JPH0555966B2 - - Google Patents

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JPH0555966B2
JPH0555966B2 JP60156571A JP15657185A JPH0555966B2 JP H0555966 B2 JPH0555966 B2 JP H0555966B2 JP 60156571 A JP60156571 A JP 60156571A JP 15657185 A JP15657185 A JP 15657185A JP H0555966 B2 JPH0555966 B2 JP H0555966B2
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JP
Japan
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vacuum chamber
weakly ionized
ionized gas
gas
ion source
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JP60156571A
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Koichi Ono
Tatsuo Oomori
Shigeto Fujita
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、イオン源に関し、特に、半導体素
子製造プロセスの分野におけるイオン注入、イオ
ンビーム露光、イオンビーム堆積、イオンビーム
エツチングまたはイオンビーム描画などの微細加
工に用いられる高輝度イオンビームの気体イオン
源に関する。
[従来の技術] 従来この種の装置としては、たとえば伊藤糾次
他著:イオンインプランテーシヨン(昭晃堂、昭
和51年)に掲載された第4図に示すものがある。
まず、第4図に示す従来のイオン源の構成につ
いて説明する。第4図において、従来のイオン源
は放電室1と真空室25とを備える。放電室1に
は陰極4と中間電極5と陽極6とが設けられ、中
間電極5と陽極6には、それぞれ中間電極孔7と
陽極孔24とが設けられる。また、放電室1には
陰極4と中間電極5との間にキヤリア気体を導入
するためのキヤリア気体導入口9と、中間電極5
と陽極6との間に試料気体を導入するための試料
気体導入口10とが設けられる。
真空室25は陽極6によつて放電室1から隔て
られ、かつ陽極孔24により放電室1に通じてい
る。真空室25には、排気のための真空引口28
と、陽極6に近接してイオンを引出すための引出
電極26とが設けられる。この引出電極26には
イオンを引出すための引出電極孔27が設けられ
る。
次に、従来のイオン源の動作について説明す
る。
まず、真空引口28から真空室25の排気を行
なつて、放電室1と真空室25とを所定の真空度
にする。続いて、真空引口28からの排気を行な
いつつ、放電室1にキヤリア気体導入口9からキ
ヤリア気体を導入し、陰極4と中間電極5との間
に直流電圧を印加する。すると、キヤリア気体は
陰極4と中間電極5との間に生じるグロー放電あ
るいはアーク放電により電離して、プラズマが生
じる。生成したプラズマは中間電極孔7を通過し
て、中間電極5と陽極6との間に流入する。ここ
で、試料気体を試料気体導入口10から放電室1
内に導入すると、試料気体はキヤリア気体プラズ
マとの相互作用により電離する。電離した試料気
体を含むキヤリア気体プラズマは陽極孔24を通
過し、陽極6と引出電極26との間に流入する。
陽極6と引出電極26との間には直流電圧が印加
され、電場が生じているので、この電場により第
4図の矢印Eで示す方向に引出電極孔27からイ
オン流が引出される。このとき、イオン流ととも
に電離していない中性気体も分子ビーム状となつ
て真空室25内に流入する。
[発明が解決しようとする問題点] 従来の気体イオン源では、上述したようにイオ
ンの引出電極は放電室の陽極に近接して設けられ
ていた。このため、引出電極は放電室で生成した
高温のプラズマからイオンを引出すので、得られ
るイオン流の温度は高く、イオンの無作為運動は
大きかつた。この無作為運動はイオン流を加速し
て得られるイオンビームにおいても残存するの
で、電磁場を用いてビームを集束させ得る径には
限界があり、従来の気体イオン源を集束イオンビ
ームなどの超高輝度イオンビームに適用すること
は不可能であつた。
ところで、気体原子または気体分子に関する超
高輝度イオンビームのイオン源としては、これま
で、気体窒素あるいは液体ヘリウムで冷却した金
属表面に凝固させた気体原子・分子層からのイオ
ンの電界放出を用いており、引出されたイオン流
の温度は低く、イオンの無作為運動は小さいもの
の、気体イオン源と比較してイオン流量が著しく
少なくかつ装置も複雑であるという問題点があつ
た。
それゆえに、この発明は上述のような問題点を
解消するためになされたもので、集束イオンビー
ムなどの超高輝度イオンビームに適用できる気体
イオン源を得ることを目的とする。
[問題点を解決するための手段] この発明にかかるイオン源は、弱電離気体発生
手段により弱電離気体を発生し、これを隔板に設
けられている1つのノズルを介して、第1の真空
室内に導入し、第1の真空室内で超音速自由膨張
させて、弱電離気体超音速自由膨張流を形成し、
この弱電離気体超音速自由膨張流における気体温
度の低下した領域に、それぞれが1つの孔を有す
る複数個の引出電極を設け、電場発生手段によつ
て引出電極間に電場を生じさせて、温度の低下し
たイオン流を第2の真空室内に引出すようにした
ものである。
[作用] この発明における複数の引出電極は、第1の真
空室内で超音速自由膨張した弱電離気体の超音速
自由膨張流における気体温度の低下した領域から
イオン流を引出して、第2の真空室内に導入す
る。第2の真空室内で気体はさらに膨張し温度が
低下するので、温度が極めて低いイオン流、すな
わち無作為運動が極めて小さいイオンが得られ
る。したがつて、この気体イオン源は集束イオン
ビームなどの超高輝度イオンビームに適用するこ
とができる。
[実施例] 以下、この発明の一実施例を図について説明す
る。
第1図はこの発明の一実施例のイオン源の概略
を示す図である。まず、この一実施例のイオン源
の概略の構成について説明する。第1図におい
て、イオン源は放電室1と真空室2と真空室3と
を備える。放電室1は弱電離気体を発生させるも
のであり、真空室2は放電室1で発生した弱電離
気体を超音速自由膨張させるためのものであり、
真空室3は真空室2内で生じた超音速自由膨張流
をさらに膨張させるためのものである。したがつ
て、真空室2は放電室1よりも高真空に保たれ、
真空室2は真空室2よりも高真空に保たれる。た
とえば、動作時の放電室1は50Torr程度に、真
空室2は10-∂Torr程度に、真空室3は10-6Torr
程度に保たれる。
放電室1には陰極4と中間電極5と陽極6とが
設けられる。中間電極5には中間電極孔7が設け
られ、陽極6には真空室2に突出したノズル8が
設けられる。また、放電室1にはキヤリア気体を
導入するためのキヤリア気体導入口10と試料気
体を導入するための試料気体導入口11とが設け
られる。
真空室2は陽極6を介して放電室1に接し、か
つノズル孔9により放電室1に通じる。ノズル8
の断面の形状は円形でもよく、また正方形あるい
は長方形でもよい。真空室2には、上述のノズル
8のほか排気のための真空引口12が設けられ
る。真空室2と真空室3との間には、これら2つ
の真空室を隔て、かつ真空室2内に形成される弱
電離気体超音速自由膨張流からイオン流を引出す
ための一方の引出電極14aが設けられる。
真空室3には、排気のための真空引口13と他
方の引出電極14bとが設けられる。これらの引
出電極14aおよび14bには、イオンが通過す
るためのそれぞれ1つの引出電極孔15aおよび
15bが設けられる。引出電極14aおよび14
bには図示しない直流電圧発生源から直流電圧が
印加されて、引出電極14a,14b間には電場
が生じる。このような引出電極は第1図に示すよ
うに2つの電極14a,14bから構成されるも
のに限定されるものではなく、多数の電極で引出
電極を構成し、それらの電極間に電圧を印加して
電場を生じさせてもよい。
上述において説明したこの発明の一実施例の構
成は、従来の気体イオン源の欠点を解消したもの
である。すなわち、従来のイオン源では第4図に
示したように、引出電極は隔板である陽極に近接
して設けられているので、引出電極と陽極との間
に弱電離気体が充満し、弱電離気体は超音速自由
膨張流を形成するには至らない。そこで、この発
明では、放電室で得られた弱電離気体を第1の真
空室内で超音速自由膨張させるために引出電極を
陽極から十分離して設けるとともに、気体温度の
低下した弱電離気体超音速自由膨張流からイオン
流を引出すために、引出電極を複数の電極で構成
しこれらの間に電界を与え、引出したイオン流の
温度をさらに低下させるためにさらに第2の真空
室内で気体を膨張させる。
次に、第1図に示すイオン源の具体的動作につ
いて詳細に説明する。
放電室1と真空室2および真空室3を所定の真
空度にした後、真空排気を行ないつつ、放電室1
にキヤリア気体導入口10からキヤリア気体を導
入する。導入されるキヤリア気体はたとえばアル
ゴンガスである。ここで、陰極4と中間電極5と
の間に直流電圧を印加すると、これらの電極間に
はグロー放電またはアーク放電が生じ、キヤリア
気体は電離してプラズマが生成する。このプラズ
マは中間電極孔7を通過して、中間電極5と陽極
6との間に流入する。流入したプラズマは試料気
体導入口11から導入される試料気体を電離す
る。導入される試料気体はたとえばナトリウム蒸
気である。
キヤリア気体と試料気体のプラズマはノズル孔
9を通過して、真空室2内に流入し超音速自由膨
張する。第1図において、超音速自由膨張したプ
ラズマの流れを矢印Aで示す。この超音速自由膨
張流の領域を静寂領域(Zone of Silence)と称
するが、この静寂領域16は樽形衝撃波
(Barrel Shock)17とマツハ円盤(Mach
Disk)19とによつて囲まれた領域である。
静寂領域16の外側には、樽形衝撃波17に近
接してジエツト境界(Jet Boundary)18が形
成され、マツハ円盤19の下流には反射衝撃波
(Reflected Shock)20が形成される。第1図
に示すマツハ円盤19と反射衝撃波20とは引出
電極14aおよび14bの存在の影響が無視でき
る場合における理想的な形状を示したものであ
り、実際には引出電極によつて乱れる。
上述の静寂領域16の形状および大きさはノズ
ル8の長さと断面の形状および大きさに影響され
る。この発明で、隔板である陽極6にノズル8を
設けているのは、単に孔を設ける場合に比べ、得
られる静寂領域16が細長く、膨張の度合が小さ
いものの大きな気体密度が得られるためである。
静寂領域16では、プラズマは断熱膨張を行な
い、下流に移行するに従つてプラズマの密度、温
度および粒子間の衝突頻度は減少し電離度は凍結
するが、プラズマの流速は増加する。断熱膨張に
よるプラズマの密度は放電室1内のプラズマ密度
の1/1000程度に減少し、プラズマの温度は放電室
1内のプラズマ温度の1/100程度になる。したが
つて、放電室1内のプラズマが典型的なグロー放
電あるいはアーク放電により生成された場合、断
熱膨張によるプラズマの温度は電子に関しては絶
対温度2000〜1000度に留まるものの、中性原子・
分子やイオンなどの重粒子に関しては20〜数度に
まで低下する。
上述のマツハ円盤19は衝撃波であるので、マ
ツハ円盤19の下流では気体温度は上昇する。従
つて、静寂領域16内の気体温度はマツハ円盤1
9の手前で最低になるので、イオン流の引出はこ
の領域で行なわれることが好ましく、一方の引出
電極14aはたとえばマツハ円盤19の10〜20mm
手前に設置される。
ところで、静寂領域16の形状および大きさは
上述したノズル8の長さと断面の形状および大き
さの他、放電室1内の気体圧力および真空室2内
の圧力によつて規定される。さらに静寂領域16
内の流れの性質は上述したように、下流にいくに
従い気体は膨張し、領域の断面積は大きく流速は
速くなり、気体密度と温度は低下する。したがつ
て、超音速自由膨張流の静寂領域16からのイオ
ン流の引出を真空室内の圧力等の色々な条件の変
化に対応して最適に保つためには、引出電極を超
音速自由膨張流に対して移動自在に設けることが
好ましい。このような移動自在な機構の概略を第
2図に示す。第2図において、たとえばパツキン
グ22を備えた真空室3の外壁31は真空室2の
内壁21嵌め込まれる。真空室3に設けられた引
出電極14aおよび14bは内壁21に対して外
壁31を第2図に示す矢印CおよびD方向に摺動
することにより自在に移動できるので、条件に従
つて、最適の位置でイオン流を引出すことができ
る。
第1図および第2図に示す引出電極14a,1
4bには直流電圧が印加され、引出電極14aお
よび14b間に電場が生じる。イオンは電場のベ
クトル方向に移動し、電子は電場ベクトルの逆方
向に移動する。これによりイオン流が引出電極孔
15aおよび15bを経て、真空室3内に引出さ
れる。引出電極14aおよび14b間の電場によ
り引出されたイオン流を第1図において矢印Bで
示す。引出されたイオン流を含む気体は真空室3
内でさらに膨張し、温度はさらに低下する。
ところで、静寂領域16内の超音速自由膨張流
は引出電極14aに衝突すると、一般に衝撃波を
形成し、その下流で気体の温度が上昇する。した
がつて、気体温度の上昇を防止するために、引出
電極はなるべく衝撃波を形成しない形状にするこ
とが好ましい。第3図はこのような引出電極の一
例を示す拡大図である。第3図において、引出電
極14aは第3図において矢印Aで示す超音速自
由膨張流に向つて突出した先端部14cを有す
る。超音速自由膨張流と先端部14cとが衝突し
て発生する衝撃波23は弱いので、気体温度の上
昇は抑制される。
なお、上述の実施例では放電室1内のプラズマ
がグロー放電あるいはアーク放電により生成され
る場合について説明したが、放電室1内のプラズ
マはRF放電、電子衝撃電離、レーザ誘起電離な
どの無電極放電により生成される場合でもよく、
そのような場合にも上述の実施例と同様の効果を
奏する。
また、上述の実施例では真空室2と真空室3と
が引出電極14aにより隔てられているが、真空
室2と真空室3との間に孔またはノズルが形成さ
れた隔板を設け、この隔板により2つの真空室を
隔て、かつ引出電極を真空室3内に設けてもよ
い。この場合には、真空室2における弱電離気体
超音速自由膨張流は真空室3内でさらに十分膨張
するのでより一層低温の気体流が得られ、特に、
引出電極14a,14bを2つの真空室を隔てる
隔板から下流側に十分離して設置した場合には、
真空室2と真空室3とを引出電極14aで隔てる
場合に比較してより低温の気体流からより低温の
イオン流を引出すことができる。
[発明の効果] 以上のように、この発明によれば、それぞれが
1つの孔を有する複数個の引出電極を、弱電離気
体発生手段と第1の真空室との間の隔板に形成さ
れた1つのノズルを経て第1の真空室内に形成さ
れるプラズマの超音速自由膨張流領域に設置し、
超音速自由膨張により中性原子・分子やイオンな
どの重粒子の温度が絶対温度20〜数度にまで低下
したプラズマ流から、それぞれに1つの孔が形成
された複数個の引出電極により第2の真空室にイ
オンを引出すように構成したので、温度が低いす
なわちイオンの無作為運動の小さく、かつ密度の
大きいイオン流を引出すことができる。したがつ
て、この発明の気体イオン源は集束イオンビーム
などの超高輝度イオンビームに適用できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例のイオン源の概略
の構成を示す図である。第2図は第1図に示す引
出電極の移動機構を示す図である。第3図はこの
発明の一実施例のイオン源において、発生する衝
撃波の強度を弱めるように構成した引出電極の一
例を示す拡大図である。第4図は従来のイオン源
を示す図である。 図において、1は放電室、2は第1の真空室、
3は第2の真空室、4は陰極、5は中間電極、6
は陽極、8はノズル、14aおよび14bは引出
電極、15aおよび15bは引出電極孔、16は
超音速自由膨張流の静寂領域を示す。なお、図
中、同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 気体原子または気体分子を一部電離して弱電
    離気体を発生する弱電離気体発生手段と、 前記弱電離気体発生手段により発生された弱電
    離気体を超音速自由膨張させるための第1の真空
    室と、 前記弱電離気体発生手段と前記第1の真空室と
    を隔て、かつ前記弱電離気体発生手段により発生
    された弱電離気体を前記第1の真空室に導入する
    ための1つのノズルが形成された隔板と、 前記第1の真空室で超音速自由膨張した弱電離
    気体をさらに膨張させるための第2の真空室と、 前記第1の真空室で超音速自由膨張することに
    よつて得られる気体温度の低下した弱電離気体超
    音速自由膨張流の存在領域に設けられ、それぞれ
    に1つの孔が形成された複数個の引出電極と、 前記複数個の引出電極間に電場を発生させる電
    場発生手段とを備え、 前記複数個の引出電極に設けられている前記孔
    を経て、気体温度の低下した弱電離気体超音速自
    由膨張流からの前記第2の真空室にイオンを引出
    すことを特徴とするイオン源。 2 前記引出電極は、超音速自由膨張流に対して
    移動自在に設けられることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載のイオン源。 3 前記弱電離気体発生手段は、グロー放電、ア
    ーク放電、RF放電、電子衝撃電離またはレーザ
    誘起電離を用いることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項または第2項記載のイオン源。 4 前記隔板に設けられるノズルの断面が円形で
    あることを特徴とする特許請求の範囲第1項ない
    し第3項のいずれかに記載のイオン源。 5 前記隔板に設けられるノズルの断面が正方形
    または長方形であることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項ないし第3項のいずれかに記載のイオ
    ン源。
JP60156571A 1985-07-15 1985-07-15 イオン源 Granted JPS6217936A (ja)

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