JPH05275057A - ウィーンフィルタ - Google Patents

ウィーンフィルタ

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JPH05275057A
JPH05275057A JP4068539A JP6853992A JPH05275057A JP H05275057 A JPH05275057 A JP H05275057A JP 4068539 A JP4068539 A JP 4068539A JP 6853992 A JP6853992 A JP 6853992A JP H05275057 A JPH05275057 A JP H05275057A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
field
magnetic
electrodes
axis
magnetic poles
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP4068539A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsushige Tsuno
勝重 津野
Monroo Eritsuku
モンロー エリック
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Jeol Ltd
Original Assignee
Jeol Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Jeol Ltd filed Critical Jeol Ltd
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Publication of JPH05275057A publication Critical patent/JPH05275057A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ウィーンフィルタのフリンジ場における電場
分布と磁場分布の一致度を向上させる。 【構成】 電極11 ,12 ,13 ,14 は銅等の非磁性
金属で構成され、磁極21 ,22 ,23 ,24 は鉄ある
いはニッケル−パーマロイ等の強磁性体で構成される。
電極11 ,12 ,13 ,14 はそれぞれ磁極21 ,2
2 ,23 ,24の磁極面の上に配置されている。x軸上
で対向する電極11 ,12 にはそれぞれ(V1 +V
x ),(V1 −Vx )が与えられ、y軸上で対向する電
極13 ,14には共にV2 が与えられる。また、x軸上
で対向する磁極21 ,22 には共に−2NIB アンペア
ターンが与えられ、y軸上で対向する磁極23 ,24
はそれぞれ(NIB +NIy )アンペアターン、(NI
B −NIy )アンペアターンが与えられる。これによっ
て、6極子場がなく、偏向場と4極子場を共に有する電
場及び6極子場がなく、偏向場と4極子場を共に有する
磁場が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子顕微鏡等に置いて
エネルギーフィルタ像等を得るために用いられるウィー
ンフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】ウィーンフィルタは、電子ビームの進行
方向に直交する面内において、互いに直交する電場Eと
磁場Bを、E−vB=0(ただし、vは電子の速度であ
る)というウィーン条件を満足するように与えたとき、
速度vを有する電子ビームは直進するという性質を有す
るため、荷電粒子線を取り扱う種々の装置において、エ
ネルギー分析はもとより、エネルギー分析のためのモノ
クロメータ、低速電子顕微鏡用ビームセパレータ等に用
いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ウィーン条
件は電場及び磁場の働いている全ての領域において成立
する必要があるが、このようなウィーンフィルタを構成
することは非常に困難であり、特にウィーンフィルタの
入射口と出射口の縁端部においては磁場と電場の分布は
異なるのが通常であり、この分布の相違は即ち当該縁端
部においては電場と磁場の関係がウィーン条件から外れ
ることを意味し、従って電子ビームは偏向され、大きな
収差を生じることになる。
【0004】これに対して、本出願人は、先に、縁端部
でのフリンジ場の電場と磁場の分布を一致させるため、
図5Aに示す構成のウィーンフィルタにおいて、電極1
1 ,12 間のギャップSe と、磁極21 ,22 間のギャ
ップSm とを等しくすることを提案した。
【0005】これによって、フリンジ場の電場分布と磁
場分布は図5Bに示すようになり、従来よりも縁端部に
おける電場と磁場の分布の一致度を向上させることが可
能となるのであるが、しかしながら、フリンジ場におい
て電場分布と磁場分布とを一致させることはできないも
のであった。
【0006】その理由は、第1には、電極11 ,12
して銅等の非磁性金属を用い、磁極21 ,22 として鉄
等の強磁性体を用いた場合、電極11 ,12 は磁場の発
生に関して何等寄与しないが、電場の発生に関しては磁
極21 ,22 は導電体であるためにアースポテンシャル
を与えてしまうことによるためであり、第2には電極1
1 ,12 と、磁極21 ,22 の形状が異なるために、電
極11 ,12 がフリンジ場に及ぼす影響と、磁極21
2 がフリンジ場に及ぼす影響とが異なることによるた
めである。勿論、電極面と磁極面を同一形状にすること
は可能ではあるが、電極面及び磁極面は一義的には一様
な電場及び一様な磁場を発生させることを目的とするも
のであるので、フリンジ場の分布を同一にするために同
一形状にすることはできないものである。
【0007】本発明は、上記の課題を解決するものであ
って、フリンジ場における電場分布と磁場分布の一致度
を従来よりも向上させることができるウィーンフィルタ
を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のウィーンフィルタは、円筒面の一部を構
成する形状を有する4枚の磁極と、前記4枚の磁極の内
側に配置され、円筒面の一部を構成する形状を有する4
枚の非磁性体金属よりなる電極を備えるウィーンフィル
タであって、前記4枚の磁極のうち、x軸上で対向する
第1、第2の磁極は共に中心軸からみて略60°の開き
角を、y軸上で対向する第3、第4の磁極は共に中心軸
からみて略120°の開き角をそれぞれ有してなり、前
記4枚の電極は、前記4枚の磁極の組を中心軸の回りに
90°回転した位置及び大きさを有することを特徴とす
る。
【0009】
【作用及び発明の効果】本発明に係るウィーンフィルタ
の磁極は、円筒面の一部を構成する形状を有する4枚の
磁極からなり、x軸上で対向する第1、第2の磁極は共
に中心軸からみて略60°の開き角を有しており、y軸
上で対向する第3、第4の磁極は共に中心軸からみて略
120°の開き角を有している。
【0010】また、本発明に係るウィーンフィルタの電
極は、円筒面の一部を構成する形状を有する4枚の非磁
性体金属からなり、4枚の磁極の内側に配置される。そ
して、これら4枚の電極は、4枚の磁極の組を中心軸の
回りに90°回転した位置及び大きさを有している。
【0011】このように本発明に係るウィーンフィルタ
においては、電極と磁極の形状は略同一とすることがで
き、従って上述したフリンジ場の電場分布、磁場分布を
一致させることができない理由の一つを概ね解消するこ
とができるので、従来に比較してフリンジ場における電
場分布と磁場分布との一致度を大幅に向上させることが
できる。
【0012】
【実施例】実施例を説明するに先立って、まず本発明の
原理について説明する。いま、図1Aに示すように、円
筒面の一部を構成する形状を有する4枚の電極11 ,1
2 ,13 ,14 を考え、x軸上で対向する電極11 ,1
2 には共にV1を与え、y軸上で対向する電極13 ,14
には共にV2 を与えると、中心軸近傍のポテンシャル
Φ(r,θ)は下記の(1)式で表される。
【0013】
【数1】
【0014】ここで、定数項K0 、4極子場K2 及び8
極子場K4 は、それぞれ下記の(2)〜(4)式であら
わされる。
【0015】
【数2】
【0016】また、図1Bに示すように、電極11 ,1
2 には、それぞれVx ,−Vx を与え、電極13 ,14
は共にアースとした場合には、中心軸近傍のポテンシャ
ルΦ(r,θ)は下記の(5)式で表される。
【0017】
【数3】
【0018】ここで、偏向場K1 及び6極子場K3 はそ
れぞれ下記の(6),(7)式で表される。
【0019】
【数4】
【0020】従って、図1Bにおいて、θ0 =60°の場
合には6極子場K3 =0 となるから、このときには偏向
場K1 のみを有する電場を実現することができる。
【0021】更に、図1Cに示すように、電極11 ,1
2 は共にアースとし、電極13 ,14 にはそれぞれV
y ,−Vy を与えた場合には、中心軸近傍のポテンシャ
ルΦ(r,θ)は下記の(8)式で表される。
【0022】
【数5】
【0023】ここで、偏向場L1 及び6極子場L3 はそ
れぞれ下記の(9),(10)式で表される。
【0024】
【数6】
【0025】従って、図1Cにおいて、θ0 =30°の場
合には6極子場L3 =0 となるから、このときには偏向
場L1 のみを有する電場を実現することができる。
【0026】なお、以上のように図1Bと図1Cとは共
に偏向場を実現することができるが、図1Bによる偏向
場と図1Cによる偏向場とは互いに直交する方向に形成
されるものである。
【0027】ところで、ウィーンフィルタの電場を図1
に示すような円筒面の一部を構成する形状を有する4枚
の電極により発生させようとする場合には、偏向場と4
極子場が必要となる。従って、上述したところから明ら
かなように、図2に示すように、θ0 =60°とし、且つ
電極11 ,12 にはそれぞれ(V1 +Vx ),(V1
x )を与え、電極13 ,14 には共にV2 を与えた場
合には、6極子場K3がなく、偏向場K1 と4極子場V2
を共に有する電場を形成することができることが分か
る。
【0028】以上は電場に関する議論であるが、磁場に
関しても同じ議論が成立するものであり、しかも磁場は
電場と直交させる必要があるので、図3に示すように、
θ0=30°とし、x軸上で対向する磁極21 ,22 には
共に−2NIB アンペアターンを与え、y軸上で対向す
る磁極23 ,24 にはそれぞれ(NIB +NIy )アン
ペアターン、(NIB −NIy )アンペアターンを与え
た場合には、6極子場K3 がなく、偏向場L1 と4極子
場K2 を共に有する磁場を形成することができることが
分かる。
【0029】次に、本発明の実施例を説明する。ところ
で、ウィーンフィルタにおいてはウィーン条件を満足す
る電場と磁場は同一位置に形成されなければならない。
従って、図2に示す電極と図3に示す磁極とは同心の円
筒形状とする必要がある。しかも電極が磁極の内側に配
置される必要があることは明かである。
【0030】そこで、図4に示す構成が得られる。図4
において、電極11 ,12 ,13 ,14 は銅等の非磁性
金属で構成され、磁極21 ,22 ,23 ,24 は鉄ある
いはニッケル−パーマロイ等の強磁性体で構成されてい
る。電極11 ,12 ,13 ,14 はそれぞれ磁極21
2 ,23 ,24 の磁極面の上に配置されている。な
お、各電極及び各磁極の形状は、x軸、y軸に関して対
称であることは言うまでもない。
【0031】そして、x軸上で対向する電極11 ,12
にはそれぞれ(V1 +Vx ),(V1 −Vx )が与えら
れ、y軸上で対向する電極13 ,14 には共にV2 が与
えられる。また、x軸上で対向する磁極21 ,22 には
共に−2NIB アンペアターンが与えられ、y軸上で対
向する磁極23 ,24 にはそれぞれ(NIB +NIy
アンペアターン、(NIB −NIy )アンペアターンが
与えられる。これによって、6極子場がなく、偏向場と
4極子場を共に有する電場及び6極子場がなく、偏向場
と4極子場を共に有する磁場が形成される。
【0032】なお、図4に示す構成においては、電極面
の径と磁極面の径が異なるので、フリンジ場の電場分布
と磁場分布は完全には一致しないが、図4において△R
で示す磁極面と電極面の径の差を小さくすることによっ
て、あるいは電極面の径を大きくすることによって、フ
リンジ場の電場分布と磁場分布の一致度を従来に比較し
て大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の原理を説明するための図である。
【図2】 本発明に係るウィーンフィルタに用いる電極
の構成例を示す図である。
【図3】 本発明に係るウィーンフィルタに用いる磁極
の構成例を示す図である。
【図4】 本発明の一実施例の構成を示す図である。
【図5】 従来のウィーンフィルタの構成例を示す図で
ある。
【符号の説明】
1…電極、2…磁極。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒面の一部を構成する形状を有する4
    枚の磁極と、前記4枚の磁極の内側に配置され、円筒面
    の一部を構成する形状を有する4枚の非磁性体金属より
    なる電極を備えるウィーンフィルタであって、 前記4枚の磁極のうち、x軸上で対向する第1、第2の
    磁極は共に中心軸からみて略60°の開き角を、y軸上
    で対向する第3、第4の磁極は共に中心軸からみて略1
    20°の開き角をそれぞれ有してなり、 前記4枚の電極は、前記4枚の磁極の組を中心軸の回り
    に90°回転した位置及び大きさを有することを特徴と
    するウィーンフィルタ。
JP4068539A 1992-03-26 1992-03-26 ウィーンフィルタ Withdrawn JPH05275057A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013152028A1 (en) * 2012-04-03 2013-10-10 Kla-Tencor Corporation Apparatus and methods for high-resolution electron beam imaging

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013152028A1 (en) * 2012-04-03 2013-10-10 Kla-Tencor Corporation Apparatus and methods for high-resolution electron beam imaging
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Effective date: 19990608