JPH0554853A - ウイーンフイルタ - Google Patents
ウイーンフイルタInfo
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- JPH0554853A JPH0554853A JP3233841A JP23384191A JPH0554853A JP H0554853 A JPH0554853 A JP H0554853A JP 3233841 A JP3233841 A JP 3233841A JP 23384191 A JP23384191 A JP 23384191A JP H0554853 A JPH0554853 A JP H0554853A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electrodes
- axis
- pair
- pole pieces
- magnetic pole
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ウィーンフィルタの縁端部における電場及び
磁場の減衰特性が一致しており、且つ電場及び磁場が一
様で構造の簡単なウィーンフィルタを提供する。 【構成】 対向面が円筒状をしている一対の電極1,2
がy軸に対称に配置されている。電極1,2の一端はx
軸に対して60°を成すように形成されており、そのた
め、一様な電場が形成されている。一対の磁極片5,6
がx軸に対称に配置されており、磁極片5,6の対向面
の一部は円筒状になっている。この円筒面の径は電極
1,2における円筒面の径と同一になっている。磁極片
5,6の端部は電極の側面に沿って伸ばされているた
め、磁場も一様になっており、高性能で構造の簡単なウ
ィーンフィルタが提供される。
磁場の減衰特性が一致しており、且つ電場及び磁場が一
様で構造の簡単なウィーンフィルタを提供する。 【構成】 対向面が円筒状をしている一対の電極1,2
がy軸に対称に配置されている。電極1,2の一端はx
軸に対して60°を成すように形成されており、そのた
め、一様な電場が形成されている。一対の磁極片5,6
がx軸に対称に配置されており、磁極片5,6の対向面
の一部は円筒状になっている。この円筒面の径は電極
1,2における円筒面の径と同一になっている。磁極片
5,6の端部は電極の側面に沿って伸ばされているた
め、磁場も一様になっており、高性能で構造の簡単なウ
ィーンフィルタが提供される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】電子顕微鏡等においてエネルギー
フィルタ像等を得るために用いられるウィーンフィルタ
に関する。
フィルタ像等を得るために用いられるウィーンフィルタ
に関する。
【0002】
【従来の技術】電子等の荷電粒子のエネルギー分析に用
いられているウィーンフィルタは、選択しようとするビ
ームが直進するという利点のため、種々の装置に用いら
れて来た。ビーム直進の条件はEをフィルタの電極間の
電界強度、Bを磁束密度、vをビームを構成する荷電粒
子の速度とすると、 E=vB と表される。理想的には電磁界の働いている全領域にお
いて上式が成立する必要がある。
いられているウィーンフィルタは、選択しようとするビ
ームが直進するという利点のため、種々の装置に用いら
れて来た。ビーム直進の条件はEをフィルタの電極間の
電界強度、Bを磁束密度、vをビームを構成する荷電粒
子の速度とすると、 E=vB と表される。理想的には電磁界の働いている全領域にお
いて上式が成立する必要がある。
【0003】従来のウィーンフィルタでは、磁界を発生
する磁極片1,2のギャップ中に電極3,4を配置して
いた。磁極片の間隔をSm ,電極の間隔をSe とする
と、このようなウィーンフィルタにおいては一様磁界及
び一様電界を得るために、必然的にSm > Se と成ら
ざるを得なかった。しかしながら、Sm > Se のフィ
ルタにおいては、フィルタの縁端部におけるE,Bの分
布は図1において夫々実線イ及び点線ロで示すようにな
る。即ち、磁界はSm が大きいのでゆっくりと減衰し、
これに対して磁界はSe が小さいので速く減衰する。従
って荷電粒子はフィルターに近付くとまず磁界のみの作
用によってその軌道が曲げられ、フィルターの縁に近付
くと、電界の方が強くなるが既に曲げられてしまった軌
道を若干元に戻す程度である。いずれにせよ、軌道の全
領域でのウィーン条件が成立しないとフィルターの外に
ビームを出すことが難しくなり、中心でE=vBの条件
を若干ずらしてビームを通してもフィルター内でビーム
は光軸から大きく外れた軌道を通ることになる。尚、図
1において一点鎖線は磁極又は電極の断面を示してい
る。
する磁極片1,2のギャップ中に電極3,4を配置して
いた。磁極片の間隔をSm ,電極の間隔をSe とする
と、このようなウィーンフィルタにおいては一様磁界及
び一様電界を得るために、必然的にSm > Se と成ら
ざるを得なかった。しかしながら、Sm > Se のフィ
ルタにおいては、フィルタの縁端部におけるE,Bの分
布は図1において夫々実線イ及び点線ロで示すようにな
る。即ち、磁界はSm が大きいのでゆっくりと減衰し、
これに対して磁界はSe が小さいので速く減衰する。従
って荷電粒子はフィルターに近付くとまず磁界のみの作
用によってその軌道が曲げられ、フィルターの縁に近付
くと、電界の方が強くなるが既に曲げられてしまった軌
道を若干元に戻す程度である。いずれにせよ、軌道の全
領域でのウィーン条件が成立しないとフィルターの外に
ビームを出すことが難しくなり、中心でE=vBの条件
を若干ずらしてビームを通してもフィルター内でビーム
は光軸から大きく外れた軌道を通ることになる。尚、図
1において一点鎖線は磁極又は電極の断面を示してい
る。
【0004】このような不都合を解消するため、図2に
示すSm =Seなるフィルタを用いることも考えられ
る。尚、図2において、21,22は電極を示してお
り、23,24は磁極片を示している。このウィーンフ
ィルタにおいては、磁界は一様場を作ることができる
が、以下の理由により電界は一様にならない。
示すSm =Seなるフィルタを用いることも考えられ
る。尚、図2において、21,22は電極を示してお
り、23,24は磁極片を示している。このウィーンフ
ィルタにおいては、磁界は一様場を作ることができる
が、以下の理由により電界は一様にならない。
【0005】即ち、電極がポールピースの内部に置かれ
るため、電極の高さを大きくとれない。磁極片が金属で
できているため、これがアースポテンシャルとなって一
様場を作ることを妨げるからである。尚、磁界について
は、電極を磁性材料で作らない限りこのような不都合は
生じない。一様磁場と不均一電場の組み合わせによるフ
ィルターの欠点は、大きな2次収差の発生である。そこ
で、Sm=Se なる条件を満たしながら、電場及び磁場
を一様にし得るウィーンフィルタを開発するため、円筒
面の一部を内面とする一対の電極と、該一対の電極と直
交して配置され、前記円筒と同一径の円筒面を考え、こ
の円筒面の一部を内面とする一対の磁極片を備えるウィ
ーンフィルタが考えられた(特願平2−239448
号)。このようにすれば、電極間の間隔と磁極片の間隔
は略等しいと見なし得るからである。 以下、このフィ
ルタを図3に基づき説明する。図3において、31,3
2は一対の電極であり、33,34は一対の磁極片であ
る。
るため、電極の高さを大きくとれない。磁極片が金属で
できているため、これがアースポテンシャルとなって一
様場を作ることを妨げるからである。尚、磁界について
は、電極を磁性材料で作らない限りこのような不都合は
生じない。一様磁場と不均一電場の組み合わせによるフ
ィルターの欠点は、大きな2次収差の発生である。そこ
で、Sm=Se なる条件を満たしながら、電場及び磁場
を一様にし得るウィーンフィルタを開発するため、円筒
面の一部を内面とする一対の電極と、該一対の電極と直
交して配置され、前記円筒と同一径の円筒面を考え、こ
の円筒面の一部を内面とする一対の磁極片を備えるウィ
ーンフィルタが考えられた(特願平2−239448
号)。このようにすれば、電極間の間隔と磁極片の間隔
は略等しいと見なし得るからである。 以下、このフィ
ルタを図3に基づき説明する。図3において、31,3
2は一対の電極であり、33,34は一対の磁極片であ
る。
【0006】一般に、偏向場がx方向を向いており、且
つx軸について対称である場合、この偏向場のスカラー
ポテンシャルは、曲座標(r,θ)を用いてフーリエ展
開して表すと以下のようになる。 φ(r,θ)=−A1 rcos θ−A3 r3 cos 3θ−A5 r5 cos 5θ−… …(1) (1) 式において、係数A1 が一様場の大きさを表し、A
3 ,A5 ,…が一様場からのずれを表している。5次以
上の高次項は高次収差に寄与するだけであるため、無視
して考えると、(1) 式のように表された場が、一様場で
あるための条件は、 A3 =0 である。ウィーンフィルタの場合は、電場Eと磁場Bの
スカラーポテンシャルφE (r,θ),φB (r,θ)
は、夫々以下のように表される。 φE (r,θ)=−E1 rcos θ−E3 r3 cos 3θ−E5 r5 cos 5θ−… …(2) φB (r,θ)=−B1 rsin θ−B3 r3 sin 3θ−B5 r5 sin 5θ−… …(3) 従って、5次以上の項を無視した場合、E,Bが共に一
様になる条件は下式で表される。
つx軸について対称である場合、この偏向場のスカラー
ポテンシャルは、曲座標(r,θ)を用いてフーリエ展
開して表すと以下のようになる。 φ(r,θ)=−A1 rcos θ−A3 r3 cos 3θ−A5 r5 cos 5θ−… …(1) (1) 式において、係数A1 が一様場の大きさを表し、A
3 ,A5 ,…が一様場からのずれを表している。5次以
上の高次項は高次収差に寄与するだけであるため、無視
して考えると、(1) 式のように表された場が、一様場で
あるための条件は、 A3 =0 である。ウィーンフィルタの場合は、電場Eと磁場Bの
スカラーポテンシャルφE (r,θ),φB (r,θ)
は、夫々以下のように表される。 φE (r,θ)=−E1 rcos θ−E3 r3 cos 3θ−E5 r5 cos 5θ−… …(2) φB (r,θ)=−B1 rsin θ−B3 r3 sin 3θ−B5 r5 sin 5θ−… …(3) 従って、5次以上の項を無視した場合、E,Bが共に一
様になる条件は下式で表される。
【0007】 E3 =B3 =0 …(4) 図3に示すαをパラメータとして、E3 ,B3 の変化を
コンピュータシミュレーションにより求めたところ、図
4のような結果が得られた。図4において横軸はαであ
り、縦軸はE3 又はB3 の大きさを表わしている。
コンピュータシミュレーションにより求めたところ、図
4のような結果が得られた。図4において横軸はαであ
り、縦軸はE3 又はB3 の大きさを表わしている。
【0008】尚、E3 ,B3 の値は、境界要素法によっ
て得られるφE ,φB を用いて次式で与えられる。 E3 =(1/πr0 3 )Sp φE(r, θ)cos3θdθ B3 =(1/πr0 3 )SP φB(r, θ)sin3θdθ 但し、上式においてSは積分記号を表わしており、Sp
は原点の近傍の半径r0 のパスPに沿った積分を表わし
ている。
て得られるφE ,φB を用いて次式で与えられる。 E3 =(1/πr0 3 )Sp φE(r, θ)cos3θdθ B3 =(1/πr0 3 )SP φB(r, θ)sin3θdθ 但し、上式においてSは積分記号を表わしており、Sp
は原点の近傍の半径r0 のパスPに沿った積分を表わし
ている。
【0009】図4の結果から、E3 ,B3 を同時に0に
するようなαは存在しないが、もし電極に関してα=6
0°、磁極に関してα=45°となるようにできれば、
(4)の条件が満たされることが分かる。そこで、特願
平2−239448号においては、図5に示すように、
x軸に対して電極1の一端が成す角をαE ,磁極片3の
一端が成す角度をαB として、αE が略60°、αB が
略45°となるように、各磁極片の両端に位置する磁極
片の部分を電極として兼用するようにしており、それに
より電場と磁場を共に一様にするようにしている。尚、
図5においては、図3と同一構成要素に対しては同一番
号が付されている。
するようなαは存在しないが、もし電極に関してα=6
0°、磁極に関してα=45°となるようにできれば、
(4)の条件が満たされることが分かる。そこで、特願
平2−239448号においては、図5に示すように、
x軸に対して電極1の一端が成す角をαE ,磁極片3の
一端が成す角度をαB として、αE が略60°、αB が
略45°となるように、各磁極片の両端に位置する磁極
片の部分を電極として兼用するようにしており、それに
より電場と磁場を共に一様にするようにしている。尚、
図5においては、図3と同一構成要素に対しては同一番
号が付されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来装置は構造が複雑になり製造が困難である。
来装置は構造が複雑になり製造が困難である。
【0011】本発明はこのような従来装置の欠点を解決
するために成されたものであり、Sm =Se の条件を維
持したまま、簡単な構造で一様磁場及び一様電場を実現
することのできるウィーンフィルタを提供することを目
的としている。
するために成されたものであり、Sm =Se の条件を維
持したまま、簡単な構造で一様磁場及び一様電場を実現
することのできるウィーンフィルタを提供することを目
的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】そのため第1の本発明
は、互いに直交する2軸をx,y軸とするとき、y軸に
対して対称的に一対の電極を配置し、該一対の電極の各
々の対向面を円筒面状の凹部となすと共に、該電極の一
端がx軸と成す角度を略60°となし、x軸に対して対
称的に一対の磁極片を平行配置し、該一対の磁極片の各
々の対向面の一部を前記円筒と同一径を有する円筒面に
沿った凹部となすと共に、前記磁極片は前記電極の側面
を覆うようにx軸方向に伸ばされているウィーンフィル
タを特徴としている。
は、互いに直交する2軸をx,y軸とするとき、y軸に
対して対称的に一対の電極を配置し、該一対の電極の各
々の対向面を円筒面状の凹部となすと共に、該電極の一
端がx軸と成す角度を略60°となし、x軸に対して対
称的に一対の磁極片を平行配置し、該一対の磁極片の各
々の対向面の一部を前記円筒と同一径を有する円筒面に
沿った凹部となすと共に、前記磁極片は前記電極の側面
を覆うようにx軸方向に伸ばされているウィーンフィル
タを特徴としている。
【0013】そのため第2の本発明は、互いに直交する
2軸をx,y軸をとするとき、y軸に対して対称的に一
対の電極を配置し、該一対の電極の各々の対向面を円筒
面状の凹部となすと共に、該電極の一端がx軸と成す角
度を略60°となし、該円筒の直径だけ離間してx軸に
対して対称的に一対の磁極片を平行配置すると共に、前
記磁極片は前記電極の側面を覆うようにx軸方向に伸ば
されているウィーンフィルタを特徴としている。
2軸をx,y軸をとするとき、y軸に対して対称的に一
対の電極を配置し、該一対の電極の各々の対向面を円筒
面状の凹部となすと共に、該電極の一端がx軸と成す角
度を略60°となし、該円筒の直径だけ離間してx軸に
対して対称的に一対の磁極片を平行配置すると共に、前
記磁極片は前記電極の側面を覆うようにx軸方向に伸ば
されているウィーンフィルタを特徴としている。
【0014】
【作用】本発明においては、電極については電極の一端
がx軸と成す角度を60°に設定することにより一様電
場を形成できるようにすると共に、磁場については、磁
極片を電極の側面に沿って張り出させることにより、α
B の大きさによらずに、磁場が一様になるようにした。
がx軸と成す角度を60°に設定することにより一様電
場を形成できるようにすると共に、磁場については、磁
極片を電極の側面に沿って張り出させることにより、α
B の大きさによらずに、磁場が一様になるようにした。
【0015】
【実施例】以下、図面に基づき本発明の一実施例を詳述
する。
する。
【0016】図6は本発明の一実施例を示すためのもの
である。電極や磁極の配置の説明上、互いに直交する2
軸x,yをとっている。図中1,2はy軸に対して対称
的に配置された一対の電極であり、非磁性体である銅に
より形成されている。この電極の座標原点Oからみた開
き半角、即ち電極1,2の一端がx軸と成す角度は60
°になるように選ばれている。
である。電極や磁極の配置の説明上、互いに直交する2
軸x,yをとっている。図中1,2はy軸に対して対称
的に配置された一対の電極であり、非磁性体である銅に
より形成されている。この電極の座標原点Oからみた開
き半角、即ち電極1,2の一端がx軸と成す角度は60
°になるように選ばれている。
【0017】電極1には端子3を介して+Vボルトの電
圧が印加されており、電極2には端子4を介して−Vボ
ルトの電圧が印加されている。これら電極1,2の互い
に対向する面には円筒面状の凹部が形成されている。
5,6はx軸に対して対称的に配置された一対の磁極片
であり、これら磁極片5,6の対向する面にも円筒面状
の凹部が形成されている。この凹部の径は前記磁極片の
径と同一になっている。電極1,2はセラミックで形成
された夫々支持体7,8に取り付けられている。支持体
7,8は夫々同じくセラミックスで形成された支持枠1
0,11によってヨーク12に取り付けられている。1
3,14は磁極片5,6を励磁するための励磁コイルで
ある。
圧が印加されており、電極2には端子4を介して−Vボ
ルトの電圧が印加されている。これら電極1,2の互い
に対向する面には円筒面状の凹部が形成されている。
5,6はx軸に対して対称的に配置された一対の磁極片
であり、これら磁極片5,6の対向する面にも円筒面状
の凹部が形成されている。この凹部の径は前記磁極片の
径と同一になっている。電極1,2はセラミックで形成
された夫々支持体7,8に取り付けられている。支持体
7,8は夫々同じくセラミックスで形成された支持枠1
0,11によってヨーク12に取り付けられている。1
3,14は磁極片5,6を励磁するための励磁コイルで
ある。
【0018】このような構成となせば、一対の磁極片
5,6の間隔Sm と一対の電極1,2の間隔Se とは等
しくなり、荷電粒子の通路に沿ってみた場合、電場と磁
場のフリンジの部分で電場と磁場の減衰のしかたが一致
するため、荷電粒子がいずれかの一方だけの場によって
影響されてしまうことはない。
5,6の間隔Sm と一対の電極1,2の間隔Se とは等
しくなり、荷電粒子の通路に沿ってみた場合、電場と磁
場のフリンジの部分で電場と磁場の減衰のしかたが一致
するため、荷電粒子がいずれかの一方だけの場によって
影響されてしまうことはない。
【0019】又、電極1,2は座標原点Oからみた開き
角が60°になるように選ばれているため、電極1,2
によって形成される電場は一様になる。
角が60°になるように選ばれているため、電極1,2
によって形成される電場は一様になる。
【0020】更に、磁極片5,6は電極1,2の側面に
沿って張り出しているため、磁極片5,6は座標原点か
らみた開き角αB の大きさによらずに一様にすることが
できる。このように、電場及び磁場を共に一様にできる
が、このウィーンフィルタは構造が簡単であり、製造が
極めて容易である。
沿って張り出しているため、磁極片5,6は座標原点か
らみた開き角αB の大きさによらずに一様にすることが
できる。このように、電場及び磁場を共に一様にできる
が、このウィーンフィルタは構造が簡単であり、製造が
極めて容易である。
【0021】尚、上述した実施例は本発明の一実施例を
示したもので、変形して実施できる。 例えば、第6図
に示すように、磁極片5´,6´に凹部を設けることな
く、磁極片5´,6´の対向面を平面状にすると共に、
これらの間隔を電極の径に一致させるようにしても良
い。
示したもので、変形して実施できる。 例えば、第6図
に示すように、磁極片5´,6´に凹部を設けることな
く、磁極片5´,6´の対向面を平面状にすると共に、
これらの間隔を電極の径に一致させるようにしても良
い。
【0022】
【発明の効果】上述した説明から明らかなように、本発
明に基づくウィーンフィルタにおいては、電場と磁場の
フリンジの部分での両場の減衰のしかたを一致させるこ
とができると共に、電極については座標原点から見た開
き角を60°に設定することにより一様電場を形成でき
且つ磁場についても磁極片を電極の側面に沿って張り出
させることにより一様にできる。その結果、本発明によ
り高性能であるだけでなく、構造が簡単で製造が極めて
容易なウィーンフィルタを提供できる。
明に基づくウィーンフィルタにおいては、電場と磁場の
フリンジの部分での両場の減衰のしかたを一致させるこ
とができると共に、電極については座標原点から見た開
き角を60°に設定することにより一様電場を形成でき
且つ磁場についても磁極片を電極の側面に沿って張り出
させることにより一様にできる。その結果、本発明によ
り高性能であるだけでなく、構造が簡単で製造が極めて
容易なウィーンフィルタを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来のウィーンフィルタの縁端部における電
場,磁場の減衰特性を示すための図である。
場,磁場の減衰特性を示すための図である。
【図2】 Sm =Se とした従来のウィーンフィルタを
示すための図である。
示すための図である。
【図3】 電極及び磁極片とも円筒状の対向面を設ける
ようにしたウィーンフィルタの原理図を示すための図で
ある。
ようにしたウィーンフィルタの原理図を示すための図で
ある。
【図4】 電界及び磁界を一様にするために必要な電極
又は磁極の開き半角αを示すためのグラフである。
又は磁極の開き半角αを示すためのグラフである。
【図5】 電極及び磁極片とも円筒状の対向面を設ける
ようにした従来のウィーンフィルタを示すための図であ
る。
ようにした従来のウィーンフィルタを示すための図であ
る。
【図6】 本発明の一実施例を示すための図である。
【図7】 本発明の他の一実施例を示すための図であ
る。
る。
1,2:電極1,2 5,5´,6,6´:磁極片 7,8:支持体 10,11:支持枠 13,14:励磁コイル
Claims (2)
- 【請求項1】 互いに直交する2軸をx,y軸とすると
き、y軸に対して対称的に一対の電極を配置し、該一対
の電極の各々の対向面を円筒面状の凹部となすと共に、
該電極の一端がx軸と成す角度を略60°となし、x軸
に対して対称的に一対の磁極片を平行配置し、該一対の
磁極片の各々の対向面の一部を前記円筒と同一径を有す
る円筒面に沿った凹部となすと共に、前記磁極片は前記
電極の側面を覆うようにx軸方向に伸ばされていること
を特徴とするウィーンフィルタ。 - 【請求項2】 互いに直交する2軸をx,y軸とすると
き、y軸に対して対称的に一対の電極を配置し、該一対
の電極の各々の対向面を円筒面状の凹部となすと共に、
該電極の一端がx軸と成す角度を略60°となし、該円
筒の直径だけ離間してx軸に対して対称的に一対の磁極
片を平行配置すると共に、前記磁極片は前記電極の側面
を覆うようにx軸方向に伸ばされていることを特徴とす
るウィーンフィルタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3233841A JPH0554853A (ja) | 1991-08-21 | 1991-08-21 | ウイーンフイルタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3233841A JPH0554853A (ja) | 1991-08-21 | 1991-08-21 | ウイーンフイルタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0554853A true JPH0554853A (ja) | 1993-03-05 |
Family
ID=16961407
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3233841A Withdrawn JPH0554853A (ja) | 1991-08-21 | 1991-08-21 | ウイーンフイルタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0554853A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013152028A1 (en) * | 2012-04-03 | 2013-10-10 | Kla-Tencor Corporation | Apparatus and methods for high-resolution electron beam imaging |
CN110514446A (zh) * | 2019-07-30 | 2019-11-29 | 北京航空航天大学 | 一种用于等离子体速度筛选仪的均匀电磁场装置 |
-
1991
- 1991-08-21 JP JP3233841A patent/JPH0554853A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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