JP2004342796A - 磁界発生装置 - Google Patents

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Eiji Sugiyama
英二 杉山
Masaaki Aoki
雅昭 青木
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Hitachi Metals Ltd
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Abstract

【課題】より大きな磁界強度を得ることができる、磁界発生装置を提供する。
【解決手段】磁界発生装置10は空隙を形成して対向配置される磁極ユニット12a,12bを含む。磁極ユニット12aは、ポールピース16aと、ポールピース16aの周囲に設けられる永久磁石ユニット18aと、さらにその周囲に設けられる永久磁石ユニット20aとを含む。永久磁石ユニット18aはその中心部から放射状に分割された複数の永久磁石からなり、永久磁石ユニット18a,20aはポールピース16a方向に磁化されている。磁極ユニット12bは、ポールピース16bと、ポールピース16bの周囲に設けられる永久磁石ユニット18bと、さらにその周囲に設けられる永久磁石ユニット20bとを含む。永久磁石ユニット18bはその中心部から放射状に分割された複数の永久磁石からなり、永久磁石ユニット18b,20bはポールピース16bからみて放射状に磁化されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は磁界発生装置に関し、より特定的には、材料物性研究、磁気分離、磁気冷凍等の装置に用いられ2T以上の高い磁界を発生する、磁界発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の従来技術において、磁界発生空間に高磁界を発生させる永久磁石型のの磁界発生装置として、特許文献1や特許文献2に示すような磁界発生装置が提案されている。
特許文献1に開示されている磁界発生装置は、第1磁気回路および第2磁気回路を備え、第1磁気回路は環状に配置される第1永久磁石を含み、第2磁気回路は、第1磁気回路の内部に設けられ磁界発生空間を形成するために対向配置されかつそれぞれ1.6T以上の飽和磁化を有する一対のポールピースと、一対のポールピースを磁気的に結合する第2永久磁石とを含む。
【0003】
特許文献2に開示されている磁界発生装置は、第1磁極ユニットと第2磁極ユニットとを備え、第1磁極ユニットは、第1ポールピースと第1ポールピースの周囲に設けられかつ内向きに磁化されている第1永久磁石ユニットとを含み、第2磁極ユニットは、第2ポールピースと第2ポールピースの周囲に設けられかつ外向きに磁化されている第2永久磁石ユニットとを含み、第2磁極ユニットは、第1ポールピースと第2ポールピースとの間に空隙を形成できるように配置される。そして、少なくとも空隙を除いて第1磁極ユニットおよび第2磁極ユニットのそれぞれの対向面間に磁石が介挿される。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−289425
【特許文献2】
特開2003−37007
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1に記載の磁界発生装置では、磁界発生空間に隣接する磁石の磁化方向と磁界発生空間の磁界方向とが90度以下であり当該磁石は外部から減磁界を受けるので、当該磁石は減磁され、結果的に、磁界発生空間における磁界強度が抑制されてしまう。特に、2.0MA/m以上の高磁界においてこの問題が顕著となる。
【0006】
また、特許文献2に記載の磁界発生装置では、ポールピースに隣接する磁石の磁化方向とポールピースの磁界方向とが90度であり、当該磁石の減磁を小さくでき、空隙(磁界発生空間)に大きな磁界強度が得られるが、空隙の磁界強度をさらに大きくしたいという要望がある。
それゆえに、この発明の主たる目的は、より大きな磁界強度を得ることができる、磁界発生装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、請求項1に記載の磁界発生装置は、第1ポールピースと、第1ポールピースの周囲に設けられる第1永久磁石ユニットと、第1永久磁石ユニットの周囲に設けられる第2永久磁石ユニットとを含み、第1永久磁石ユニットはその中心部から放射状に分割された複数の永久磁石からなりかつ第1ポールピース方向に磁化され、第2永久磁石ユニットは第1ポールピース方向に磁化されている第1磁極ユニット、および第2ポールピースと、第2ポールピースの周囲に設けられる第3永久磁石ユニットと、第3永久磁石ユニットの周囲に設けられる第4永久磁石ユニットとを含み、第3永久磁石ユニットはその中心部から放射状に分割された複数の永久磁石からなりかつ第2ポールピースからみて放射状に磁化され、第4永久磁石ユニットは第2ポールピースからみて放射状に磁化されている第2磁極ユニットを備え、第1磁極ユニットと第2磁極ユニットとは、第1ポールピースと第2ポールピースとの間に空隙を形成できるように対向配置されることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の磁界発生装置は、請求項1に記載の磁界発生装置において、第1永久磁石ユニットの保磁力が第2永久磁石ユニットの保磁力以上であり、第3永久磁石ユニットの保磁力が第4永久磁石ユニットの保磁力以上であることを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の磁界発生装置は、請求項1または2に記載の磁界発生装置において、第1永久磁石ユニットおよび第3永久磁石ユニットの外形は角柱状に形成され、第2永久磁石ユニットおよび第4永久磁石ユニットの外形は筐体状に形成されることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の磁界発生装置は、請求項1から3のいずれかに記載の磁界発生装置において、第1ポールピースおよび第2ポールピースのそれぞれの空隙側端部がテーパー状に形成されることを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の磁界発生装置は、請求項4に記載の磁界発生装置において、第1永久磁石ユニットの空隙側端部の内周面は第1ポールピースの空隙側端部に沿うように逆テーパー状に形成され、第3永久磁石ユニットの空隙側端部の内周面は第2ポールピースの空隙側端部に沿うように逆テーパー状に形成されることを特徴とする。
【0012】
なお、この明細書において「テーパー状」とは、円錐状に直径が次第に減少している状態や角錐状に太さが次第に減少している状態をいう。
【0013】
請求項1に記載の磁界発生装置では、第1ポールピースの周囲に設けられる第1永久磁石ユニットが、その中心部から放射状に分割された複数の永久磁石からなりかつ第1ポールピース方向に磁化され、第2ポールピースの周囲に設けられる第3永久磁石ユニットが、その中心部から放射状に分割された複数の永久磁石からなりかつ第2ポールピースからみて放射状に磁化されている。このように、第1永久磁石ユニットは逆ラジアル方向に配向され、第3永久磁石ユニットはラジアル方向に配向されている。
【0014】
したがって、第1ポールピースに隣接する磁石の磁化方向と第1ポールピースの磁界方向とが90度になり、当該磁石(第1永久磁石ユニット)の磁化方向を従来技術よりもさらに効率的に第1ポールピース方向に向けることができる。また、第2ポールピースに隣接する磁石の磁化方向と第2ポールピースの磁界方向とが90度になり、当該磁石(第3永久磁石ユニット)の磁化方向を従来技術よりもさらに効率的に第2ポールピースから放射する方向に向けることができる。その結果、第1ポールピースおよび第2ポールピースのそれぞれに隣接する磁石の減磁をさらに小さくすることができるので、第1ポールピースおよび第2ポールピース中の磁束密度をさらに高めることができ、第1ポールピースおよび第2ポールピース間の空隙に高磁界を発生させることができる。
【0015】
請求項2に記載の磁界発生装置では、第1永久磁石ユニットの保磁力が第2永久磁石ユニットの保磁力以上であり、第3永久磁石ユニットの保磁力が第4永久磁石ユニットの保磁力以上であるので、第2永久磁石ユニットの磁束密度が第1永久磁石ユニットの磁束密度以上となり、第4永久磁石ユニットの磁束密度が第3永久磁石ユニットの磁束密度以上となる。このように、第2永久磁石ユニットおよび第4永久磁石ユニットの磁束密度を大きくすることによって、磁界発生装置内に飽和磁化の高い磁路を形成することができるので、永久磁石ユニットひいては磁界発生装置のサイズを大きくすることなく空隙に所望の磁界強度が得られる。
【0016】
請求項3に記載の磁界発生装置では、第1永久磁石ユニットおよび第3永久磁石ユニットの外形を角柱状に形成し、第2永久磁石ユニットおよび第4永久磁石ユニットの外形を筐体状に形成することによって、第1〜第4永久磁石ユニットを構成する各永久磁石として、外表面が平面からなる永久磁石を用いることができるので、曲面を有する永久磁石と比較して、永久磁石の製造・入手が容易となり、磁界発生装置自体も組み立て易くなり、製造コストを抑制できる。
【0017】
請求項4に記載の磁界発生装置では、第1ポールピースおよび第2ポールピースのそれぞれの空隙側端部をテーパー状に形成することによって、空隙における第1ポールピースおよび第2ポールピース間に磁束をより集中させることができ、当該空間における磁界強度をより高めることができる。
【0018】
請求項5に記載の磁界発生装置では、第1ポールピースの空隙側端部をテーパー状に形成する結果として生じる空間を埋めるように、第1永久磁石ユニットの空隙側端部の内周面を第1ポールピースの空隙側端部に沿って逆テーパー状に形成し、第2ポールピースの空隙側端部をテーパー状に形成する結果として生じる空間を埋めるように、第3永久磁石ユニットの空隙側端部の内周面を第2ポールピースの空隙側端部に沿って逆テーパー状に形成することによって、空隙における磁束の漏洩を抑制できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照してこの発明の実施形態について説明する。
図1を参照して、この発明の一実施形態の磁界発生装置10は、それぞれ直方体状をした磁極ユニット12aおよび12bを含む。磁極ユニット12aおよび12bは、空隙14を形成しかつ互いの対向面が平行となるように対向配置される。
【0020】
図2を参照して、磁極ユニット12aは、八角柱状のN極側のポールピース16aと、ポールピース16aの周囲に設けられる永久磁石ユニット18aと、永久磁石ユニット18aの周囲に設けられる永久磁石ユニット20aとを含む。
【0021】
永久磁石ユニット18aの外形は八角柱状に形成され、永久磁石ユニット18aは、その中心部から放射状に多分割(この実施形態では8分割)されており、内層側に断面2等辺三角形の三角柱状の8個の永久磁石22aが配置され、外層側(永久磁石22aの外側)に断面台形の四角柱状(オベリスク形状)の8個の永久磁石24aが配置される。8個の永久磁石22aは同一寸法かつ同一形状であり、8個の永久磁石24aは同一寸法かつ同一形状である。
【0022】
永久磁石ユニット18aは、ポールピース16a方向(中心方向)に磁化され、逆ラジアル方向に配向されている。したがって、各永久磁石22aおよび24aは、ポールピース16aの長手方向と直交する方向でポールピース16aに向かうように磁化されている。
【0023】
永久磁石ユニット20aの外形は筐体状に形成され、永久磁石ユニット20aは、四隅に配置される直方体状の永久磁石26aと、隣り合う永久磁石26a間に配置される永久磁石28aとから構成され、永久磁石26aおよび28aはそれぞれ4個ずつ用いられる。たとえば、永久磁石28aは、図1において破線で示すように、直方体状の永久磁石と断面台形の四角柱状の2個の永久磁石とを接合して形成できる。4個の永久磁石26aは同一寸法かつ同一形状であり、4個の永久磁石28aは同一寸法かつ同一形状である。
【0024】
永久磁石ユニット20aは、ポールピース16a方向(中心方向)に磁化され、逆ラジアル方向に配向されている。したがって、各永久磁石26aおよび28aは、ポールピース16aの長手方向と直交する方向でポールピース16aに向かうように磁化されている。
【0025】
また、磁極ユニット12bは、磁化方向を除いて磁極ユニット12aと同様に構成される。
すなわち、磁極ユニット12bは、八角柱状のS極側のポールピース16bと、ポールピース16bの周囲に設けられる永久磁石ユニット18bと、永久磁石ユニット18bの周囲に設けられる永久磁石ユニット20bとを含む。
【0026】
永久磁石ユニット18bの外形は八角柱状に形成され、永久磁石ユニット18bは、その中心部から放射状に多分割(この実施形態では8分割)されており、内層側に断面2等辺三角形の三角柱状の8個の永久磁石22bが配置され、外層側(永久磁石22bの外側)に断面台形の四角柱状(オベリスク形状)の8個の永久磁石24bが配置される。8個の永久磁石22bは同一寸法かつ同一形状であり、8個の永久磁石24bは同一寸法かつ同一形状である。
【0027】
永久磁石ユニット18bは、ポールピース16b(中心)からみて放射状に磁化され、ラジアル方向に配向されている。したがって、各永久磁石22bおよび24bは、ポールピース16bの長手方向と直交する方向でポールピース16bから遠ざかるように磁化されている。
【0028】
永久磁石ユニット20bの外形は筐体形状に形成され、永久磁石ユニット20bは、四隅に配置される直方体状の永久磁石26bと、隣り合う永久磁石26b間に配置される永久磁石28bとから構成され、永久磁石26bおよび28bはそれぞれ4個ずつ用いられる。たとえば、永久磁石28bは、直方体状の永久磁石と断面台形の四角柱状の2個の永久磁石とを接合して形成できる。4個の永久磁石26bは同一寸法かつ同一形状であり、4個の永久磁石28bは同一寸法かつ同一形状である。
【0029】
永久磁石ユニット20bは、ポールピース16b(中心)からみて放射状に磁化され、ラジアル方向に配向されている。したがって、各永久磁石26bおよび28bは、ポールピース16bの長手方向と直交する方向でポールピース16bから遠ざかるように磁化されている。
この実施形態では、各永久磁石22a〜28aは、各永久磁石22b〜28bとは正反対方向に磁化されている。
【0030】
ポールピース16aおよび16bには、低炭素鋼、純鉄または鉄コバルト合金等、高い(たとえば2.3T以上の)飽和磁化を有し高透磁率の軟磁性体が用いられ、たとえばパーメンジュールが用いられる。さらに飽和磁化を大きくするためには、上述の材料を850℃の水素雰囲気中で磁性焼鈍したものが用いられることが望ましい。
【0031】
また、永久磁石ユニット18aの保磁力は永久磁石ユニット20aの保磁力以上に、永久磁石ユニット18bの保磁力は永久磁石ユニット20bの保磁力以上に設定され、したがって、永久磁石ユニット20aの磁束密度は永久磁石ユニット18aの磁束密度以上に、永久磁石ユニット20bの磁束密度は永久磁石ユニット18bの磁束密度以上となる。
【0032】
さらに、永久磁石ユニット18aおよび18bは減磁し難い材料(保磁力の高い材料)と磁束密度が高い材料との組み合わせからなるのが好ましく、たとえば、永久磁石22aおよび22bの保磁力は1.5MA/m以上とされ、永久磁石24aおよび24bの磁束密度は1.1T以上とされるのが好ましい。このように、永久磁石22aおよび22bの保磁力を1.5MA/m以上とすることによって、外部磁界による永久磁石22aおよび22bの減磁を抑制できる。
【0033】
また、最外周部に用いる永久磁石26a,26b,28aおよび28bの磁束密度が1.1T以上であることが望ましく、これによって装置の大型化を防ぐことができる。
【0034】
たとえば、永久磁石22a〜28a、22b〜28bとしては、Nd−Fe−B系磁石が用いられ、永久磁石22aおよび22bにはNEOMAX−39SH(住友特殊金属社製)、永久磁石24aおよび24bにはNEOMAX−47(住友特殊金属社製)、永久磁石26a,26b,28aおよび28bにはNEOMAX−35H(住友特殊金属社製)が、それぞれ用いられる。
【0035】
空隙14の中央部がポールピース16aおよび16b間の空隙14aとなり、空隙14aに高磁界が発生する。
磁極ユニット12aおよび磁極ユニット12bの上面、下面、左側面および右側面には、それぞれたとえば鉄などからなるヨーク30が取り付けられ、これによって、磁極ユニット12aと磁極ユニット12bとが接続され磁気的に結合される。
なお、図1、図2、図4および図5に示す矢印は、各永久磁石の磁化方向を示す。
【0036】
図3を参照して、このような磁界発生装置10内に発生する磁束は、ヨーク30、永久磁石ユニット20aの永久磁石26aおよび28a、永久磁石ユニット18aの永久磁石22aおよび24aを通ってポールピース16aに集められ、空隙14aを通ってポールピース16bに入る。ポールピース16bに入った磁束は、永久磁石ユニット18bの永久磁石22bおよび24b、永久磁石ユニット20bの永久磁石26bおよび28bを通って外向きに流れ、ヨーク30に入る。ヨーク30に入った磁束は再び永久磁石ユニット20aに入る。このようにして、ポールピース16aおよび16b間の空隙14aに磁束が集中される。なお、図3において矢印は概略的な磁束の向きを示す。
【0037】
磁界発生装置10によれば、永久磁石22a,24aの磁化方向とポールピース16aの磁界方向とが90度になり、永久磁石22a,24a(永久磁石ユニット18a)の磁化方向を従来技術よりもさらに効率的にポールピース16a方向に向けることができる。また、永久磁石22b,24bの磁化方向とポールピース16bの磁界方向とが90度になり、永久磁石22b,24b(永久磁石ユニット18b)の磁化方向を従来技術よりもさらに効率的にポールピース16bから放射する方向に向けることができる。
【0038】
その結果、永久磁石22a,24a,22bおよび24bの減磁をさらに小さくすることができるので、ポールピース16a,16b中の磁束密度をさらに高めることができ、ポールピース16a,16b間の空隙14aに高磁界を発生させることができる。
【0039】
また、永久磁石ユニット18aの保磁力が永久磁石ユニット20aの保磁力以上であり、永久磁石ユニット18bの保磁力が永久磁石ユニット20bの保磁力以上であるので、永久磁石ユニット20aの磁束密度が永久磁石ユニット18aの磁束密度以上となり、永久磁石ユニット20bの磁束密度が永久磁石ユニット18bの磁束密度以上となる。永久磁石ユニット20aおよび20bの磁束密度を大きくすることによって、磁界発生装置10内に飽和磁化の高い磁路を形成することができるので、永久磁石ユニット20a,20bひいては磁界発生装置10のサイズを大きくすることなく空隙14aに所望の磁界強度が得られる。
【0040】
さらに、永久磁石ユニット18a,18bの外形を角柱状に形成し、永久磁石ユニット20a,20bの外形を筐体状に形成することによって、永久磁石ユニット18a,18b,20aおよび20bを構成する各永久磁石として、外表面が平面からなる永久磁石を用いることができるので、曲面を有する永久磁石と比較して、永久磁石の製造・入手が容易となり、磁界発生装置10自体も組み立て易くなり、製造コストを抑制できる。
【0041】
なお、図示していないが、磁界発生装置10には、図1でいえば前面と背面に非磁性の板を取り付け、かつその板を磁極ユニット12a,12bの四隅に配置した非磁性の柱と連結させることで、磁極ユニット12a,12b間のギャップを容易に可変できる。
【0042】
磁界発生装置10において、たとえば、ヨーク30を含む外形寸法を402×402×390(mm)(ヨーク30を含まない外形寸法を340×340×390(mm)、各磁極ユニット12a,12bの外形寸法を340×340×194(mm))とし、ポールピース16aおよび16b間の空隙14aの寸法(ギャップ)を2mmとし、永久磁石22aおよび22bにはNEOMAX−39SH(住友特殊金属社製)、永久磁石24aおよび24bにはNEOMAX−47(住友特殊金属社製)、永久磁石26a,26b,28aおよび28bにはNEOMAX−35H(住友特殊金属社製)を、それぞれ用いた。この場合、ポールピース16aおよび16b間の空隙14aにおいて、5.16Tという大きな磁界強度が得られた。
【0043】
また、磁界発生装置10における他の実験例として、ヨーク30を含まない外径寸法を270×270×542(mm)、各磁極ユニット12a,12bの外形寸法を270×270×270(mm)とし、ポールピース16aおよび16b間の空隙14aの寸法(ギャップ)を2mmとし、永久磁石22aおよび22bにはNEOMAX−50(住友特殊金属社製)、永久磁石24aおよび24bにはNEOMAX−50(住友特殊金属社製)、永久磁石26a,26b,28aおよび28bにはNEOMAX−50(住友特殊金属社製)を、それぞれ用いた。この場合、ポールピース16aおよび16b間の空隙14aにおいて、6.84Tという大きな磁界強度が得られた。
【0044】
他の実施形態として、図4および図5に示すように、ポールピース16aおよび16bのそれぞれの空隙側端部32aおよび32bがテーパー状(円錐状)に形成され、さらに、ポールピース16aの空隙側端部32aをテーパー状に形成する結果として生じる空間を埋めるように、永久磁石片22aの空隙側端部34aがポールピース16aの空隙側端部32aに沿って形成され、ポールピース16bの空隙側端部32bをテーパー状に形成する結果として生じる空間を埋めるように、永久磁石片22bの空隙側端部34bがポールピース16bの空隙側端部32bに沿って形成されてもよい。その他の構成については磁界発生装置10と同様である。
【0045】
このように、ポールピース16aおよび16bのそれぞれの空隙側端部32aおよび32bをテーパー状に形成することによって、空隙14aに磁束をより集中させることができ、空間14aにおける磁界強度をより高めることができる。
【0046】
また、永久磁石片22aの空隙側端部34aをポールピース16aの空隙側端部32aに沿って形成し、永久磁石片22bの空隙側端部34bをポールピース16bの空隙側端部32bに沿って形成することによって、すなわち、永久磁石ユニット18aの空隙側端部の内周面をポールピース16aの空隙側端部32aに沿うように逆テーパー状に形成し、永久磁石ユニット18bの空隙側端部の内周面をポールピース16bの空隙側端部32bに沿うように逆テーパー状に形成することによって、空隙14a近傍における磁束の漏洩を抑制できる。
【0047】
なお、図6(a)に示すように、ポールピース16aおよび16bのそれぞれの空隙側端部32aおよび32bがテーパー状に形成されても、その結果として生じる空間36を埋めることなく永久磁石片22aおよび22bが形成されてもよい。
【0048】
また、図6(b)に示すように、ポールピース16aおよび16bのそれぞれのテーパー状の空隙側端部32aおよび32bを空隙14aに突出させてもよい。
さらに、ポールピース16aおよび16bのそれぞれの空隙側端部32aおよび32bは角錐状に形成されてもよい。
【0049】
【発明の効果】
この発明によれば、第1ポールピースおよび第2ポールピースのそれぞれに隣接する磁石の減磁をさらに小さくすることができるので、第1ポールピースおよび第2ポールピース中の磁束密度をさらに高めることができ、第1ポールピースおよび第2ポールピース間の空隙に高磁界を発生させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1の実施形態の内部構造を示す断面図解図である。
【図3】図1の実施形態の磁束の向きを示す断面図解図である。
【図4】他の実施形態の内部構造を示す断面図解図である。
【図5】図4に示す実施形態を示す断面図解図である。
【図6】(a)はポールピースおよび永久磁石の一変形例を示す図解図であり、(b)はポールピースおよび永久磁石の他の変形例を示す図解図である。
【符号の説明】
10 磁界発生装置
12a,12b 磁極ユニット
14,14a 空隙
16a,16b ポールピース
18a,18b,20a,20b 永久磁石ユニット
22a,22b,24a,24b,26a,26b,28a,28b 永久磁石
30 ヨーク
32a,32b ポールピースの空隙側端部
34a,34b 永久磁石の空隙側端部

Claims (5)

  1. 第1ポールピースと、前記第1ポールピースの周囲に設けられる第1永久磁石ユニットと、前記第1永久磁石ユニットの周囲に設けられる第2永久磁石ユニットとを含み、前記第1永久磁石ユニットはその中心部から放射状に分割された複数の永久磁石からなりかつ前記第1ポールピース方向に磁化され、前記第2永久磁石ユニットは前記第1ポールピース方向に磁化されている第1磁極ユニット、および
    第2ポールピースと、前記第2ポールピースの周囲に設けられる第3永久磁石ユニットと、前記第3永久磁石ユニットの周囲に設けられる第4永久磁石ユニットとを含み、前記第3永久磁石ユニットはその中心部から放射状に分割された複数の永久磁石からなりかつ前記第2ポールピースからみて放射状に磁化され、前記第4永久磁石ユニットは前記第2ポールピースからみて放射状に磁化されている第2磁極ユニットを備え、
    前記第1磁極ユニットと前記第2磁極ユニットとは、前記第1ポールピースと前記第2ポールピースとの間に空隙を形成できるように対向配置される、磁界発生装置。
  2. 前記第1永久磁石ユニットの保磁力が前記第2永久磁石ユニットの保磁力以上であり、
    前記第3永久磁石ユニットの保磁力が前記第4永久磁石ユニットの保磁力以上である、請求項1に記載の磁界発生装置。
  3. 前記第1永久磁石ユニットおよび前記第3永久磁石ユニットの外形は角柱状に形成され、
    前記第2永久磁石ユニットおよび前記第4永久磁石ユニットの外形は筐体状に形成される、請求項1または2に記載の磁界発生装置。
  4. 前記第1ポールピースおよび前記第2ポールピースのそれぞれの空隙側端部がテーパー状に形成される、請求項1から3のいずれかに記載の磁界発生装置。
  5. 前記第1永久磁石ユニットの空隙側端部の内周面は前記第1ポールピースの空隙側端部に沿うように逆テーパー状に形成され、
    前記第3永久磁石ユニットの空隙側端部の内周面は前記第2ポールピースの空隙側端部に沿うように逆テーパー状に形成される、請求項4に記載の磁界発生装置。
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