JPH0558895U - ポンプの軸封装置 - Google Patents

ポンプの軸封装置

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JPH0558895U
JPH0558895U JP72592U JP72592U JPH0558895U JP H0558895 U JPH0558895 U JP H0558895U JP 72592 U JP72592 U JP 72592U JP 72592 U JP72592 U JP 72592U JP H0558895 U JPH0558895 U JP H0558895U
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oil seal
box
oil
seal box
shaft
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克博 稲場
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポンプの接液部全体を分解せずにオイルシー
ルを容易に交換できるようにする。 【構成】 軸封部に分割形のオイルシールボックス21
を設ける。オイルシールボックス21内には、1箇所で
切断されて開閉可能な環状のオイルシール17を多段に
装着する。このオイルシールには、軸方向へ弾接する垂
直リップ17Lが形成されている。オイルシールボック
ス21を分割することによりオイルシール17は簡単に
交換される。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、ポンプの接液部を分解せずに外部よりオイルシールを交換可能なポ ンプの軸封装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にポンプの軸封装置には、グランドパッキン,オイルシール,メカニカル シール等が使用されている。このような軸封装置では、特に被送液体が固形物を 含むスラリーである場合には軸封部へ固形物粒子が侵入しないよう、圧力水を連 続的に注水する。注水用の給水源を確保できない場合、グランドパッキン方式で は、摺動面であるポンプ駆動軸又は軸スリーブとグランドパッキンとの間に固形 物粒子が侵入して早期に摩耗し軸封装置としての適切な寿命が期待できない。そ こでオイルシールを多段に装着しグリスを封入するか、メカニカルシールをタン デムに装着しその間にオイルを封入する軸封装置が用いられる。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、メカニカルシールは構造が複雑であり、これをタンデムに装着 する軸封装置は高価となる。 一方、オイルシールを多段に装着する軸封装置では、被送液体がスラリー液で あるとオイルシールの交換頻度が多くなるが、オイルシールは環状の一体形であ るため交換の都度図5に示すように、吸込側配管1からフロントカバー2,ガス ケット3,インペラ4,ケーシング5,スタフィングボックス6,オイルシール 7,駆動軸8,ポンプフレーム9,軸スリーブ10,オイルシールカバー11ま でポンプの接液部全体を分解しなければならず、分解組立に長時間を要するとい う問題がある。
【0004】 これに対し、環状のオイルシールを1箇所で切断して開閉可能とし、接液部を 分解せずに外部から着脱できるようにするものが考えられたが、従来のオイルシ ールは図6に示すように、多段に装着された軸方向前後のオイルシール7間の垂 直接触面7aからは、被送液体が外側へ漏洩しやすく、このオイルシール7の外 側へ漏洩した被送液体はオイルシール7の外周とスタフィングボックス6の内周 との接触面7bで外部への漏出を防止するよう軸封装置を構成していたため、切 断したオイルシール7を外部から着脱できるようにスタフィングボックス6を軸 方向と平行な面で分割すると、スタフィングボックス6の分割接合面から被送液 体が外部へ漏出する。従って、切断したオイルシールは、圧力の殆んど加わらな い軸受部の潤滑油漏洩防止用として単段では使用されたが、ポンプの軸封装置用 としては実用化できなかった。
【0005】 この考案は、ポンプの軸封装置における上記問題を解決するものであって、被 送液体が固形物を含むスラリーであっても軸封部への注水の必要がなく、オイル シールの着脱が容易で、被送液体の漏洩を防止することのできるポンプの軸封装 置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案のポンプの軸封装置は、上記課題を解決するため、軸封部に分割形のオ イルシールボックスを設け、このオイルシールボックス内に、軸方向へ弾接する 垂直リップが形成されており、且つ1箇所で切断されていて開閉可能な環状のオ イルシールを複数段に装着している。
【0007】
【作用】
複数段に装着された軸方向前後のオイルシール間は、軸方向に弾接する垂直リ ップで封止されるため被送液体は、オイルシールの外側へは漏洩せず、オイルシ ールボックスが分割形でもその分割接合面から被送液体が外部へ漏出するおそれ はない。オイルシール交換の際には、オイルシールボックスを分割し、古いオイ ルシールを開いて取外し、新品を取付け環状に閉じた後、オイルシールボックス を接合するだけでよく、ポンプの接液部全体を分割する必要はない。
【0008】
【実施例】
図1は、本考案の軸封装置の一実施例の縦断面図、図2は、図1の2−2線断 面図、図3はオイルシールの部分を拡大して示す縦断面図である。 ここで、ポンプの軸封部には、駆動軸18に嵌着された軸スリーブ20とケー シング15との間にスタフィングボックス16が取付けられている。このスタフ ィングボックス16は、後方(図上右方)の内周面を大径とし、軸スリーブ20 との間に環状の空間を形成しており、この空間内にオイルシールボックス21が 挿入され、オイルシールボックス固定ボルト22でスタフィングボックス16に 固定されている。このオイルシールボックス21は、軸方向と平行な面21aで 2分割され、オイルシールボックス接合ボルト23で接合されている。オイルシ ールボックス21内には、封水リング24を挟んでオイルシール17が5段に装 着されている。
【0009】 オイルシール17には、その外周前端部に垂直リップ17Lが形成されており 、この垂直リップ17Lが軸方向前方に弾接している。また、オイルシール17 は、1箇所で切断されていて、開閉可能になっており、装着状態ではオイルシー ル固定スプリング25で環状を保持するよう固定されている。 オイルシール17は、軸スリーブ20との摺動面から被送液体が漏出するのを 封止すると共に、軸方向前後のオイルシール17間は弾接する垂直リップ17L で封止してオイルシール17の外側への漏洩を防ぐため、オイルシールボックス 21が分割形であっても、その接合面21aから被送液体が漏出することはない 。
【0010】 また、オイルシール17を交換する際には、図4に示すように、オイルシール ボックス固定ボルト22を外してオイルシールボックス21を後方へ抜出し、オ イルシールボックス接合ボルト23を外してオイルシールボックス21を分割し て取外した後、オイルシール17を切断面17cで開いて取外す。それから、新 しいオイルシールを軸スリーブ20上に取付け、環状に閉じてオイルシール固定 スプリング25で固定した後、オイルシールボックス21を取付けてオイルシー ルボックス接合ボルト23で接合面21aが密着するよう接合固定してスタフィ ングボックス16内に挿入し、オイルシールボックス固定ボルトで固定すればよ い。従って、ポンプの接液部全体を分解することなく容易にオイルシール17交 換が行なわれる。
【0011】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案のポンプの軸封装置は、被送液体が固定物を含む スラリーであっても軸封部への注水の必要がなく、また、オイルシールの交換の 際に接液部全体を分解せずに、簡単に交換できるため、交換頻度が多い場合でも 作業能率がよく、しかも被送液体の漏洩を効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の縦断面図である。
【図2】図1の2−2線断面図である。
【図3】オイルシールの部分を拡大して示す縦断面図で
ある。
【図4】オイルシール交換の説明図である。
【図5】従来のオイルシール交換時の分解部分を示す説
明図である。
【図6】従来のオイルシール形状の説明図である。
【符号の説明】
15 ケーシング 16 スタフィングボックス 17 オイルシール 17L 垂直リップ 18 駆動軸 20 軸スリーブ 21 オイルシールボックス 22 オイルシールボックス固定ボルト 23 オイルシールボックス接合ボルト 25 オイルシール固定スプリング

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸封部に分割形のオイルシールボックス
    を設け、該オイルシールボックス内に、軸方向へ弾接す
    る垂直リップが形成されており、且つ、1箇所で切断さ
    れていて開閉可能な環状のオイルシールを複数段に装着
    してなるポンプの軸封装置。
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