JPH0553509U - バックル装置 - Google Patents

バックル装置

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JPH0553509U
JPH0553509U JP10745291U JP10745291U JPH0553509U JP H0553509 U JPH0553509 U JP H0553509U JP 10745291 U JP10745291 U JP 10745291U JP 10745291 U JP10745291 U JP 10745291U JP H0553509 U JPH0553509 U JP H0553509U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 慣性ロック部材の慣性移動が安定したバック
ル装置を得る。 【構成】 一端部を中心に矢印A及びB方向に揺動可能
とされた感知バー70に、トーションばねの屈曲部84
が係合しており、感知バー(慣性ロック手段)70を矢
印B方向へ付勢している。慣性力が作用すると、感知バ
ー70は、トーションばねの付勢力に抗して一端部を中
心に揺動し、感知バー70の長手方向中間部が位置決め
板部に対応する位置に配置され、感知バー70によって
ロックプレート28は、タングプレート係合状態に保持
される。上記の如く感知バー70は、一端部を中心に揺
動するので、両端部が自由端とされている場合に比べ慣
性移動が安定する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案はシートベルト装置に用いられてタングプレートが挿入係合されるバッ クル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
シートベルト装置に用いられるバックル装置には、ロック状態でタングプレー トと係合してタングプレートを保持するロック部材をピン等のロック補助部材に よりロック状態に保持するようにされたバックル装置がある。
【0003】 ところで、慣性力によってロック補助部材が移動することを防ぐために、付勢 力を大きくする必要があり、その結果、解除のための操作力が高くなって使用性 が悪くなるような不都合があった。
【0004】 このため、操作力の増大なしに解除機構部を非常ロックするようなバックル装 置が提案されている(特開平3ー22904号公報参照)。
【0005】 図4に示す如く、このバックル装置では、バッル装置本体118に、一対の脚 板部124が対向して形成されており(図4には一方の脚板部124のみ示され ている。)、各々の脚板部124には、軸受孔164が形成されている。
【0006】 一対の軸受孔164には、ロックピン162の矢印F方向側に、慣性ロック部 材としての補助ロックピン176が平行配置されており、補助ロックピン176 の軸方向両端部は各々の軸受孔164の内壁の一部に当接した状態で挿通されて いる。補助ロックピン176の軸径は、ロックピン162の軸径よりも若干量( 図4の寸法I)短くなっている。また、補助ロックピン174の両端部近傍には 、図示しないコイルスプリングの一端が固着されており、このコイルスプリング の他端部はバックル本体118の各々の脚板部124に軸方向両端部が固着され たシャフト180に係止されている。
【0007】 従って、矢印E方向へ慣性力が作用した場合には、補助ロックピン176が前 記図示しないコイルスプリングの付勢力に抗して、ロックプレート128のコ状 部134の矢印H方向側、すなわち、ロックピン162のロック位置へ移動する 。このため、ロックプレート128は、ロックピン128に代わって補助ロック ピン176によってタングプレート係合状態に保持される。
【0008】 上記のようにして、慣性力によってロックプレート128とタングプレート1 12との係合状態が解除されないようになっている。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のバックル装置では、補助ロックピン176は、その 軸方向両端部が自由端となっているため、補助ロックピン176の慣性移動が不 安定となる。
【0010】 本考案は上記事実を考慮し、慣性ロック部材の慣性移動が安定したバックル装 置を得ることが目的である。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本考案に係るバックル装置は、シートベルト装置に用いられてタングプレート が挿入係合されるバックル装置であって、前記タングプレートと係合され前記ロ ック部材をタングプレート係合状態に保持するロック位置及び前記ロック部材を タングプレート係合状態から解離可能とするレリーズ位置に移動可能に設けられ たロック補助部材と、一端部を中心に前記ロック部材へ係合して前記ロック部材 の係合状態を保持する作動位置と前記ロック位置に対して前記レリーズ位置と反 対側であって前記ロック部材と係合しない非作動位置との間を揺動可能に設けら れる慣性ロック部材と、前記慣性ロック部材の中間部へ当たって前記慣性ロック 部材を前記非作動位置に付勢しかつ前記ロック補助部材が前記ロック位置から前 記レリーズ位置へ向かう慣性力が作用した場合に前記慣性力により前記慣性ロッ ク部材を前記作動位置に移動可能とする付勢手段と、を有することを特徴として いる。
【0012】
【作用】
本考案に係るバックル装置では、ロック位置に位置するロック補助手段によっ て、ロック部材がタングプレートに係合した状態で、ロック位置からレリーズ位 置へ向けて慣性力が作用した場合には、慣性ロック手段が非ロック位置からロッ ク位置に移動される。したがって、ロック補助手段が慣性力により、レリーズ位 置に移動してもタングプレートの係合が解除されることはない。
【0013】 本考案のバックル装置では、タングプレートを慣性ロック手段によりロック状 態とする慣性力の大きさの変更が、付勢手段と非常ロック部材との係合位置を変 えるという簡単な作業で行なえる。この係合位置を変更する作業により、非常ロ ック部材の一端部を中心とする非ロック位置方向へのモーメント力を変更でき、 慣性ロック手段がロック位置に移動されるに必要な慣性力の大きさが変更される 。
【0014】
【実施例】
以下に本考案に係るバックル装置の一実施例を図1〜図3に従って説明する。
【0015】 図1〜図3に示される如く、バックル装置10では、アッパカバー14とロア カバー16との間にバックル本体18が配置されている。このバックル本体18 には、平板部22の幅方向両側に脚板部24、脚板部25が屈曲形成されており 、図2及び図3に示す如く、これらの脚板部24、25との間へアッパカバー1 4とロアカバー16との間に形成された開口27を通してタングプレート12が 挿入されるようになっている。脚板部24と脚板部25との間には、図1にも示 す如くイジェクタ26及びロックプレート28が設けられている。
【0016】 イジェクタ26は平板部22に形成された案内孔30に挿入配置され、タング プレート挿入方向(図2及び図3の矢印A方向)及びタングプレート抜出方向( 図2及び図3の矢印B方向)へ移動可能とされている。このイジェクタ26には 、タングプレート挿入方向側の端部に一端がバックル本体18に係止された圧縮 コイルばね32の他端が係止され、イジェクタ26は、この圧縮コイルばね32 によってタングプレート抜出方向へ付勢されている。
【0017】 このイジェクタ26には、タングプレート12の挿入時にタングプレート12 の先端部が当接されるようになっており、タングプレート12は図2に示される タングプレート抜出状態からイジェクタ26をタングプレート挿入方向へ移動し ながら挿入され図3に示すタングプレート挿入状態とされる。
【0018】 ロックプレート28はタングプレート挿入方向及びタングプレート抜出方向に 長手方向を向けて配置され、タングプレート抜出方向側の端部にコ字状部34が 形成されている。このコ字状部34は先端部がタングプレート12の係合孔36 へ配置される係合部38とされており、この係合部38が先端から係合孔36へ 嵌入されてタングプレート12と係合するようになっている。このロックプレー ト28のコ字状部34と反対側の端部には、平板部22からアッパカバー14へ 向けて略直角に延出されかつロックプレート28の幅方向へ広幅とされた立上部 40が形成されている。
【0019】 脚板部24及び脚板部25には、タングプレート挿入方向側の端部に略三角形 状の切欠42が形成され、ロックプレート28は、この切欠42内へ立上部40 のロックプレート幅方向両端部が挿入された状態で脚板部24と脚板部25との 間に配置されている。ロックプレート28は、切欠42の頂部42Aを中心にタ ングプレート係合方向(図2及び図3の矢印C方向)及びタングプレート解離方 向(図2及び図3の矢印D方向)へ揺動可能とされている。また、切欠42の頂 部42Aはロックプレート28の立上部40の肉厚より大きくなっており、ロッ クプレート28は矢印A方向又は矢印B方向へ若干量移動するようになっている 。
【0020】 このロックプレート28はタングプレート抜出状態で図2に示される如く係合 部38の先端がイジェクタ26の上面に当接されてタングプレート解離方向へ揺 動された状態とされている。
【0021】 図1に示される如く、ロックプレート28には、コ字状部34と立上部40と の間の幅方向両端に、折曲部44がロアカバー16へ向けて突出されている。ロ ックプレート28は、図2に示されるタングプレート抜出状態からこの折曲部4 4がタングプレート挿入方向へ押圧された時にタングプレート係合方向へ揺動さ れるようになっている。この折曲部44は、イジェクタ26の上面に一体に設け られたブロック46のタングプレート挿入方向側の端部と対応され、イジェクタ 26は、タングプレート抜出状態からタングプレート12が挿入されたときに折 曲部44をタングプレート挿入方向へ押圧してロックプレート28をタングプレ ート係合方向へ揺動させつつタングプレート挿入方向へ移動されるようになって いる。ロックプレート28はこの揺動により係合部38の先端が図3に示される 如くタングプレート12の係合孔36へ嵌入されてタングプレート12と係合さ れるようになっている。
【0022】 このロックプレート28には、立上部40に係止されてスプリングホルダ48 が取り付けられている。このスプリングホルダ48には、圧縮コイルばね50、 52の一端が係止されている。圧縮コイルばね50、52の他端はレリーズボタ ン54、ロックピンホルダ56に係止され、レリーズボタン54、ロックピンホ ルダ56はそれぞれ圧縮コイルばね50、52によってタングプレート抜出方向 へ付勢されている。
【0023】 レリーズボタン54はロックピンホルダ56よりもタングプレート抜出方向寄 りにタングプレート挿入方向及びタングプレート抜出方向へ移動可能とされてい る。このレリーズボタン54のタングプレート挿入方向側の端部には、一対のブ ロック58がタングプレート挿入方向へ突設されている。
【0024】 このブロック58はロックピンホルダ56の上端部に設けられた一対の矩形孔 60内に軸方向へ移動可能に貫通されており、ロックプレート28の立上部40 の上端部に対応している。このブロック58は、図3に示されるタングプレート 係合状態からレリーズボタン54が圧縮コイルばね50の付勢力に抗してタング プレート挿入方向へ移動されたときにロックプレート28の立上部40の上端部 に当接され、立上部40を押圧してロックプレート28をタングプレート解離方 向へ揺動させるようになっている。係合部38は、この揺動によりタングプレー ト12の係合孔36から抜き出るようになっている。
【0025】 ロックピンホルダ56は、タングプレート係合状態でレリーズボタン54との 間にロック補助部材であるロックピン62を挟持するようになっている。ロック ピン62は、バックル本体18の脚板部25に穿設された軸受孔64と、脚板部 24に穿設された軸受孔65の小径部65Bに軸方向両端部が嵌入されている。 軸受孔64及び軸受孔65は、タングプレート挿入方向(タングプレート抜出方 向)へ長手方向を向けて形成された長孔とされている。軸受孔65は、タングプ レート挿入方向側が軸受孔64と同一形状及び同一寸法で同軸上に形成された小 径部65Bとされており、タングプレート抜出方向側は、ロアカバー16側の内 壁が小径部65Bの内壁と同一平面とされ、アッパカバー14側の内壁が小径部 65Bよりもアッパカバー14側に位置した大径部65Cとされている。
【0026】 ロックピン62は、軸方向両端部が、各々、軸受孔64の内壁と軸受孔65の 小径部65Bの内壁とを摺動した状態でタングプレート挿入方向及びタングプレ ート抜出方向へ移動可能となっている。このロックピン62はロックプレート2 8に設けられた位置決め板部66と対応している。位置決め板部66は係合部3 8と略直角な中間部からロックプレート28の幅方向へ延出され、タングプレー ト係合状態では図3に示される如く上面にロックピン62が対応され、タングプ レート抜出状態では図2に示される如くタングプレート挿入方向側の周縁部端面 にロックピン62が対応するようになっている。詳しく説明すると、ロックピン 62はタングプレート係合状態では、図3に示される如くロックピンホルダ56 とレリーズボタン54との間に挟持されて位置決め板部66の上面に対応する。 ロックピン62が位置決め板部66の上面に対応した状態(ロック位置)ではロ ックプレート28は、ロックピン62によってタングプレート解離方向への揺動 が阻止される。このタングプレート係合状態からロックピン62がタングプレー ト挿入方向へ移動されて位置決め板部66のタングプレート挿入方向側の周縁部 端面よりもタングプレート挿入方向側(レリーズ位置)に位置された時にはロッ クプレート28は、タングプレート解離方向へ揺動可能とされる。
【0027】 図1に示し如く、脚板部25の軸受孔64よりもタングプレート抜出方向側に は、軸受孔65の大径部65Cと対応する位置に、長孔68が穿設されている。 この長孔68は、タングプレート挿入方向(タングプート抜出方向)に沿って細 長く形成された略長円状とされており、ロックピン62のタングプレート抜出方 向側に配置され小径部65Bよりも大径とされた感知バー70の一端部74が嵌 入されており、この長孔68は、感知バー70をこの挿入部を中心として揺動可 能とする長手方向寸法とされている。
【0028】 感知バー70の端部72は軸受孔65の大径部65Cに嵌入されている。感知 バー70には、端部74側に外周部から大径のストッパ76が突設されており、 ストッパ76が脚板部25の内壁25A側に配置されている。また、感知バー7 0のストッパ76よりも先端側の端部74には、リング状の溝部78が形成され ており、この溝部78にEリング80が脚板部25の外壁側で嵌入されており、 感知バー70は、軸方向への抜け出しが阻止された状態で端部74を中心に揺動 可能となっている。したがって、感知バー70に、タングプレート挿入方向の慣 性力が作用すると、端部74を中心として他方の端部72がタングプレート挿入 方向側へ移動するように揺動する。なお、この揺動の際には、感知バー70の径 が小径部65Bよりも大きくされているので、感知バー70が大径部65Cと小 径部65Bとの境界部で保持されこれよりもタングプレート挿入方向側へ移動さ れるのが阻止される。
【0029】 ロックピン62と感知バー70との間には、トーションばね82が配置されて いる。このトーションばね82は、線ばねから形成され、中間部に、下方へ向け て屈曲されて略V字状とされた屈曲部84が形成されており、この屈曲部84は 感知バー70に対応している。トーションばね82の両端部には、略L字状に屈 曲された係止部86が形成されている。トーションばね82は、各々の係止部8 6の近傍が脚板部24及び脚板部25の各々に形成された係止溝88に嵌入され ており、さらに、各々の係止部68の先端部が脚板部24、25の各々の外壁に 形成された係止孔90に係止されている。トーションばね82は、係止部86を 中心としてタングプレート挿入方向及び抜出方向側へ揺動可能となっている。
【0030】 トーションばね82の屈曲部84は、タングプレート挿入方向側で感知バー7 0の端部72近傍に当接しており、感知バー70をタングプレート抜出方向へ常 に付勢している。この付勢力により、感知バー70は、タングプレート解離状態 で、大径部65Cのタングプレート抜出方向側に配置されている。
【0031】 一方、タングプレート係合状態では、ロックプレート28の位置決め板部66 は、軸受孔65の大径部65Cと小径部65Bとの境界部の近傍に配置されてお り、感知バー70が境界部へ揺動されたときに、感知バー70の中間部が位置決 め板部66の上面に対応した状態とされ、感知バー70によって、ロックプレー ト28は、タングプレート解離方向へ揺動されるのが阻止される。
【0032】 次に本実施例の作用を説明する。 図2に示されているのは、バックル装置10にタングプレート12が係合して いない状態である。この状態のバックル装置10へタングプレート12が挿入さ れると、タングプレート12の先端がイジェクタ26に当接してイジェクタ26 が圧縮コイルばね32の付勢力に抗してタングプレート挿入方向へ押圧される。 タングプレート12はイジェクタ26をタングプレート挿入方向へ移動させつつ タングプレート挿入方向へ移動される。
【0033】 イジェクタ26はこの移動の途中でロックプレート28の折曲部44に当接し て折曲部44をタングプレート挿入方向へ押圧する。イジェクタ26はロックプ レート28をタングプレート係合方向へ揺動しつつタングプレート挿入方向へ移 動され、タングプレート12はタングプレート挿入方向への移動時に係合孔36 内へロックプレート28の係合部38が嵌入される。
【0034】 この際、ロックプレート28の揺動によってロックピン62はタングプレート 抜出方向へ移動可能とされて、ロックピンホルダ56を介して圧縮コイルばね5 2に付勢されてタングプレート抜出方向へ移動される。このため、ロックプレー ト28の係合部38がタングプレート12の係合孔36に嵌入した状態では、ロ ックピンホルダ56とレリーズボタン54との間に挟持されて位置決め板部66 の上面(ロック位置)に対応される。この状態が図3に示されるタングプレート 係合状態である。
【0035】 従って、図3に示されるタングプレート係合状態では、ロックピン62によっ てロックプレート28のタングプレート解離方向への揺動が阻止されてロックプ レート28の係合部38がタングプレート12の係合孔36から抜け出すことが なく、タングプレート12がバックル装置10から不用意に外れることがない。
【0036】 図3のタングプレート係合状態で矢印A方向へ所定値以上の大きさの慣性力が 作用した場合には、ロックピン62は圧縮コイルばね52の付勢力に抗して矢印 A方向(レリーズ位置方向)へ慣性移動する。この場合、感知バー70も慣性力 を受けてトーションばね82の付勢力に抗して、長孔68との嵌合部を中心とし て矢印A方向側へ揺動する。この揺動により感知バー70の端部72が図3の仮 想線で示す如く、前記境界部へ至りこの境界部で感知バー70のタングプレート 挿入方向への移動が制限される。これにより、感知バー70の長手方向中間部が 位置決め板部66に対応する位置に配置され、感知バー70によってロックプレ ート28はタングプレート係合状態に保持される。したがって、ロックピン62 がロック位置からレリーズ位置に移動しても、タングプレート12のロック状態 が保持される。
【0037】 上記実施例では、感知バー70は、長孔68との嵌合部を中心として、すなわ ち、一方の端部を中心として揺動するので、慣性移動が安定する。
【0038】 上記実施例では、感知バー70に対する屈曲部84の当接位置(感知バー70 の揺動中心から端部72近傍までの図1に示す距離L)を変更することにより、 感知バー70に対するトーションばね82の付勢力が変更される。バックル装置 10では、車種やバックル装置の取付位置等に応じて感知バー70が慣性移動さ れる慣性力の大きさを変更し、変更された慣性力が作用した場合に、感知バー7 0によるタングプレート12のロック状態とする必要があるが、慣性力の値が大 きくなるようにする必要がある場合には、距離Lを小さくし、慣性力の値が小さ くなるようにする必要がある場合には、距離Lを大きくすることで容易に対処で きる。すなわち、単に距離Lが異なったトーションばね82を準備するだけで、 このような変更に対応できる。
【0039】 また、距離Lは感知バー70の長手方向に大きくとることができ、変更する慣 性力の値の幅を大きくできる。また、距離Lを変えることで、トーションばね8 2の付勢力を連続的に変更できるため、慣性力の大きさを所望の値に変更できる 。
【0040】 さらに、上記実施例では、慣性力が作用すると、感知バー70が一端部を中心 に揺動するようになっているので、感知バー70の両端部をフリーとする場合に 比べ、感知バー70の作動が安定する。なお、距離Lの変更の他トーションばね の材質、太いさや感知バーの質量、寸法等を変更することによって作動する慣性 力の大きさを変更してもよい。
【0041】
【考案の効果】
以上のように構成したので、本考案によれば、慣性ロック部材の慣性移動が安 定したバックル装置を得ることができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に係るバックル装置の分解斜
視図である。
【図2】本考案の一実施例に係るバックル装置のタング
プレート係合状態を示す断面図である。
【図3】本考案の一実施例に係るバックル装置のタング
プレート解離状態を示す断面図である。
【図4】従来のバックル装置の断面図である。
【符号の説明】
10 バックル装置 12 タングプレート 28 ロックプレート(ロック部材) 62 ロックピン(ロック補助部材) 70 感知バー(慣性ロック部材) 82 トーションばね(付勢手段)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートベルト装置に用いられてタングプ
    レートが挿入係合されるバックル装置であって、 前記タングプレートと係合され、前記タングプレートを
    ロック状態に保持するロック部材と、 前記ロック部材をタングプレート係合状態に保持するロ
    ック位置及び前記ロック部材をタングプレート係合状態
    から解離可能とするレリーズ位置に移動可能に設けられ
    たロック補助部材と、 一端部を中心に、前記ロック部材へ係合して前記ロック
    部材の係合状態を保持する作動位置と、前記ロック位置
    に対して前記レリーズ位置と反対側であって前記ロック
    部材と係合しない非作動位置と、の間を揺動可能に設け
    られる慣性ロック部材と、 前記慣性ロック部材の中間部へ当たって前記慣性ロック
    部材を前記非作動位置に付勢しかつ、前記ロック補助部
    材が前記ロック位置から前記レリーズ位置へ向かう慣性
    力が作用した場合に、前記慣性力により前記慣性ロック
    部材を前記作動位置に移動可能とする付勢手段と、 を有することを特徴とするバックル装置。
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