JPH0557307U - エンジン油量点検装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 栓部とフレキシブルシャフトとを伸縮自在に
連結してレベルゲージの製作誤差による長さのバラツキ
をカバーする。 【構成】 フレキシブルシャフト５の栓部６側端部にリ
ングストッパ１０を設け、栓部６中心にフレキシブルシ
ャフト５の中空孔に挿入し得る芯金１１を設け、該芯金
１１と同芯的に固着されたバネサポート１２を設け、芯
金１１をフレキシブルシャフト５の中空孔へ挿入し、バ
ネサポート１２内にフレキシブルシャフト５の端部を内
嵌し、該バネサポート１２内のリングストッパ１０とバ
ネサポート１２底部との間にコイルばね１３を挿入し、
該コイルばね１３の反発力によりフレキシブルシャフト
５を伸張方向へ付勢し得るよう形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、栓部に伸縮可能部分を設けたエンジン油量点検装置に関するもので ある。

【０００２】

【従来の技術】

図３は従来のエンジン油量点検装置の一例の概略を表す断面図であり、管状で 上端部に開口部１を有し、下端部内面に、後述のスケールバーを挿通し得る孔を 有する環状のストッパ受け２を備えた所定長さのガイドパイプ３内に、レベルゲ ージ９を挿入した構造を有し、該ガイドパイプ３を油容器４の所定位置に配設固 定している。レベルゲージ９は、断面矩形の線材を長辺が長手方向に向くよう弦 巻状に巻いた中空で可撓性を有する所定長さのフレキシブルシャフト５を有し、 該フレキシブルシャフト５の一方の端部に前記ガイドパイプ３の開口部１に嵌合 し得る茸形の栓部６を有し、他方の端部に前記ガイドパイプ３のストッパ受け２ に当接し得るストッパ７を有し、該ストッパ７を介して棒状のスケールバー８を 設けた構造を備えており、該レベルゲージ９を前記ガイドパイプ３内に挿入して ガイドパイプ３のストッパ受け２にレベルゲージ９のストッパ７を当接させると 共に栓部６をガイドパイプ３の開口部１に嵌合しエンジン油量点検装置を構成し ている。

【０００３】 而して、ガイドパイプ３内に挿入したレベルゲージ９の先端部に設けたスケー ルバー８に付着した油の痕跡位置の上下により油容器４内の油量の多寡を点検す る。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前述のエンジン油量点検装置では、レベルゲージ９の製作誤差 による長さのバラツキが原因で、ガイドパイプ３よりもレベルゲージ９が短い場 合には、レベルゲージ９の栓部６がガイドパイプ３の開口部１に完全に嵌め込ま れてもレベルゲージ９のストッパ７がガイドパイプ３のストッパ受け２に当接せ ず、油容器４の油内に挿入されたスケールバー８の位置が高めに止まり、該スケ ールバー８に付着する油の痕跡がスケールバー８の先端側に残るので、実際の油 量よりも少なく表示され、またガイドパイプ３よりもレベルゲージ９が長い場合 には、レベルゲージ９のストッパ７がガイドパイプ３のストッパ受け２に当接し たときに、レベルゲージ９の栓部６がガイドパイプ３の開口部１に納まり切らず 、油容器４内の油に塵埃が混入する原因になるなどの問題があった。

【０００５】 本考案は、前述の実情に鑑み、レベルゲージの端部に伸縮可能部分を設けるこ とにより、レベルゲージの製作誤差による長さのバラツキをカバーし、常時レベ ルゲージのストッパがガイドパイプのストッパ受けに適切に当接し得るエンジン 油量点検装置を提供することを目的としてなしたものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

第１の考案は、油容器に固定され、下端部の内面にストッパ受けを有するガイ ドパイプと、該ガイドパイプの上端開口部に嵌合し得る栓部及び該栓部に連なる 中空のフレキシブルシャフトを有し且つ該フレキシブルシャフトの先端に前記ス トッパ受けに当接し得るストッパを介してスケールバーを設けたレベルゲージと により構成され、前記ガイドパイプに前記レベルゲージを挿入してガイドパイプ のストッパ受けにレベルゲージのストッパを当接させ、その際にスケールバーに 付着した油の痕跡位置により油容器内の油量の多寡を点検するエンジン油量点検 装置において、フレキシブルシャフトの栓部側端部にリングストッパを固着し、 栓部中心に、フレキシブルシャフト延設方向へ延びフレキシブルシャフトの中空 孔に挿入し得る芯金を一体に設けると共に、該芯金と同芯的に栓部に固着され前 記フレキシブルシャフトを挿通し得る孔を先端部に有し且つ前記リングストッパ を内包し得る径と所定長さとを有するバネサポートを設け、前記芯金をフレキシ ブルシャフトの中空孔へ挿入し且つ前記バネサポート内にフレキシブルシャフト の端部を内包し、前記バネサポート内に、バネサポートにガイドされ芯金に沿っ て伸縮し得且つリングストッパを介してフレキシブルシャフトを伸張方向へ付勢 し得る弾発体を挿入した構成としている。

【０００７】 また、第２の考案は、油容器に固定され、下端部の内面にストッパ受けを有す るガイドパイプと、該ガイドパイプの上端開口部に嵌合し得る栓部及び該栓部に 連なる中空のフレキシブルシャフトを有し且つ該フレキシブルシャフトの先端に 前記ストッパ受けに当接し得るストッパを介してスケールバーを設けたレベルゲ ージとにより構成され、前記ガイドパイプに前記レベルゲージを挿入してガイド パイプのストッパ受けにレベルゲージのストッパを当接させ、その際スケールバ ーに付着した油の痕跡位置により油容器内の油量の多寡を点検するエンジン油量 点検装置において、栓部側端部の所定長さの範囲を所定ピッチを付けて巻くこと によりコイルばね部を成形し且つ該コイルばね部以降を密着巻きとした線材によ り中空のフレキシブルシャフトを形成し、栓部中心に、先端側がフレキシブルシ ャフト延設方向へ延びフレキシブルシャフトの中空孔へ挿入される芯金を一体に 設けた構成としている。

【０００８】

【作用】

従って、第１の考案では、ガイドパイプにレベルゲージを挿入し、レベルゲー ジのストッパをガイドバーのストッパ受けに押し付けた状態で、栓部をガイドパ イプの上端開口部に嵌め込むと、常時フレキシブルシャフトを伸張方向へ付勢し ている弾発体の収縮により、レベルゲージ長さがガイドパイプ長さに合致しレベ ルゲージのスケールバーが所定位置に保持される。

【０００９】 また、第２の考案では、ガイドパイプにレベルゲージを挿入し、レベルゲージ のストッパをガイドパイプのストッパ受けに押し付けた状態で、栓部をガイドパ イプの上端開口部に嵌め込むと、フレキシブルシャフトのコイルばね部の収縮に より、レベルゲージ長さがガイドパイプ長さに合致し、レベルゲージのスケール バーが所定位置に保持される。

【００１０】

【実施例】 以下、本考案の実施例を図面を参照しつつ説明する。

【００１１】 図１は第１の考案のエンジン油量点検装置の概略を表す断面図である。図中、 図３と同じものには同じ符号を付すことにより説明を省略する。図３に示す従来 のエンジン油量点検装置のフレキシブルシャフト５と同じ構成のフレキシブルシ ャフト５の栓部６側の端部にドーナツ型でフレキシブルシャフト５の外径より少 し大きい外径のリングストッパ１０を固着する。

【００１２】 また栓部６中心に、フレキシブルシャフト５延設方向へ延びフレキシブルシャ フト５の中空孔に挿入し得る芯金１１を設け、また該芯金１１と同芯的に栓部６ に固着され、先端部に前記フレキシブルシャフト５を挿通し得る孔１２ａを有し 、且つ前記リングストッパ１０を内包し得る径と所定長さとを有するバネサポー ト１２を設ける。

【００１３】 さらに、前記芯金１１をフレキシブルシャフト５の中空孔へ挿入し、且つ前記 バネサポート１２内にフレキシブルシャフト５の端部を内包し、該バネサポート １２内に、バネサポート１２にガイドされ芯金１１に沿って伸縮し得且つリング ストッパ１０を介してフレキシブルシャフト５を伸張方向へ付勢し得るコイルば ね１３を挿入する。

【００１４】 而して、ガイドパイプ３にレベルゲージ９を挿入し、レベルゲージ９のストッ パ７をガイドパイプ３のストッパ受け２に押し付けた状態で、栓部６をガイドパ イプ３の上端部の開口部１に嵌め込むと、コイルばね１３が所要量収縮すること により、製作誤差に対応してレベルゲージ９の長さがガイドパイプ３長さに合致 し、レベルゲージ９のスケールバー８は常に正しく所定位置に設定される。

【００１５】 また、栓部６をガイドパイプ３の開口部１から引き抜くときには、栓部６に設 けたバネサポート１２の先端部にフレキシブルシャフト５のリングストッパ１０ が引っ掛かるので、レベルゲージ９全体を引き抜き得る。

【００１６】 前記によれば、フレキシブルシャフト５の栓部６側端部をバネサポート１２に てサポートすることにより伸縮自在に連結し、栓部６とフレキシブルシャフト５ との間にコイルばね１３を挿入し、該コイルばね１３の反発力によりフレキシブ ルシャフト５が常時伸張する方向へ付勢されるよう形成したので、レベルゲージ ９とガイドパイプ３との製作誤差による長さのバラツキをフレキシブルシャフト ５の伸縮ストロークによりカバーし得ると共に、フレキシブルシャフト５の先端 部のストッパ７がガイドパイプ３先端部のストッパ受け２に常時当接した状態と なし得られ、レベルゲージ９のスケールバー８を常に所定位置に設定し得る。

【００１７】 図２は第２の考案のエンジン油量点検装置の概略を表す断面図である。図中、 図３と同じものには同じ符号を付すことにより説明を省略する。図３に示す従来 のエンジン油量点検装置のフレキシブルシャフト５と同じ構成のフレキシブルシ ャフト５の栓部６側端部の所定長さの範囲を所定ピッチを付けて粗巻きとしコイ ルばね部１４を成形する。

【００１８】 また、栓部６中心に、先端側がフレキシブルシャフト５延設方向へ延びフレキ シブルシャフト５の中空孔へ挿入される芯金１１を一体に設ける。

【００１９】 而して、ガイドパイプ３にレベルゲージ９を挿入し、レベルゲージ９のストッ パ７をガイドパイプ３のストッパ受け２に押し付けた状態で、栓部６をガイドパ イプ３の上端部の開口部１に嵌め込むと、コイルばね部１４が所要量収縮するこ とにより、製作誤差に対応してレベルゲージ９の長さがガイドパイプ３長さに合 致し、レベルゲージ９のスケールバー８は常に所定位置に設定される。

【００２０】 前記によれば、フレキシブルシャフト５の栓部６側端部を粗巻きとしてコイル ばね部１４を形成することにより伸縮自在としたので、レベルゲージ９とガイド パイプ３との製作誤差による長さのバラツキをフレキシブルシャフト５の伸縮ス トロークによりカバーし得ると共に、フレキシブルシャフト５の先端部のストッ パ７がガイドパイプ３先端部のストッパ受け２に常時当接した状態となし得られ 、レベルゲージ９のスケールバー８を常に正しく所定位置に設定し得る。

【００２１】 なお、本考案は前述の実施例にのみ限定されるものではなく、本考案の要旨を 逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。

【００２２】

【考案の効果】

本考案のエンジン油量点検装置によれば、フレキシブルシャフトの端部に弾発 体を挿入するか、若しくはコイルばね部を形成し、該弾発体またはコイルばね部 の反発力によりフレキシブルシャフトが常時伸張する方向へ付勢され且つ収縮し 得るよう形成したので、レベルゲージの製作誤差による長さのバラツキをフレキ シブルシャフトの伸縮ストロークによりカバーし得、フレキシブルシャフトの先 端部のストッパがガイドパイプ先端部のストッパ受けに常時当接した状態となし 得られ、レベルゲージのスケールバーを常に正しく所定位置に保持し得るという 優れた効果を奏し得る。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１の考案のエンジン油量点検装置の概略を表
す断面図である。

【図２】第２の考案のエンジン油量点検装置の概略を表
す断面図である。

【図３】従来のエンジン油量点検装置の一例の概略を表
す断面図である。

【符号の説明】

１ 開口部 ２ ストッパ受け ３ ガイドパイプ ４ 油容器 ５ フレキシブルシャフト ６ 栓部 ７ ストッパ ８ スケールバー ９ レベルゲージ １０ リングストッパ １１ 芯金 １２ バネサポート １２ａ 孔 １３ コイルばね（弾発体） １４ コイルばね部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 油容器に固定され、下端部の内面にスト
   ッパ受けを有するガイドパイプと、該ガイドパイプの上
   端開口部に嵌合し得る栓部及び該栓部に連なる中空のフ
   レキシブルシャフトを有し且つ該フレキシブルシャフト
   の先端に前記ストッパ受けに当接し得るストッパを介し
   てスケールバーを設けたレベルゲージとにより構成さ
   れ、前記ガイドパイプに前記レベルゲージを挿入してガ
   イドパイプのストッパ受けにレベルゲージのストッパを
   当接させ、その際にスケールバーに付着した油の痕跡位
   置により油容器内の油量の多寡を点検するエンジン油量
   点検装置において、フレキシブルシャフトの栓部側端部
   にリングストッパを固着し、栓部中心に、フレキシブル
   シャフト延設方向へ延びフレキシブルシャフトの中空孔
   に挿入し得る芯金を一体に設けると共に、該芯金と同芯
   的に栓部に固着され前記フレキシブルシャフトを挿通し
   得る孔を先端部に有し且つ前記リングストッパを内包し
   得る径と所定長さとを有するバネサポートを設け、前記
   芯金をフレキシブルシャフトの中空孔へ挿入し且つ前記
   バネサポート内にフレキシブルシャフトの端部を内包
   し、前記バネサポート内に、バネサポートにガイドされ
   芯金に沿って伸縮し得且つリングストッパを介してフレ
   キシブルシャフトを伸張方向へ付勢し得る弾発体を挿入
   したことを特徴とするエンジン油量点検装置。
2. 【請求項２】 油容器に固定され、下端部の内面にスト
   ッパ受けを有するガイドパイプと、該ガイドパイプの上
   端開口部に嵌合し得る栓部及び該栓部に連なる中空のフ
   レキシブルシャフトを有し且つ該フレキシブルシャフト
   の先端に前記ストッパ受けに当接し得るストッパを介し
   てスケールバーを設けたレベルゲージとにより構成さ
   れ、前記ガイドパイプに前記レベルゲージを挿入してガ
   イドパイプのストッパ受けにレベルゲージのストッパを
   当接させ、その際スケールバーに付着した油の痕跡位置
   により油容器内の油量の多寡を点検するエンジン油量点
   検装置において、栓部側端部の所定長さの範囲を所定ピ
   ッチを付けて巻くことによりコイルばね部を成形し且つ
   該コイルばね部以降を密着巻きとした線材により中空の
   フレキシブルシャフトを形成し、栓部中心に、先端側が
   フレキシブルシャフト延設方向へ延びフレキシブルシャ
   フトの中空孔へ挿入される芯金を一体に設けたことを特
   徴とするエンジン油量点検装置。