JPH055717A - pH測定電極及びその製造方法 - Google Patents
pH測定電極及びその製造方法Info
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- JPH055717A JPH055717A JP3214523A JP21452391A JPH055717A JP H055717 A JPH055717 A JP H055717A JP 3214523 A JP3214523 A JP 3214523A JP 21452391 A JP21452391 A JP 21452391A JP H055717 A JPH055717 A JP H055717A
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Abstract
の測定が行なえる金属酸化物をpH感応膜とするpH測
定電極を提供する。 【構成】 所定の形状及び寸法の感応膜支持体21と、
この感応膜支持体の1つの面に、例えばスパッタリング
によって成膜された金属酸化物膜22と、この金属酸化
物膜22の全面に、例えば同様にスパッタリングによっ
て被着された多孔質の絶縁膜23とからなる電極感応部
24を、円筒状の支持管25の底面に形成された透孔に
液密状態に装着する。pH感応膜となる金属酸化物膜2
2は、本実施例では、そのほぼ半分がpH被測定溶液
(被検液)と接触する支持管25の外側に位置付けされ
る。金属酸化物膜22を覆う多孔質の絶縁膜23は妨害
物質の除去とpH感応膜を保護する働きをする。
Description
H測定電極及びその製造方法に関し、特に金属酸化物を
pH測定電極の感応膜(pH感応膜)として使用するp
H測定電極及びその製造方法に関する。
イオン選択性の感応膜を有するpH測定電極が使用さ
れ、その代表的なものにガラスをpH感応膜とするガラ
ス電極がある。また、最近ではISFET電極も一定の
範囲で使用されており、さらに、高温溶液等の特殊な溶
液や特殊な用途においては、白金等の金属や酸化チタン
等の金属酸化物をpH感応膜とするpH測定電極が使用
されている。
記のpH測定電極を作用電極とし、この作用電極を甘汞
電極や銀−塩化銀電極等の比較電極と共に測定すべき溶
液(被測定溶液)に浸漬し、両電極間の電位差から被測
定溶液のpH値が求められる。
精度が高いので種々の溶液のpHの測定に大いに利用さ
れている。しかしながら、ガラス電極は壊れ易いために
取扱いが面倒であり、また、耐薬品性に劣るために使用
できる溶液に制限がある。さらに、pHメータその他の
pH測定装置に対する小型化の要望が高まる中で、膜抵
抗値が高いために製造技術的にガラス電極を微小化する
ことが困難であるという問題があった。
きるpH測定電極が種々検討されており、上述の金属や
金属酸化物をpH感応膜として用いたpH測定電極、或
はISFET電極が提案されている。
金属酸化物をpH感応膜とする上記従来のpH測定電極
はその感応膜の種類に応じて測定可能なpH範囲が極め
て狭く限定される上、短期間で安定した測定ができない
等の欠点があった。例えば、酸化剤、還元剤といった共
存物質があると、大きな電位のドリフトを生じて正確な
pH測定ができなかった。また、ISFET電極にはド
リフトが大きい、光の影響を受ける、特殊な増幅回路を
必要とする等の欠点があった。
した結果、pH測定電極のpH感応膜として酸化イリジ
ウムを使用すると有効であることを確認した。この酸化
イリジウムの感応膜を形成するのに、スパッタリング
法、イオンビーム蒸着法、イオンプレーティング法、C
VD法などの公知の薄膜製造技術を用い、絶縁基板上に
酸化イリジウム膜を形成した。しかしながら、酸化イリ
ジウム膜を絶縁基板上に形成したのでは、基板の形状が
限られ、リード線の引出し部分を接着剤で被覆するなど
の工夫が必要で、作業性が悪いという欠点がある。ま
た、自在に微細化することが困難である。
の影響を受けることなくガラス電極と同等の正確なpH
の測定が行なえる金属酸化物をpH感応膜とするpH測
定電極を提供することである。
に、かつ任意の形状に形成することができ、しかも作業
性の良い金属酸化物をpH感応膜とするpH測定電極の
製造方法を提供することである。
品性に優れ、測定可能なpH範囲が広く、かつ長期間安
定した測定が可能な金属酸化物をpH感応膜とするpH
測定電極の製造方法を提供することである。
pH測定電極及びその製造方法によって達成される。要
約すれば、本発明のpH測定電極は、その一面において
は、導電性支持体と、該導電性支持体の表面にその一部
分を露出させた状態で形成された絶縁膜と、前記導電性
支持体の少なくとも前記露出された部分に形成された金
属酸化物のpH感応膜とを具備することを特徴としてい
る。
おいては、金属酸化物をpH感応膜とするpH測定電極
において、前記金属酸化物の少なくともpH被測定溶液
と接触する接液部分の全面に多孔質の絶縁膜を被着した
ことを特徴としている。
は、その一面においては、導電性支持体の表面を薄い絶
縁膜で被覆する段階と、該絶縁膜の一部分を除去する段
階と、前記導電性支持体の少なくとも前記絶縁膜が除去
された部分に金属酸化物のpH感応膜を形成する段階と
からなることを特徴としている。
は、他の面においては、導電性支持体の一部分に金属酸
化物のpH感応膜を形成した後、前記導電性支持体の残
部を絶縁膜で被覆したことを特徴としている。
ンタル、白金、チタン、イリジウムなど導電性を有する
ものであればどんな金属でも良い。また、導電性支持体
の表面に被着される絶縁膜としては、アルミナ(Al
2O3)、五酸化タンタル(Ta2O5) 、二酸化ケイ素(SiO2)な
どの絶縁性の酸化物、窒化ケイ素(Si3N4) などの絶縁性
の窒化物、或はフッ素樹脂などのプラスチック材料が使
用できる。絶縁膜は自然酸化膜を利用しても良いし、ス
パッタリング、CVDなどの真空薄膜製造技術、加熱酸
化、金属アルコキシドを材料としたディップコーティン
グ法などの製造方法を使用して形成しても良い。
のpH感応膜として酸化イリジウムを使用し、これをス
パッタリング又はイオンビーム蒸着などの薄膜製造技術
を利用して導電性支持体表面に形成するので、極めて微
細なpH感応膜が得られる。さらに、導電性支持体とし
て板状、棒状、パイプ状などあらゆる形状の導電性支持
体を使用でき、例えば細い針状の導電性支持体に微細な
酸化イリジウムのpH感応膜を形成するなど、従来に比
べて極めて小さいpH測定電極を構成することができ
る。
照して詳細に説明する。
実施例の電極感応部を示す概略断面図であり、導電性支
持体1の表面に、予め薄い絶縁膜2を自然酸化や陽極酸
化又は蒸着などの通常の薄膜製造技術により形成してお
き、酸化イリジウムのpH感応膜3を形成する際に、予
め絶縁膜2の一部分を除去し、この絶縁膜2の除去され
た部分に酸化イリジウムのpH感応膜3を形成し、pH
感応膜3の形成と同時にこの感応膜3が下側の導電性支
持体1と電気的に接続されるようにしたものである。絶
縁膜2の除去は各種の機械的又は化学的手段により行な
うことができるが、特に酸化イリジウムのpH感応膜3
の形成にスパッタリング又はイオンビーム蒸着などのイ
オンプロセスを使用すれば、高速で衝突する原子により
絶縁膜2の一部分を除去することができるので、絶縁膜
2の除去及びpH感応膜3の形成が簡単で、かつ微細な
加工が可能である。
発明によるpH測定電極の第1の実施例を示す概略断面
図であり、導電性支持体1の酸化イリジウムpH感応膜
3が形成された側とは反対側の端部の絶縁膜2を一部除
去し、リード線4を接続した後、このリード線4を接続
した端部の導電性支持体1とリード線4をPVCからな
る支持管5で柱状に固めてpH測定電極としたものであ
る。
定電極は、導電性支持体1の所定個所に酸化イリジウム
のpH感応膜3が電気的に接続された状態で形成され、
酸化イリジウムのpH感応膜3を形成した部分以外の導
電性支持体1の表面は絶縁膜2で被覆された構造になっ
ているから、電位差検出部へのリード線4は導電性支持
体1から取り出すことができる。
膜は、pH約0〜14の範囲で良好な直線的応答が得ら
れ、しかも応答が高速であって長期間にわたり安定であ
ることが判明した。従って、白金等の金属及び酸化チタ
ン等の金属酸化物のpH感応膜を用いた従来のpH測定
電極及びISFET電極に比べて、測定可能なpH範囲
が遥かに広く、安定な期間も長い。また、通常のガラス
電極と比較しても、酸化イリジウムを用いるのでガラス
と比べて遥かに堅牢で壊れにくく、かつ耐薬品性に優れ
ているため被測定溶液に対する制限が殆どない等の利点
がある。
態)と水素イオンとは、次の式(1)に示す平衡状態を
保ち、このときの平衡電位は式(2)で表わされる。
電力はネルンストの式で示され、25℃で1pH当り5
9.15mVである。
るOの比が2.5〜3.5の範囲をはずれると、良好な
応答性が得られず、安定性も低下する。例えば、表1は
作用電極として本発明の電極を、また、比較電極として
銀−塩化銀電極を使用し、両電極をpH6.86の標準
液に浸漬したまま両電極間の電位差を定期的に測定した
ときの、酸化イリジウムのIrに対するOの比を変化さ
せた電極毎に得られた電位差と浸漬時間との関係を示し
ている。Ir:Oの比が1:2及び1:4の場合には電
位差の変動が極めて大きいのに対して、その比が1:3
の場合には長期間にわたって安定した電位差が得られる
ことが分る。
うにして製造された。即ち、直径0.5mmで長さ2c
mのタンタルワイヤからなる導電性支持体1の全表面
に、自然酸化により厚さ70Åの五酸化タンタルの絶縁
膜2を形成させた。この絶縁膜2で覆われた導電性支持
体1の一端に0.2mm×3mmの感応膜形成部を残し
て、残りの部分をマスキングし、スパッタリング装置の
成膜室に入れて、酸化性雰囲気下でIrターゲットを電
圧0.8KVにて100分間スパッタリングした。導電
性支持体1の露出した感応膜形成部は表面の絶縁膜2が
ほぼ完全に除去され、導電性支持体1に接してIr:O
が1:3の酸化イリジウムのpH感応膜3が厚さ100
0Åに形成された。導電性支持体1の他端側の絶縁膜2
を一部除去し、リード線4を接続した後、酸化イリジウ
ムのpH感応膜3を含む一端側を除き、導電性支持体1
とリード線4をPVCからなる支持管5で柱状に固めて
pH測定電極を得た。
常の甘汞電極を比較電極としてpH応答性を調べたとこ
ろ、pH約0〜14の範囲において良好な直線的応答が
1pH当り59.9mVの勾配をもって得られた。ま
た、pH1.68とpH12.00の標準液について交
互に電位差を測定した結果、表2に示すように良好な再
現性が得られた。
成されていない導電性支持体1の表面の所定部分に酸化
イリジウムのpH感応膜3を形成した後で、導電性支持
体1の表面の残部に、自然酸化や陽極酸化又は蒸着など
の通常の薄膜製造技術により絶縁膜2を形成してもよい
ことは言うまでもない。
実施例の電極感応部を示す概略断面図であり、絶縁膜が
形成されていない白金円板11に白金のリード線14を
接続し、このリード線14をガラス管15の端面に形成
されたリード線挿通孔に挿通して白金円板11のリード
線14が接続された面をガラス管15の端面に接触さ
せ、加熱して白金円板11をガラス管15の端面に融着
させる。このときリード線挿通孔は閉塞され、リード線
14はガラス管端面に封止される。この白金円板11の
表面(リード線14が接続されていない面)の一部分に
酸化イリジウムのpH感応膜13を形成した後で、白金
円板11の表面の残部に、自然酸化や陽極酸化又は蒸着
などの通常の薄膜製造技術により絶縁膜12を形成した
ものである。従って、本実施例でもpH感応膜13の形
成と同時にこの感応膜13が下側の白金円板11と電気
的に接続される。
発明によるpH測定電極の第2の実施例を示す概略断面
図であり、次のようにして製造された。即ち、直径2m
m、厚さ0.2mmの白金円板11のリード線14が接
続された面を上述したようにしてガラス管15の端面に
封じ、酸洗浄により十分に表面の酸化被膜を除去した
後、この白金円板11の表面の中心部に直径1mmの円
形の感応膜形成部を残して、残りの部分をマスキング
し、スパッタリング装置の成膜室に入れて、酸化性雰囲
気下でIrターゲットを電圧0.8KVにて100分間
スパッタリングした。次に、成膜された酸化イリジウム
のpH感応膜13をマスキングし、アルカリ性の溶液中
に24時間浸漬して酸化イリジウムのpH感応膜13部
分を除く白金円板11の全露出面に酸化膜12を形成し
た。即ち、酸化イリジウムのpH感応膜13を除く白金
円板11の全露出面を酸化膜(絶縁膜)12で被覆し
た。なお、16はガラス管15の開口部を閉鎖するキャ
ップである。
常の甘汞電極を比較電極としてpH応答性を調べたとこ
ろ、pH約0〜14の範囲において良好な直線的応答が
1pH当り59.9mVの勾配をもって得られた。
に、白金円板11の全露出面を絶縁膜12で被覆した
後、所定部分の絶縁膜を除去して酸化イリジウムのpH
感応膜13を成膜しても良いことは勿論である。
面図、図6は図5の電極感応部を拡大して示す概略断面
図である。本実施例のpH測定電極は、所定の形状及び
寸法の感応膜支持体21と、この支持体21の1つの面
に、例えばスパッタリングによって成膜された金属酸化
物膜22と、この金属酸化物膜22の全面に、例えば同
様にスパッタリングによって被着された多孔質の絶縁膜
23とからなる電極感応部24を、円筒状の支持管25
の底面に形成された透孔に液密状態に装着したものであ
る。pH感応膜となる金属酸化物膜22は、本実施例で
は、そのほぼ半分がpH被測定溶液(被検液)と接触す
る支持管25の外側に位置付けされ、支持管25の内部
に位置付けされた金属酸化物膜22の上端部には電極導
出線26が電気的に接続され、この導出線26はpH被
測定溶液と接触しないように管内を通り、支持管25の
上端開口を閉鎖するキャップ27を貫通して図示しない
測定回路の入力ジャックに接続される。
の支持体として機能するもので、本実施例では5×5m
m、厚さ0.5mmのサファイヤよりなる絶縁物の板状
体28が使用されているが、サファイヤ以外の他の絶縁
物、例えば、ガラス、セラミックスなどの無機材料やポ
リ塩化ビニル(PVC)、フッ素樹脂などのプラスチッ
ク材料を使用してもよい。また、支持体21の形状や寸
法も任意に選択できるものであり、例えば、棒状体、円
筒及び角筒状体等の種々の形状の支持体が使用できる。
えば、酸化イリジウム、酸化パラジウム、酸化チタンな
どの金属酸化物が使用でき、スパッタリング、CVDな
どの真空薄膜製造技術によって支持体21上に成膜され
る。本実施例では上記サファイヤの支持体21上に4×
4mm、厚さ1000Åの酸化イリジウム膜をスパッタ
リングにより成膜した。
は、例えば、アルミナ(Al2O3) 、五酸化タンタル(Ta
2O5)、二酸化ケイ素(SiO2)などの無機系の絶縁物質やフ
ッ素樹脂などのプラスチック材料が使用でき、スパッタ
リング、CVDなどの真空薄膜製造技術、或は金属アル
コキシドを原料としたディップコーティング法などによ
って成膜される。この多孔質の絶縁膜23は妨害物質の
除去とpH感応膜を保護する働きをし、その孔径により
水素イオンのみを通し、その他のイオンを通さないこと
により妨害を防ぐ役割を果すと考えられる。
ンの直径(水和状態)2.8Åより孔径が大きい必要が
ある。一方、絶縁膜の孔径は大き過ぎると酸化剤、還元
剤の影響を受けるため、適当な大きさが必要である。現
在知られている影響を与える酸化剤、還元剤の中で最も
小さいイオン半径は8Å(直径16Å)であるため、1
5Å以下の孔径にすれば水素イオンのみを通し、その他
のイオンを通さない絶縁膜となる。絶縁膜の孔径は成膜
条件を種々に変えることにより見出すことができる。
グによって金属酸化物膜22の全面に被着し、水素イオ
ンは通すが他の大きなイオンや化合物は通さない多数個
の孔を有する多孔質の絶縁膜23を形成した。なお、こ
の絶縁膜23は成膜条件によって多孔性膜にも無孔性膜
にもなるが、本発明では絶縁膜23を成膜する際に、水
素イオンは通すが他の大きなイオンや化合物は通さない
多数個の孔が形成されるように成膜条件を制御してい
る。勿論、他のイオンを通すように絶縁膜23の成膜条
件を制御すれば、イオン測定用電極として使用すること
も可能である。また、上記実施例では絶縁膜23を金属
酸化物膜22の全面に被着したが、支持管25内に位置
する金属酸化物膜部分はpH感応膜として機能しないの
で、絶縁膜23は金属酸化物膜22のpH被測定溶液と
接触する部分、即ち、金属酸化物膜22の接液部分のみ
に被着するだけで十分である。また、絶縁膜23を2〜
4層の多層に積層し、各層の材料を異ならせると、上層
の保護膜が下層の保護膜の保護にもなり、耐摩耗性及び
耐薬品性が一段と向上するので、感応膜の保護膜として
の機能が著しく向上し、好ましい。なお、多層に積層す
る場合には、上層程孔径を大きくする。
して円筒状のガラス管を使用したが、支持管の形状及び
材質は任意に変更できるものであり、要するに電極導出
線が収容できる空間がある支持体であればよい。また、
フッ化水素酸系の溶液のpHを測定する場合には、フッ
化水素酸に腐食されない材質の支持管を使用することは
言うまでもない。
面図である。本実施例は、金属酸化物膜22を支持する
支持体21として、上記第3の実施例のように絶縁物よ
りなる支持体を使用せずに、金属板29の全面に絶縁物
質30を被着したものを使用し、電極導出線26を金属
板29に接続したものである。他の構成は上記第3の実
施例と同様であるので、対応する部分に同一符号を付し
てその説明を省略する。なお、図7では金属酸化物膜2
2と金属板29との間に絶縁物質30が存在しないが、
金属板29には初めにその全面に絶縁物質30が被着さ
れており、金属酸化物膜22を、例えばスパッタリング
被着することによってその間にある絶縁物質が除去さ
れ、金属酸化物膜22は金属板29と電気的に強固に接
続される。従って、金属酸化物膜22を形成する部分の
絶縁物質を予め金属板29から除去しておく必要はな
い。本実施例では電極導出線26が金属板29に接続で
きるので、接続が強固になるとともに接続作業が容易に
なる等の利点がある。
タル、白金、チタン、イリジウムなど導電性を有するも
のであればどんな金属でも良い。また、金属板29の全
面に被着される絶縁物質30としては、アルミナ(Al
2O3) 、五酸化タンタル(Ta2O5)、二酸化ケイ素(SiO2)、
窒化ケイ素(Si3N4) などの絶縁性の酸化物、窒化物とフ
ッ素樹脂などのプラスチック材料が使用できる。絶縁物
質30は自然酸化膜を利用しても良いし、スパッタリン
グ、CVDなどの真空薄膜製造技術、加熱酸化、金属ア
ルコキシドを材料としたディップコーティング法などの
製造方法を使用して形成しても良い。本実施例では金属
板29にタンタルを使用し、このタンタル板の全面に自
然酸化により形成された五酸化タンタルを絶縁物質30
として使用した。また、金属酸化物膜22は酸化イリジ
ウムをスパッタリングにより被着し、多孔質の絶縁膜2
3は五酸化タンタルをスパッタリングにより被着して形
成した。
変形例である本発明の第5の実施例を示す概略断面図で
あり、図7に示す電極感応部24を円筒状支持管25の
底面に取り付けたものである。この場合には、支持管2
5の底面には電極導出線26のみが貫通する透孔を設け
るだけで良い。他の構成は図7のものと同様であるの
で、対応する部分に同一符号を付してその説明を省略す
る。
の金属板29に接続できる場合には、電極感応部24の
一部を支持管25内に収納する必要がないので、電極感
応部24の取り付け作業が非常に容易になるという利点
がある。
電極において、金属板29として厚さ0.5mm、直径
4mmのタンタルの円板を使用し、このタンタル円板の
全面に自然酸化により形成された五酸化タンタルの被膜
を絶縁物質30とし、この絶縁被膜を有するタンタル円
板上にマスキング材を用いて直径3mmの酸化イリジウ
ム膜をスパッタリングにより被着し、厚さ約1000Å
のpH感応膜を形成した。その後、マスキング材を取り
除き、酸化イリジウム膜の全面に厚さ約500Åの五酸
化タンタルの多孔質の絶縁膜23をスパッタリングによ
り形成して電極感応部24を構成し、図8に示すように
円筒状のガラスの支持管25の底面に固着した。
て、酸化還元剤の代表例としてアスコルビン酸溶液を使
用し、孔径が10Åの多孔質の絶縁膜23の効果を調べ
た。試験は本発明のpH測定電極の外に、比較のために
ガラス電極と、孔径が20Å以上の絶縁膜を被着した酸
化イリジウムをpH感応膜とするpH測定電極、及び多
孔質の絶縁膜を被着していない、即ち、酸化イリジウム
のpH感応膜が露出しているpH測定電極とを使用して
行ない、これら4つの電極をpH6.86とpH4.0
1のpH標準液で2点校正後、アスコルビン酸溶液の電
位差をそれぞれ測定し、これをpHに換算して評価し
た。アスコルビン酸の濃度が1×10-2mol/lのと
き、酸化イリジウムpH感応膜の露出したpH測定電極
及び絶縁膜の孔径が20Åの酸化イリジウムpH感応膜
のpH測定電極ではpH6.86とpH4.01に対し
て1秒足らずで応答して58.6mV/pHの勾配であ
ったが、アスコルビン酸溶液に対しては電位は安定せ
ず、一方向へドリフトし、30分経過しても安定値は得
られなかった。これに対して、孔径が10Åの多孔質膜
を有する本発明のpH測定電極及びガラス電極では、p
H標準溶液はもとより、アスコルビン酸溶液に対しても
すぐに安定値が得られ、しかも、10分経過後も電位は
一定であった。試験結果を次の表3に示す。なお、電位
差の測定に際して、比較電極として飽和KCl−銀・塩
化銀電極を使用した。
膜23を被着した本発明のpH測定電極はガラス電極と
比較して0.01pHの違いしかなく、殆どアスコルビ
ン酸の影響を受けることなく測定できることが分った。
即ち、共存物質の影響を受けることなくガラス電極と同
等の正確な測定ができることが分った。
実施例を示す概略断面図である。本実施例では、電極感
応部24として図5の第3の実施例と同様の構成のもの
を使用するが、電極導出線26は金属酸化物膜22に接
続せず、代りに支持管25内に既知のpHの溶液を入
れ、この溶液中に通常の構成の内部電極31を浸し、こ
の内部電極31より電極導出線26を引き出し、電極感
応部24で検出した電位を内部電極31を通じて取り出
すように構成したものである。
位を取り出した場合には、内部電極を使用する比較電極
とのバランスが良好に取れるので、測定精度がさらに向
上するという利点がある。なお、本実施例において、電
極感応部24として図7に示す第4の実施例と同様の構
成のものを使用しても同様の効果が得られることは勿論
であり、また、内部電極31として図5、図7、或は図
8に示す電極感応部24と同様構成の電極を使用しても
良い。この場合、電極導出線26は支持管25内の溶液
と接触しないようにして外部に導出することは言うまで
もない。また、内部電極として使用する場合には、金属
酸化物膜22を覆う多孔質の絶縁膜23は必ずしも必要
ではない。
る金属酸化物として酸化イリジウムを使用した場合につ
いて説明したが、類似する性質のIr、Pd、Pt、S
n、Rh、Ta、Os、Ru、W、Tiから選ばれた金
属の酸化物を使用した場合にも、上記各実施例と同様の
作用効果が期待できるものである。また、電極感応部や
支持管の構成及び形状、使用する材料、金属酸化物膜や
多孔質絶縁膜を成膜する方法等は実施例のものに限定さ
れるものではない。
支持体上に金属酸化物のpH感応膜を成膜するようにし
たので、pH感応膜の大きさを微細にすることができ、
従って、pH測定電極全体を微小化し、かつ簡単な構造
にすることができ、pHメータの小型化の要望に対応で
きると同時に、微小電極を必要とする特殊分野でのpH
測定が可能になる。
応膜を用いたpH測定電極は、堅牢であると同時に耐薬
品性に優れ、測定可能なpH範囲が約0〜14と広く、
応答特性が約1秒と高速であり、しかも長期間安定した
応答が得られる。
少なくとも被検液と接触する接液部分の全面を多孔質の
絶縁膜で覆うことにより、共存物質の影響を受けないか
つガラス電極と同等の測定精度を有する金属酸化物をp
H感応膜とするpH測定電極を提供できるから、ガラス
電極を使用している分野は勿論のこと、ガラス電極を使
用することができない分野、例えば、フッ化水素酸系の
溶液のpHの測定等においても使用することができる。
また、pH感応膜が多孔質の絶縁膜で覆われているの
で、この絶縁膜が保護膜として機能する効果もあり、例
えばキムワイプ(商品名)で電極の表面を手荒くこすっ
てみたが、pH感応膜の特性には影響を与えなかった。
さらに、本発明による金属酸化物をpH感応膜とするp
H測定電極は、ガラス電極と比較して、長期間空気中に
保存した後でも高速応答する、膜抵抗(内部抵抗)が数
KΩ程度(5〜10KΩ)と低いので、ノイズによる影
響がない、飽和KCl中に保存した後でも高速応答す
る、機械的強度があり、割れたりしない、微小化するこ
とができる(例えば、針状の電極設計も可能である)、
製造に熟練した技術を必要としない、アルカリ誤差がな
い、pH測定範囲はpH0〜14とガラス電極と同等で
ある、使用温度範囲は0〜100℃とガラス電極と同等
である等の特徴を有するので、これらの特徴を生かした
新しい分野への進出が期待できる等の顕著な効果があ
る。
極感応部を示す概略断面図である。
pH測定電極の第1の実施例を示す概略断面図である。
極感応部を示す概略断面図である。
pH測定電極の第2の実施例を示す概略断面図である。
す概略断面図である。
て示す概略断面図である。
す概略断面図である。
る本発明の第5の実施例を示す概略断面図である。
す概略断面図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 導電性支持体と、該導電性支持体の表面
にその一部分を露出させた状態で形成された絶縁膜と、
前記導電性支持体の少なくとも前記露出された部分に形
成された金属酸化物のpH感応膜とを具備することを特
徴とするpH測定電極。 【請求項2】 前記金属酸化物が、Ir、Pd、Pt、
Sn、Rh、Ta、Os、Ru、W、Tiから選ばれた
金属の酸化物であることを特徴とする請求項1のpH測
定電極。 【請求項3】 前記金属酸化物が酸化イリジウムである
ことを特徴とする請求項1のpH測定電極。 【請求項4】 金属酸化物をpH感応膜とするpH測定
電極において、前記金属酸化物の少なくともpH被測定
溶液と接触する接液部分の全面に多孔質の絶縁膜を被着
したことを特徴とするpH測定電極。 【請求項5】 前記金属酸化物が、Ir、Pd、Pt、
Sn、Rh、Ta、Os、Ru、W、Tiから選ばれた
金属の酸化物であることを特徴とする請求項4のpH測
定電極。 【請求項6】 前記金属酸化物が酸化イリジウムである
ことを特徴とする請求項4のpH測定電極。 【請求項7】 前記酸化イリジウムのイリジウムに対す
る酸素の比が2.5〜3.5であることを特徴とする請
求項6のpH測定電極。 【請求項8】 前記多孔質の絶縁膜の孔径が3Å以上、
15Å以下であることを特徴とする請求項4のpH測定
電極。 【請求項9】 前記多孔質の絶縁膜を2〜4層に積層、
被着し、かつ各層に異なる材料を用いたことを特徴とす
る請求項4のpH測定電極。 【請求項10】 前記2〜4層に積層された多孔質の絶
縁膜の孔径が上層程大きくなっていることを特徴とする
請求項9のpH測定電極。 【請求項11】 導電性支持体の表面を薄い絶縁膜で被
覆する段階と、該絶縁膜の一部分を除去する段階と、前
記導電性支持体の少なくとも前記絶縁膜が除去された部
分に金属酸化物のpH感応膜を形成する段階とからなる
ことを特徴とするpH測定電極の製造方法。 【請求項12】 前記絶縁膜の一部分を除去する段階
が、スパッタリング又はイオンビーム蒸着などのイオン
プロセスを使用して金属酸化物のpH感応膜を形成する
ことによって達成されることを特徴とする請求項11の
pH測定電極の製造方法。 【請求項13】 導電性支持体の一部分に金属酸化物の
pH感応膜を形成した後、前記導電性支持体の残部を絶
縁膜で被覆したことを特徴とするpH測定電極の製造方
法。 【請求項14】 前記金属酸化物の少なくともpH被測
定溶液と接触する接液部分の全面に多孔質の絶縁膜を被
着する段階をさらに含むことを特徴とする請求項11又
は13のpH測定電極の製造方法。
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---|---|---|---|
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JP2009063432A (ja) * | 2007-09-06 | 2009-03-26 | Dkk Toa Corp | 酸化還元電位測定用指示電極及び酸化還元電位測定用複合電極 |
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-
1991
- 1991-07-30 JP JP3214523A patent/JP2943028B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
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