JP4003485B2 - 磁界発生装置およびそれを用いたnmr装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は磁界発生装置およびそれを用いたNMR(nuclear magnetic resonance:核磁気共鳴)装置に関し、より特定的には非対向型の磁界発生装置およびそれを用いたNMR装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、対向型の磁界発生装置は、他の磁界発生装置より強い静磁界を発生させることができるため、NMR装置に好適に用いられる。この装置では、発生される均一磁界空間の中に被検査物を配置して検査されるが、被検査物が対向型の磁界発生装置の磁界空間内に入らない場合がある。この場合には磁界発生装置の外側に磁界を発生させる必要がある。
磁界発生装置の外側に磁界を発生させることができる従来技術の一例が、特開平51−127785号において開示されている。また、他の例として、BRUKER社より表面分析用NMR装置(商品名:ミニスペックMOUSE)が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特開平51−127785に開示されている技術では、磁石表面から或る程度距離をおいたところに均一磁界空間が得られるが、その均一磁界空間における磁界強度は小さいのでNMR信号強度が弱く、検査精度がよくなかった。
また、BRUKER社が提案する技術では、均一磁界空間の磁界強度は大きいが、均一磁界空間は表面近傍にのみ形成されるので、被検査物の表面から浅い部分だけしか検査できなかった。
それゆえに、この発明の主たる目的は、磁石表面から或る程度離れたところに磁界強度のより大きい均一磁界空間が得られる、磁界発生装置およびそれを用いたNMR装置を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の磁界発生装置は、間隔をあけて設けられる複数の磁石を含み、均一磁界空間を複数の磁石が対向する空間の外側に形成する磁界発生装置であって、複数の磁石を磁気的に結合するヨークを備え、複数の磁石の磁化方向によって形成される角度が0°および180°のどちらでもない角度に設定されることを特徴とする。
請求項2に記載の磁界発生装置は、請求項1に記載の磁界発生装置において、複数の磁石の磁化方向によって形成される角度は10°以上110°以下であることを特徴とする。
【0005】
請求項3に記載の磁界発生装置は、請求項1または2に記載の磁界発生装置において、複数の磁石間に設けられる補助磁石をさらに含み、均一磁界空間側において補助磁石による磁束が複数の磁石による磁束と逆方向になるように、補助磁石が配置されることを特徴とする。
請求項4に記載の磁界発生装置は、請求項3に記載の磁界発生装置において、補助磁石の均一磁界空間側表面は複数の磁石の均一磁界空間側表面より0mm以上20mm以下没するように設定されることを特徴とする。
【0006】
請求項5に記載の磁界発生装置は、請求項3または4に記載の磁界発生装置において、補助磁石はヨークから所定距離をおいて設けられることを特徴とする。
請求項6に記載のNMR装置は、請求項1から5のいずれかに記載の磁界発生装置、および複数の磁石の間に設けられる送受信コイルを備える。
【0007】
請求項1に記載の磁界発生装置では、複数の磁石の磁化方向を同方向でも正逆方向でもないように設定することによって、磁石の表面から離れたところにより大きい磁界強度を有する広い均一磁界空間を得ることができる。また、複数の磁石の磁化方向によって空間の磁界分布が変化するので、磁化方向を適宜選択することによって、所望の位置に均一磁界空間を得ることができる。また、複数の磁石をヨークで磁気的に結合することによって、発生する磁界をさらに強くでき、検出精度を向上できる。
請求項2に記載の磁界発生装置では、複数の磁石の磁化方向がなす角度を10°以上110°以下に設定することによって、磁石の表面から離れた所望の位置に所望の磁界強度を有する均一磁界空間を設けることができる。
【0008】
請求項3に記載の磁界発生装置では、複数の磁石近傍の強い磁界が補助磁石による磁界によって弱められる。これによって、磁石表面から離れたところにより広い均一磁界空間を得ることができる。
請求項4に記載の磁界発生装置では、補助磁石の磁界空間側表面が複数の磁石の磁界空間側表面より0mm以上20mm以下没するように補助磁石を配置することによって、磁石表面から離れた所望の位置に所望の磁界強度を有する均一磁界空間を設けることができる。
【0009】
請求項5に記載の磁界発生装置では、補助磁石をヨークから所定距離をおいて配置することによって、補助磁石から発生する磁束がヨークによって短絡されない。
請求項6に記載のNMR装置では、上述の磁界発生装置を用いることによってNMR装置に必要な均一磁界空間を形成できるので、良好な検出精度を得ることができ様々な用途に適用できる。たとえば、MRIでは被撮像物の表面から浅い部分だけではなく内部をも良好な撮像精度で撮像することができ、有用なNMR装置が得られる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照してこの発明の実施形態について説明する。
図1および図2を参照して、この発明の一実施形態の磁界発生装置10aは、磁石が対向する空間の外側に均一磁界空間を形成する非対向横磁界型の磁界発生装置であり、一定間隔をあけて設けられる2つの直方体状の磁石12aおよび12bを含む。磁石12aおよび12bの一端にはたとえば鉄からなりかつ直方体状のヨーク14が接続され、磁石12aと12bとが磁気的に結合される。
【0011】
図2に示すように、磁石12aおよび12bのそれぞれの磁化角度をθ1およびθ2とする。磁化角度θ1は、磁石12aの磁化方向がヨーク14主面もしくは水平方向に対してなす角度をいい、時計回り方向に正の値をとる。磁化角度θ2は、磁石12bの磁化方向がヨーク14主面もしくは水平方向に対してなす角度をいい、反時計回り方向に正の値をとる。したがって、磁石12aおよび12bのそれぞれの磁化方向によって形成される角度は、(θ1+θ2)で求められる。
【0012】
このような磁界発生装置10aでは、磁石12aおよび12bの他端側に形成される均一磁界空間(たとえばSで示す領域)が検査のために用いられる。なお、磁石12aおよび12bの磁化方向が図2に示す方向である場合、矢印Aで示すような磁束が発生する。
【0013】
磁界発生装置10aによれば、磁石12aおよび12bのそれぞれの磁化方向を相互に同方向でも正逆方向でもないように設定することによって、磁石12aおよび12bの表面から離れたところにより大きい磁界強度を有する広い均一磁界空間を得ることができる。また、磁石12aおよび12bの磁化方向によって空間の磁界分布が変化するので、磁石12aおよび12bの磁化方向を適宜選択することによって、所望の位置に均一磁界空間を得ることができる。
また、磁石12aおよび12bをヨーク14で磁気的に結合することによって、発生する磁界を強くでき、撮像精度を向上できる。
【0014】
磁界発生装置10aの一実験例について説明する。
実験では、磁石12aおよび12bには、600mm(長さL1)×315mm(幅W1)×350mm(高さH)のR−Fe−B系永久磁石(ネオジム磁石:NEOMAX−35H)が用いられ、磁石12aと12bとは190mmの間隔をあけて配置された。ヨーク14には、820mm(長さL2)×600mm(幅W2)×150mm(高さT)のJISSS400が用いられた。
【0015】
そして、磁化角度θ1およびθ2を0°から90°まで(θ1は時計回り、θ2は反時計回り)可変に設定して、2つの磁石12aおよび12bによって発生する均一磁界空間の中心磁界強度、その中心磁界強度の位置および均一幅を図3に示す。ここで、中心磁界強度の位置は、磁石12aおよび12bの表面からの距離をいい、当該表面から外側に正の値をとる。均一幅とは、中心磁界強度から±1%以内の磁界領域の垂直方向の幅、すなわち均一磁界空間の垂直方向の幅をいう。均一幅が重要となるのは、NMR実行時には一定の大きさの均一磁界空間が必要となるからである。
【0016】
図3より、磁化角度θ1およびθ2を0°、すなわち2つの磁石12aおよび12bの磁化方向を平行(同方向)にすると、中心磁界強度は0.0208Tと非常に小さいが、中心磁界強度の位置は磁石表面から33.2mm、均一幅は4.8mmとなる。また、磁化角度θ1およびθ2を5°にすると、中心磁界強度は0.0296Tと小さいが、中心磁界強度の位置は磁石表面から28.2mm、均一幅は4.4mmとなる。したがって、磁化角度θ1およびθ2が0°や5°の場合には、磁界強度は小さいものの、磁石表面からかなり離れた位置に比較的広い均一磁界空間が発生する。磁化角度θ1およびθ2を徐々に大きくしていくと、中心磁界強度は大きくなるが、その位置は磁石表面に近づいていき、また、均一幅は狭くなっていく。なお、磁化角度θ1とθ2は異なる角度とすることもできる。
【0017】
この実験例において、均一磁界空間の中心磁界強度が略0.03T以上かつ中心磁界強度の位置が略5mm以上を条件とすると、磁化角度θ1およびθ2は5°以上55°以下となる。
したがって、2つの磁石12aおよび12bのそれぞれの磁化方向がなす角度は10°以上110°以下が好ましい。この場合、磁石12aおよび12bの表面から離れた所望の位置に所望の磁界強度を有する均一磁界空間を設けることができるので、磁界発生装置10aの利用範囲がさらに広まる。
【0018】
ついで、図4および図5を参照して他の実験例を説明する。
ここでは、図4(a)に示すコ字状磁界発生装置および図4(b)に示すU字状磁石、すなわち▲1▼くさび無し−コ字状タイプ、▲2▼くさび16aおよび16bを有するくさび−コ字状タイプ、▲3▼くさび16aおよび16bを有さずかつ磁石12aおよび12bの磁化角度θ1およびθ2が45°であるコ字状タイプ、▲4▼くさび16aおよび16bを有さずかつ磁石12aおよび12bの磁化角度θ1およびθ2が35°であるコ字状タイプの各磁界発生装置、▲5▼くさび無し−U字状タイプ、▲6▼くさび16aおよび16bを有するくさび−U字状タイプの各磁石について磁界強度分布が測定された。図4(a)に示すコ字状磁界発生装置は50mm×40mm×58mm、磁石12aおよび12bは40mm×10mm×48mm、三角柱状のくさび16aおよび16bは40mm×10mm×9mm、磁石12aと12bとの間隔は30mmにそれぞれ設定された。図4(b)に示すU字状磁石は50mm×40mm×70mmかつ厚み10mmに設定され、図4(a)と同寸法のくさび16aおよび16bが用いられた。くさび16aおよび16bはたとえば鉄などのヨーク材からなる。図4(a)において磁石12aおよび12bに示す矢印は磁化方向を示す。
【0019】
このような▲1▼から▲4▼の磁界発生装置ならびに▲5▼および▲6▼の磁石について磁界強度分布を測定したところ、図5に示すような結果が得られた。
図5における横軸は図4(a)および(b)に示す点PからのZ軸上の距離を示す。ここで、点Pは、図4(a)では磁石12aおよび12bの表面(上端面)を含む面内中心、図4(b)ではU字状磁石の両上端面を含む面内中心を示し、図5における横軸の正の値は磁石の内側(点Pより下側)、負の値は磁石の外側(点Pより上側)を示す。図5における縦軸はZ軸上における磁界強度を示す。
【0020】
図5より、磁石の外側略15mm〜20mm付近において、(3)磁化角度45°のコ字状タイプおよび(4)磁化角度35°のコ字状タイプのそれぞれの磁界発生装置が、他のタイプより磁界均一度がよく、なかでも(4)磁化角度35°のコ字状タイプの磁界均一度がよいことがわかる。このように、所定の磁化角度を有する磁石を磁界発生装置に用いれば、安定した磁界均一度が得られる。
【0021】
ついで、図6を参照して、この発明の他の実施形態の磁界発生装置10bについて説明する。
磁界発生装置10bは、磁界発生装置10aと同様の磁石12a,12bおよびヨーク14を備え、さらに磁石12aと12bとによって挟まれる空間に配置される補助磁石18を含む。補助磁石18は、たとえば図示しない非磁性部材上に載せることによって磁石12aと12bとの間に配置できる。また、補助磁石18の磁界方向は向かって左向きとされ、補助磁石18による磁束が磁石12a,12bによる磁束と逆方向になる(図9参照)。なお、磁石12aおよび12bの磁化角度はそれぞれ90°であり、したがって、異極が同一側にくるように磁石12aと12bとが配置される。また、補助磁石18の位置を変えることによって磁界空間が調整される。
【0022】
磁界発生装置10bの一実験例について説明する。
実験では、磁石12aおよび12bには、600mm×315mm×350mmのR−Fe−B系永久磁石(ネオジム磁石:NEOMAX−35H)が用いられ、磁石12aと12bとは190mmの間隔をあけて配置された。ヨーク14には、820mm×600mm×150mmのJISSS400が用いられた。補助磁石18には、90mm×600mm×425mmのR−Fe−B系永久磁石(ネオジム磁石:NEOMAX−35H)が用いられた。
【0023】
そして、補助磁石18の磁化方向が向かって左向き(以下、単に「左向き」)、向かって右向き(以下、単に「右向き」)の各場合について、補助磁石18の位置Dを0mmから30mmまで変化させた。ここで、補助磁石18の位置Dは、磁石12a,12bの上面(均一磁界空間側表面)と補助磁石18の上面(均一磁界空間側表面)との距離で表される。
【0024】
その結果、図7に示すように、均一磁界空間の中心磁界強度、その中心磁界強度の位置および均一幅が求められた。図7(a)は補助磁石18の磁化方向が左向きの場合、図7(b)は補助磁石18の磁化方向が右向きの場合を示す。
図7(b)に示すように、補助磁石18の磁化方向が右向きの場合には、均一磁界空間の中心磁界強度は大きくなるが、中心磁界強度の位置は磁石12aおよび12bの表面あるいはその近傍になってしまう。また、均一磁界空間の幅も小さくなる。
【0025】
これは図8に示すように、補助磁石18による磁束(矢印Bで示す)の方向と磁石12a,12bによる磁束(矢印Aで示す)の方向とが順方向になり両磁束が重なることによって、磁石12a,12bによる均一磁界空間をかえって狭くしてしまい、磁石12a,12b表面から離れた位置により広い均一磁界空間を形成できないことによる。
【0026】
一方、図7(a)に示すように、補助磁石18の磁化方向が左向きの場合には、たとえば補助磁石18の位置Dが0mmのとき、磁石12a,12bおよび補助磁石18の表面から6.3mmのところを中心として2.1mmの高さ方向の幅を有する略0.3Tの磁界空間を形成できる。補助磁石18の位置Dが10mmのときには、中心磁界強度の位置は1.5mmとなり略0.4Tの磁界空間を形成できる。このように所望の中心磁界強度を有する均一磁界空間を磁石12aおよび12bの表面から離れた位置に形成できる。
【0027】
これは、磁石12aおよび12bによって磁石12aおよび12b近傍に強い磁界が形成されるが、図9に示すように、補助磁石18による磁束(矢印Bで示す)の方向と磁石12aおよび12bによる磁束(矢印Aで示す)の方向とが逆方向になるように補助磁石18を配置することによって、磁石12aおよび12b近傍の強い磁界を補助磁石18による磁界によって弱めるためである。また、その結果として、補助磁石18の磁化方向が右向きの場合とくらべると均一磁界空間を大きくできる。なお、図8および図9において、白抜き矢印は磁石の磁化方向を示す。
【0028】
また、補助磁石18の磁界方向が左向きの場合において、中心磁界強度が略0.3T以上かつ中心磁界強度の位置が略0.5mm以上を条件とすると、補助磁石18の位置Dは0mm以上20mm以下となる。この範囲内で補助磁石18を没するように配置することによって、磁石12a,12b表面から離れた所望の位置に所望の磁界強度を有する均一磁界空間を設けることができ、磁界発生装置10bの利用範囲がさらに広まる。
さらに、補助磁石18をヨーク14から所定距離(たとえば5mm以上)をおいて設けることによって、補助磁石18から発生する磁束がヨーク14によって短絡されない。
【0029】
なお、補助磁石18による磁束の方向と磁石12aおよび12bによる磁束の方向とが逆方向になる限りにおいて、補助磁石18の磁化方向は図9に示す状態から多少上向きあるいは下向きに傾いてもよい。ここでいう「逆方向」には、正逆方向だけではなく、補助磁石18による磁束と磁石12a,12bによる磁束とが正逆方向成分(相互に正逆方向となるベクトル成分)を有している場合も含む。
【0030】
また、磁界発生装置10bにおいて、磁石12a,12bの磁化角度θ1,θ2を、0°および90°のどちらでもない任意の角度に設定してもよい。これによって磁界発生装置10aと10bとを組み合わせた磁界発生装置を形成できる。
さらに、図10に示すように、磁界発生装置10bの磁石12aと12bとの間でありかつ補助磁石18の両側に送受信コイル20を配置することによってNMR装置100が得られる。
【0031】
磁界発生装置10bによれば、必要な均一磁界空間が装置片側に得られるので、NMR装置100によれば、良好な検出精度を得ることができるとともに、検査対象の制限がなくなり医療・産業用等の様々な用途に広く適用できる。たとえば、ベッドに寝た患者をそのままの状態でMRI検査することができる。また、被撮像物の表面から浅い部分だけではなく内部をも良好な精度で検出することができ、非常に大きな対象物の検査、壁の中や地中の物質の検査にも使用できる。なお、磁界発生装置10aの磁石12aと12bとの間に送受信コイル20を配置してもNMR装置を得ることができ、この場合も上述と同様の効果が得られる。
【0032】
磁界発生装置は、3個以上の磁石によって構成されてもよく、たとえば図11(a)および(b)に示すように4個の磁石を用いて縦磁界型に構成されてもよい。図11に示す装置の場合、磁石12上面より上側であって4個の磁石12によって囲まれる領域を中心として(たとえばCで示す領域)均一磁界空間が得られる。さらに、磁界発生装置は中空円筒状に形成されてもよい。
また、この発明はESR(electron spin resonance:電子スピン共鳴)装置にも適用できる。
【0033】
【発明の効果】
この発明の磁界発生装置によれば、磁石の表面から離れたところにより大きい磁界強度を有する均一磁界空間を得ることができる。
また、この発明の磁界発生装置を用いたNMR装置によれば、良好な撮像精度を得ることができ様々な用途に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】 図1の実施形態を示す図解図である。
【図3】図1の実施形態の一実験例の結果を示すテーブルである。
【図4】他の実験例で用いられる装置を示す斜視図であり、(a)はコ字状タイプの磁界発生装置、(b)はU字状磁石を示す。
【図5】図4に示す磁界発生装置を用いた実験例の結果を示すグラフである。
【図6】この発明の他の実施形態を示す図解図である。
【図7】図6の実施形態の一実験例の結果を示すテーブルであり、(a)は補助磁石の磁化方向が左側、(b)は補助磁石の磁化方向が右側の場合を示す。
【図8】図6の実施形態において補助磁石を磁化方向右向きに配置した場合の磁束分布を示す図解図である。
【図9】図6の実施形態において補助磁石を磁化方向左向きに配置した場合の磁束分布を示す図解図である。
【図10】NMR装置の一例を示す図解図である。
【図11】(a)は磁界発生装置の他の例を示す斜視図であり、(b)はその図解図である。
【符号の説明】
10a,10b 磁界発生装置
12a,12b 磁石
14 ヨーク
18 補助磁石
20 送受信コイル
100 NMR装置
A,B 磁束
D 補助磁石の位置
θ1,θ2 磁化角度
Claims (6)
- 間隔をあけて設けられる複数の磁石を含み、均一磁界空間を前記複数の磁石が対向する空間の外側に形成する磁界発生装置であって、
前記複数の磁石を磁気的に結合するヨークを備え、
前記複数の磁石の磁化方向によって形成される角度が0°および180°のどちらでもない角度に設定される、磁界発生装置。 - 前記角度は10°以上110°以下である、請求項1に記載の磁界発生装置。
- 前記複数の磁石間に設けられる補助磁石をさらに含み、
前記均一磁界空間側において前記補助磁石による磁束が前記複数の磁石による磁束と逆方向になるように、前記補助磁石が配置される、請求項1または2に記載の磁界発生装置。 - 前記補助磁石の均一磁界空間側表面は前記複数の磁石の均一磁界空間側表面より0mm以上20mm以下没するように設定される、請求項3に記載の磁界発生装置。
- 前記補助磁石は前記ヨークから所定距離をおいて設けられる、請求項3または4に記載の磁界発生装置。
- 請求項1から5のいずれかに記載の磁界発生装置、および
前記複数の磁石の間に設けられる送受信コイルを備える、NMR装置。
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