JPH0555123B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、家庭用の食器洗浄機に関するもので
ある。

従来の技術 従来、この種の食器洗浄機は、第２図に示すよ
うに構成されている。第２図において、予め洗剤
が投入された洗浄槽１内に一定量の水が供給され
ると洗浄ポンプが始動され、洗浄水がフイルター
３を通し洗浄ポンプ２に吸入され、加圧されてノ
ズル４から噴射される。そして、ノズル４から噴
射された洗浄水は、食器カゴ５上に載せられた食
器６を洗浄した後に洗浄槽１の底部に溜まり、再
び洗浄ポンプ２に吸入され洗浄槽１内を循環す
る。この時、ヒータ７により洗浄水を加熱昇温し
ている。また、食器６に付着していた残菜は洗い
落とされて、洗浄水とともに洗浄ポンプ２に吸入
される済にフイルター３に捕獲される。洗浄終了
後、排水ポンプ（図示せず）により洗浄水が機外
へ排出される。その後、再び一定量の水が洗浄槽
１内に供給されて洗浄時と同様にすすぎ洗いが行
われ、すすぎ洗い終了後再び排水が行われる。こ
のすすぎ工程を数回繰り返して、次にヒータ７を
断続通電した状態で第３図に示す乾燥用の送風フ
アン８により機外の空気を吸気口９から洗浄槽１
内に入れ、洗浄槽１内の湿つた空気を排気口１０
より機外へ排出して、洗浄槽１内と食器６を乾燥
させて全工程が終了する。

発明が解決しようとする課題 しかし、このような従来の構成では、臭気の強
い食品で汚染された食器６を洗つた場合に、食器
洗浄機の全工程終了後に蓋１１を開けた時に、洗
浄槽１内に残存する悪臭によつて不快になること
があつた。また、乾燥終了後洗浄槽１内に乾燥し
た食器６を放置したままにしておくと、食器６に
再結露してしまうという問題があつた。

つまり、魚やカレーなどで汚染された食器６を
洗浄した時に、洗浄中に食器洗浄機のプラスチツ
ク部品に吸着された臭気や、フイルター３に捕集
された残菜の臭気が時間が経過すると共に、密閉
された食器洗浄槽１内に気化し濃縮されるため、
蓋１１を開けた時に不快な臭を感じるものであつ
た。また、全工程終了直後、即ち乾燥終了後、食
器洗浄機の洗浄槽１内は温度が高くなつている上
に、洗浄槽１底部や壁、部品に水滴が残つてい
る。このために、全工程終了後は送風フアン８の
運転が停止してしまうため、洗浄槽１内は外との
空気の流通がほとんどなく相対湿度が100％RH
に近い状態となる。この様な条件下で時間が経過
すると食器６と洗浄槽１内の空気は、徐々に冷た
くなるが、機外の周囲の温度変化に影響されるた
めに、食器６と洗浄槽１内の湿つた空気に温度差
が生じて、食器６の表面に再結露するものであつ
た。

そこで、本発明は食器洗浄機の全工程終了後、
蓋を開けた時に不快な臭気がしないようにすると
ともに、食器表面に再結露することを防止するの
を目的としている。

課題を解決するための手段 そして上記の目的を達成するために本発明は、
洗浄槽と連通した吸気口および排気口と、前記洗
浄槽内に吸気口を介して外気を送り込む送風フア
ンと、前記洗浄槽内に供給された洗浄水またはす
すぎ水をフイルターを介した後にノズルから噴射
して、前記洗浄槽内の食器の洗浄、すすぎを行う
洗浄ポンプと、洗浄水、すすぎ水を機外に排水す
る排水ポンプと、洗浄槽内を加熱するヒータを備
え、乾燥工程時には前記送風フアンとヒータとを
同時に動作させ、乾燥工程が終了してから食器洗
浄器の蓋が開けられるまでの換気工程時には前記
送風フアンを断続または連続して運転するもので
ある。

作 用 上記構成によれば、乾燥工程が終了してから食
器洗浄器の蓋が開けられるまでの換気工程時には
前記送風フアンを断続または連続して運転するの
で、換気工程時には、洗浄槽外の空気を洗浄内へ
吸入し、臭気と相対湿度の高い洗浄槽内の空気を
機外へ排出する。この結果、洗浄槽内空気での臭
気成分濃縮を生じさせないばかりでなく、洗浄槽
内に吸着されている臭気成分を気化させ機外へ排
出することになり、あわせて、食器洗浄機の洗浄
槽内湿度を下げることとなる。よつて、蓋を開け
た時に不快な臭気を生じることなく、また食器に
再結露を生じさせない。

実施例 以下、本発明の実施例を、第１図にもとづいて
説明する。第１図ａの実施例１の工程Ａは従来の
洗浄〜乾燥の工程であり、本発明は工程Ａの後に
断続送風の工程、すなわち換気工程を設けてい
る。

次に、この実施例１の作用を説明する。第１図
のフイルター３に捕獲された残菜からの臭気やポ
リプロピレン樹脂製のノズル４などに吸着された
臭気成分が、乾燥終了後洗浄槽１内に気化してく
ると、第２図に示す乾燥用の送風フアン８により
機外の空気を吸気口９から洗浄槽１内に入れ、臭
気と湿つた洗浄槽１内の空気を排気口１０より機
外へ排出して、洗浄槽１内の臭気と湿度が下がる
と、送風フアン８を停止させ、再び洗浄槽１内に
臭気成分が気化して濃縮されて、かつ湿度が上が
つてくると送風フアン８により、臭気と湿度を機
外へ排出する。これを食器洗浄機の蓋１１を開け
るまで断続して繰り返えす。この結果、洗浄槽１
内の臭気を低くすることとなり、食器洗浄機の蓋
１１を開けても、不快な悪臭を感じることを防止
することができる。また、いつも洗浄槽１内の湿
度を低く押えているので食器６への再結露による
食器６のくもりを防止することができるものであ
る。

次に実施例２を第１図ｂにより説明すると、本
実施例では、従来の全工程Ａ、すなわち乾燥工程
終了後に換気工程である連続送風の工程を設けて
いる。

次に、この実施例２の作用を説明する。前記実
施例１と同様に、洗浄槽１内へ送風フアン８によ
り機外の空気を吸気口９から入れ、洗浄槽１内の
臭気と湿気を排気口１０より機外へ連続して排出
する。これを食器洗浄機の蓋１１を開けるまで続
ける。

この結果、臭気成分の洗浄槽１内での濃縮作用
は生じないので蓋１１を開けても不快な悪臭を感
じることはない。また洗浄槽１内の湿気を連続的
に排出して、機外の空気を入れているので、機外
の相対湿度とほぼ同等に低くなるため、食器６へ
の再結露によるくもりは生じない。尚、連続的に
送風フアン８を動かしているので、実施例１より
も、洗浄槽１内の臭気が残らなくかつ、送風フア
ンの回転数を下げる（送風量を減らす）こともで
き、この結果、送風フアンの運転音を下げること
ができる。

発明の効果 以上のように本発明は、乾燥工程が終了してか
ら食器洗浄機の蓋が開けられるまでの換気工程時
には前記送風フアンを断続または連続して運転す
るので、換気工程時には、洗浄槽外の空気を洗浄
内へ吸入し、臭気と相対湿度の高い洗浄槽内の空
気を機外へ排出することができる。よつて、臭気
の強い食品により汚れた食器を洗浄して、臭気成
分が食器洗浄機の部品に吸着され残つても、ま
た、フイルターに残菜が残つたまま放置されて
も、洗浄槽内での臭気成分の気化による濃縮を生
じさせないので、食器洗浄機の蓋を開けた時に、
不快な悪臭を感じさせないようにすることができ
る。また、洗浄槽内へ断続的にまたは連続的に洗
浄槽外の空気を入れているために、洗浄槽内の湿
度を下げていることから、食器への再結露による
食器のくもりを生じさせないものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す工程図、第２図
は食器洗浄機の洗浄機構を示す要部の縦断面図、
第３図は食器洗浄機の送風経路を示す要部の縦断
面図である。 １……洗浄槽、３……フイルター、７……ヒー
タ、８……送風フアン、９……吸気口、１０……
排気口、１１……蓋。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 洗浄槽と連通した吸気口および排気口と、前
   記洗浄槽内に吸気口を介して外気を送り込む送風
   フアンと、前記洗浄槽内に供給された洗浄水また
   はすすぎ水をフイルターを介した後にノズルから
   噴射して、前記洗浄槽内の食器の洗浄、すすぎを
   行う洗浄ポンプと、洗浄水、すすぎ水を機外に排
   水する排水ポンプと、洗浄槽内を加熱するヒータ
   を備え、乾燥工程時には前記送風フアンとヒータ
   とを同時に動作させ、乾燥工程が終了してから食
   器洗浄器の蓋が開けられるまでの換気工程時には
   前記送風フアンを断続または連続して運転する食
   器洗浄機。