約10分間ストリッピングを 行って、溶剤及び未反応のジシランを除去した。
ポリマーの収量は96.5gであった。この結果えら れたメチルポリ(ポリシリル)アザンは、トルエ ンに溶解し、そのガラス転移温度は128.2℃、ま た数平均と重量平均の分子量はそれぞれ1325g/ モル及び4904g/モルであった。このメチルポリ (ポリシリル)アザンは、49.1%のケイ素、31.6 %の炭素、6.40%の窒素、8.08%の水素、0.97% の酸素及び2.5%の塩素を含有していた。このポ リマーは、不活性雰囲気において1200℃で熱分解 させて56.4%の収率でセラミックに変えられた。
このセラミック物質は、65.2%のケイ素、23.6% の炭素、7.87%の窒素、検出不能の水素、1.50% の酸素及び1.27%の塩素を含有していた。
(実施例5) 実施例3におけると同じ一般的手順を使用し、 臭化テトラ-n-ブチルホスホニウム(4.7g)の 存在下でジシラン(435.9g,2.0モル)n-オク チルトリクロロシラン(24.8g,0.1モル)ととも に、不活性雰囲気下で室温から250℃まで1.5℃ /minの割合で加熱することにより、副生成物の揮 発性シランを除去しながら反応させて(CH3 (CH2)7Si)単位を有する塩素含有ポリシ ランを調製した。このジシランの源は、約10.0% の((CH3)2ClSi)2、39.1%の(CH3)2 ClSiSiCl2CH3、48.8%の(CH3 Cl2Si)2、及び2.1%の低沸点のクロロシ ランを含有している直接法残留物であった。結果 としてえられた塩素含有ポリシランは、推定20 %の塩素を含有していた。この塩素含有ポリシラ ンを1.0gの臭化テトラ-n-ブチルホスホニウム と共に247.2g(1.54モル)のヘキサメチルジシ ランを使用して誘導体化した。ヘキサメチルジ シラザンは溶剤としても反応物としてもはたらい た。誘導体化は、混合物を室温から1.0℃/minの 割合で200℃まで加熱することにより行われた。
ポリマーの収量は37.2gであった。結果として えられたメチルポリ(ポリシリル)アザンをA及 びBの試料に分けた。試料Aはそれ以上の 処理を行わなかった。試料Bは実施例1における ようにアンモニアを用いて処理を行った。両者の 場合とも、溶剤は250℃及び20トルで5分間ス トリッピングして除去した。未焼成のメチルポリ (ポリシリル)アザンについては次表に掲げる結 果がえられた。両ポリマーともにトルエンに溶解 した。
試料A 試料B Tg,℃ 106.7 78.0 Si,% 47.9 48.2 C,% 34.5 34.6 H,% 8.16 8.16 N,% 5.48 6.27 O,% 1.01 1.35 Cl,% 2.49 0.07 分子量(g/モル) 数平均 955 998 重量平均 2802 2710 次に実施例1に置けるポリマーをアルゴン雰囲 気下にして1200で焼成した。次表に掲げる結 果がえられた。水素は検出されなかった。
試料A 試料B セラミック収率% 51.5 40.5 Si,% 66.8 61.2 C,% 25.2 24.6 N,% 6.30 7.07 O,% 1.12 0.79 Cl,% 1.77 0.13 (実施例6) 実施例1におけると同じ一般手順を使用し、 (C6H5Si)単位を有するいくつかの塩素含 有メチルポリシランを調製した。試料Aは436.0 g(2.0モル)のジシランと63.4g(0.3モル) フェニルトリクロロシランとの混合物を5.0gの 臭化テトラ-n-ブチルホスホニウムの存在下で 1.5℃/minの割合で250℃まで加熱して反応させ た。試料Bは、438.9g(2.0モル)のジシラン、 127.0g(0.6モル)のフェニルトリクロロシラ ン、及び5.7gの臭化テトラ-n-ブチルホスホ ニウムの混合物を1.5℃/minの割合で250℃まで加 熱して反応させて調製した。上記のジシランは実 施例5におけるのと同じものであった。結果とし て得られた塩素含有ポリシランは、推定20%の 塩素を含有していた。この両塩素含有ポリシラン を約1.0gの臭化テトラ-n-ブチルホスホニウ ムと共に約270g(1.7モル)のヘキサメチルジシ ラザンを使用して誘導体化した。ヘキサメチルジ シラザンは溶剤としても反応物としてもはたらい た。 250℃及び20トルで10分間ストリッピ ングを行って、溶剤を除去した。この結果えられ たメチルポリ(ポリシリル)アザンを実施例1に おけるようにアンモニアで処理した。この未焼成 のメチルポリ(ポリシリル)アザンについて次表 に掲げる結果がえられた。両ポリマーともトルエ ンに可溶であった。
試料A 試料B Tg,℃ > 250 135.3 Si,% 44.9 35.6 C,% 42.2 51.3 H,% 6.92 6.58 N,% 5.12 4.60 O,% 1.64 1.36 Cl,% 0.42 0.23 ポリマー収量,g 77.8 91.5 分子量(g/モル) 数平均 1345 608 重量平均 3199 989 次に実施例1に置けるポリマーをアルゴン雰囲 気下にして1200で焼成した。次表に掲げる結 果がえられた。水素は検出されなかった。
試料A 試料B セラミック収率% 69.4 59.6 Si,% 56.7 48.5 C,% 36.4 44.0 N,% 6.04 5.52 O,% 0.42 -- Cl,% 0.46 < 0.1 (実施例7) 実施例1におけると同じ一般的手順を使用し、 (CH3(CH2)7Si)及び(C6H5Si) の両単位を有するいくつかの塩素含有メチルポリ シランを調製した。ジシランは実施例5に使用し たのと同じものであった。試料Aの塩素含有ポリ シランは438.4g(2.0モル)のジシラン、21.2g (0.1モル)のフェニルトリクロロシラン、24.8g (0.1モル)のn-オクチルトリクロロシラン、及 び4.8g(1.0%)の臭化テトラ-n-ブチルホス ホニウムから調製された。試料Bの塩素含有ポリ シランは438.6g(2.0モル)のジシラン、21.2g (0.1モル)のフェニルトリクロロシラン、74.3g (0.3モル)のn-オクチルトリクロロシラン、及 び5.3g(1.0%)の臭化テトラ-n-ブチルホス ホニウムから調製された。試料Cの塩素含有ポリ シランは437.7g(2.0モル)のジシラン、10.75 g(0.05モル)のフェニルトリクロロシラン、12.4 g(0.05モル)のn-オクチルトリクロロシラン、 及び4.6g(1.0%)の臭化テトラ-n-ブチルホ スホニウムから調製された。反応は実施例1にお けるように混合物を1.5℃/minの割合で室温から 250℃で加熱して行わせた。これらのポリシラン は推定約20%の塩素を含有していた。それぞれえ の塩素含有ポリシランを、ヘキサメチルジシラザ ン(試料A、B、及びCについてそれぞれ140.1 g、182.6g,120.4gを使用)及び1.0%の臭 化テトラ-n-ブチルホスホニウムを使用してト ルエン溶剤中で誘導体化した。各メチルポリ(ポ リシリル)アザンは実施例1におけるようにアン モニアを用いて処理を行った。試料Aのメチルポ リ(ポリシリル)アザンはトルエンに溶解したが 試料B及びCのメチルポリ(ポリシリル)アザン は溶解しなかった。次表に掲げる結果がえられた。
試料A 試料B 試料C Tg,℃ 160.8 54.5 153.5 Si,% 45.0 − − C,% 37.9 − − H,% 8.1 − − N,% 6.4 − − O,% 1.1 2.8 2.6 Cl,% 0.5 0.2 − ポリマ収量g 78.7 85.5 − 分子量(g/モル%) 数平均 814 1055 − 重量平均 7870 16636 − 次に試料A及びBのポリマーを実施例1におけ るようにアルゴン雰囲気下で1200℃で焼成し、 それぞれ59.4%及び61.3%の収率でセラミッ ク物質をえた。
(実施例8) 実施例1におけると同じ一般的手順を使用し、 (CH3(CH2)7Si)及び(C6H5Si) の両単位を有するいくつかの塩素含有メチルポリ シランを調製した。ジシランは実施例5に使用し たのと同じものであった。試料A及びBの塩素含 有ポリシランは436.1g(2.0モル)のジシラン、 21.2g(0.1モル)のフェニルトリクロロシラン、 24.7g(0.1モル)のn-オクチルトリクロロシラ ン、及び4.9gの臭化テトラ-n-ブチルホスホ ニウムを反応させて調製された。試料Cの塩素含 有ポリシランは436.4g(2.0モル)のジシラン、 63.5g(0.3モル)のフェニルトリクロロシラン、 24.7g(0.1モル)のn-オクチルトリクロロシラ ン、及び5.3gの臭化テトラ-n-ブチルホスホ ニウムを反応させて調製された。試料Dの塩素含 有ポリシランは436.5g(2.0モル)のジシラン、 127.1g(0.6モル)のフェニルトリクロロシラン、 24.7g(0.1モル)のn-オクチルトリクロロシラ ン、及び5.9gの臭化テトラ-n-ブチルホスホ ニウムを反応させて調製された。すべての試料は、 揮発性副生成物を除去しながら、混合物を1.5℃ /minの割合で250℃まで加熱した。これらの塩素 含有ポリシランは推定約20%の塩素を含有してい た。次に全試料を、約1.0%の臭化テトラ-n- ブチルホスホニウムの存在下で約179g(1.1モル )のヘキサメチルジシラザンを用い、1.0℃/min の割合で200℃まで加熱して行う誘導体化によっ てメチルポリ(ポリシリル)アザンに転化させた。
試料B、C、Dのメチルポリ(ポリシリル)アザ ンは、実施例1におけるようにアンモニアを用い て処理した。すべてのメチルポリ(ポリシリル) アザンはトルエンに溶解した。次表に掲げる結果 がえられた。
試料A 試料B 試料C 試料D Tg,℃ 92.2 105.7 100.1 79.1 Si,% − 46.3 39.2 32.8 C,% − 38.2 43.8 53.6 H,% − 8.60 8.14 7.56 N,% − 5.43 5.03 4.74 O,% − 1.35 0.96 0.84 Cl,% 0.77 0.06 0.70 0.34 ポリマ収量g 84.9 77.7 88.1 106.4 分子量(g/モル) 数平均 836 1526 1183 735 重量平均 1835 2716 2129 1156 次に実施例1におけるようにこれらのメチルポ リ(ポリシリル)アザンをアルゴン雰囲気下で約 3.0℃/minの割合で1200℃まで加熱して焼成し た。次表に揚げる結果が得られた。水素は検出さ れなかった。
セラミック 試料A 試料B 試料C 試料D 収率% 45.1 48.1 53.8 50.1 Si,% 64.5 64.0 54.6 47.7 C,% 28.3 29.0 34.2 43.6 N,% 5.8 6.58 7.02 6.34 O,% 0.39 0.65 0.89 0.62 Cl,% 1.14 < 0.1 0.17 0.26 (実施例9) 実施例3におけると同じ一般的手順を使用し、 臭化テトラ-n-ブチルホスホニウム(5.1g)の 存在下でジシラン(481.8g2.2モル)とn-オク チルトリクロロシラン(24.7g0.1モル)とを、 不活性雰囲気下で室温から250℃まで1.5℃/min の割合で加熱することにより、副生成物の揮発性 シランを除去しながら反応させて(CH3(CH2 )7Si)単位を有する塩素含有ポリシランを 調製した。使用したジシランは実施例4と同じも のであった。えられたポリシランは推定約20%の 塩素を含有していた。この塩素含有ポリシランを トルエン(約110g)中で145.2g(0.78モル) のsym-ジビニルテトラメチルジシラザンと1.0 g(1.0%)の臭化テトラ-n-ブチルホスホニウ ムを使用して200℃まで1.0℃/minの割合で加熱 することにより誘導体化した。このビニル基含有 アルキルポリ(ポリシリル)アザンをトルエンに 溶解させ、実施例1におけるようにアンモニアで 処理した。220℃及び140トルで1分間ストリッ ピングを行い溶剤を除去した。ポリマーの収量は 96.4gであった。この結果としてえられたポリマー は、トルエンに可溶であり、そのガラス転移温度は 125.5℃であった。結果としてえられたこのポリ マーの元素組成はケイ素44.5%、炭素32.8% 水素7.5%、窒素4.0%、酸素0.6%そして塩素 0.2%であった。このアルキルポリ(ポリシリル) アザンは、アルゴン雰囲気下で約3.0℃/minの割 合で1200℃まで加熱して焼成することにより8 2.0の収率でセラミック物質に転化された。こ のセラミック物質は、ケイ素59.8%、炭素28. 2%、検出不能量の水素、窒素6.6%、酸素0.9 5%そして塩素0.22%を含有していた。
(実施例10) 実施例1におけると同じ一般的手順を使用し、 臭化テトラ-n-ブチルホスホニウム(5.1g,0.1 %)の存在下でジシラン(436.8g,2.0モル)を14 .7g(0.05モル)のCl3SiCH2CH2Si Cl3及びn-オクチルトリクロロシラン(24.7 g,0.1モル)とを、不活性雰囲気下で室温から2 50℃まで1.5℃/minの割合で加熱することにより、 副生成物の揮発性シランを除去しながら反応させ て、(Cl3SiCH2CH2Si)単位と(C H3(CH2)7Si)単位を有する塩素含有ポ リシランを調製した。使用したジシランは実施例 5と同じものであった。えられたポリシランは推 定約20%の塩素を含有していた。この塩素含有ポ リシランを242.9g(1.5モル)のヘキサメチルジ シラザンを用いて1.0g(1.5%)の臭下テトラ- n-ブチルホスホニウムで誘導体下した。ストリ ッピングを行い溶剤を除去した。結果としてえら れた(ポリシリル)アザンはトルエンに可溶であ り、そのガラス転移温度は166.2℃であった。こ のポリマーの元素組成はケイ素43.3%、炭素3 5.8%、水素9.3%、窒素5.1%、酸素2.9%そ して塩素3.5%であった。数平均分子量及び重量 平均分子量はそれぞれ、2512g/モル及び9808 g/モルであった。このアルキルポリ(ポリシリル) アザンは、約3.0℃/minの割合で1200℃まで加 熱して焼成することにより69.3の収率でセラ ミック物質に転化された。
(実施例11) 実施例3におけると同じ一般的手順を使用し、 臭化テトラ-n-ブチルホスホニウム(4.4g)の 存在下でジシラン(436.9g,2.0モル)とn-オク チルトリクロロシラン(10.0g,0.04モル)とを、 不活性雰囲気下で室温から100℃まで8.0℃/min の割合で100℃から230℃まで2.0℃/minの割合 で加熱することにより、副生成物の揮発性シラン を除去しながら反応させて(CH3(CH2)7 Si)単位を有する塩素含有ポリシランを調製し た。使用したジシランは実施例5と同じものであ った。えられた塩素含有ポリシランは推定約20% の塩素を含有していた。この塩素含有ポリシラン を200g(1.5モル)のsym-二水素テトラメチル シラザンを用いて誘導体下した。未反応のジシ ラザンはストリッピング蒸留により除去した。こ の結果えられたメチルポリ(ポリシリル)アザン はトルエンに可溶であり、そのガラス転移温度は 51.1℃であった。結果としてえられたこのポリマ ーの元素組成はケイ素50.6%、炭素28.6%、 水素7.7%、窒素4.6%、酸素0.86%そして0 .1%未満の塩素であった。このメチルポリ(ポリ シリル)アザンは、アルゴン雰囲気下で約3.0℃ /minの割合で1200℃まで加熱して焼成すること により41.43%の収率でセラミック物質に転化さ れた。このセラミック物質は、ケイ素68.1%、 炭素24.8%、検出不能量の水素、窒素3.8%、酸 素0.82%そして塩素0.77%を含有していた。
Claims (6)
- 【請求項1】 一般式が (R2Si)(RSi) (▲) で表わされ、 0〜60モル%の(R2Si)単位及び40〜1 00モル%の(RSi)単位を含有し、 上式のRは1〜4個の炭素原子を含むアルキル 基から独立に選ばれ、 また、式中のケイ素原子には他のケイ素原子及 び式-NHSiR''3で表わされる基もまた結合 され、 上記のR''はそれぞれ、水素、1〜4個の炭素 原子を有するアルキル基、ビニル基またはフェニ ル基から独立に選ばれるものであるアルキルポリ (ポリシリル)アザン。
- 【請求項2】 一般式が (R2Si)(RSi)(R’Si) (▲
▲) で表わされ、 上式のRそれぞれは1〜4個の炭素原子を含む アルキル基から独立に選ばれ、 R’は少なくとも6個の炭素原子を含むアルキ ル基、フェニール基、及び式AyX(3−y)Si(C H2)z-で表わされる基からなるグループから 独立に選ばれ、 上記のAはそれぞれ、水素原子または1〜4個 の炭素原子を含むアルキル基から独立に選ばれ、 yは0から3の間の整数であり、Xは塩素または 臭素であり、zは1よりも大きいか1に等しい整 数であり、 0〜40モル%の(R2Si)単位、1〜99モ ル%の(RSi)単位、及び1〜99モル%の(R ’Si)単位を含有し、 また、式中のケイ素原子には他のケイ素原子及 び式-NHSiR''3で表わされる基もまた結合 され、 上記のR''はそれぞれ、ビニル基、1〜4個の 炭素原子を有するアルキル基、またはフェニル基 から独立に選ばれるものであるアルキルポリ(ポ リシリル)アザン。 - 【請求項3】 0〜40モル%の((CH3)2Si)
単位、 40〜99モル%の(CH3Si)単位、及び1〜 20モル%の(R’Si)単位を含む請求項2記載 のアルキルポリ(ポリシリル)アザン。 - 【請求項4】 0〜10モル%の((CH3)2Si)
単位、 80〜99モル%の(CH3Si)単位、及び1〜 20モル%の(R’Si)単位を含む請求項3記載 のアルキルポリ(ポリシリル)アザン。 - 【請求項5】 (R2Si)(RSi) (▲) の一般式で表わされ、0〜60モル%の(R2S i)単位及び40〜100モル%の(RSi)単位を 含有し、 上式のRは1〜4個の炭素原子を含むアルキル基 から独立に選ばれ、 また、式中のケイ素原子には他のケイ素原子及 び式-NHSiR''3で表わされる基もまた結合 され、 上記のR''はそれぞれ、水素、1〜4個の炭素 原子を有するアルキル基、ビニル基またはフェニ ル基から独立に選ばれるものであるアルキルポリ (ポリシリル)アザンの調製法におて、 (A). i) (R2Si)(RSi) (▲
▲▲) の一般式で表わされ、0〜60モル%の(R2S i)単位及び40〜100モル%の(RSi)単位を 含有し、それぞれのRは1〜4個の炭素原子を含 むアルキル基から独立に選ばれ、ケイ素への残り の結合は他のケイ素原子、塩素原子または臭素原 子に結び付いているポリシランと、 ii)一般式が(R''3Si)2NHで表わされ、 ここでR''は50〜300℃の温度で水素、1〜 4個の炭素原子を有するアルキル基、ビニル基ま たはフェニル基から独立に選ばれるジシラザンと の無水条件下での反応であり、 (B) その後アルキルポリ(ポリシリル) アザンが回収されることを特徴とするアルキルポ リ(ポリシリル)アザンの調製法。 - 【請求項6】 一般式が (R2Si)(RSi)(R’Si) (▲▲
▲) で表わされ、 上式のRはそれぞれ1〜4個の炭素原子を含む アルキル基から独立に選ばれ、 R’は少なくとも6個の炭素原子を含むアルキ ル基、フェニール基、及び式AyX(3−y)Si(C H2)z-で表わされる基からなるグループから 独立に選ばれ、 上記のAはそれぞれ、水素原子または1〜4個 の炭素原子を含むアルキル基から独立に選ばれ、 yは0から3の間の整数であり、Xは塩素または 臭素であり、zは1よりも大きいか1に等しい整 数であり、 0〜40モル%の(R2Si)単位、1〜99モ ル%の(RSi)単位、及び1〜99モル%の(R ’Si)単位を含有し、 また、式中のケイ素原子には他のケイ素原子及 び式-NHSiR''3で表わされる基もまた結合 され、 上記のR''はそれぞれ、ビニル基、1〜4個の 炭素原子を有するアルキル基、またはフェニル基 から独立に選ばれるものであるアルキルポリ(ポ リシリル)アザンの調製法において、その調製法 が (A)i) 一般式が (R2Si)(RSi)(R’Si) (▲▲) で表わされ、 上式のRはそれぞれ1〜4個の炭素原子を含む アルキル基から独立に選ばれ、 R’は少なくとも6個の炭素原子を含むアルキ ル基、フェニール基、及び式AyX(3−y)Si(C H2)z-で表わされる基からなるグループから 独立に選ばれ、 上記のAはそれぞれ、水素原子または1〜4個 の炭素原子を含むアルキル基から独立に選ばれ、 yは0から3の間の整数であり、Xは塩素または 臭素であり、zは1よりも大きいか1に等しい整 数であり、 0〜40モル%の(R2Si)単位、1〜99モ ル%の(RSi)単位、及び1〜99モル%の(R ’Si)単位を含有し、 ケイ素への残りの結合は他のケイ素原子、塩素 原子または臭素原子に結び付いているポリシラン と ii)一般式が(R''3Si)2NHで表わされ、 ここでR''は50〜300℃の温度で水素、1〜 4個の炭素原子を有するアルキル基、ビニル基ま たはフェニル基から独立に選ばれるジシラザンと の無水条件下での反応であり、 (B) その後アルキルポリ(ポリシリル) アザンが回収されることを特徴とするアルキルポ リ(ポリシリル)アザンの調製法。
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