JPH0558850A - 育毛剤組成物 - Google Patents

育毛剤組成物

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JPH0558850A
JPH0558850A JP24458091A JP24458091A JPH0558850A JP H0558850 A JPH0558850 A JP H0558850A JP 24458091 A JP24458091 A JP 24458091A JP 24458091 A JP24458091 A JP 24458091A JP H0558850 A JPH0558850 A JP H0558850A
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hair
acid
alcohol
odd
carbon chain
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JP24458091A
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Masatsugu Miyazaki
雅嗣 宮崎
Yuichi Nishida
勇一 西田
Naomi Otsuka
直美 大塚
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Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 育毛剤組成物において、育毛成分の含有率を
増加させるとともに、補助成分の配合量を増加させた場
合にも、ベタツキが生じることなくかつ優れた経皮吸収
性を発揮し得る育毛剤組成物を提供する。 【構成】 奇数炭素鎖を有する脂肪酸もしくはその誘導
体又は奇数炭素鎖を有するアルコールもしくはその誘導
体の中から選ばれる少なくとも1種の奇数炭素鎖化合物
と、分子量が25万〜200万であるヒドロキシプロピ
ルセルロースと、炭素数が2〜3の低級アルコールを含
有することを特徴とする育毛剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、育毛剤組成物に関する
ものである。
【0002】
【従来技術及びその問題点】従来、奇数炭素鎖を有する
脂肪酸やアルコールあるいはそれらの誘導体が育毛効果
を有し、界面活性剤や、基材、酸化防止剤等の補助成分
との混合物の形で、トニック、ヘアーローション等の育
毛剤組成物として応用されている。このような育毛剤組
成物において、その育毛効果を有する化合物(以下、育
毛成分とも言う)の含有率を増加し、高められた育毛効
果を得る場合、その育毛成分含有率の増加に応じて補助
成分の配合量も増大させる必要が生じるが、その補助成
分の配合量が増大すると、製品組成物にベタツキが生じ
てその使用感が著しく悪化するという問題を生じる。ま
た、その補助成分の種類にもよるが、一般には、その補
助成分の配合量の増加に応じて育毛成分の経皮吸収性も
阻害されるようになる。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明は、育毛剤組成物
において、育毛成分の含有率を増加させるとともに、補
助成分の配合量を増加させた場合にも、ベタツキが生じ
ることなくかつ優れた経皮吸収性を発揮し得る育毛剤組
成物を提供することをその課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、補助成分
の配合量が増加した場合にもベタツキが少なく、かつ育
毛成分の経皮吸収性に優れた育毛剤組成物を開発すべく
鋭意検討した結果、分子量が25万〜200万であるヒ
ドロキシプロピルセルロースを添加することにより、上
記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに
至った。すなわち、本発明によれば、奇数炭素鎖を有す
る脂肪酸もしくはその誘導体又は奇数炭素鎖を有するア
ルコールもしくはその誘導体の中から選ばれる少なくと
も1種の奇数炭素鎖化合物と、分子量が25万〜200
万であるヒドロキシプロピルセルロースと、炭素数が2
〜3の低級アルコールを含有することを特徴とする育毛
剤組成物が提供される。
【0005】以下、本発明の育毛剤組成物をさらに詳細
に説明する。本発明の組成物に配合されるヒドロキシプ
ロピルセルロースは局所用外用剤として応用されること
が知られている(特開昭第55−40604号公報)。
また、特開昭第57−112320号公報にはヘアコン
ディショニンコグ剤への応用が開示されている。さら
に、特開昭第61−257912号公報には、ゲル状エ
ナメルリムーバーへの応用が開示されている。本発明の
組成物に配合されるヒドロキシプロピルセルロースの分
子量は、25万〜200万、特に85万〜115万が好
ましい。また、ヒドロキシプロピルセルロースの配合量
は、組成物全体の0.01〜10.0重量%、特に0.
3〜3.0重量%が好ましい。ヒドロキシプロピルセル
ロースの配合量が0.01重量%未満では配合の効果が
少なく、10.0重量%を超えるとヒドロキシプロピル
セルロースの溶解が非常に困難になる。
【0006】本発明組成物に用いる育毛成分は、従来公
知のものであり、奇数炭素鎖を有する脂肪酸もしくはそ
の誘導体または奇数炭素鎖アルコールもしくはその誘導
体である。奇数炭素鎖を有する脂肪酸としては、炭素鎖
を構成する炭素原子の数が奇数のものであれば、その炭
素鎖は飽和または不飽和のいずれのものであってもよ
く、また、不飽和鎖の場合、複数の二重結合を含んでい
てもよい。炭素鎖の炭素原子数は、好ましくは9個以
上、さらに好ましくは11〜25個である。このような
脂肪酸としては、例えば、ノナン酸、ウンデカン酸、ト
リデカン酸、ペンタデカン酸、ヘプタデカン酸、ノナデ
カン酸、ヘンエイコサン酸、トリコサン酸、並びにペン
タコサン酸等を挙げることができる。
【0007】本発明組成物に配合可能な奇数炭素鎖を有
する脂肪酸の誘導体としては、以下に示すものが挙げら
れる。 (1)下記一般式(1)または(2)で示されるモノグ
リセライド
【0008】 前記式中、R1は偶数の炭素鎖を有する直鎖状脂肪族基
を表わす。
【0009】(2)下記一般式(3)又は(4)で表わ
されるジグリセライド 前記式中、R2およびR3は直鎖状脂肪族基であって、こ
れらのうち少なくともその一方は偶数の炭素鎖である。
他の一方が奇数の炭素鎖の場合、そのジグリセライドは
奇数炭素鎖の脂肪酸のジグリセライドであることが好ま
しい。
【0010】(3)下記一般式(5)で示されるジグリ
セライド 前記式中、R2、R3およびR4のうち少なくとも一つは
偶数の炭素鎖を有する直鎖状脂肪族基であって、他のも
のは奇数の炭素鎖であってもかまわない。その場合、奇
数鎖の脂肪酸のトリグリセライドが特に好ましい。
【0011】(4)下記一般式(6)で表わされる脂肪
酸塩 (R1COO)nM (6) 前記式中、R1は偶数の炭素鎖を有する直鎖状脂肪族
基、Mはアンモニウム、有機アンモニウム、または金属
原子であり、nはMの価数に対応した整数を表わす。金
属原子としては、Na、K、Li等が挙げられる。
【0012】(5)下記一般式(7)で表わされるエス
テル R1COOR5 (7) 前記式中、R1は偶数の炭素鎖を有する直鎖状脂肪族
基、R5は1価もしくは2価アルコール残基、ポリオキ
シエチレン残基、ソルビタン残基、またはショ糖残基を
表わす。1価アルコールの典型例はメタノールおよびエ
タノールである。
【0013】(6)下記一般式(8)で表わされる第1
アミド R1CONR67 (8) 前記式中、R1は偶数の炭素鎖を有する直鎖状脂肪族
基、R6およびR7は水素または人体に悪影響を与えるこ
とがない有機基を表わす。
【0014】(7)下記一般式(9)で表わされる第2
アミド 前記式中、R2およびR3のうち少なくとも一方は偶数の
炭素鎖を有する直鎖状脂肪族基であって、他方のものお
よびR6は人体に悪影響を与えないものであればどのよ
うな有機基であってもよい。R6は水素であってもよ
い。R2およびR3の双方とも偶数炭素鎖の直鎖状脂肪族
基であることが特に好ましい。
【0015】(8)下記一般式(10)で表わされる第
3アミド 前記式中、R2、R3、およびR4のうち少なくとも一つ
は偶数の炭素鎖を有する直鎖状脂肪族基であって、他の
ものは人体に悪影響を与えないものであればどのような
有機基であってもよい。これら三つともが偶数炭素鎖の
直鎖状脂肪族基であることが特に好ましい。
【0016】(9)下記一般式(11)で表わされる第
3アミド MOOCR7COOM (11) 前記式中、R7は奇数の炭素鎖を有する直鎖状脂肪族基
を表わし、Mは上記と同じである。
【0017】(10)下記一般式(12)で表わされる
ステロールエステル
【0018】
【化1】
【0019】前記式中、R1は偶数の炭素鎖を有する直
鎖状脂肪族基を表わす。
【0020】(11)下記一般式(13)で表わされる
リン脂質
【0021】
【化2】
【0022】前記式中、R2およびR3は脂肪族基であっ
て、これらのうち少なくと一方、特に好ましくは双方と
も偶数の炭素鎖を有する直鎖状脂肪族基を表わす。Xは
コリン残基、エタノールアミン残基、セリン残基、また
はイノシトール残基を表わす。Xがコリン残基のときは
フォスファチジルコリン、エタノールアミン残基のとき
はフォスファチジルエタノールアミン、セリン残基のと
きはフォスファリジルセリン、イノシトール残基のとき
はフォスファチジルイノシトールを示す。
【0023】(12)下記一般式(14)で表わされる
フォスファチジン酸
【0024】
【化3】
【0025】前記式中、R2およびR3は脂肪族基であっ
て、それらのうち少なくとも一方、特に好ましくは双方
とも偶数の炭素鎖を有する直鎖状脂肪族基を表わす。
【0026】(13)下記一般式(15)で表わされる
スフィンゴ脂質
【0027】前記式中、R1は偶数の炭素鎖を有する直
鎖状脂肪族基、Yは糖残基、リン酸残基、またはコリン
もしくはエタノールアミンのようなアミン塩基残基を表
わす。
【0028】本発明で育毛成分として使用される脂肪族
アルコールは、炭素鎖を構成している炭素原子の数が奇
数のものであれば、その炭素鎖は飽和または不飽和のい
ずれのものであってもよく、また、不飽和の場合、複数
の二重結合を含んでいてもよい。さらにアルコールは低
級アルコールでも高級アルコールでもよく、第一級、第
二級、並びに第三級のいずれであってもよい。
【0029】好ましい奇数鎖脂肪族アルコールの例とし
て、n−プロピルアルコール、n−アミルアルコール、
n−ヘプチルアルコール、n−ノニルアルコール、n−
ウンデシルアルコール、n−トリデシルアルコール、n
−ペンタデシルアルコール、n−ヘプタデシルアルコー
ル、n−ノナデシルアルコール、n−ウンエイコシルア
ルコール、n−トリコシルアルコール、およびn−ペン
タコシルアルコール等を挙げることができる。
【0030】また、本発明組成物には、このような奇数
炭素鎖脂肪族アルコールの誘導体も使用することができ
る。その代表的な誘導体は奇数鎖アルコールのエステル
化物およびエーテル化物である。好ましいエステル化物
は、上記奇数鎖アルコールと、脂肪族カルボン酸(特に
炭素数2乃至24のものが好ましい)、コハク酸、クエ
ン酸、フマル酸、乳酸、ピルビン酸、リンゴ酸またはオ
キザロ酢酸のような有機酸、およびリン酸のような無機
酸とのエステル化物を包含する。
【0031】好ましいエーテル化物は、上記奇数鎖アル
コールと、脂肪族アルコール(炭素数2乃至24のもの
が特に好ましい);グリセリン、ポリグリセリン、エチ
レングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオー
ルのような多価アルコール;ブドウ糖、リボース、ガラ
クトース、アラビノース、マンノース、キシロース、ソ
ルビトール、マンニトールのような糖とのエーテル化物
を包含する。また、エーテル化物は、例えばグリセリン
のジーまたはトリー奇数鎖アルコキシドのように、1分
子内に2以上の奇数鎖アルコール残基を含んでいてもよ
い。なお、本発明の組成物に使用される奇数鎖アルコー
ル誘導体は、人体に悪影響を与えなければ、上述した奇
数鎖アルコールの残基を含んでいるだけでよい。従っ
て、上述のエステル化物における酸残基、およびエーテ
ル化物におけるアルコール残基、糖残基は種々の置換基
で置換されていてもよい。
【0032】本発明の育毛成分の配合量は適宜選定され
るが、一般的には組成物全体の0.1〜20重量%、特
に好ましくは、0.5〜15重量%が好ましい。本発明
の組成物は、育毛成分およびヒドロキシプロピルセルロ
ースとともに、炭素数が2乃至3である低級アルコール
を含有することを特徴としている。低級アルコールとし
ては、特にエチルアルコールが好ましい。低級アルコー
ルの配合量は、組成物全体に対して10.0〜99.0
重量%が好ましい。また、エチルアルコールと精製水の
混合液を使用することができ、エチルアルコール以外に
も、n−プロパノール、iso−プロパノールまたはそ
れらと精製水やエチルアルコールとの混合液を使用する
ことができる。
【0033】本発明の組成物には、育毛成分の効果を増
強させるために、必要に応じ、細胞賦活活性を有する化
合物を好ましく配合することができる。このようなもの
としては、例えば、ビタミン類(レチノール、レチナー
ル、ビタミンA1酸、ビタミンA1酸エステル、酢酸レチ
ノール、パルミチン酸レチノール、α−カロチン、β−
カロチン、γ−カロチン、リコペン、チアミン硝酸塩、
チアミン塩酸塩、チアミンジスルフィド化合物、リボフ
ラビン、フラビンヌクレオチド、フラビンテトラブチレ
ート、リボフラビンテトラニコチネート、塩酸ピリドキ
シン、塩酸ピリドキサール、塩酸ピリドキサミン、シア
ノコバラミン、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、パント
テン酸、パントテン酸塩、パントテニルアルコール、パ
ントテニルエチルエーテル、ビオチン、アスコルビン
酸、アスコルビン酸塩、アスコルビン酸エステル、ビタ
ミンD類、トコフェロール、酢酸トコフェロール、ユビ
キノン、プラストキノン、ビタミンK類等)、コリン、
必須脂肪酸(リノール酸、リノレン酸、アラキドン
酸)、エイコサトリエン酸、女性ホルモン、副腎皮質ホ
ルモン、抗高血圧剤(ミノキシジル、ジアゾキサイド
等)、TCA回路関連物質(c−AMP、コハク酸、ク
エン酸、ATP、FAD、NAD、NADP、L−リン
ゴ酸、メチルマロニルCoA、フマル酸、サクシニルC
oA、コエンザイムA、GDP、GTP、ADP、AM
P、オキザロ酢酸、アセチルCoA等)、植物抽出物
(ヒノキチオール、チョウジ抽出物、アロエ抽出物、カ
ンゾウ抽出物、サンショウ抽出物、アカヤジオウ抽出
物、センブリ抽出液、ホップ抽出液、ローズマリー抽出
液、セージ抽出液、タイム抽出液、人参抽出液等)およ
び合成薬効成分(塩化カプロニウム等)を列挙すること
ができる。
【0034】本発明の組成物には、上述の細胞賦活化合
物の他に、さらに、使用目的に応じて任意の成分を配合
することができる。例えば、多価アルコール、界面活性
剤、油脂類、エステル油、アミノ酸類、抗炎症剤、角質
溶解剤、色材、香料、紫外線吸収剤等を配合して、養育
毛剤、ヘアトニック、スカルプローション、ヘアリキッ
ド、ヘアローション、スカルプトニック等の各種化粧
料、医薬部外品、医薬品等として利用できる。
【0035】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明する。なお、以下において示した「ベタツキ」、「経
皮吸収性」及び「養毛効果」の各試験項目の試験方法
は、以下の通りである。
【0036】[ベタツキの評価方法]各検体のベタツキ
は、10名のパネラーによって、各検体を実際に皮膚に
塗布して官能試験を行い、以下の基準により評価した。符 号 良好と判断したパネラーの割合 ◎;かなり良好 80%以上 ○;良 好 60以上80%未満 △;普 通 40以上60%未満 ×;悪 い 40%未満
【0037】[経皮吸収試験方法]モルモット(Han
tley系、雄)の背部皮膚を切り取り、これを垂直型
拡散セルのドナーとレセプターの間に表皮側がドナー側
になるように挾持して固定した。次に、レセプター側を
生理食塩水で満たし、撹拌しながら32℃に保温した。
次いで、ドナー側の皮膚の表皮上に被験試料を50μl
を載せた。その24時間後に、レセプター側の生理食塩
水を採取し、皮膚を透過した育毛成分の量を測定した。
なお、試験結果は、育毛成分と、それと同等量のソルビ
タンモノラウレート(可溶化剤)を添加したエタノール
溶液の皮膚透過率を1として、各被験試料の皮膚透過率
を相対値で表わして評価した。
【0038】[養毛効果試験方法]体重約2.5kgの
ニュージランドホワイト種ウサギの雄12〜15羽を一
群とし、背部を除毛し、休止期にあるもののみを実験に
供した。休止期にあるウサギの除毛した背部に被験試料
を各0.2mlづつ、週2回、30〜60日間塗布し
た。この際に、休止期毛が成長期毛に変換するのに要す
る日数を調べた。なお、養毛効果の指標として用いた
「促進日数」とは、育毛成分を含まないエタノールを塗
布した場合に比べて、休止期毛から成長期毛への変換が
何日間促進されたかを示すものである。このようにして
得られた各被験試料の促進日数から、養毛効果を下記表
1に示す基準に基づいて評価した。
【0039】
【表1】
【0040】なお、上記ウサギを用いた養毛効果のモデ
ル試験の結果は、実際に人の頭髪の場合と高い相関があ
ることが確認されている。従って、上記試験で養毛効果
が認められた被験試料は、人の頭髪においても効果が有
るものと認められる。
【0041】実施例1〜11 養毛成分として、下記表2および表3に示す如く、ペン
タデカン酸、ペンタデカン酸グリセライド、ヘプタデシ
ルアルコール、1,3−ジアセチルプロパン−2イルウ
ンデカネートまたはトリデカン酸コレステロールを配合
した11種の被験試料(実施例1〜11)と、偶数炭素
鎖を有する脂肪酸グリセライドであるミリスチン酸グリ
セライドを配合した被験試料(比較例1)と、ヒドロキ
シプロピルセルロースを配合していない被験試料(比較
例2)と、分子量が異なるヒドロキシプロピルセルロー
ス(比較例3)を調製し、上述の各種試験を行った。こ
の結果を表2および表3に併記する。これらの表中、各
配合成分の配合割合は、重量パーセント単位とする。な
お、表中に符号で示したヒドロキシプロピルセルロース
の内容は次の通りである。 (A):分子量115万(ハーキュリーズ社製、商品名
「HPC−H」) (B):分子量85万(ハーキュリーズ社製、商品名
「HPC−M」) (C):分子量37万(ハーキュリーズ社製、商品名
「HPC−G」) (D):分子量25万〜40万(日本曹達社製、商品名
「HPC−H」) (E):分子量11万〜15万(日本曹達社製、商品名
「HPC−M」)
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】上記表2および表3から明らかな通り、奇
数炭素鎖を有する脂肪酸もしくはその誘導体を配合した
エチルアルコール溶液からなる実施例1〜5は、ベタツ
キの官能試験の結果がすべて良好であり、皮膚透過率が
上昇し、かつ養毛効果もすべて有効又は著効であること
が確認された。また、分子量の異なるヒドロキシプロピ
ルセルロースを配合した実施例7〜11は、ベタツキの
官能試験の結果がすべてかなり良好であり、皮膚透過率
が上昇し、かつ養毛効果もすべて著効であることが確認
された。これに対して、偶数炭素鎖を有する脂肪酸グリ
セライドであるミリスチン酸グリセライドを配合した比
較例1は、ベタツキの官能試験の結果がかなり良好であ
ったものの、養毛効果は無効であり、養毛剤としては不
適当であることが確認された。また、ヒドロキシプロピ
ルセルロースを配合していない比較例2と、分子量が1
1万〜15万であるヒドロキシプロピルセルロースを配
合した比較例3は、いずれもベタツキの官能試験の結果
が普通であり、改善が見られなかった。
【0045】実施例12(育毛剤) 下記組成を有する育毛剤を調製したところ、ベタツキが
なく、かつ経皮吸収性に優れており、良好な育毛効果を
有することが確認された。 配合成分 重量% ペンタデカン酸グリセライド 3.0 酢酸dl−α−トコフェロール 0.1 ソルビタンモノラウレート 0.5 ジカプリル酸ピリドキシン 0.1 サフラワー油 0.2 センブリ抽出液 0.1 ヒノキチオール 0.05 ヒドロキシプロピルセルロース(分子量115万) 1.0 ジメチルシリコン 1.0 香 料 0.2 99.5重量%エチルアルコール 残 部 計 100.0
【0046】実施例13(ヘアリキッド) 下記組成を有するヘアリキッドを調製したところ、ベタ
ツキがなく、かつ経皮吸収性に優れていることが確認さ
れた。 配合成分 重量% ポリオキシプロピレンブチルエーテル 20 N−メタクロイルエチル,N,N−ジメチルア ンモニウム−α−N−メチルカルポキシベタイン・ メタクリル酸アルキル共重合体 1.0 ラノリン 10 青色3号 0.00005 黄色4号 0.0001 ブチルパラベン 0.3 オキシベンゾン 0.1 ヒドロキシプロピルセルロース(分子量37万) 0.5 酢酸トコフェロール 0.3 香 料 0.2 99.5重量%エチルアルコール 残 部 計 100.0
【0047】実施例14(ヘアトニック) 下記組成を有するヘアトニックを調製したところ、ベタ
ツキがなく、かつ経皮吸収性に優れていることが確認さ
れた。 配合成分 重量% オクトピロックス 0.7 酢酸トコフェロール 0.2 アスコルビン酸ナトリウム 0.05 ビオチン 0.01 コハク酸 0.1 グリチルレチン酸 0.1 香 料 0.3 ヒドロキシプロピルセルロース(分子量37万) 0.5 精製水 5.0 99.5重量%エチルアルコール 残 部 計 100.0
【0048】実施例15(セットローション) 下記組成を有するセットローションを調製したところ、
ベタツキがなく、かつ経皮吸収性に優れていることが確
認された。 配合成分 重量% ポリビニルピロリドン 3.0 プロピレングリコール 2.0 ポリオキシエチレン(20モル)ステアリルアルコール エステル 1.5 酢酸トコフェロール 0.1 精製水 15 ヒドロキシプロピルセルロース(分子量85万) 1.0 香 料 0.05 99.5重量%エチルアルコール 残 部 計 100.0
【0049】実施例17(ブロートリートメント) 下記組成を有するゲル状のブロートリートメントを調製
したところ、ベタツキがなく、かつ経皮吸収性に優れて
いることが確認された。 配合成分 重量% 塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 0.3 N−ラウロイルグルタミン酸 0.1 プロピレングリコール 3.0 ポリオキシエチレン(25モル)グリセリルピログルタミン酸 イソステアリン酸ジエステル 0.5 コハク酸 0.1 香 料 0.15 精製水 18.0 ヒドロキシプロピルセルロース(分子量25〜40万) 0.4 99.5重量%エチルアルコール 残 部 計 100.0
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明組成物によ
れば、分子量が25〜200万であるヒドロキシプロピ
ルセルロースを配合したことにより、補助成分の配合量
の増加によるベタツキの発生をほぼ完全に防止できると
共に、育毛成分の経皮吸収性を著しく向上させることが
できる。この結果、育毛成分の配合量を増加させた場合
にも、著しい効果を発揮し得る育毛剤組成物を得ること
ができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 奇数炭素鎖を有する脂肪酸もしくはその
    誘導体又は奇数炭素鎖を有するアルコールもしくはその
    誘導体の中から選ばれる少なくとも1種の奇数炭素鎖化
    合物と、分子量が25万〜200万であるヒドロキシプ
    ロピルセルロースと、炭素数が2〜3の低級アルコール
    を含有することを特徴とする育毛剤組成物。
  2. 【請求項2】 該奇数炭素鎖化合物の含有率が0.1〜
    10重量%であり、該ヒドロキシプロピルセルロースの
    含有率が0.01〜10重量%である請求項1の育毛剤
    組成物。
JP24458091A 1991-08-29 1991-08-29 育毛剤組成物 Pending JPH0558850A (ja)

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JP24458091A Pending JPH0558850A (ja) 1991-08-29 1991-08-29 育毛剤組成物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009099167A1 (ja) 2008-02-06 2009-08-13 Showa Denko K.K. 養毛化粧料

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