JPH055614Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、吊り下げ照明器具に関するものであ
り、特にそのセードの取り付けにかかるものであ
る。

〔従来の技術〕

従来、家庭の和室を中心としてよく使用されて
いる吊り下げ型照明器具において、ランプを装備
した照明器具本体にセードを取り付ける場合、下
面開放のセードではセードを照明器具本体にのせ
かけることが多いが、セード下面が照明器具本体
の挿通不能な程度に透光パネルで覆われていると
きには、単純にセードを照明器具本体にのせかけ
ることができないため、照明器具本体に反射板を
載置して該反射板の周縁にセードを係止するもの
がよく知られている。

〔考案が解決しようとする課題〕

ところが、このような吊り下げ型照明器具でラ
ンプ交換等のためにセードを取り外す必要がある
場合には、セードの重量を支えながらセードと照
明器具本体との係止を全て外してセードを照明器
具本体から外すか、照明器具全体を天井に取り付
けたシーリングローゼツドから取り外し床面や台
上においてからセードを外さなければならず、作
業性が悪いという問題があつた。

本考案は従来のかかる問題点に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところはランプ交換
時等にセードと照明器具本体との係脱を容易に行
なうことができる吊り下げ型照明器具を提供する
ことにある。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案による吊り下げ型照明器具は、ランプを
装備した照明器具本体を取付面から吊り下げ、該
反射板の略中央に穿設した本体嵌入孔に前記照明
器具本体を挿入して該照明器具本体に反射板を載
置し、該反射板をセードの上面開口に係脱自在に
係止し、反射板とセードとの一周縁を蝶番を介在
させて互いに係合し、照明器具の中心に関し前記
一周縁と反対側で照明器具本体に反射板の照明器
具本体上面からの浮き上がりを防止する反射板係
止爪を設けたものである。

〔作用〕

本考案によれば、ランプ交換時等セード全体を
取り外す必要がなく、セードが反射板の一周縁側
を蝶番にして回動した際も反射板が照明器具本体
から浮き上がることがないので反射板が照明器具
本体から外れる恐れがなく、セードの係脱を容易
に行なうことができるものである。

〔実施例〕

第１図ないし第４図は本考案の１実施例を示す
ものであり、以下図面に基づき説明する。

まず、この吊下げ型照明器具の構成を説明す
る。

第１図及び第２図に示すように、点灯用電気部
品を装備した照明器具本体１は、天井等取付面に
取着されたシーリングローゼツトボデイ２にシー
リングローゼツトキヤツプ３を係合して該シーリ
ングローゼツトキヤツプ３から垂下された丸打コ
ード４で吊り下げられている。

照明器具本体１は、鍔付伏せ皿状の本体ケース
５の下面に点灯用電気部品を取り付け、該点灯用
電気部品を本体ケース５に取り付けた本体カバー
６で覆つたものであり、本体ケース５上面には略
碗状のコードカバー７が取着され、該コードカバ
ー７の上面中央からコード調節具８で長さ調節さ
れた丸打コード４が照明器具本体１内に導入され
ている。本体カバー６の中央近傍は照明器具本体
１内方へ窪んで図外常夜灯が本体カバー６外に露
呈し、本体カバー６に連続した面を形成する常夜
灯カバー９が前記常夜灯を覆つて取り付けられて
いる。照明器具本体１の下面中央には、前記本体
カバー６及び常夜灯カバー９に穿設された貫通孔
を挿通して点灯ランプを切り換えるスイツチ操作
を行なうためのスイツチ引き紐１０が垂下されて
いる。

照明器具本体１の一側縁下面には直径の異なる
丸形蛍光灯２灯用のランプホルダー１１が取り付
けられると共に、照明器具本体１の中心に関して
前記ランプホルダー１１と対称な位置には前記２
灯の丸形蛍光灯を支持するランプ支持ばね１２が
取り付けられており、ランプとしての直径の異な
る２種の丸形蛍光灯１３，１３が口金をランプホ
ルダー１１の支持アーム１１ａ及び抱持ばね１１
ｂで支持されつつ電気接続されて点灯可能になつ
ている。

反射板１４は平面形状が正方形をなし下面が白
色の反射面となつた木製の板であり、その中央に
は照明器具本体１の本体ケース５が挿通してその
鍔部１ａに引つ掛かる程度の直径の本体嵌入孔１
４ａが穿設され、該本体嵌入孔１４ａの周りには
等ピツチで円弧孔状の放熱孔１４ｂが４個穿設さ
れている。

セード１５は、木製の枠体１６と該枠体の内に
取り付けられた乳白色アクリル樹脂製で上面開口
角箱状のグローブ１７から構成されており、枠体
１６の上面は前記反射板１４が嵌まる大きさにな
つている。セード１５の枠体１６を構成する各上
片のうち３つの上片中央近傍には、略矩形のセー
ド止め具１８が取付ねじ１９で回動自在に取り付
けられている。このセード止め具１８は、反射板
１４をセード１５の上面に嵌めたり外したりする
際には枠体１６の内縁より外方に全体が位置する
ようになつており、その一方、セード１５を反射
板１４に係合した状態では、その一長辺側を枠体
１６内縁よりセード１５の内方に突出させるよう
に回動され、枠体１６にねじこまれた止めねじ２
０が切欠１８ａに嵌入して回り止めされて反射板
１４の上方に位置するようになつている。

セード止め具１８の取り付けられていない枠体
１６の上片には、略矢印形の引つ掛け金具２１が
その先端をセード１５内方に向けて取り付けられ
ている。引つ掛け金具２１は、幅細の腕部２１ａ
と幅広の係止部２１ｂとよりなり、腕部２１ａは
その略中央で斜め下方に曲折されその先端に係止
部２１ｂが設けられている。一方、反射板１４の
一側縁近傍には略台形状の挿入孔２２ａと該挿入
孔２２ａより幅細の係止孔２２ｂとが連設された
引つ掛け孔２２が穿設されており、第３図に示す
ように挿入孔２２ａから挿入された引つ掛け金具
２１の係止部２１ｂが係止孔２２ｂ下方に位置し
て上方抜け止めされ、蝶番２５として作動するよ
うになつている。

照明器具本体１のランプホルダー１１上方の鍔
部１ａ上面には、段状に曲折された反射板係止爪
２３がその上側の先端を外方に向けて取り付けら
れており、該反射板係止爪２３の先端は反射板１
４の板厚よりやや間隔をとつて照明器具本体１の
鍔部１ａ上方に位置している。反射板１４には、
反射板１４の中心に関して引つ掛け孔２２の反対
側に、反射板１４が照明器具本体１に載置された
際に前記反射板係止爪２３との干渉を避けるよう
に反射板係止爪挿通孔２４が本体嵌入孔１４ａに
連設されている。反射板１４が照明器具本体１の
鍔部１ａに載置された状態では、反射板係止爪２
３の先端は反射板係止爪挿通孔２４より突出して
反射板１４上に位置している。

では次に、この吊り下げ形照明器具のセードの
係脱動作について説明する。

この照明器具のセードを取り付ける際には、ま
ず照明器具本体１のランプホルダー１１に丸形蛍
光灯１３を装着しランプ支持ばね１２とで支持
し、その後、シーリングローゼツトキヤツプ３が
先端に配設されたコード４を反射板１４の下面側
から本体嵌入孔１４ａに挿通し、反射板１４を照
明器具本体１の鍔部１ａ上に載置する。この時、
照明器具本体１の鍔部１ａ上面に取り付けられた
反射板係止爪２３と反射板１４との干渉は、反射
板１４の本体嵌入孔１４ａに連設された反射板係
止爪挿通孔２４により避けることができ、また反
射板係止爪２３と反射板係止爪挿通孔２４との幅
の差の範囲でセード１５を照明器具本体１に対し
て回転させることによりセード１５の方向調整を
行うことができる。

次いで、セード１５に取り付けた引つ掛け金具
２１の先端を反射板１４の上面側から引つ掛け孔
２２の挿入孔２２ａに入れ、反射板１４をセード
１５の上面開口に位置させセード止め金具１８を
回動して止めねじ２０に係止し、反射板１４とセ
ード１５とを互いに係合する。なお上記操作は、
照明器具本体１を天井等の取付面から吊り下げた
状態で行なつても、床面や台上に置いた状態で行
なつてもよい。

ランプ交換等のために照明器具本体をセードか
ら露呈させるには次のようにして行なう。

この吊り下げ形照明器具が天井から吊り下げら
れた状態で、セード１５の３つの引つ掛け金具１
８を全て止めねじ２０から外しセード１５上面開
口に突出しないように回転させる。すると、セー
ド１５に取り付けられた引つ掛け金具２１と反射
板１４の引つ掛け孔２２とが互いに係合した状態
で蝶番２５として動作し、セード１５と反射板１
４とは第４図に示すように引つ掛け金具２１の反
対側で大きく開き、丸形蛍光灯１３の交換等の作
業が容易に行なうことができるようになる。この
時、セード１５の重量は反射板１４に対し引つ掛
け孔２２側に偏つてかかるが、反射板１４はその
中心に関し引つ掛け孔２２の反対側で照明器具本
体１の鍔部１ａに設けた反射板係止爪２３により
照明器具本体１からの浮き上がりを防止されてい
るため、照明器具全体として傾いても、反射板１
４が照明器具本体１から外れることはない。

なお、ランプは白熱電球等であつてもよく、ま
た蝶番の構造としては上記構成以外のものであつ
てもよい。

〔考案の効果〕

本考案は以上のように構成されているので、ラ
ンプ交換時等セード全体を取り外す必要がなく、
セードが反射板の一周縁側を蝶番にして回動した
際も反射板が照明器具本体から浮き上がることが
ないので反射板が照明器具本体から外れる恐れが
なく、セードの係脱を容易に行なうことができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第４図は本考案の実施例を示すも
のであり、第１図は半断面の正面図、第２図は分
解斜視図、第３図は蝶番の要部平面図、第４図は
動作状態を示す要部正面図である。 １……照明器具本体、１ａ……鍔部、１３……
丸形蛍光灯、１４……反射板、１５……セード、
１８……セード止め具、２１……引つ掛け金具、
２２……引つ掛け孔、２３……反射板係止爪、２
５……蝶番。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ランプを装備した照明器具本体を取付面から吊
   り下げ、反射板の略中央に穿設した本体嵌入孔に
   前記照明器具本体を挿入して該照明器具本体に反
   射板を載置し、該反射板をセードの上面開口に係
   脱自在に係止した吊り下げ型照明器具において、
   反射板とセードとの一周縁を蝶番を介在させて互
   いに係合し、照明器具の中心に関し前記一周縁と
   反対側で照明器具本体に反射板の照明器具本体上
   面からの浮き上がりを防止する反射板係止爪を設
   けたことを特徴とする吊り下げ型照明器具。