JPH0557152A - 膜分離モジユールおよびその製造方法 - Google Patents

膜分離モジユールおよびその製造方法

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JPH0557152A
JPH0557152A JP25298291A JP25298291A JPH0557152A JP H0557152 A JPH0557152 A JP H0557152A JP 25298291 A JP25298291 A JP 25298291A JP 25298291 A JP25298291 A JP 25298291A JP H0557152 A JPH0557152 A JP H0557152A
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membrane separation
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和久 熊見
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  • Degasification And Air Bubble Elimination (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 膜分離モジュールにおいて、低エネルギー表
面を有する膜を表面処理することなく、膜とケースとを
確実かつ強固に封止する。 【構成】 オレフィン系ポリマー又はフッ素含有ポリマ
ーで形成された複数の中空糸膜1からなる中空糸束2を
ケース3内に収容し、前記中空糸膜1の両端面のうち少
なくとも一方の端面を開口させた状態で、中空糸束2と
ケース3とを封止剤により接着封止する。エポキシ樹脂
と芳香族アミンとを含む封止剤を用いることにより、中
空糸束2とケース3とが強固に接着した膜分離モジュー
ルが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体の脱気などに利用
できる膜分離モジュールおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】逆浸透
法、限外濾過法などにおいては、種々の膜分離モジュー
ル、特に中空糸型膜分離モジュールが汎用されている。
この中空糸型膜分離モジュールの基本的構造は、多数の
中空糸膜からなる中空糸束と、この中空糸束を収容する
ケースと、中空糸膜の端面を開口させた状態で、前記中
空糸束とケースとを封止剤により封止する封止部とで構
成されている。
【0003】一方、中空糸型膜分離モジュールによる分
離操作は、一次側から高圧下で中空糸膜に流体を供給
し、流体中の所定の成分を中空糸膜を通じて選択的に二
次側に透過させ、非透過成分を濃縮している。また、透
過効率を高めるためには、加熱流体を供給するのが有利
である。このような中空糸型膜分離モジュール、特に封
止部には圧力履歴、熱履歴が作用するので、モジュール
には、中空糸束とケースとの間の高い封止性が要求され
る。そこで、前記封止部は、通常、エポキシ系接着剤や
ウレタン系接着剤により形成されている。特に耐熱性が
要求される場合には、エポキシ系接着剤が汎用されてい
る。
【0004】しかし、ポリオレフィンやフッ素含有ポリ
マーで中空糸膜を形成すると、これらのポリマーの表面
エネルギーが小さいので、前記の接着剤を用いても、封
止性が損われ易い。このことは、前記接着剤で封止して
も、中空糸膜を封止部から容易に引抜くことができるこ
とから確認できる。また、中空糸膜を強酸化剤又は強ア
ルカリなどの薬品で表面処理し、中空糸膜と接着剤との
接着強度を高めることも可能である。しかし、この方法
は、中空糸膜が薬品により汚染されるので、特定の成分
を選択的に膜分離する膜分離モジュールには適用し難
い。
【0005】特開平3−68427号公報には、複数の
フッ素系多孔質中空分離膜の端部において膜内微細孔の
50%以上をポッティング材で埋めた膜分離モジュール
が提案されている。この膜分離モジュールは、フッ素系
多孔質中空分離膜の表面を、表面張力が小さな有機溶剤
で処理し、フッ素系多孔質中空分離膜の微細孔内に有機
溶剤を保持させた後、この状態でポッティング材を適用
し、ポッティング材を微細孔内に侵入させることにより
製造されている。
【0006】しかし、この方法で使用される有機溶剤は
揮散性を示すため、処理条件により、微細孔内の有機溶
剤が過少であったり、過剰となる場合があり、高い封止
性を確実に付与できない場合がある。しかも、有機溶剤
で処理するため、中空分離膜が汚染される。
【0007】これらの問題は、中空糸膜に限らず、平膜
などの分離膜でも同様に生じる。
【0008】従って、本発明の目的は、分離膜を表面処
理することなく、低エネルギー表面を有する膜であって
も分離膜とケースとを確実かつ強固に封止できる膜分離
モジュールおよびその製造方法を提供することにある。
【0009】
【発明の構成】本発明者は、前記目的を達成するため、
鋭意検討の結果、硬化剤として芳香族アミンを含むエポ
キシ系接着剤を用いて分離膜の端部を封止すると、ポリ
オレフィンやフッ素含有ポリマーからなる膜であっても
その表面が侵蝕され、膜とケースとの接着強度、封止性
が著しく増大することを見いだし、本発明を完成した。
【0010】すなわち、本発明は、ケース内を一次側と
二次側とに区画する膜を備えた膜分離モジュールであっ
て、前記ケースと膜の端部とを接着封止する封止部が、
エポキシ樹脂と芳香族アミンとを含む封止剤で形成され
ている膜分離モジュールを提供する。
【0011】本発明は、複数の中空糸膜からなる中空糸
束と、この中空糸束を収容するケースと、前記中空糸膜
の両端面のうち少なくとも一方の端面が開口し、かつ前
記端面開口側の中空糸束の端部とケースの端部とが接着
封止された封止部とを備えた膜分離モジュールであっ
て、前記封止部が、エポキシ樹脂と芳香族アミンとを含
む封止剤で形成されている中空糸型膜分離モジュールを
提供する。
【0012】また、本発明は、ケース内に膜を配し、前
記ケースと膜の端部とを、エポキシ樹脂および芳香族ア
ミンを含む封止剤で接着封止する膜分離モジュールの製
造方法を提供する。
【0013】本発明は、複数の中空糸膜からなる中空糸
束をケース内に収容し、前記中空糸膜の両端面のうち少
なくとも一方の端面を開口させた状態で、端面開口側の
中空糸束の端部とケースの端部とを封止剤により接着封
止する膜分離モジュールの製造方法であって、前記封止
剤として、エポキシ樹脂と芳香族アミンとを含む封止剤
を用いる中空糸型膜分離モジュールの製造方法を提供す
る。
【0014】前記中空糸膜は、低エネルギー表面を有す
るポリマー、特にオレフィン系ポリマー又はフッ素含有
ポリマーで形成されているのが好ましい。
【0015】また、封止部の膜外面は封止剤により侵蝕
されているのが好ましい。
【0016】以下、必要に応じて本発明の膜分離モジュ
ールを図面を参照しつつ説明する。
【0017】図1は本発明の中空糸型膜分離モジュール
の一例を示す概略断面図、図2は本発明の中空糸型膜分
離モジュールの要部を示す概略拡大断面図である。
【0018】前記中空糸型膜分離モジュールは、複数の
中空糸膜1からなる中空糸束2と、この中空糸束2を収
容するケース3とを備えている。前記ケース3は、中空
筒状のケース本体4と、このケース本体4の両端開口部
を閉塞する蓋体5a,5bとで構成されている。
【0019】一方の蓋体5aには、液体を供給する供給
口6aが形成され、他方の蓋体5bには、前記中空糸膜
1を透過しなかった濃縮成分を流出させるための流出口
6bが形成されている。さらに、前記ケース本体4に
は、前記中空糸膜1を透過側、すなわち二次側に選択的
に透過した成分を流出させる流出口7a,7bが形成さ
れている。
【0020】前記中空糸束2の両端部とケース3とは、
封止部8で接着封止されている。また、中空糸束2の各
中空糸膜1の両端面は開口している。
【0021】なお、図に示す例では、中空糸膜の両端面
が開口しているが、中空糸膜は、両端面のうち少なくと
も一方の端面が開口していればよい。例えば、複数の中
空糸膜の一方の端部は、端面が開口した状態で封止部で
接着封止され、中空糸膜の他方の端部の中空部は閉塞さ
れていてもよい。この場合、ケースは、一方の端部が閉
塞し、かつ流体の供給口と、中空糸膜を透過しなかった
成分の流出口とを備えたケース本体と、このケース本体
の他方の端部を閉塞し、かつ中空糸膜を透過した成分の
流出口を備えた蓋体とで構成してもよい。
【0022】さらに、膜分離に際しては、前記とは逆
に、蓋体5bの流出口6bから流体を供給してもよく、
ケース本体4の流出口7a,7bの一方から流体を供給
し、他方の流出口から非透過成分である濃縮流体を流出
させ、蓋体5aの供給口6aから透過成分を流出させて
もよい。
【0023】ケース3の材質は特に制限されず、プラス
チックや金属などであってもよい。さらに、ケース3は
必要に応じて、前記流出口7a,7bを通じて、透過側
が減圧可能であってもよく、通気可能な減圧可能なチャ
ンバ内に配設されていてもよい。
【0024】前記中空糸膜1は、通常多孔質である。中
空糸膜を構成するポリマーとしては、例えば、酢酸セル
ロースなどのセルロース系ポリマー;ポリエチレン、エ
チレン−プロピレン共重合体、エチレン−アクリル酸エ
チル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオ
ノマー、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合
体、ポリ−4−メチルペンテン−1などのオレフィン系
ポリマー;ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロト
リフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド、テ
トラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフル
オロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共
重合体などのフッ素含有ポリマー;ポリ塩化ビニル;ア
クリロニトリル系ポリマー;アクリル系ポリマー;シリ
コーン樹脂;ポリアミド;ポリイミド;ポリエーテルサ
ルホン;ポリサルホン;ポリフェニレンオキサイド;ポ
リフェニレンスルフィド;ポリアリレート;ポリエーテ
ルエーテルケトン;ポリエーテルイミド;ポリカーボネ
ート;ポリビニルアルコール系ポリマーなどが例示され
る。
【0025】本発明は、低エネルギー表面を有するポリ
マーで形成された中空糸膜などの膜に好適に適用され
る。低エネルギー表面を有するポリマーには、前記オレ
フィン系ポリマー、フッ素含有ポリマーなどが含まれ
る。これらのポリマーのなかで、オレフィン系ポリマ
ー、特にポリプロピレンなどが好ましい。このようなポ
リマーからなる多孔質中空糸膜などの膜は一般的に接着
剤との接着強度が小さい。
【0026】そこで、本発明では、前記封止部8をエポ
キシ樹脂と芳香族アミンとを含む封止剤で形成する。な
お、芳香族アミンはエポキシ樹脂の硬化剤として機能す
る。
【0027】前記エポキシ樹脂としては、例えば、テト
ラキス(グリシジルオキシフェニル)エタン、ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ
樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、フェノール
ノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、含
ブロムエポキシ樹脂、複素環式エポキシ化合物、ヒダン
トイン型エポキシ樹脂、スピロ環含有エポキシ樹脂、グ
リシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型
エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂などが挙げられる。
これらのエポキシ樹脂は単独又は二種以上の混合物とし
て使用できる。さらに、これらのエポキシ樹脂は、慣用
の反応性希釈剤、例えば、ブチルグリシジルエーテル、
アリルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテ
ルなどの単官能反応性希釈剤、エチレングリコールジグ
リシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジル
エーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテ
ル、ジプロピレングリコールジグリシジルエーテルなど
の多官能反応性希釈剤と併用してもよい。好ましいエポ
キシ樹脂にはビスフェノールA型エポキシ樹脂などが含
まれる。
【0028】芳香族アミンとしては、例えば、2,4−
ジアミノトルエン、p−フェニレンジアミン、m−フェ
ニレンジアミン、p−キシリレンジアミン、m−キシリ
レンジアミン、テトラクロロ−p−キシリレンジアミン
などの単環式芳香族ジアミン;3,5−ジアミノ−4−
クロロ安息香酸アルキルエステル;4,4′−ジアミノ
ジフェニルメタン、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジ
アミノジフェニルメタン、3,3′−ジエチル−4,
4′−ジアミノジフェニルメタンなどのジアミノジフェ
ニルメタン;4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、
3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノジフェニルス
ルホンなどのジアミノジフェニルスルホン;4,4′−
ジアミノジフェニルエーテルなどが例示される。これら
の芳香族アミンは、一種又は二種以上の混合物として使
用できる。また、芳香族アミンは、芳香族アミン以外の
直鎖アミン、ポリアミン、例えばヘキサメチレンジアミ
ン、ジエチレントリアミンなどと併用してもよい。
【0029】前記エポキシ樹脂と芳香族アミンとの割合
は、エポキシ樹脂のエポキシ当量、芳香族アミンの構造
やアミノ基の数などに応じて、中空糸膜1に対する密着
性を損わない範囲で適当に選択できる。前記エポキシ樹
脂と芳香族アミンとの割合は、例えば、エポキシ基に対
するアミノ基の当量比が0.3〜1.1、好ましくは
0.5〜1.1程度である。
【0030】なお、封止剤の粘度は、封止部への注入性
を損わない範囲、例えば、50〜500cps、好まし
くは100〜400cps程度である。また、封止剤
は、必要に応じて有機溶媒、例えば、脂肪族炭化水素、
脂環族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水
素、エステル類、ケトン類、エーテル類やこれらの混合
溶媒を含んでいてもよい。
【0031】このような封止剤で封止部を形成すると、
芳香族アミンが中空糸膜に対して浸蝕性が高く、侵蝕さ
れた中空糸膜外面の浸蝕部に封止剤が侵入するためか、
低エネルギー表面の中空糸膜であっても容易かつ強固に
封止部で固定できる。このことは、中空糸膜の半径方向
に封止部を切断し、切断面を観察すると、中空糸膜の外
表面が侵蝕され、中空糸膜の外面に凹凸部が形成される
ことから確認できる。封止剤による中空糸膜の侵蝕の程
度は、中空糸膜を封止部に強固に固定できる範囲であれ
ばよく、約0.5μm以上、特に1μm以上であるのが
好ましい。中空糸膜の侵蝕の程度が、例えば、中空糸膜
の厚みの0.01〜3%、好ましくは0.1〜1%程度
であれば、中空糸膜を封止部で確実かつ強固に固定でき
る。
【0032】このような膜分離モジュールでは、中空糸
膜を封止部から引抜こうとすると、中空糸膜が切断す
る。しかも、エポキシ樹脂の硬化剤として芳香族ポリア
ミンを用いるので耐熱性も高く、加熱流体から所定の成
分を膜分離する上でも好適である。
【0033】このような中空糸型膜分離モジュールは、
複数の中空糸膜からなる中空糸束をケース内に収容し、
前記中空糸膜の両端面のうち少なくとも一方の端面を開
口させた状態で、端面開口側の中空糸束の端部とケース
の端部とを封止剤により接着封止する方法で製造でき
る。
【0034】前記エポキシ樹脂と芳香族アミンとを含む
封止剤を注入する方法としては、慣用の方法、例えば、
ケースを回転させながら、中空糸束とケースとの端部に
注入する遠心注入法などが採用できる。
【0035】注入した封止剤を加熱硬化させることによ
り、中空糸膜が封止部に強固に固定された膜分離モジュ
ールが得られる。加熱硬化温度は、芳香族アミンの種類
により異なるので一律に決定できないが、通常、常温〜
150℃程度である。
【0036】本発明は、中空糸膜を備えた中空糸型膜分
離モジュールに限らず、ケース内に配された平膜やチュ
ーブを備えた膜分離モジュールにも適用できる。また、
膜分離モジュールは、ケースと膜とを備えている限り、
管型モジュール、スパイラル型モジュール、平板型モジ
ュール、プリーツ型モジュールなどであってもよい。こ
れらの膜分離モジュールにおいて、膜の端部とケースと
をエポキシ樹脂および芳香族アミンを含む封止剤で接着
封止すればよい。また、エポキシ樹脂および芳香族アミ
ンを含む封止剤は、膜の外表面を侵蝕するので、分離膜
同士の接合にも利用できる。
【0037】本発明の膜分離モジュールは、例えば、液
体の膜分離、液体から気体成分の膜分離などに利用でき
る。
【0038】
【発明の効果】本発明の膜分離モジュールは、エポキシ
樹脂と芳香族アミンとを含む封止剤により封止部が形成
されているので、表面処理することなく、低エネルギー
表面を有する膜であっても膜とケースとを確実かつ強固
に封止でき、耐久性が高い。
【0039】また、本発明の方法によれば、前記の如き
優れた特性を有する膜分離モジュールを簡便かつ容易に
製造できる。
【0040】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明する。
【0041】実施例1 アクリル樹脂製円筒状ケース(内径40mm、外径46
mm)に、ポリプロピレン製中空糸膜(内径240μ
m、外径300μm)600本からなる中空糸束を挿入
した。ケースと中空糸束の両端部に、エポキシ樹脂[油
化シェルエポキシ(株)製、エピコート815]80重
量部、4,4′−ジアミノジフェニルメタン5重量部、
およびm−キシリレンジアミン10重量部からなるエポ
キシ樹脂系封止剤を遠心注入し、40℃で3時間硬化さ
せた後、120℃でさらに5時間加熱し硬化させること
により、膜分離モジュールを作製した。
【0042】そして、中空糸膜の半径方向に封止部を切
断し、切断面を観察したところ、中空糸膜の外表面が1
μm以上侵蝕されていると共に、浸蝕部に封止剤が侵入
していた。また、モジュールを分解し、封止部から中空
糸膜を引抜こうとしたところ、中空糸膜が封止部との界
面で切断した。
【0043】実施例2 エポキシ樹脂[油化シェルエポキシ(株)製、エピコー
ト807]88重量部、p−フェニレンジアミン6重量
部、およびヘキサメチレンジアミン6重量部からなるエ
ポキシ樹脂系封止剤を用いる以外、実施例1と同様にし
て膜分離モジュールを作製したところ、中空糸膜の外表
面が1μm以上侵蝕されていると共に、封止剤が浸蝕部
に侵入していた。また、モジュールを分解し、封止部か
ら中空糸膜を引抜こうとしたところ、中空糸膜が封止部
との界面で切断した。
【0044】比較例 エポキシ樹脂[油化シェルエポキシ(株)製、エピコー
ト815]65重量部、アミド系硬化剤[ヘンケル社
製、バーサミド140]を用いる以外、実施例と同様に
して中空糸型膜分離モジュールを作製したところ、中空
糸膜は殆ど侵蝕されていなかった。また、実施例と同様
にして、中空糸膜に引張り力を作用させたところ、中空
糸膜を封止部から容易に引抜くことができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の中空糸型膜分離モジュールの一例を示
す概略断面図である。
【図2】本発明の中空糸型膜分離モジュールの要部を示
す概略拡大断面図である。
【符号の説明】
1…中空糸膜 2…中空糸束 3…ケース 8…封止部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年9月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】なお、封止剤の粘度は、封止部への注入性
を損わない範囲、例えば、50〜1000cps、好ま
しくは100〜400cps程度である。また、封止剤
は、必要に応じて有機溶媒、例えば、脂肪族炭化水素、
脂環族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水
素、エステル類、ケトン類、エーテル類やこれらの混合
溶媒を含んでいてもよい。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正内容】
【0041】実施例1ポリサルホン 樹脂製円筒状ケース(内径40mm、外径
46mm)に、ポリプロピレン製中空糸膜(内径240
μm、外径300μm)600本からなる中空糸束を挿
入した。ケースと中空糸束の両端部に、エポキシ樹脂
[油化シェルエポキシ(株)製、エピコート815]8
0重量部、4,4′−ジアミノジフェニルメタン5重量
部、およびm−キシリレンジアミン10重量部からなる
エポキシ樹脂系封止剤を遠心注入し、40℃で3時間硬
化させた後、120℃でさらに5時間加熱し硬化させる
ことにより、膜分離モジュールを作製した。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケース内を一次側と二次側とに区画する
    膜を備えた膜分離モジュールであって、前記ケースと膜
    の端部とを接着封止する封止部が、エポキシ樹脂と芳香
    族アミンとを含む封止剤で形成されている膜分離モジュ
    ール。
  2. 【請求項2】 複数の中空糸膜からなる中空糸束と、こ
    の中空糸束を収容するケースと、前記中空糸膜の両端面
    のうち少なくとも一方の端面が開口し、かつ前記端面開
    口側の中空糸束の端部とケースの端部とが接着封止され
    た封止部とを備えた膜分離モジュールであって、前記封
    止部が、エポキシ樹脂と芳香族アミンとを含む封止剤で
    形成されている中空糸型膜分離モジュール。
  3. 【請求項3】 膜又は中空糸膜が、オレフィン系ポリマ
    ー又はフッ素含有ポリマーで形成されている請求項1又
    は2記載の膜分離モジュール。
  4. 【請求項4】 封止部の膜又は中空糸膜外面が、封止剤
    により侵蝕されている請求項1又は2記載の膜分離モジ
    ュール。
  5. 【請求項5】 ケース内に膜を配し、前記ケースと膜の
    端部とを、エポキシ樹脂および芳香族アミンを含む封止
    剤で接着封止する膜分離モジュールの製造方法。
  6. 【請求項6】 複数の中空糸膜からなる中空糸束をケー
    ス内に収容し、前記中空糸膜の両端面のうち少なくとも
    一方の端面を開口させた状態で、端面開口側の中空糸束
    の端部とケースの端部とを封止剤により接着封止する膜
    分離モジュールの製造方法であって、前記封止剤とし
    て、エポキシ樹脂と芳香族アミンとを含む封止剤を用い
    る中空糸型膜分離モジュールの製造方法。
  7. 【請求項7】 膜又は中空糸膜が、オレフィン系ポリマ
    ー又はフッ素含有ポリマーで形成されている請求項5又
    は6記載の膜分離モジュールの製造方法。
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