JPH055330A - 木造家屋及び木造家屋用胴縁材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は湿気に強い木造家屋及びその胴縁材
を提供することを目的とするものである。 【構成】 柱材１で構成される木造家屋骨組の外表面に
断熱材２を付設し、この断熱材２の外表面に所定間を置
いて水平若しくは垂直に胴縁材３を付設し、この胴縁材
３の外表面に外壁材４を付設した木造家屋において、前
記胴縁材３の内面に凹部５を形成し、この凹部５と連通
する連通凹部６,７を該胴縁材３の両側面に形成したも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、耐久性に富む木造家屋
及び耐久性に富む木造家屋を提供する胴縁材に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】従来の木造家屋は図７,８の如く形成さ
れる。

【０００３】即ち、柱材35で構成される木造家屋骨組の
外表面に板状の断熱材31を止着し、この断熱材31の表面
に角材32(胴縁材32と呼ばれる。)を止着し、この胴縁材
32の表面に板状の外壁材33を止着する構造である。

【０００４】図７は、外壁材33を垂直方向に配設した場
合で、胴縁材32は必然的に水平方向に配設される。

【０００５】また、図８は外壁材33を水平方向に配設し
た場合で、胴縁材32は必然的に垂直方向に配設される。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところで、家屋内で生
じた湿気は、断熱材31を通過して断熱材31と外壁材33と
の空間34に溜まるのが一般で、湿気は下方から上方へ移
動していくものである。この空間34からの湿気の排出が
良好に行なわれないと、断熱材31,外壁材33が腐食し家
屋の耐久性を低下させることになる。

【０００７】図８の従来例の場合には、胴縁材32間の垂
直方向の空間34により湿気は上方へ導かれ、排湿はある
程度なされるが、図７の従来例の場合には、上下の胴縁
材32間の水平方向の空間34は上側の胴縁材32にさえぎら
れ、連通されていない為、湿気が上方へ導かれず、断熱
材31,外壁材33が腐食するという問題が生じる。

【０００８】図８のように外壁材33を常に水平方向に配
設し、即ち胴縁材32を常に垂直方向に配設すれば上記湿
気の問題はそれほど生じないが、外壁材33は、家屋全体
のデザイン,外観等の関係から図７のように垂直方向に
配設しなければならない場合もある。即ち、胴縁材32の
配設方向は外壁材33をデザイン上どのように配設するか
により、自ら定まってしまうものである。

【０００９】本発明はこのような湿気の問題点を解決し
た木造家屋及び木造家屋用胴縁材を提供することを技術
的課題とするものである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】添付図面を参照して本発
明の要旨を説明する。

【００１１】柱材１で構成される木造家屋骨組の外表面
に断熱材２を付設し、この断熱材２の外表面に所定間を
置いて水平若しくは垂直に胴縁材３を付設し、この胴縁
材３の外表面に外壁材４を付設した木造家屋において、
前記胴縁材３の内面に凹部５を形成し、この凹部５と連
通する連通凹部６,７を該胴縁材３の両側面に形成した
ことを特徴とする木造家屋に係るものである。

【００１２】柱材１で構成される木造家屋骨組の外表面
に付設した断熱材２と該断熱材２の外表面に付設される
外壁材４との間に介存せしめて該断熱材２と該外壁材４
との間に通気空間８を形成せしめる胴縁材３であって、
内面に凹部５を形成し、両側面に前記凹部５と連通する
連通凹部６,７を形成したことを特徴とする木造家屋用
胴縁材に係るものである。

【００１３】

【作用】断熱材２と外壁材４との間に胴縁材３を介存せ
しめると、断熱材２と外壁材４との間に形成される通気
空間８は、胴縁材３の凹部５,連通凹部６,７により水平
方向,垂直方向すべて連通されることになるから、湿気
はすべて上方に移動可能となり、従って、通気空間８内
に湿気が溜まることなない。

【００１４】

【実施例】図面は本発明の一実施例を図示したもので、
図１は胴縁材３を水平方向に配設し、外壁材４を垂直方
向に配設した場合であり、図２は胴縁材３を垂直方向に
配設し、外壁材４を水平方向に配設した場合である。

【００１５】また、図面の胴縁材３は、角材に所定間隔
をおいて湾曲面を有する凹部５を巾いっぱいに設けて両
側面に凹部５と連通する連通凹部６,７を形成した場合
を図示している。図５,６は凹部５及び連通凹部６,７を
角材の内外面双方に形成した場合で、湿気の移動をより
確実にしたタイプである。

【００１６】図中符号９は土台部である。

【００１７】

【発明の効果】本発明は上述のように構成したから、湿
気に強い木造家屋及びその胴縁材を提供することにな
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の使用状態を示す斜視図である。

【図２】本発明の別使用状態を示す斜視図である。

【図３】本発明に係る胴縁材の斜視図である。

【図４】本発明の使用状態を示す要部の断面図である。

【図５】本発明に係る別例胴縁材の斜視図である。

【図６】本発明に係る別例胴縁材の斜視図である。

【図７】従来例の説明図である。

【図８】従来例の説明図である。

【符号の説明】

１ 柱材 ２ 断熱材 ３ 胴縁材 ４ 外壁材 ５ 凹部 ６ 連通凹部 ７ 連通凹部 ８ 通気空間

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 【請求項１】 柱材で構成される木造家屋骨組の外表面
   に断熱材を付設し、この断熱材の外表面に所定間を置い
   て水平若しくは垂直に胴縁材を付設し、この胴縁材の外
   表面に外壁材を付設した木造家屋において、前記胴縁材
   の内面に凹部を形成し、この凹部と連通する連通凹部を
   該胴縁材の両側面に形成したことを特徴とする木造家
   屋。 【請求項２】 柱材で構成される木造家屋骨組の外表面
   に付設した断熱材と該断熱材の外表面に付設される外壁
   材との間に介存せしめて該断熱材と該外壁材との間に通
   気空間を形成せしめる胴縁材であって、内面に凹部を形
   成し、両側面に前記凹部と連通する連通凹部を形成した
   ことを特徴とする木造家屋用胴縁材。