JPH0556557U - 乗用型多目的作業機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 作業装置への動力伝達系の伝動用部材の部品
点数を減らして、簡単な構造にできる乗用型多目的作業
機を提供する。 【構成】 エンジン３、ミッションケース５、及び、操
縦座席６を、左右一対のクローラ走行装置１に支持され
た機体２の後部に配設するとともに、操縦座席６より前
方に位置する状態で操縦塔８を機体２に設け、かつ、作
業装置９を着脱自在に取り付けるヒッチ１０を、操縦塔
８より前方位置で、油圧アクチュエータ１１での駆動に
より上下揺動自在に機体２に枢着した乗用型多目的作業
機であって、油圧アクチュエータ１１を駆動するための
圧油供給用ポンプ１３を、エンジン３の出力軸１２に直
接連動連結してある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、エンジン、ミッションケース、及び、操縦座席を、左右一対のクロ ーラ走行装置に支持された機体の後部に配設するとともに、前記操縦座席より前 方に位置する状態で操縦塔を前記機体に設け、かつ、作業装置を着脱自在に取り 付けるヒッチを、前記操縦塔より前方位置で、油圧アクチュエータでの駆動によ り上下揺動自在に前記機体に枢着した乗用型多目的作業機に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の乗用型多目的作業機にあっては、エンジンからの動力が走行系 と作業装置駆動用のＰＴＯ系とに分岐され、作業装置を装着するためのヒッチを 揺動駆動するための油圧アクチュエータを操作する油圧ポンプもＰＴＯ系からの 動力で駆動していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、ヒッチに作業装置を接続する際には作業装置への動力伝達軸の 駆動を停止しておく必要性があるとともに、ヒッチの揺動はそのときでも行える ようにするため、従来は、ＰＴＯ系において油圧ポンプへの動力分岐箇所より下 手がわに動力伝達を断続するクラッチを設けており、また油圧ポンプへの動力分 岐箇所より上手がわにもＰＴＯ系の主クラッチを設けているため、少なくともＰ ＴＯ系だけで２個のクラッチを備えた構造となっていたので、構造複雑なものと なるとともに、コスト高を招くものであった。 本考案は、上記実情に鑑みてなされたものであって、作業装置への動力伝達系 の伝動用部材の部品点数を減らして、簡単な構造にできる乗用型多目的作業機の 提供を目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案にかかる乗用型多目的作業機は、上記目的を達成するために、冒記構造 のものにおいて、前記油圧アクチュエータを駆動するための圧油供給用ポンプを 、前記エンジンの出力軸に直接連動連結してあることを特徴構成とする。 かかる特徴構成による作用・効果は次の通りである。

【０００５】

【作用】

即ち、ヒッチを揺動駆動するための油圧アクチュエータを駆動する圧油供給用 ポンプは、エンジンの出力軸に直接連動連結してあるから、エンジン駆動時に常 時駆動されることになるとともに、エンジンからの動力伝達系より分岐された作 業装置駆動用の伝動系には１つのクラッチを設けるだけで済む。

【０００６】

【考案の効果】

従って、作業装置駆動用の伝動系には１つのクラッチを設けるだけで良いから 、２つのクラッチを設けていた従来よりも部品点数を減らすことができて、構造 の簡素化を図れるとともに、安価に構成できるに至った。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図２に、乗用型多目的作業機の一例が示されている。この乗用型多目的作業機 は、左右一対のクローラ走行装置１，１に支持されたフレーム構造から成る機体 ２の最後部にエンジン３を配設するとともに、エンジン３からの動力が主クラッ チ及び静油圧式無段変速装置４を介して入力されるミッションケース５をエンジ ン３の前方で機体２に連結して、このミッションケース５の前方において操縦座 席６を立設支持し、かつ、この操縦座席６の前方に、操向レバー７やクラッチレ バー等を備えた操縦塔８を立設しており、さらに、この操縦塔８より前方に、芝 刈り用モーア等の作業装置９を着脱自在にヒッチ１０を介して取り付けて構成し ている。ヒッチ１０は、図２に示すように、作業装置９をその対地高さが変更で きるように、油圧アクチュエータとしての油圧シリンダ１１で上下揺動操作可能 に機体２に枢着している。

【０００８】 図１に示すように、エンジン３の出力軸１２には、油圧シリンダ１１を駆動す るための油圧ポンプユニット１３に動力伝達する第１ベルト伝動機構１４を連動 連結しているとともに、作業装置９を駆動するために前記ヒッチ１０に支承され るとともに前記ミッションケース５内を挿通させて前方に延出した動力伝達軸１ ５に動力伝達するための第２ベルト伝動機構１６を連動連結し、かつ、前記静油 圧式無段変速装置４に動力伝達する第３ベルト伝動機構１７を連動連結している 。そして、前記動力伝達軸１５には、図１に示すように、作業装置９への動力伝 達を断続するためのクラッチ１８を介装しているとともに、前記ヒッチ１０の上 下揺動に応じて屈折できるように自在継手１９，１９も介装している。また、図 １に示すように、前記油圧ポンプユニット１３からの圧油供給で伸縮操作自在な 第２油圧シリンダ２０によって前記操縦座席６の高さを任意に変更可能に構成し ている。従って、操縦座席６を高くして見通しの良い作業を行えるようにできる とともに、傾斜地等で不安定になりやすいところでの作業では操縦座席６を低く して安定性を高めるようにもできる。

【０００９】 上記構成により、ヒッチ１０に装着された作業装置９の作動状態又は非作動状 態の如何にかかわらず、ヒッチ１０を上下揺動操作できるとともに、作業装置９ 駆動用の動力伝達系には、動力断続用のクラッチ１８を１つ設けるだけで良い。

【００１０】 尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対照を便利にするために符号を記 すが、該記入により本考案は添付図面の構成に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】乗用型多目的作業機の伝動機構を示す概略説明
図

【図２】乗用型多目的作業機を示す全体側面図

【符号の説明】

１ クローラ走行装置 ２ 機体 ３ エンジン ５ ミッションケース ６ 操縦座席 ８ 操縦塔 ９ 作業装置 １０ ヒッチ １１ 油圧アクチュエータ １２ 出力軸

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 エンジン（３）、ミッションケース
   （５）、及び、操縦座席（６）を、左右一対のクローラ
   走行装置（１）に支持された機体（２）の後部に配設す
   るとともに、前記操縦座席（６）より前方に位置する状
   態で操縦塔（８）を前記機体（２）に設け、かつ、作業
   装置（９）を着脱自在に取り付けるヒッチ（１０）を、
   前記操縦塔（８）より前方位置で、油圧アクチュエータ
   （１１）での駆動により上下揺動自在に前記機体（２）
   に枢着した乗用型多目的作業機であって、前記油圧アク
   チュエータ（１１）を駆動するための圧油供給用ポンプ
   （１３）を、前記エンジン（３）の出力軸（１２）に直
   接連動連結してある乗用型多目的作業機。