JPH0558728A - 圧電磁器組成物 - Google Patents
圧電磁器組成物Info
- Publication number
- JPH0558728A JPH0558728A JP3244749A JP24474991A JPH0558728A JP H0558728 A JPH0558728 A JP H0558728A JP 3244749 A JP3244749 A JP 3244749A JP 24474991 A JP24474991 A JP 24474991A JP H0558728 A JPH0558728 A JP H0558728A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- piezoelectric
- piezoelectric ceramic
- resonance frequency
- ceramic composition
- heat resistance
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- 239000000919 ceramic Substances 0.000 title claims abstract description 23
- 239000000203 mixture Substances 0.000 title claims description 24
- 230000008878 coupling Effects 0.000 abstract description 13
- 238000010168 coupling process Methods 0.000 abstract description 13
- 238000005859 coupling reaction Methods 0.000 abstract description 13
- 239000000463 material Substances 0.000 description 15
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 5
- 230000006866 deterioration Effects 0.000 description 3
- 229910052573 porcelain Inorganic materials 0.000 description 3
- 230000028161 membrane depolarization Effects 0.000 description 2
- 239000000843 powder Substances 0.000 description 2
- 238000005476 soldering Methods 0.000 description 2
- 229910015902 Bi 2 O 3 Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910010413 TiO 2 Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000000654 additive Substances 0.000 description 1
- 230000032683 aging Effects 0.000 description 1
- 239000011230 binding agent Substances 0.000 description 1
- 230000002542 deteriorative effect Effects 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 238000010304 firing Methods 0.000 description 1
- -1 for example Substances 0.000 description 1
- 230000003993 interaction Effects 0.000 description 1
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 1
- 238000005259 measurement Methods 0.000 description 1
- 239000002184 metal Substances 0.000 description 1
- 229910052751 metal Inorganic materials 0.000 description 1
- 230000010287 polarization Effects 0.000 description 1
- 239000002994 raw material Substances 0.000 description 1
- 239000011347 resin Substances 0.000 description 1
- 229920005989 resin Polymers 0.000 description 1
- 238000004513 sizing Methods 0.000 description 1
- 239000006104 solid solution Substances 0.000 description 1
- 239000007858 starting material Substances 0.000 description 1
- 238000006467 substitution reaction Methods 0.000 description 1
- 238000010897 surface acoustic wave method Methods 0.000 description 1
Landscapes
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 電気機械結合係数及び耐熱性が高く、しかも
経時変化が小さい圧電磁器組成物を得ることを目的とす
る。 【構成】 (Pb1-X MeX ){(Yb1/2 Nb1/2 )a (Mn1/2 W1/2 )b Tic Zrd}O3 (ただし、MeはCa,Ba,Srから選ばれた少なく
とも1種のもの、0<X≦0.15, 0.01≦a≦
0.20, 0.01≦b≦0.20 0≦c≦0.70, 0.28≦d≦0.98, a
+b+c+d=1) なる一般式で表されることを特徴とする圧電磁気組成
物。
経時変化が小さい圧電磁器組成物を得ることを目的とす
る。 【構成】 (Pb1-X MeX ){(Yb1/2 Nb1/2 )a (Mn1/2 W1/2 )b Tic Zrd}O3 (ただし、MeはCa,Ba,Srから選ばれた少なく
とも1種のもの、0<X≦0.15, 0.01≦a≦
0.20, 0.01≦b≦0.20 0≦c≦0.70, 0.28≦d≦0.98, a
+b+c+d=1) なる一般式で表されることを特徴とする圧電磁気組成
物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧電磁器組成物に関
し、特に、セラミックフィルタ、セラミック発振子、セ
ラミックディスクリミネータ、表面弾性波素子などに用
いる圧電磁器組成物に関する。
し、特に、セラミックフィルタ、セラミック発振子、セ
ラミックディスクリミネータ、表面弾性波素子などに用
いる圧電磁器組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、圧電性磁器としては、例え
ば、二元系のPbTiO3 −PbZrO3 (PZT)に
Bi2 O3 ,Cr2 O3 ,MnO2 ,ZnO等の添加物
を加えて、圧電特性の改善を図ることが試みられてい
る。その他、三元系のPbTiO3 −PbZrO3 −P
b(Mn1/3 Nb2/3 )O3 系、PbTiO3 −PbZ
rO3 −Pb(Mg1/3 Nb2/3 )O3系等の圧電材料
も開発されている。また、Pb(Ni1/3 Nb2/3 )O
3 −PbTiO3 −PbZrO3 系組成も提案されてい
る(特公昭45−37907号公報等参照)。
ば、二元系のPbTiO3 −PbZrO3 (PZT)に
Bi2 O3 ,Cr2 O3 ,MnO2 ,ZnO等の添加物
を加えて、圧電特性の改善を図ることが試みられてい
る。その他、三元系のPbTiO3 −PbZrO3 −P
b(Mn1/3 Nb2/3 )O3 系、PbTiO3 −PbZ
rO3 −Pb(Mg1/3 Nb2/3 )O3系等の圧電材料
も開発されている。また、Pb(Ni1/3 Nb2/3 )O
3 −PbTiO3 −PbZrO3 系組成も提案されてい
る(特公昭45−37907号公報等参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
圧電磁器組成物からなる圧電材料は耐熱性、経時変化特
性、共振周波数の温度係数(Tc)等に大きな問題を有
していた。従来の圧電磁器組成物からなる圧電素子、例
えば、Pb(Ni1/3 Nb2/3 )O3 −PbTiO3 −
PbZrO3 系のPb{(Ni1/3 Nb2/3 )0.07Ti
0.47Zr0.46}O3 から形成された圧電素子を加熱して
いくと、図1に破線で示すように、キュリー点よりも1
00℃以上低い温度から徐々に熱による脱分極を起こ
し、電気機械結合係数(Kp)等の圧電特性の劣化が始
まる。このため圧電素子の使用上限温度はキュリー点よ
りはるか下の200℃付近に限定されていた。この原因
としては、第3成分固溶によってキュリー点が低下して
しまうことと、圧電材料が本質的に脱分極を起こし易い
ことが上げられる。
圧電磁器組成物からなる圧電材料は耐熱性、経時変化特
性、共振周波数の温度係数(Tc)等に大きな問題を有
していた。従来の圧電磁器組成物からなる圧電素子、例
えば、Pb(Ni1/3 Nb2/3 )O3 −PbTiO3 −
PbZrO3 系のPb{(Ni1/3 Nb2/3 )0.07Ti
0.47Zr0.46}O3 から形成された圧電素子を加熱して
いくと、図1に破線で示すように、キュリー点よりも1
00℃以上低い温度から徐々に熱による脱分極を起こ
し、電気機械結合係数(Kp)等の圧電特性の劣化が始
まる。このため圧電素子の使用上限温度はキュリー点よ
りはるか下の200℃付近に限定されていた。この原因
としては、第3成分固溶によってキュリー点が低下して
しまうことと、圧電材料が本質的に脱分極を起こし易い
ことが上げられる。
【0004】近年、電子部品のチップ化が進み、小型の
表面実装が可能な圧電素子すなわちセラミックフィル
タ、セラミック発振子、ディスクリミネータ、トラップ
等が開発されている。従来のリード付樹脂モールド素子
や金属ケースに封入された素子では、はんだ付け実装時
に圧電セラミックスの温度上昇は200℃程度に抑えら
れていたが、これらのチップ素子でははんだ付けの時に
圧電セラミックスも300℃程度の高温にさらされるよ
うになった。従って、従来の圧電材料では耐熱性の高い
信頼性の高いチップ部品を作ることが不可能であった。
表面実装が可能な圧電素子すなわちセラミックフィル
タ、セラミック発振子、ディスクリミネータ、トラップ
等が開発されている。従来のリード付樹脂モールド素子
や金属ケースに封入された素子では、はんだ付け実装時
に圧電セラミックスの温度上昇は200℃程度に抑えら
れていたが、これらのチップ素子でははんだ付けの時に
圧電セラミックスも300℃程度の高温にさらされるよ
うになった。従って、従来の圧電材料では耐熱性の高い
信頼性の高いチップ部品を作ることが不可能であった。
【0005】また、共振周波数の経時変化にも大きな問
題がある。圧電セラミックスを分極処理してからの経時
変化を、時間を横軸に対数目盛りでとり、共振周波数の
変化率を縦軸にとり、図2に破線で示した。この例から
わかるように、従来の材料は0.5%/time decade 程
度の経時変化を示している。この現象は、フィルタや発
振子として加工した後でその周波数が初期の値から大き
く変動してしまうため大きな問題となっている。さら
に、共振周波数の温度係数にも問題があった。共振周波
数の温度による変化率を、温度を横軸にとり、20℃を
基準にした共振周波数の変化率を縦軸にとり、図3に破
線で示した。この例からわかるように、従来の材料は5
00ppm/℃程度の温度特性を示している。この現象
は使用上問題となっている。
題がある。圧電セラミックスを分極処理してからの経時
変化を、時間を横軸に対数目盛りでとり、共振周波数の
変化率を縦軸にとり、図2に破線で示した。この例から
わかるように、従来の材料は0.5%/time decade 程
度の経時変化を示している。この現象は、フィルタや発
振子として加工した後でその周波数が初期の値から大き
く変動してしまうため大きな問題となっている。さら
に、共振周波数の温度係数にも問題があった。共振周波
数の温度による変化率を、温度を横軸にとり、20℃を
基準にした共振周波数の変化率を縦軸にとり、図3に破
線で示した。この例からわかるように、従来の材料は5
00ppm/℃程度の温度特性を示している。この現象
は使用上問題となっている。
【0006】本発明は、上記の問題点に鑑みてなされた
ものであり、電気機械結合係数及び耐熱性が高く、良好
な共振周波数の温度係数であって、しかも経時変化が小
さい圧電磁器組成物を提供することを目的とする。
ものであり、電気機械結合係数及び耐熱性が高く、良好
な共振周波数の温度係数であって、しかも経時変化が小
さい圧電磁器組成物を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】 本発明に係る圧電磁器組成物は、(Pb1-X MeX ){(Yb1/2 Nb1/2 )a (Mn1/2 W1/2 )b Tic Zrd}O3 (ただし、MeはCa,Ba,Srから選ばれた少なく
とも1種のもの 0<X≦0.15, 0.01≦a≦0.20, 0.01≦b≦0.20 0≦c≦0.70, 0.28≦d≦0.98 a+b+c+d=1) で表されることを特徴とする。
とも1種のもの 0<X≦0.15, 0.01≦a≦0.20, 0.01≦b≦0.20 0≦c≦0.70, 0.28≦d≦0.98 a+b+c+d=1) で表されることを特徴とする。
【0008】本発明において、圧電磁器組成物の組成を
上記範囲に限定した理由は次の通りである。Pbの一部
をCa,Ba,Srから選ばれた少なくとも1種のもの
に置換することにより、経時変化と耐熱性と圧電特性を
低下させずに、共振周波数の温度係数を向上させる。こ
れらのCa,Ba,Srが多くなり、これらが0.15
(モル分率、以下同じ)を超えると耐熱性が低下し、0
であると共振周波数の温度係数が改善されないので、0
<X≦0.15とした。また、(Yb1/2 Nb1/2 )
は、圧電材料の電気機械結合係数を改善するためのもの
で、Yb1/2 Nb1/2 が0.01未満では所望の高い電
気機械結合係数が得られず、0.20を超えると耐熱性
が低下する。それゆえ0.01≦a≦0.20とした。
(Mn1/2 W1/2 )は、圧電材料の機械的品質係数を改
善するためのもので、Mn1/2 W1/2 が0.01未満で
は所望の高い機械的品質係数が得られず、0.20を超
えると耐熱性が低下するので、0.01≦b≦0.20
とした。Ti,Zrは、圧電材料の主要な成分であり、
Tiが0.70を超えると圧電特性が変わり、所望の高
い電気機械結合係数が得られない。Zrが0.28未満
では所望の高い電気機械結合係数が得られず、0.98
を超えると置換、添加成分が0.01未満となり、その
添加の効果がなくなるので、Tiは0≦c≦0.70と
し、Zrは0.28≦d≦0.98とした。
上記範囲に限定した理由は次の通りである。Pbの一部
をCa,Ba,Srから選ばれた少なくとも1種のもの
に置換することにより、経時変化と耐熱性と圧電特性を
低下させずに、共振周波数の温度係数を向上させる。こ
れらのCa,Ba,Srが多くなり、これらが0.15
(モル分率、以下同じ)を超えると耐熱性が低下し、0
であると共振周波数の温度係数が改善されないので、0
<X≦0.15とした。また、(Yb1/2 Nb1/2 )
は、圧電材料の電気機械結合係数を改善するためのもの
で、Yb1/2 Nb1/2 が0.01未満では所望の高い電
気機械結合係数が得られず、0.20を超えると耐熱性
が低下する。それゆえ0.01≦a≦0.20とした。
(Mn1/2 W1/2 )は、圧電材料の機械的品質係数を改
善するためのもので、Mn1/2 W1/2 が0.01未満で
は所望の高い機械的品質係数が得られず、0.20を超
えると耐熱性が低下するので、0.01≦b≦0.20
とした。Ti,Zrは、圧電材料の主要な成分であり、
Tiが0.70を超えると圧電特性が変わり、所望の高
い電気機械結合係数が得られない。Zrが0.28未満
では所望の高い電気機械結合係数が得られず、0.98
を超えると置換、添加成分が0.01未満となり、その
添加の効果がなくなるので、Tiは0≦c≦0.70と
し、Zrは0.28≦d≦0.98とした。
【0009】
【作用】本発明に係る圧電磁器組成物は、上記のように
Pbの一部をCa,Ba,Srから選ばれた少なくとも
1種のものに置換するとともに、第3成分、及び第4成
分のPb(Yb1/2 Nb1/2 )O3 、Pb(Mn1/2 W
1/2 )O3 を含ませて構成したので、これらの成分の相
互作用により、キュリー点が従来組成のように大きく低
下することがなく、300℃程度のキュリー点を有し、
しかもキュリー点直下まで電気機械結合係数が大きく劣
化することがなく、高い耐熱性を持っている。また、共
振周波数の経時変化についても、0.1%/time decad
e 以下の安定性の非常に高い圧電素子を得ることができ
る。しかも、組成比を選ぶことによりKp>60%、Q
mp>800及びεr>1000の優れた圧電材料を実
現することができる。
Pbの一部をCa,Ba,Srから選ばれた少なくとも
1種のものに置換するとともに、第3成分、及び第4成
分のPb(Yb1/2 Nb1/2 )O3 、Pb(Mn1/2 W
1/2 )O3 を含ませて構成したので、これらの成分の相
互作用により、キュリー点が従来組成のように大きく低
下することがなく、300℃程度のキュリー点を有し、
しかもキュリー点直下まで電気機械結合係数が大きく劣
化することがなく、高い耐熱性を持っている。また、共
振周波数の経時変化についても、0.1%/time decad
e 以下の安定性の非常に高い圧電素子を得ることができ
る。しかも、組成比を選ぶことによりKp>60%、Q
mp>800及びεr>1000の優れた圧電材料を実
現することができる。
【0010】本発明に係る圧電磁器組成物は、上記のよ
うに共振周波数の経時変化と耐熱性を向上させるので、
圧電特性にすぐれ、耐熱性が高く、しかも経時変化が小
さい圧電材料を得ることができる。
うに共振周波数の経時変化と耐熱性を向上させるので、
圧電特性にすぐれ、耐熱性が高く、しかも経時変化が小
さい圧電材料を得ることができる。
【0011】
【実施例】次に、本発明を実施例により詳しく説明す
る。出発原料として、PbO,Yb2 O3 ,Nb2 O
5 , MnO,WO3 , TiO2 及びZrO2 ,CaO,
BaO,及びSrOを使用し、これらの粉末を表1に示
す組成になるように秤量した。この原料粉末を湿式混合
乾燥後、700〜900℃で仮焼した。次いで、有機系
バインダーを加え、湿式粉砕して整粒した後成形圧1to
n/cm2 で成形した。成形体を1000〜1250℃で焼
成した。
る。出発原料として、PbO,Yb2 O3 ,Nb2 O
5 , MnO,WO3 , TiO2 及びZrO2 ,CaO,
BaO,及びSrOを使用し、これらの粉末を表1に示
す組成になるように秤量した。この原料粉末を湿式混合
乾燥後、700〜900℃で仮焼した。次いで、有機系
バインダーを加え、湿式粉砕して整粒した後成形圧1to
n/cm2 で成形した。成形体を1000〜1250℃で焼
成した。
【0012】焼成により得られた磁器の両主面に焼付け
電極を形成し、50〜80℃の絶縁油中において2〜3
KV/mmの電圧で30分間分極処理した。得られた圧
電性磁器について、それぞれ誘電率(εr)、径方向の
電気機械結合係数(Kp)、及び機械的品質係数(Qm
p)を測定した。その結果を表2に示すとともに、図1
に試料No.1の組成物の電気機械結合係数(Kp)と
温度との関係を実線で示し、図2にNo.1の組成物の
共振周波数の変化率と時間との関係を実線で示し、図3
にNo.1の組成物の共振周波数の変化率と温度との関
係を実線で示した。表中の試料No.欄の*は、本発明
の範囲外の組成であることを示す。なお、圧電特性は、
インピーダンス測定機により共振周波数及び反共振周波
数を測定し、計算により求めた。また、耐熱温度は試料
を3分間保持してKpの値が初期値に対して90%以上
の値を示す温度の中での最高温度であり、共振周波数の
温度係数(Tc)は次式により与えられる。 Tc=(FrMAX −FaMIN )/Fr20 ただし、FrMAX ,FaMIN はそれぞれ−20〜+80
℃の温度範囲での共振周波数の最大値及び最小値、Fr
20は20℃での共振周波数のものである。以上の測定結
果から、本発明によれば、電気機械結合係数が大きく劣
化することがなく高い耐熱性を持った組成を得ることが
できた。
電極を形成し、50〜80℃の絶縁油中において2〜3
KV/mmの電圧で30分間分極処理した。得られた圧
電性磁器について、それぞれ誘電率(εr)、径方向の
電気機械結合係数(Kp)、及び機械的品質係数(Qm
p)を測定した。その結果を表2に示すとともに、図1
に試料No.1の組成物の電気機械結合係数(Kp)と
温度との関係を実線で示し、図2にNo.1の組成物の
共振周波数の変化率と時間との関係を実線で示し、図3
にNo.1の組成物の共振周波数の変化率と温度との関
係を実線で示した。表中の試料No.欄の*は、本発明
の範囲外の組成であることを示す。なお、圧電特性は、
インピーダンス測定機により共振周波数及び反共振周波
数を測定し、計算により求めた。また、耐熱温度は試料
を3分間保持してKpの値が初期値に対して90%以上
の値を示す温度の中での最高温度であり、共振周波数の
温度係数(Tc)は次式により与えられる。 Tc=(FrMAX −FaMIN )/Fr20 ただし、FrMAX ,FaMIN はそれぞれ−20〜+80
℃の温度範囲での共振周波数の最大値及び最小値、Fr
20は20℃での共振周波数のものである。以上の測定結
果から、本発明によれば、電気機械結合係数が大きく劣
化することがなく高い耐熱性を持った組成を得ることが
できた。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】
【発明の効果】本発明による圧電磁器組成物は、キュリ
ー点が300℃程度で大きく低下することがなく、しか
もキュリー点直下まで電気機械結合係数が大きく劣化す
ることがない高い耐熱性を持っている。また、共振周波
数の経時変化についても、0.1%/time decade の安
定性の高い圧電素子を得ることができる。しかも、組成
比を選ぶことによりKp>60%、Qmp>800、及
びεr>1000の優れた圧電材料を得ることができ
る。以上のように本発明によれば、大きな電気機械結合
係数、高い耐熱性、及び小さな経時変化を持つ圧電磁器
組成物を得ることができる。
ー点が300℃程度で大きく低下することがなく、しか
もキュリー点直下まで電気機械結合係数が大きく劣化す
ることがない高い耐熱性を持っている。また、共振周波
数の経時変化についても、0.1%/time decade の安
定性の高い圧電素子を得ることができる。しかも、組成
比を選ぶことによりKp>60%、Qmp>800、及
びεr>1000の優れた圧電材料を得ることができ
る。以上のように本発明によれば、大きな電気機械結合
係数、高い耐熱性、及び小さな経時変化を持つ圧電磁器
組成物を得ることができる。
【図1】本発明と従来例による圧電材料の耐熱特性の比
較を示すグラフである。
較を示すグラフである。
【図2】本発明と従来例による圧電材料の共振周波数の
変化率の比較を示すグラフである。
変化率の比較を示すグラフである。
【図3】本発明と従来例にによる圧電材料の共振周波数
の温度特性の比較を示すグラフである。
の温度特性の比較を示すグラフである。
Claims (1)
- 【請求項1】 (Pb1-X MeX ){(Yb1/2 Nb1/2 )a (Mn1/2 W1/2 )b Tic Zrd}O3 (ただし、MeはCa,Ba,Srから選ばれた少なく
とも1種のもの、 0<X≦0.15, 0.01≦a≦0.20, 0.01≦b≦0.20 0≦c≦0.70, 0.28≦d≦0.98, a+b+c+d=1) なる一般式で表されることを特徴とする圧電磁器組成
物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03244749A JP3097217B2 (ja) | 1991-08-29 | 1991-08-29 | 圧電磁器組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03244749A JP3097217B2 (ja) | 1991-08-29 | 1991-08-29 | 圧電磁器組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0558728A true JPH0558728A (ja) | 1993-03-09 |
JP3097217B2 JP3097217B2 (ja) | 2000-10-10 |
Family
ID=17123326
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03244749A Expired - Fee Related JP3097217B2 (ja) | 1991-08-29 | 1991-08-29 | 圧電磁器組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3097217B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5527481A (en) * | 1993-12-27 | 1996-06-18 | Tdk Corporation | Piezoelectric ceramic composition |
JP2002299710A (ja) * | 2001-03-30 | 2002-10-11 | Kyocera Corp | 積層型圧電素子及び噴射装置 |
-
1991
- 1991-08-29 JP JP03244749A patent/JP3097217B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5527481A (en) * | 1993-12-27 | 1996-06-18 | Tdk Corporation | Piezoelectric ceramic composition |
JP2002299710A (ja) * | 2001-03-30 | 2002-10-11 | Kyocera Corp | 積層型圧電素子及び噴射装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3097217B2 (ja) | 2000-10-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100282598B1 (ko) | 압전 세라믹 조성물 | |
JP3783534B2 (ja) | 圧電磁器焼結体および圧電磁器素子 | |
JPH06263535A (ja) | 圧電磁器 | |
JP3097217B2 (ja) | 圧電磁器組成物 | |
JP2910338B2 (ja) | 圧電性磁器組成物 | |
JP2910340B2 (ja) | 圧電性磁器組成物 | |
JP3097216B2 (ja) | 圧電性磁器組成物 | |
JP3106508B2 (ja) | 圧電性磁器組成物 | |
JP3106507B2 (ja) | 圧電性磁器組成物 | |
JP2910339B2 (ja) | 圧電磁器組成物 | |
JP2737451B2 (ja) | 圧電磁器材料 | |
JPH05139824A (ja) | 圧電性磁器組成物 | |
JP3111564B2 (ja) | 圧電磁器組成物 | |
JP2762012B2 (ja) | 圧電磁器組成物 | |
JPH11209176A (ja) | 圧電磁器組成物およびその製造方法 | |
JP3003087B2 (ja) | 圧電磁器組成物 | |
JPH11322420A (ja) | 圧電磁器組成物およびその製造方法 | |
JPH11322419A (ja) | 圧電磁器組成物およびその製造方法 | |
JPH06252468A (ja) | 圧電磁器 | |
JPH06263534A (ja) | 圧電磁器 | |
JPH061657A (ja) | 圧電磁器 | |
JPH11100264A (ja) | 圧電磁器組成物およびその製造方法 | |
JPH03215357A (ja) | 圧電性磁器組成物 | |
JPH05221717A (ja) | 圧電磁器組成物 | |
JPH061655A (ja) | 圧電磁器 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080811 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080811 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090811 Year of fee payment: 9 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |