JPH0557162A - 薄膜積層多孔質アルミナ中空糸の製造法 - Google Patents
薄膜積層多孔質アルミナ中空糸の製造法Info
- Publication number
- JPH0557162A JPH0557162A JP24262091A JP24262091A JPH0557162A JP H0557162 A JPH0557162 A JP H0557162A JP 24262091 A JP24262091 A JP 24262091A JP 24262091 A JP24262091 A JP 24262091A JP H0557162 A JPH0557162 A JP H0557162A
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- Japan
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- hollow fiber
- thin film
- porous alumina
- sol
- alumina
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 多孔質アルミナ中空糸の内壁面に、ゾル・ゲ
ル法により均一な積層薄膜を形成させ、気体分離性能を
向上せしめた多孔質アルミナ中空糸の製造法を提供す
る。 【構成】 多孔質アルミナ中空糸内で、べーマイトゾル
の強制ロ過を行い、乾燥、焼成して、γ-アルミナ薄膜
を中空糸内壁面に形成させる。次いで、その一端側か
ら、シリカゾルを流入、接触させ、乾燥、焼成して、気
体分離性能を向上させた薄膜積層多孔質アルミナ中空糸
を得る。
ル法により均一な積層薄膜を形成させ、気体分離性能を
向上せしめた多孔質アルミナ中空糸の製造法を提供す
る。 【構成】 多孔質アルミナ中空糸内で、べーマイトゾル
の強制ロ過を行い、乾燥、焼成して、γ-アルミナ薄膜
を中空糸内壁面に形成させる。次いで、その一端側か
ら、シリカゾルを流入、接触させ、乾燥、焼成して、気
体分離性能を向上させた薄膜積層多孔質アルミナ中空糸
を得る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄膜積層多孔質アルミ
ナ中空糸の製造法に関する。更に詳しくは、内壁面に薄
膜を積層させ、気体分離膜などとして有効に使用される
多孔質アルミナ中空糸の製造法に関する。
ナ中空糸の製造法に関する。更に詳しくは、内壁面に薄
膜を積層させ、気体分離膜などとして有効に使用される
多孔質アルミナ中空糸の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】気体分離膜、特に膜型反応器の要素とし
ての気体分離膜の中で、耐熱性が要求される場合には多
孔質セラミックス膜が用いられている。その一つに、多
孔質アルミナ膜上に、ゾル・ゲル法によりγ-アルミナ
薄膜を形成させたものがある。
ての気体分離膜の中で、耐熱性が要求される場合には多
孔質セラミックス膜が用いられている。その一つに、多
孔質アルミナ膜上に、ゾル・ゲル法によりγ-アルミナ
薄膜を形成させたものがある。
【0003】多孔質アルミナ膜上へのアルミナ薄膜の形
成は、中空パイプ状の支持体を用いる場合には、膜厚の
厚い支持体では、支持体細孔内への吸水能力が高いた
め、ディッピング法により均一な積層膜が得られ易い。
これに対して、膜厚の薄い多孔質アルミナ中空糸にあっ
ては、ゾルの強制的なロ過によりゲル化させるため、支
持体たる中空糸の気孔率、膜厚差などの度合いが、積層
膜の均一性に大きく影響を及ぼすことになる。このた
め、支持体の準備段階から細心の注意を払っても、均一
な積層膜を作製することができず、ピンホール、亀裂な
どのある不均一な積層膜が形成されることが多く、これ
を気体分離膜として用いた場合、その性能が十分発揮さ
れないことになる。
成は、中空パイプ状の支持体を用いる場合には、膜厚の
厚い支持体では、支持体細孔内への吸水能力が高いた
め、ディッピング法により均一な積層膜が得られ易い。
これに対して、膜厚の薄い多孔質アルミナ中空糸にあっ
ては、ゾルの強制的なロ過によりゲル化させるため、支
持体たる中空糸の気孔率、膜厚差などの度合いが、積層
膜の均一性に大きく影響を及ぼすことになる。このた
め、支持体の準備段階から細心の注意を払っても、均一
な積層膜を作製することができず、ピンホール、亀裂な
どのある不均一な積層膜が形成されることが多く、これ
を気体分離膜として用いた場合、その性能が十分発揮さ
れないことになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、多孔
質アルミナ中空糸の内壁面に、ゾル・ゲル法により均一
な積層薄膜を形成させ、気体分離性能を向上せしめた多
孔質アルミナ中空糸の製造法を提供することにある。
質アルミナ中空糸の内壁面に、ゾル・ゲル法により均一
な積層薄膜を形成させ、気体分離性能を向上せしめた多
孔質アルミナ中空糸の製造法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
内壁面にγ-アルミナ薄膜を形成させた多孔質アルミナ
中空糸内にシリカゾルを流入接触後、乾燥、焼成して薄
膜積層多孔質アルミナ中空糸を製造することにより達成
される。
内壁面にγ-アルミナ薄膜を形成させた多孔質アルミナ
中空糸内にシリカゾルを流入接触後、乾燥、焼成して薄
膜積層多孔質アルミナ中空糸を製造することにより達成
される。
【0006】多孔質アルミナ中空糸内壁面へのγ-アル
ミナ薄膜の形成は、中空糸内へベーマイトゾルを供給
し、強制的にロ過させ、それを乾燥、焼成することによ
り行われる。ベーマイトゾルは、アルミニウムイソプロ
ポキサイドを100倍モル量の蒸留水中で75℃以上に加熱
し、加水分解させた後、アルミニウムに対して0.07〜0.
20倍モル量の塩酸などを添加し、95℃で解こうさせるこ
とにより調製される。ゾルの供給に先立って、中空糸の
細孔内を蒸留水によって脱気置換する前処理工程を適用
すると、より均一な膜厚のγ-アルミナ薄膜を形成させ
ることができ、形成される薄膜の膜厚は、ロ過時間によ
ってコントロールすることができる。
ミナ薄膜の形成は、中空糸内へベーマイトゾルを供給
し、強制的にロ過させ、それを乾燥、焼成することによ
り行われる。ベーマイトゾルは、アルミニウムイソプロ
ポキサイドを100倍モル量の蒸留水中で75℃以上に加熱
し、加水分解させた後、アルミニウムに対して0.07〜0.
20倍モル量の塩酸などを添加し、95℃で解こうさせるこ
とにより調製される。ゾルの供給に先立って、中空糸の
細孔内を蒸留水によって脱気置換する前処理工程を適用
すると、より均一な膜厚のγ-アルミナ薄膜を形成させ
ることができ、形成される薄膜の膜厚は、ロ過時間によ
ってコントロールすることができる。
【0007】ベーマイトゾルを供給、強制ロ過、乾燥、
焼成して、内壁面にγ-アルミナ薄膜を形成させた多孔
質アルミナ中空糸内には、シリカゾルを流入、接触させ
る。シリカゾルは、テトラエトキシシラン-水-硝酸(モ
ル比1:10:0.1)混合物を、室温、撹拌下で加水分解さ
せることにより調製される。それの流入、接触は、中空
糸の一端側からローラポンプなどを用いて、約1〜30秒
間程度接触させることにより行われる。その後、約100
〜200℃で約0.5〜2時間程度乾燥させ、次いで約400〜50
0℃で約1〜10時間程度焼成させる。このような操作は、
一般に複数回くり返して行われることが好ましい。
焼成して、内壁面にγ-アルミナ薄膜を形成させた多孔
質アルミナ中空糸内には、シリカゾルを流入、接触させ
る。シリカゾルは、テトラエトキシシラン-水-硝酸(モ
ル比1:10:0.1)混合物を、室温、撹拌下で加水分解さ
せることにより調製される。それの流入、接触は、中空
糸の一端側からローラポンプなどを用いて、約1〜30秒
間程度接触させることにより行われる。その後、約100
〜200℃で約0.5〜2時間程度乾燥させ、次いで約400〜50
0℃で約1〜10時間程度焼成させる。このような操作は、
一般に複数回くり返して行われることが好ましい。
【0008】
【発明の効果】内壁面にγ-アルミナ薄膜を形成させた
多孔質アルミナ中空糸に、更にシリカゾルの焼成薄膜層
を担持させることより、気体分離性能を向上させた多孔
質アルミナ中空糸が得られる。
多孔質アルミナ中空糸に、更にシリカゾルの焼成薄膜層
を担持させることより、気体分離性能を向上させた多孔
質アルミナ中空糸が得られる。
【0009】
【実施例】次に、実施例について本発明を説明する。
【0010】実施例 平均細孔径0.15μm、気孔率25%、最大膜厚差70μmの多
孔質アルミナ中空糸(内径1.7mm、外径2.2mm)内に、ベー
マイトゾル(アルミニウム濃度0.5モル)を用いて、5.5分
間の強制ロ過(中空糸の両端における圧力差を利用)を行
い、室温下に12時間乾燥させた後、500℃で10時間の焼
成を行い、γ-アルミナ薄膜を中空糸内壁面に形成させ
た。
孔質アルミナ中空糸(内径1.7mm、外径2.2mm)内に、ベー
マイトゾル(アルミニウム濃度0.5モル)を用いて、5.5分
間の強制ロ過(中空糸の両端における圧力差を利用)を行
い、室温下に12時間乾燥させた後、500℃で10時間の焼
成を行い、γ-アルミナ薄膜を中空糸内壁面に形成させ
た。
【0011】このγ-アルミナ薄膜形成多孔質アルミナ
中空糸の一端側から、ローラポンプを用いて、シリカゾ
ルを30秒間流入させ、接触させた。その後、200℃で2時
間の乾燥を行い、次いで400℃で10時間の焼成を行っ
た。このような操作を、2回くり返して行った。
中空糸の一端側から、ローラポンプを用いて、シリカゾ
ルを30秒間流入させ、接触させた。その後、200℃で2時
間の乾燥を行い、次いで400℃で10時間の焼成を行っ
た。このような操作を、2回くり返して行った。
【0012】得られた薄膜積層多孔質アルミナ中空糸に
ついて、H2/N2分離係数を測定すると2.92の値が得られ
た。
ついて、H2/N2分離係数を測定すると2.92の値が得られ
た。
【0013】比較例1 実施例のγ-アルミナ薄膜形成多孔質アルミナ中空糸に
ついて、H2/N2分離係数を測定すると、その値は1.50で
あった。
ついて、H2/N2分離係数を測定すると、その値は1.50で
あった。
【0014】比較例2 平均細孔径0.15μm、気孔率34%、最大膜厚差30μmの多
孔質アルミナ中空糸(内径1.7mm、外径2.2mm)を用い、実
施例と同様にしてγ-アルミナ薄膜形成多孔質アルミナ
中空糸を得た。これについて、H2/N2分離係数を測定す
ると、その値は2.38であった。
孔質アルミナ中空糸(内径1.7mm、外径2.2mm)を用い、実
施例と同様にしてγ-アルミナ薄膜形成多孔質アルミナ
中空糸を得た。これについて、H2/N2分離係数を測定す
ると、その値は2.38であった。
Claims (2)
- 【請求項1】 内壁面にγ-アルミナ薄膜を形成させた
多孔質アルミナ中空糸内にシリカゾルを流入接触後、乾
燥、焼成することを特徴とする薄膜積層多孔質アルミナ
中空糸の製造法。 - 【請求項2】 請求項1で製造された薄膜積層多孔質ア
ルミナ中空糸よりなる気体分離膜。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24262091A JPH0557162A (ja) | 1991-08-28 | 1991-08-28 | 薄膜積層多孔質アルミナ中空糸の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24262091A JPH0557162A (ja) | 1991-08-28 | 1991-08-28 | 薄膜積層多孔質アルミナ中空糸の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0557162A true JPH0557162A (ja) | 1993-03-09 |
Family
ID=17091769
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24262091A Pending JPH0557162A (ja) | 1991-08-28 | 1991-08-28 | 薄膜積層多孔質アルミナ中空糸の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0557162A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
NL1010097C2 (nl) * | 1998-09-15 | 2000-03-17 | Univ Twente | Scheidingsinrichting met keramisch membraan. |
US6449859B1 (en) | 1996-12-12 | 2002-09-17 | Kapro Industries Ltd. | Spirit level |
WO2002074421A1 (en) * | 2001-03-16 | 2002-09-26 | The Robert Gordon University | Apparatus and method for separating gases |
KR20040016532A (ko) * | 2002-08-17 | 2004-02-25 | 박부근 | 알루미늄합금 섬유를 이용한 다공성 필터 재료의 제조방법 |
-
1991
- 1991-08-28 JP JP24262091A patent/JPH0557162A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6449859B1 (en) | 1996-12-12 | 2002-09-17 | Kapro Industries Ltd. | Spirit level |
US6748666B2 (en) | 1996-12-12 | 2004-06-15 | Kapro Industries Ltd. | Spirit level |
NL1010097C2 (nl) * | 1998-09-15 | 2000-03-17 | Univ Twente | Scheidingsinrichting met keramisch membraan. |
WO2000015326A3 (en) * | 1998-09-15 | 2001-12-13 | Univ Twente | A separating device comprising a ceramic membrane |
US6632360B1 (en) | 1998-09-15 | 2003-10-14 | Universiteit Twente | Separating device comprising a ceramic membrane |
WO2002074421A1 (en) * | 2001-03-16 | 2002-09-26 | The Robert Gordon University | Apparatus and method for separating gases |
US7048778B2 (en) | 2001-03-16 | 2006-05-23 | The Robert Gordon University | Apparatus and method for separating gases |
US7297184B2 (en) | 2001-03-16 | 2007-11-20 | Robert Gordon University | Apparatus and method for separating gases |
KR20040016532A (ko) * | 2002-08-17 | 2004-02-25 | 박부근 | 알루미늄합금 섬유를 이용한 다공성 필터 재료의 제조방법 |
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