JP3792181B2 - 磁界形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は永久磁石を用いて磁界を形成する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、磁気特性の高い永久磁石が開発されてきており、モータなどの各種機器において利用されている。このような永久磁石としては、例えば、希土類磁石があり、そのなかでもネオジム・鉄・ボロン系磁石は、高い磁気エネルギー積を示し、かつ、価格も比較的安いため、多くの用途が見込まれている。
【0003】
機器において永久磁石を用いる場合、磁石のサイズや配置などを適切に選択することによって、所望の磁界を形成することが重要である。例えば、所定の方向における磁束密度の大きさが急激に変化する磁界を形成することが望ましい場合がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
例えば、磁気冷凍装置は、強磁性体や常磁性体に対して磁界の印加と無印加とを繰り返すことによって冷却を行なうが、強い磁界が発生している領域と、磁界がほとんど発生していない領域とが近接して設けられることが望ましい。この場合、上述のように強度が急激に変化する磁界を形成することが望ましいが、永久磁石を用いてこのような磁界を形成しようとした場合、強い磁界を形成するために強力な磁石を用いると、その近傍の領域の磁界強度も高くなる。従って、強い磁界が形成される領域と、磁界がほとんど形成されない領域とを近接して設けることは困難であった。
【0005】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、所定の場所において磁束密度が急激に変化する磁界を形成することができる磁界形成装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の磁界形成装置は、ヨーク材と、それぞれがN極とS極とを有し、前記ヨーク材に固定され磁気回路を形成する第1の一対の磁石であって、前記第1の一対の磁石のうちの一方の磁石のN極から前記第1の一対の磁石のうちの他方の磁石のS極に向かう第1の磁束を発生する第1の一対の磁石と、それぞれがN極とS極とを有し、前記第1の一対の磁石の近傍において前記第1の一対の磁石に対して並列して配置されるように前記ヨーク材に固定され、磁気回路を形成する第2の一対の磁石であって、前記第2の一対の磁石のうちの一方の磁石のN極から前記第2の一対の磁石のうちの他方の磁石のS極に向かう第2の磁束を発生する第2の一対の磁石とを備え、所定の面における前記第1の磁束の向きと、前記第2の磁束の向きとが逆向きである。
【0007】
なお、前記所定の面は、典型的には、前記第1の一対の磁石のN極およびS極ならびに前記第2の一対の磁石のN極およびS極に対向する面である。
【0008】
好ましい実施形態において、前記第1の一対の磁石のそれぞれの磁化方向は、前記第1の一対の磁石のそれぞれが前記ヨーク材に対して固定される面のそれぞれに対して略垂直であり、前記第2の一対の磁石のそれぞれの磁化方向は、前記第2の一対の磁石のそれぞれが前記ヨーク材に対して固定される面のそれぞれに対して略垂直である。
【0009】
好ましい実施形態において、前記第1の一対の磁石に対向するように間隔を開けて設けられた第3の一対の磁石をさらに備え、前記第1の一対の磁石と、前記第3の一対の磁石とによって、互いに反発する磁界が形成される。
【0010】
好ましい実施形態において、前記第2の一対の磁石に対向するように間隔を開けて設けられた第4の一対の磁石をさらに備え、前記第2の一対の磁石と前記第4の一対の磁石とは互いに反発する磁界を形成する。
【0011】
好ましい実施形態において、前記第1の一対の磁石の各々の体積は、前記第2の一対の磁石の各々の体積の2倍以上である。
【0012】
好ましい実施形態において、前記第1の一対の磁石のうちの一方の磁石と、前記第1の一対の磁石のうちの他方の磁石との間に設けられ、前記第1の一対の磁石が形成する前記第1の磁束と平行な方向に磁化方向を有する第5の磁石をさらに有する。
【0013】
好ましい実施形態において、前記第5の磁石は、前記第1の一対の磁石のうちの一方の磁石のN極部分と、第1の一対の磁石のうちの他方の磁石のS極部分との間において設けられ、前記第5の磁石のN極が前記一方の磁石のN極部分と対向し、かつ、前記第5の磁石のS極が前記他方の磁石のS極部分と対向する。
【0014】
好ましい実施形態において、前記第5の磁石は、前記第1の一対の磁石より保磁力が高い。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
【0016】
(実施形態1)
図1は、実施形態1の磁界形成装置100の構成を示す斜視図である。磁界形成装置100は、炭素鋼などの高透磁率の磁性体材料から形成された断面コ字型のヨーク材10と、ヨーク材10の下部内側面10L上に固定された、一対のメイン磁石12aおよび12bと、同じく下部内側面10L上に固定された一対のサブ磁石14aおよび14bとを備えている。通常、メイン磁石12a、12bの体積はサブ磁石14a、14bの体積よりも大きいことが好ましい。
【0017】
なお、図1には、メイン磁石12aおよび12bとサブ磁石14aおよび14bとの間に間隙が設けられた形態を示しているが、これらは互いに接するように配置されていても良い。また、メイン磁石12aとメイン磁石12b、および、サブ磁石14aとサブ磁石14bは、それぞれ、密着していなくともよい。
【0018】
また、ヨーク材10の上部内側面10Uには、一対のメイン磁石12aおよび12bにギャップを開けて対向するように設けられた一対の対向メイン磁石16aおよび16bが固定されている。また、上部内側面10Uには、一対のサブ磁石14aおよび14bにギャップを開けて対向するように設けられた一対の対向サブ磁石18aおよび18bも固定されている。メイン磁石12aおよび12bと対向メイン磁石16aおよび16bとの間およびサブ磁石14aおよび14bと対向サブ磁石18aおよび18bとの間には、空間20が設けられている。
【0019】
メイン磁石12aおよび12b、ならびにメイン磁石16aおよび16bは、それぞれ、第1の一対の磁石または第3の一対の磁石に相当する。また、サブ磁石14aおよび14b、ならびにサブ磁石18aおよび18bは、それぞれ、第2の一対の磁石または第4の一対の磁石に相当する。
【0020】
なお、これらの磁石としては、表面をアルミニウムやニッケルなどで覆った希土類焼結磁石を用いることができ、ヨーク材10への固定は接着剤を用いて行なわれる。メイン磁石12aおよび12bおよび対向メイン磁石16aおよび16bとしては、例えば、住友特殊金属社製のNEOMAX−44H(HcJ:1273kA/m)を用いることができ、サブ磁石14aおよび14bおよび対向サブ磁石18aおよび18bとしてはNEOMAX−50を用いることができる。
【0021】
また、ヨーク材10は、上部内側面10Uおよび下部内側面10Lを含む部分が磁性体材料によって形成されていればよく、必ずしも全体が磁性体材料で一体的に形成されている必要はない。
【0022】
一対のメイン磁石12aおよび12bは、ヨーク10の下部内側面10Lに対して垂直な方向(z軸方向)において、互いに対して逆向きに磁化されており、磁気回路を形成している。これによって、一方のメイン磁石12aのN極から、他方のメイン磁石12bのS極に向かう磁束が形成される。この磁束のx−y面における射影(磁束の向き)は矢印A1で示される方向である。
【0023】
また、一対の対向メイン磁石16aおよび16bのそれぞれは、上部内側面10Uに対して垂直な方向(z軸方向)において、互いに対して逆向きに磁化されており、磁気回路を形成している。また、対向メイン磁石16aおよび16bのそれぞれは、メイン磁石12aおよび12bのそれぞれに対して、同じ極同士が対向するように磁化されている。すなわち、メイン磁石12aのN極と対向メイン磁石16aのN極とが対向し、メイン磁石12bのS極と対向メイン磁石16bのS極とが対向する。これによって、メイン磁石12aおよび12bと対向メイン磁石16aおよび16bとの間で反発する磁界が形成されている。
【0024】
このようにして、メイン磁石12aおよび12bと対向メイン磁石16aおよび16bとの間の空間20では、図に示すx−y面(水平面)内においてx軸方向に発生する磁束A1を主とする磁界が形成される。
【0025】
また、サブ磁石14aおよび14bは、ヨーク10の下部内側面10Lに垂直な方向(z軸方向)において、互いに対して逆向きに磁化されており、磁気回路を形成している。ただし、これらの磁石14aおよび14bは、メイン磁石12aおよび12bが発生させる磁束と逆向きの磁束を発生させるように磁化されている。これによって、一方のサブ磁石14bのN極から、他方のサブ磁石14aのS極に向かって、x−y面への射影が矢印A2で示されるような方向に進む磁束が形成される。メイン磁石12a、12bとサブ磁石14a、14bの磁石との間で磁石どうしが対向する面の間隔(Y軸方向の距離)は、0.5mm以上5mm以下の範囲に設定することが好ましい。
【0026】
対向サブ磁石18aおよび18bのそれぞれは、サブ磁石14aおよび14bのそれぞれに対して同じ極同士が対向するように磁化されており、これらによって反発する磁界が形成される。これにより、x−y面(水平面)内において磁束A1と逆向きに発生する磁束A2を主とする磁界が形成される。
【0027】
このように、空間20における水平面(x−y面)において、メイン磁石12aおよび12bがx軸方向に沿う第1の方向に強い磁界を形成するとともに、サブ磁石14aおよび14bがx軸方向に沿い第1の方向とは反対向きの第2の方向に或る程度の強さを有する磁石を形成することで、そのx軸方向における磁束密度がy軸方向(メイン磁石およびサブ磁石によって形成される磁束とほぼ直交する方向)に沿って急激に変化する磁界が形成される。つまり、メイン磁石12aおよび12bのy軸方向における奥側では、x軸方向の磁束密度が大きいが、メイン磁石12aおよび12bとサブ磁石14aおよび14bとの間の位置では、これらの磁石が形成する磁界が干渉する(打ち消しあう)ことによって、x軸方向の磁束密度が低下する。これにより、y軸方向に沿って強い勾配をもった磁界が形成される。
【0028】
なお、残留磁束密度が略等しい磁石材料を用いる場合、メイン磁石12aおよび12bの体積は、サブ磁石14aおよび14bの体積の2倍以上であることが望ましい。これは、メイン磁石12aおよび12bが形成する磁界の強度を、サブ磁石14aおよび14bが形成する磁界の強度よりも十分に大きくするためである。所定の領域では十分に強く、かつ、その近傍の領域では非常に弱いような磁界を形成するためには、上述のようにメイン磁石12aおよび12bとサブ磁石14aおよび14bとの体積差を或る程度大きくとることが望ましい。
【0029】
なお、メイン磁石12aおよび12bとサブ磁石14aおよび14bとの下部内側面10Lにおける配置は、図2(a)に示すように全ての磁石が接するような配置でもよいし、図2(b)に示すように、全てが間隔を開けて配置されていてもよい。また、図2(c)に示すように、磁石の端面が円形の磁石(すなわち円柱状の磁石)を用いて構成されていてもよい。
【0030】
また、ヨークの下部内側面10Lおよび上部内側面10Uは、1つの平坦な面である必要はなく、図2(d)に示すように、段差を有していてもよい。さらに、曲面であってもよい。
【0031】
(実施形態2)
図3は、実施形態2の磁界形成装置200の構成を示す斜視図である。磁界形成装置200が、実施形態1の磁界形成装置100と異なる主な点は、一方のメイン磁石12aと他方のメイン磁石12bとの間の位置に、さらなるサブ磁石22が設けられている点である。さらなるサブ磁石22としては、メイン磁石12a、12bよりも保磁力が高い住友特殊金属社製のNEOMAX−39SH(HcJ:1671kA/m)を使用することができる。このさらなるサブ磁石22は、第5の磁石に相当する。
【0032】
図4は、下側のメイン磁石12aおよび12bと、サブ磁石22とを示す斜視図である。図示するように、サブ磁石22は、メイン磁石12aとメイン磁石12bとの境界に形成された切り欠き部12cにおいて、その切り欠き部12cの上半分のみに設けられており、メイン磁石12aとメイン磁石12bとによって挟まれている。また、このサブ磁石22の磁化方向は、水平面(x−y面)において、メイン磁石12aおよび12bによって形成される磁束の方向A1と略平行な方向であり、メイン磁石12aのN極部分と、サブ磁石22のN極とが対向し、かつ、メイン磁石12bのS極部分とサブ磁石22のS極とが対向している。なお、ここでは、N極とS極とを有する磁石において、S極よりもN極に近い部分をN極部分と呼び、N極よりもS極に近い部分をS極部分と呼んでいる。また、図には、サブ磁石22を2つの磁石から構成した場合を示しているが、サブ磁石22は1つの磁石から構成されていても良い。なお、サブ磁石22を2つの磁石から構成すれば、左右に対称な磁界を形成しやすいという利点が得られる。
【0033】
次に、図5(a)および(b)を参照しながら、このサブ磁石22の機能を説明する。図5(a)は、サブ磁石22を設けない場合のメイン磁石12aおよび12b(および対向メイン磁石16aおよび16b)が形成する磁束を表す磁力線を示し、図5(b)は、サブ磁石22を設けた場合の磁力線を示す。
【0034】
図5(a)に示すように、サブ磁石22を設けない場合、メイン磁石12aおよび12bの中央部Cから離れたところで発生する磁束(磁力線M1)は、空間20のz軸方向(高さ方向)中央部20’付近を通るのに対し、中央部Cの近傍で発生する磁束(磁力線M2)は、空間20における磁石表面に近い領域を通ることになる。このような磁界を形成している場合、空間20の中央部20’における磁束密度を向上することは困難である。
【0035】
これに対し、サブ磁石22を設けた場合、サブ磁石22のN極と、メイン磁石12a(または対向メイン磁石16a)のN極部分とが反発し合うので、中央部Cから離れたところで発生する磁束(磁力線M1)だけでなく、中央部Cの近傍で発生する磁束(磁力線M2)も、空間20の中央部20’を通るようになる。これによって、空間20の中央部20’における磁束密度を特に向上させることができる。
【0036】
なお、このようにサブ磁石22を設ける場合、上述のようにメイン磁石12aとの間で反発する磁界を形成するためには、サブ磁石22を切り欠き部12cの上半分(すなわち、メイン磁石12aのN極部分に対応する部分)だけに設けることが望ましい。このため、サブ磁石22の高さh2は、メイン磁石12aの高さh1の50%以下であることが好ましい。ただし、磁束を空間20の中央部20’に集めるという効果を得るためには、サブ磁石22は或る程度の体積を有している必要があり、メイン磁石12aの高さh1の10%以上であることが望ましい。なお、サブ磁石22の高さは、メイン磁石12aの高さh1の10%〜66%程度であれば磁束を強めるための磁石として有効に機能する。また、サブ磁石22によって、メイン磁石12aおよび12bの中央付近の磁束を有効に利用するようにするためには、サブ磁石の幅W2を、メイン磁石全体の幅W1の1%〜30%に設定することが望ましい。
【0037】
以上のように構成された磁界形成装置200によって形成される磁界を図6に示す。図に示すように、メイン磁石12aおよび12bがx軸方向において形成する磁界は、サブ磁石22によって強められるため、この部分では比較的高い磁界を形成することができるとともに、サブ磁石14aおよび14bの近傍では、磁界が干渉するため、x軸方向にはほとんど磁界が形成されない。従って、急激に強度が変化する磁界を形成することが可能になる。
【0038】
なお、サブ磁石22は、メイン磁石12aおよび12bよりも保磁力が高いことが望ましい。サブ磁石22は、体積が比較的小さく、形成する磁界の強度は小さいため、メイン磁石12aおよび12bからの磁界の影響を強く受けるが、この影響によって、サブ磁石22の減磁が生じることを防止するためである。
【0039】
(実施例および比較例)
図7は、サブ磁石14aおよび14bまたは22を有さない磁界形成装置(比較例)、実施形態1の磁界形成装置100(実施例1)および実施形態2の磁界形成装置200(実施例2)にそれぞれを用いた場合における、x軸方向の磁束密度をy軸方向に沿って位置を変えて測定したときのグラフを示す。なお、グラフに示す位置P1は、メイン磁石12aおよび12bのサブ磁石14側の端面に対応している。また、グラフに示す位置P2は、サブ磁石14aおよび14bが設けられている位置に相当する。なお、グラフでは、グラフの右側がメイン磁石12aおよび12b側を表し、グラフの左側がサブ磁石14aおよび14b側を表している。また、磁束密度の測定は、図3に示すように、メイン磁石12aおよび12bの中央を通り、空間20の高さ方向中央部の高さにおいて、y方向に沿って破線Brで示す方向を測定している。磁束密度の測定は、ベル社製のガウスメータを用いて測定した。
【0040】
グラフからわかるように、比較例では、メイン磁石によって強い磁束密度が得られる代わりに、メイン磁石から離れた点においても、比較的強い磁束密度が観察され、磁束密度を十分に低下させることができない。この比較例では、メイン磁石の端部において、1mmあたり0.04Tの低下が生じるような傾斜の小さい磁界しか形成できなかった。
【0041】
これに対して実施例1では、サブ磁石14aおよび14bの影響で、メイン磁石12aおよび12bの比較的近くであっても、磁束密度をほとんど0にすることができる。
【0042】
さらに、実施例2では、サブ磁石22の影響によって、メイン磁石12aおよび12b側の磁束密度を比較的高くできるとともに、サブ磁石22が設けられた位置の近傍においても比較的高い磁束密度が得られる。また、サブ磁石14aおよび14bの影響で、サブ磁石22から少し離れたところでは、磁束密度を十分に低下させることができている。測定の結果、実施例2では、メイン磁石12aおよび12bの端部(すなわち、サブ磁石22が設けられた部分)の近傍において、1mmあたり0.08Tの低下が生じるような傾斜の大きい磁界を形成することができた。このようにして、強い磁束密度を有する領域と、弱い磁束密度を有する領域とを、近接して設けることが可能になっている。
【0043】
【発明の効果】
本発明の磁界形成装置によれば、所定の領域において磁束密度が高く、所定の領域の近傍の領域においては磁束密度が非常に小さい、強度の勾配の大きい磁界を形成することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る磁界形成装置の構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施形態1に係る磁界形成装置の別の構成を示す図である。
【図3】本発明の実施形態2に係る磁界形成装置の構成を示す斜視図である。
【図4】本発明の実施形態2に係る磁界形成装置の一部の構成を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施形態2に係る磁界形成装置において形成される磁界を説明するための側面図である。
【図6】本発明の実施形態2に係る磁界形成装置において形成される磁界を示す平面図である。
【図7】比較例、実施例1、および実施例2における磁束密度を測定したグラフである。
【符号の説明】
100、200 磁界形成装置
10 ヨーク材
12aおよび12b メイン磁石
14aおよび14b サブ磁石
16aおよび16b 対向メイン磁石
18aおよび18b 対向サブ磁石
20 空間
22 さらなるサブ磁石

Claims (5)

  1. ヨーク材と、
    それぞれがN極とS極とを有し、前記ヨーク材に固定され磁気回路を形成する第1の一対の磁石であって、前記第1の一対の磁石のうちの一方の磁石のN極から前記第1の一対の磁石のうちの他方の磁石のS極に向かう第1の磁束を発生する第1の一対の磁石と、
    それぞれがN極とS極とを有し、前記第1の一対の磁石から0.5mm以上5mm以下の間隔をおいて前記第1の一対の磁石に対して並列して配置されるように前記ヨーク材に固定され、磁気回路を形成する第2の一対の磁石であって、前記第2の一対の磁石のうちの一方の磁石のN極から前記第2の一対の磁石のうちの他方の磁石のS極に向かう第2の磁束を発生する第2の一対の磁石とを備え、
    所定の面における前記第1の磁束の向きと、前記第2の磁束の向きとが逆向きである磁界形成装置であって、
    前記第1の一対の磁石に対向するように間隔を開けて設けられ、前記第1の一対の磁石との間で互いに反発する磁界を形成する第3の一対の磁石と、
    前記第2の一対の磁石に対向するように間隔を開けて設けられ、前記第2の一対の磁石との間で互いに反発する磁界を形成する第4の一対の磁石と、
    前記第1の一対の磁石のうちの一方の磁石と、前記第1の一対の磁石のうちの他方の磁石との間に設けられ、前記第1の一対の磁石が形成する前記第1の磁束と平行な方向に磁化方向を有する第5の磁石と、
    を更に備え、
    前記第5の磁石は、前記第1の一対の磁石の向かいあう磁石の一端部に設けられた切り欠き部に接合され、前記第5の磁石の高さが前記第1の磁石の高さの10〜66%であり、前記ヨーク材と前記第5の磁石との間に空間が形成されている、磁界形成装置。
  2. 前記第1の一対の磁石のそれぞれの磁化方向は、前記第1の一対の磁石のそれぞれが前記ヨーク材に対して固定される面のそれぞれに対して略垂直であり、前記第2の一対の磁石のそれぞれの磁化方向は、前記第2の一対の磁石のそれぞれが前記ヨーク材に対して固定される面のそれぞれに対して略垂直である請求項1に記載の磁界形成装置。
  3. 前記第1の一対の磁石の各々の体積は、前記第2の一対の磁石の各々の体積の2倍以上である請求項1または2に記載の磁界形成装置。
  4. 前記第5の磁石は、前記第1の一対の磁石のうちの一方の磁石のN極部分と、第1の一対の磁石のうちの他方の磁石のS極部分との間において設けられ、前記第5の磁石のN極が前記一方の磁石のN極部分と対向し、かつ、前記第5の磁石のS極が前記他方の磁石のS極部分と対向する請求項に記載の磁界形成装置。
  5. 前記第5の磁石は、前記第1の一対の磁石より保磁力が高い請求項に記載の磁界形成装置。
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