JP2005168854A - 永久磁石対向型磁気回路 - Google Patents

永久磁石対向型磁気回路 Download PDF

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Abstract

【課題】 反磁界によって実質的に減磁されることなしに、保磁力の低い安価な磁石を使用できるようにすることで、磁気回路の磁石コストを低減する。
【解決手段】 空隙を隔てて対向し、厚み方向に磁化された1対の永久磁石ユニットであって、該永久磁石ユニットのそれぞれが、互いに異なる大きさの保磁力を有する少なくとも2種類の永久磁石片を含んでなり、該永久磁石ユニットを製造する際に最も大きな反磁力を受ける永久磁石片が、少なくとも1種類の他の永久磁石片よりも、大きい保磁力を有する1対の永久磁石ユニットと、該永久磁石ユニットおよび該空隙の外側に設けられ、該永久磁石ユニットと磁気的に結合する継鉄と、該永久磁石ユニットの対向する面側の夫々に設けられ、対向する向きに周辺突起部を有する1対の磁極片とを含む永久磁石対向型磁気回路が提供される。
【選択図】 図1

Description

本発明は永久磁石対向型磁気回路に関するものであり、特に磁気共鳴を利用して物体の画像を得る磁気共鳴イメージング装置(MRIとも記す)に好適に用いることができる永久磁石対向型磁気回路に関する。
磁気共鳴イメージング装置向けの永久磁石を用いた磁場発生装置には、希土類磁石を用いた磁石対向型磁気回路を用いることが主流となっている。以下に詳細に示すように、このような磁石対向型磁気回路は、永久磁石ユニットと、磁石からの磁束を通すための継鉄とを含み、一般に、永久磁石ユニット間の空隙に均一な磁界を発生させるために、永久磁石ユニットの表面に設けられ、好ましくは軟鉄など軟質磁性体からなる磁極片をさらに含む。
このような磁石対向型磁気回路の組み立て方法は、これまでに特許文献1、特許文献2等で開示されている。これらでも開示されているように、磁石対向型磁気回路の組立にあっては、ベースヨーク上に永久磁石ユニットを板状または円盤状等となった状態に配置し、その後当該永久磁石ユニットの表面に磁極片が配置される。
永久磁石ユニットに磁極片が配置される前の状態では、永久磁石が自身の発生する磁界(反磁界)を強く受ける状態となっている。このため、永久磁石の保磁力が弱い場合は、反磁界によって減磁し、磁石から発生する磁界が小さくなってしまい、磁極片を配置しても発生する磁界が設計値よりも小さくなってしまうおそれがある。このため、磁気回路に使用する永久磁石は保磁力が十分高いものを使用する必要があった。しかしながら、保磁力の高い磁石を製造するには、特殊な材料や技術が要求される。現在主流となっている磁石対向型磁気回路には、永久磁石としてNd2Fe14B系の希土類磁石が使用されている。しかし、この磁石の保磁力を高めるためには、DyやTb等の元素をさらに添加するということが行われている。これらの添加元素の使用は磁石コストを増大させ、磁気回路のコストも高めてしまうという問題点があった。
特開2000−51175号公報 特開平8−339916号公報
本発明は、永久磁石対向型磁気回路において、反磁界によって実質的に減磁されることなしに、保磁力の低い安価な磁石を使用できるようにすることで、磁気回路の磁石コストを低減することを目的とする。
本発明によると、空隙を隔てて対向し、厚み方向に磁化された1対の永久磁石ユニットであって、該永久磁石ユニットのそれぞれが、互いに異なる大きさの保磁力を有する少なくとも2種類の永久磁石片を含んでなり、該永久磁石ユニットを製造する際に最も大きな反磁力を受ける永久磁石片が、少なくとも1種類の他の永久磁石片よりも、大きい保磁力を有する1対の永久磁石ユニットと、該永久磁石ユニットおよび該空隙の外側に設けられ、該永久磁石ユニットと磁気的に結合する継鉄と、該永久磁石ユニットの対向する面側の夫々に設けられ、対向する向きに周辺突起部を有する1対の磁極片とを含む永久磁石対向型磁気回路が提供される。
上記したように、従来は、磁気回路の組み立て中の磁極片が配置される前の状態でも、反磁界により減磁しない磁石、すなわち、保磁力の高い磁石が使用されていた。しかし、反磁界の強さは位置に依存する。例えば、磁石を円盤と見たてた場合には、その中心付近の部分で特に強くなっている。このため、強い反磁界を受ける領域に使用する磁石にのみ保磁力の高いものを使用し、それ以外の領域では保磁力の小さいものを使用することができると、本発明者は考えるに至った。
このように、本発明によると、保磁力の高いものを使用する必要がある領域を規定し、それ以外のところでは保磁力の低い安価な磁石を使用できるようになる。これにより、反磁界によって実質的に減磁されることなしに、磁気回路の磁石コストを低減することが可能となった。
以下に、本発明の実施の形態を、添付図面を参照しながら説明する。もっとも、以下に説明する実施の形態は本発明を限定するものではない。
図1に、本発明の1つの実施態様にかかる永久磁石対向型磁気回路の模式図を示す。一般に、永久磁石対向型磁気回路は上部と下部とを対称にすることができるため、図1には、永久磁石対向型磁気回路の下部のみを示す。ただし、上下非対称であっても構成が同じであれば本発明は適用できる。図1に示すように、本発明にかかる永久磁石対向型磁気回路1は、空隙を隔てて対向し、厚み方向に磁化された1対の永久磁石ユニット2と、該永久磁石ユニットおよび該空隙の外側に設けられ、該永久磁石ユニットと磁気的に結合する継鉄3と、該永久磁石ユニットの対向する面側の夫々に設けられ、対向する向きに周辺突起部を有する1対の磁極片4とを含む。
上記したように、本発明にかかる永久磁石対向型磁気回路は、空隙を隔てて対向し、厚み方向に磁化された1対の永久磁石ユニットを含む。これにより、空隙に主磁場が形成される。これらの永久磁石ユニットの磁化の方向は、互いに向き合う永久磁石ユニットの面に実質的に垂直な方向(厚さ方向)で、同一の向きであると好ましい。特に限定されるものではないが、永久磁石ユニットの形状は、概ね円盤状または楕円盤状が好ましく、磁極片と相似形になる形状がよい。
また、上記したように、本発明にかかる永久磁石ユニットは、互いに異なる大きさの保磁力を有する少なくとも2種類の永久磁石片を含んでなる。すなわち、本発明にかかる永久磁石ユニットは、保磁力が相対的に高い領域(高保磁力領域とも記す)と相対的に低い領域(低保磁力領域とも記す)とを有する。これらの少なくとも2種類の永久磁石片のそれぞれは、永久磁石ユニットを製造する際に、当該永久磁石片が受ける反磁力の大きさに応じて配置されていると好ましい。ここで、反磁力の大きさに応じて配置するとは、高保磁力領域を、永久磁石ユニットを製造する際に相対的に大きな反磁力を受ける領域に設け、低保磁力領域を、相対的に小さな反磁力を受ける領域の少なくとも一部、好ましくは全部に設けることをいう。より具体的には、永久磁石ユニットを製造する際に最も大きな反磁力を受ける永久磁石片が、少なくとも1種類の他の永久磁石片よりも、大きい保磁力を有すると好ましい。
このように高保磁力領域と低保磁力領域とを有することで、永久磁石ユニットを製造する際に、反磁界によって実質的に減磁されることなしに、保磁力の低い安価な磁石を使用できるようになり、磁気回路の製造に要する永久磁石のコストを低減することができる。すなわち、本発明にかかる永久磁石ユニットは、相対的に大きな反磁力を受ける永久磁石片が高い保磁力を有しているため、反磁界によって実質的に減磁されることなしに永久磁石ユニットを製造することができる。一方で、本発明にかかる永久磁石ユニットは、相対的に小さな反磁力を受ける永久磁石片が低い保磁力を有しているため、製造する際に、この永久磁石片において、特殊な材料や技術が要求される保磁力の高い磁石を使用する必要がなくなり、磁気回路の製造に要する永久磁石のコストを低減することができる。
ここで、永久磁石ユニットを製造する際に、高保磁力領域および低保磁力領域は、設計の段階で求めることができる。設計時に磁界解析を使用することはすでに一般化しているが、その際に磁石ユニットの各部の動作点、すなわちその場所での磁石の磁束密度と反磁界を求めることができる。一般にその動作点が磁石のBHカーブのクニック点(カーブが下向きに曲がる点)よりも上にあれば減磁しないとして設計できる。このBHカーブは、その磁石の持つ残留磁束密度と保磁力でほぼ規定され、同じ残留磁束密度を持つ磁石を同じ磁石ユニットの位置に置いても保磁力の大きいものはクニック点を示す磁界が大きいため、高い反磁界に耐えうる。磁石ユニットの各部の動作点は磁石ユニットの形状に依存し、高い反磁力を受ける領域とそうでない領域はほぼ連続して分布している。
例えば、特に限定されるものではないが、低保磁力領域における永久磁石片が有する保磁力では、永久磁石ユニットを製造する際に受ける反磁力により実質的に減磁するおそれがあり、保磁力の低い磁石のクニック点よりも大きな反磁界を受ける領域を、高保磁力領域とし、その他の小さな反磁界を受ける領域を、低保磁力領域とすることが好ましい。特殊な材料や技術が要求されない安価な永久磁石材料で低保磁力領域を構成した場合であっても、保磁力の低い磁石のクニック点よりも小さな反磁力しか受けない場合には、当該領域が実質的に減磁するおそれがないためである。
なお、前記少なくとも2種類の永久磁石片のいずれも、永久磁石ユニットを製造する際に、当該永久磁石片が受ける反磁力により実質的に減磁されない大きさの保磁力を有すると好ましい。なお、本明細書において、実質的に減磁されないとは、反磁力を受けた後にも、磁気回路としての機能が損なわれない程度に充分大きな磁場強度を磁気回路が発揮する程度に、充分大きな磁束密度を永久磁石ユニットが有する場合をいう。具体的には、特に限定されるものではないが、実質的に減磁されないとは、反磁力を受けた後に、反磁力が取り除かれたとした場合、永久磁石ユニットが、反磁力を受ける前の、好ましくは97%以上の磁束密度を有する場合をいう。
図2は、本発明にかかる永久磁石ユニットにおける、高保磁力領域と低保磁力領域を示す模式図である。図2に例示するように、より具体的には、永久磁石ユニットの中央部の領域を、高保磁力領域とし、その他の領域の少なくとも一部、好ましくは全部を、低保磁力領域とすると好ましい。上記したように、磁気回路を組み立てる際に、磁石が最も大きな反磁界を受けるのは、磁極片を配置する前の段階であるが、その際に受ける反磁界は分布を持ち、永久磁石ユニットの中央部の領域で特に大きいためである。特に限定されるものではないが、好ましくは永久磁石ユニットの中央部の領域であって、永久磁石ユニットの対向面の面積の60%以上100%未満の面積を有する領域、さらに好ましくは中央部70%以上80%以下の面積を有する領域を、高保磁力領域とすると好ましい。この範囲の領域が、永久磁石ユニットを製造する際に、特に大きな反磁力を受けるからである。また、上記したように、中央部以外(周辺部)の領域の全部を、低保磁力領域とすると、最も磁石コストを削減できるため、好ましいが、必ずしも、周辺部領域の全部を低保磁力領域とする必要はなく、周辺部領域の一部のみを低保磁力領域とし、残りを高保磁力領域とすることもできる。なお、永久磁石ユニットの中央部とは、例えば、永久磁石ユニットの中央部60%の場合、永久磁石ユニットの60%の面積を有し、永久磁石ユニットと相似な形の領域で、永久磁石ユニットと同一の重心を有するものをいう。
なお、特に限定されるものではないが、高保磁力領域における永久磁石片の保磁力は、室温(好ましくは25℃)において、以下の式Iを満たしていると好ましく、850kA/m以上であるとさらに好ましい。特にMRIに用いられる磁気回路の場合、一般に、主磁場は、0.1T以上の磁場強度を有し、磁気回路の主磁場を形成する永久磁石は、1.2T以上の残留磁束密度を有するが、これが満たされているとき、永久磁石ユニットは、反磁力により実質的に減磁されるおそれがないためである。なお、保磁力(bHc)および残留磁束密度(Br)は、JIS C 2501に従い測定したものをいい、例えば、BHトレーサーにより測定することができる。
保磁力(kA/m)≧636.6×残留磁束密度(T) ・・・式I
また、低保磁力領域における永久磁石片の保磁力は、特に限定されるものではなく、高保磁力領域における永久磁石片の保磁力より小さい任意の値とすることができる。特に、低保磁力領域が有する保磁力は、製造に特殊な材料や技術が要求されず、安価に手にすることができる永久磁石材料が、通常有する保磁力とすると好ましい。例えば、特に限定されるものではないが、低保磁力領域が有する保磁力は、700kA/m以上高保磁力領域が有する保磁力未満とすることができる。
また、特に限定されるものではないが、本発明にかかる永久磁石ユニットに好適に用いることができる永久磁石材料として、一般に希土類永久磁石を選択することがよく、例えばNd2Fe14B系希土類磁石が挙げられる。特に、高保磁力領域に用いる永久磁石材料は、Nd2Fe14B系希土類磁石であって、ジスプロシウム(Dy)および/またはテルビウムタービァム(Tb)、プラセオジム(Pr)、ガリウム(Ga)、モリブデン(Mo)、バナジウム(V)等の主成分以外の添加元素をさらに含むものを用いると好ましい。これにより、さらに保磁力を高めることができるためである。逆に、低保磁力領域に用いる永久磁石材料は、上記磁石材料であって、DyやTb等の添加元素を含まない、または減らしたものを用いると好ましい。高価なこれらの元素を含まない、または減らすことで、安価に低保磁力領域を製造することができるためである。なお、これらの永久磁石材料は、公知の任意の方法により製造することができる。
上記したように、本発明にかかる永久磁石対向型磁気回路は、永久磁石ユニットおよび空隙の外側に設けられ、永久磁石ユニットと磁気的に結合する継鉄を含む。これにより閉磁路が形成される。継鉄3は、従来のものと同様とすることができるため、詳細な説明は省略する。継鉄の形状は、特に限定されるものではなく、任意の形状にすることができ、例えば、C型、ロ型、二本柱型とすることができる。より具体的には、特に限定されるものではないが、実質的に平行な一対の板状継鉄を柱状継鉄で支持し、この板状継鉄の対向する面に永久磁石ユニットを設けることができる。
上記したように、本発明にかかる永久磁石対向型磁気回路は、永久磁石ユニットの対向する面側の夫々に設けられ、対向する向きに周辺突起部を有する1対の磁極片を含む。これにより、磁気回路の磁場の均一度が向上する。すなわち、空隙の中央部に球または楕円状の空間(評価空間とも記す)を仮想的に設け、この評価空間内の磁場分布により磁気回路の磁場の均一度を評価した場合、磁極片が単純な円盤形状の時、評価空間の赤道部の磁場強度は、極部に比較して低くなる。一方で、周囲に周辺突起部を設けた磁極片を使用した場合、評価空間の赤道部と周辺突起部の物理的距離が近くなり、赤道部の磁場強度が向上するため、評価空間全体の磁場均一度が向上する。磁極片4は、従来のものと同様とすることができるため、詳細な説明は省略する。なお、さらに磁場均一度を向上させるため、磁極片の底部に周状の小さな突起(周辺突起部より段差の小さいもの)を複数段設けることもできる。
さらに、一般に、本発明にかかる永久磁石対向型磁気回路は、磁極片の対向する面側であって周辺突起部の内側の夫々に設けられ、空隙を隔てて対向する1対の傾斜磁場コイル5を含むと好ましい。この傾斜磁場コイルにより、磁極片空隙側の磁場均一空間に対して意図的に磁場の均一性を線形に乱すことができる。このとき、不均一磁場を含むNMR信号を受信すれば、信号の画像化の際に空間情報を付随することができる。
なお、特に限定されるものではないが、本発明にかかる永久磁石ユニットは、上記特許文献1,2に記載の方法により製造することができる。これらの文献に記載のように、永久磁石ユニットのそれぞれを、例えば1辺が25mm〜100mm程度の立方体の永久磁石片を複数組み合わせた形で構成することができる。この場合、上記各領域は、以下のように、各永久磁石片に対応させることができる。すなわち、上記領域のそれぞれを、半分以上の面積が当該領域に含まれる永久磁石片の占める領域とすることができる。より具体的には、特定の永久磁石片が、特定の領域に含まれるとは、当該永久磁石片の面積の半分以上が当該領域に含まれる場合をいうものとすることができる。永久磁石片と領域の関係を図3に示す。図3に例示するように、永久磁石ユニットの中央部を高保磁力の永久磁石片により構成し(高保磁力領域6)、その他の領域を低保磁力の永久磁石片により構成する(低保磁力領域7)ことができる。
以下に、本発明の実施例を、添付図面を参照しながら説明する。もっとも、以下に説明する実施例は本発明を限定するものではない。
本実施例では、図1に例示した永久磁石対向型磁気回路を用い、磁場強度が0.2T、上下の傾斜磁場コイル間のGapが400mmのものを用いた。上下の永久磁石ユニットには、以下の表1に示す種類の永久磁石材料からなる永久磁石片を用いた。なお、永久磁石材料の特性(残留磁束密度、保磁力)は磁石ブロックから切り出したサンプルをBHトレーサーにより、JIS C 2501に従い測定した。
Figure 2005168854
※高保磁力タイプ:信越化学社製Nd2Fe14B系希土類磁石。なお、ここで使用した高保磁力タイプは、DyとTbを通常タイプの倍含んでいる。
※通常タイプ:信越化学社製Nd2Fe14B系希土類磁石。
※保磁力および残留磁束密度は、25℃におけるものを示す。
実施例1として、永久磁石ユニットの中央部70%を高保磁力タイプで、その他の領域を通常タイプで構成したものを使用した。また、比較例1として、永久磁石ユニットの全ての領域を高保磁力タイプで構成したものを、比較例2として、永久磁石ユニットの全ての領域を通常タイプで構成したものを使用した。表2に、実施例1および比較例1,2の有する磁場強度(T)、および各磁気回路を構成するために必要な磁石のコストであって、比較例1の場合を100としたものを示す。なお、磁気回路の磁場強度は、METROLAB社製NMRテスラメーターPT2025を用いて、空隙の中心位置で測定を行なった。
Figure 2005168854
表2に示すように、本発明によると、永久磁石ユニットの中央部のみを保磁力の高い磁石で構成し、その他の領域を保磁力の低い磁石ですることで、永久磁石ユニットの全ての領域を保磁力の高い磁石で構成したものと比べて、磁石のコストを4%低減することができ、永久磁石ユニットの全ての領域を保磁力の高い磁石で構成したものと同等レベルの磁場強度を発生させることができた。一方で、永久磁石ユニットの全ての領域を保磁力の低い磁石で構成した場合、永久磁石ユニットを組み立てる際に減磁してしまい設計値の0.2T以上の磁場強度を得ることができなかった。
本発明の1つの実施態様にかかる永久磁石対向型磁気回路の模式図を示す。 本発明にかかる永久磁石ユニットにおける、高保磁力領域と低保磁力領域を示す模式図である。 永久磁石片と高保磁力領域および低保磁力領域との関係を示す模式図である。
符号の説明
1 永久磁石対向型磁気回路
2 永久磁石ユニット
3 継鉄
4 磁極片
5 傾斜磁場コイル
6 高保磁力領域
7 低保磁力領域

Claims (4)

  1. 空隙を隔てて対向し、厚み方向に磁化された1対の永久磁石ユニットであって、該永久磁石ユニットのそれぞれが、互いに異なる大きさの保磁力を有する少なくとも2種類の永久磁石片を含んでなり、該永久磁石ユニットを製造する際に最も大きな反磁力を受ける永久磁石片が、少なくとも1種類の他の永久磁石片よりも、大きい保磁力を有する1対の永久磁石ユニットと、
    該永久磁石ユニットおよび該空隙の外側に設けられ、該永久磁石ユニットと磁気的に結合する継鉄と、
    該永久磁石ユニットの対向する面側の夫々に設けられ、対向する向きに周辺突起部を有する1対の磁極片と
    を含む永久磁石対向型磁気回路。
  2. 前記最も大きな反磁力を受ける永久磁石片の有する保磁力が、室温において式Iを満たす請求項1に記載の永久磁石対向型磁気回路。
    保磁力(kA/m)≧636.6×残留磁束密度(T) ・・・式I
  3. 前記最も大きな反磁力を受ける永久磁石片の占める領域が、該永久磁石ユニットの中央部の領域であって、該永久磁石ユニットの対向面の面積の60%以上100%未満の面積を有する領域を含む請求項1または2に記載の永久磁石対向型磁気回路。
  4. 前記最も大きな反磁力を受ける永久磁石片が、ジスプロシウムおよび/またはテルビウムタービァムを含むNd2Fe14B系希土類磁石であり、前記少なくとも1種類の他の永久磁石片が、ジスプロシウムおよび/またはテルビウムタービァムの含有量が前記最も大きな反磁力を受ける永久磁石片よりも少ないNd2Fe14B系希土類磁石である請求項1〜3のいずれかに記載の永久磁石対向型磁気回路。
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