JPH0552799A - イオン測定電極用のゲル状部材の製造方法 - Google Patents

イオン測定電極用のゲル状部材の製造方法

Info

Publication number
JPH0552799A
JPH0552799A JP3359276A JP35927691A JPH0552799A JP H0552799 A JPH0552799 A JP H0552799A JP 3359276 A JP3359276 A JP 3359276A JP 35927691 A JP35927691 A JP 35927691A JP H0552799 A JPH0552799 A JP H0552799A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gel
electrode
solution
agar
glass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3359276A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0690173B2 (ja
Inventor
Katsuhiko Tomita
勝彦 冨田
Junji Kojima
淳二 小島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Horiba Ltd
Original Assignee
Horiba Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Horiba Ltd filed Critical Horiba Ltd
Priority to JP3359276A priority Critical patent/JPH0690173B2/ja
Publication of JPH0552799A publication Critical patent/JPH0552799A/ja
Publication of JPH0690173B2 publication Critical patent/JPH0690173B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/26Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating electrochemical variables; by using electrolysis or electrophoresis
    • G01N27/28Electrolytic cell components
    • G01N27/30Electrodes, e.g. test electrodes; Half-cells
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/26Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating electrochemical variables; by using electrolysis or electrophoresis
    • G01N27/28Electrolytic cell components
    • G01N27/30Electrodes, e.g. test electrodes; Half-cells
    • G01N27/307Disposable laminated or multilayered electrodes
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/26Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating electrochemical variables; by using electrolysis or electrophoresis
    • G01N27/403Cells and electrode assemblies
    • G01N27/4035Combination of a single ion-sensing electrode and a single reference electrode
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/26Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating electrochemical variables; by using electrolysis or electrophoresis
    • G01N27/416Systems
    • G01N27/4163Systems checking the operation of, or calibrating, the measuring apparatus
    • G01N27/4165Systems checking the operation of, or calibrating, the measuring apparatus for pH meters

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Non-Biological Materials By The Use Of Chemical Means (AREA)
  • Testing Resistance To Weather, Investigating Materials By Mechanical Methods (AREA)
  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)
  • Measurement And Recording Of Electrical Phenomena And Electrical Characteristics Of The Living Body (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】周囲空気の温度の如何にかかわらず、表面のウ
ェット状態を長期間に亘って常に適度に保持し得るイオ
ン測定電極用のゲル状部材の製造方法を提供する。 【構成】内部液または緩衝液あるいはpH調整液など、
もしくは、それらの組み合わせから成る所定の水溶液
に、アクリル系ポリマーを主成分とする高保湿性の含水
ゼリーを溶解させるとともに、寒天またはゼラチンなど
のゲル化剤を添加してゲル状化させ、かつ所定の形状に
成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばpH測定用のガ
ラス電極およびそれに対する比較電極等(以下、これら
を総称してイオン測定電極という)のための内部液用部
材とか、電極保存用部材とか、あるいは、pH校正用部
材として、特にそのイオン測定電極を小型のシート型に
構成する場合において、非常に好適に利用できるゲル状
部材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】旧来一般のpH,pNa等の測定用ガラ
ス電極は、図5に示すように、電気絶縁性ガラスから成
る支持管aの先端に、吹き上げによる火作り法(バルー
ン法)で形成された半球形をなすpH,pNa等のイオ
ン応答ガラス膜bを接合し、その支持管aの中に、例え
ばAg線の表面にAgClを被覆して成る内部電極c
と、例えばAgCl過飽和の3.3N−KCl溶液に燐
酸緩衝液を添加して成る内部液dとを封入して構成され
ていた。
【0003】また、旧来一般の比較電極は、図6に示す
ように、電気絶縁性ガラスから成る支持管eの先端部に
形成された孔内に、例えばKClを含浸させた無機焼結
多孔体あるいは有機高分子多孔体等から成る液絡部材f
を設け、その支持管eの中に、上記したガラス電極の場
合と同様に、例えばAg線の表面にAgClを被覆して
成る内部電極gと、例えばAgCl過飽和の3.3N−
KCl溶液に燐酸緩衝液を添加して成る内部液hとを封
入して構成されていた。なお、この図6において、i
は、前記内部液hの消耗に応じてそれを補充できるよう
に、前記支持管eに付設された蓋j付きの内部液補充口
である。
【0004】かかる旧来構成のガラス電極および比較電
極は、共に、比較的大型でかつ量産が困難なため製造コ
ストが非常に高くつくのみならず、測定操作上あまり使
い勝手が良くなく、しかも、その非使用時においても、
ガラス電極は純水中に、そして、比較電極はその内部液
と同じ3.3N−KCl溶液中に、夫々浸漬させて保存
しておく必要があり、保守性の面でも難点があった。
【0005】また、前記ガラス電極の校正(例えばpH
校正)は、JIS28802で定められた標準液(つま
り、pH4のフタル酸標準液,pH7の中性燐酸標準
液,pH9の硼酸ナトリウム標準液)を用いて行なわれ
るのであるが、その場合には、各標準液を比較的多量に
必要とすると共に、そのための容器(ビーカなど)も必
要であり、更にまた、それら標準液を開放状態で放置し
ておくと、空気中のCO2 の影響を受けるなどして濃度
変化,結晶の析出,変質等を生じ易いため、それを長期
間に亘って良好に保存することはかなり困難であり、従
って、比較的頻繁に標準液の交換が必要で、非常に面倒
かつ不経済であった。
【0006】ところが、最近になって、本願出願人に係
る特願昭61−63564号および昭和61年11月2
7日付け特許願等により提案されているように、ガラス
電極および比較電極用の内部液を、それにゲル化剤(寒
天あるいはゼラチンなど)および水分蒸発防止剤(グリ
セリンあるいはプロピレングリコールなど)を添加混合
してゲル状化することにより、内部液用ゲル状部材(こ
れは比較電極の保存用ゲル状部材としても利用できる)
を製作する技術、ならびに、極薄平板状のイオン応答ガ
ラス膜を製作する技術が開発されると共に、やはり本願
出願人に係る特願昭61−63565号等により提案さ
れているように、上記したと同様にして、ゲル化剤およ
び水分蒸発防止剤を添加混合してゲル状化され、かつ、
そのpHを所定の値に調節設定されて成るpH校正用ゲ
ル状部材(これは、pHを7とすればガラス電極の保存
用ゲル状部材としても利用できる)を製作する技術が開
発され、その結果、図7ないし図12に示すように、量
産による製造コストの低廉化が容易に達成できると共
に、非常にコンパクトでかつ操作性ならびに保守性にも
優れたシート型のイオン測定電極(これも、本願出願人
に係る昭和61年11月27日付け特許願等により提案
されている)が実現されるに至っており、更に、上記新
開発の各技術を応用利用することにより、そのシート型
イオン測定電極におけるガラス電極部および比較電極部
の保存、ならびに、ガラス電極部の校正も、後述のよう
に極めて簡易かつ経済的に行える可能性が開かれように
なり、それによって、前述したような各種の旧来問題
は、一応解決されるに至っている。
【0007】即ち、そのシート型イオン測定電極(この
例ではpH測定用複合電極)について説明しておけば、
図7ないし図9において、Aは、例えばポリエチレンテ
レフタレートのように、電解物質を含有する溶液中に浸
漬しても十分に高い電気絶縁性を有する材料から構成さ
れる基板であって、その基板Aの上面には、例えばAg
のような電気良導体を含むペーストを、その基板Aの上
面にグラフト加工およびシランカップリング剤等による
アンカー処理を施した上でシルクスクリーン印刷して付
着させることにより、内外2対の電極D…が形成されて
いるなお、それら全ての電極D…における基板Aの一端
縁部に位置する基端部分はそのままでリード部C…とさ
れ、また、外側の一対の電極D,Dにおける前記基板A
の略中央部に位置する他方の略円形先端部分は例えばA
gClなどの電極材料で被覆された内部電極部B,Bに
形成され、内側の一対の電極D,Dにおける前記基板A
の略中央部に位置する他方の先端部分間に亘っては例え
ばサーミスタなどの温度補償用電極部Tが設けられてい
る。
【0008】そして、前記基板Aの上面には、それと同
様に十分に高い電気絶縁性を有する材料から成り、か
つ、前記両内部電極部B,Bに対応する箇所に孔E,E
を有する支持層F(この例ではポリエチレンテレフタレ
ート層)が、前記全てのリード部C…およびその周辺を
露出させる状態で、前記基板Aの上面に、例えばスクリ
ーン印刷法または十分に高い電気絶縁性(例えば10M
Ω以上)を保証し得る接合剤(例えばポリオレフィン
系,シリコンレジン系など)を用いた熱融着手段等を用
いて形成されている。なお、この支持層Fの上面にもグ
ラフト加工およびシランカップリング剤等によるアンカ
ー処理を施しておく。
【0009】また、前記支持層Fにおける前記両孔E,
E内には、夫々、基本的な内部液(例えばAgCl過飽
和の3.3N−KClに燐酸緩衝液を加えたものなど)
に、例えば寒天やゼラチンなどのゲル化剤と、例えばグ
リセリンやプロピレングリコールなどの水分蒸発防止剤
を添加混合して所定の形状(この例では直径が5mmで
厚さが0.2mm程度の円盤形)に構成された内部液用
ゲル状部材G,Gが、例えば加熱してペースト状とした
上でスクリーン印刷法等により、自由状態においてその
上面が前記支持層Fの上面よりも若干突出する状態に充
填されて、前記内部電極部B,B上に重ねて設けられて
いる。
【0010】更に、前記両孔E,Eのうちの一方の孔E
内における内部液用ゲル状部材Gの上方においては、所
定の大きさを有するように事前成形された平板状極薄ガ
ラスに対して予熱下高速表面加熱処理を施すことにより
製作された平板状のpH応答ガラス膜Hが、その下面が
前記内部液用ゲル状部材Gの上面に密着し且つその内部
液用ゲル状部材Gが前記孔E内に密封される状態に、十
分に高い電気絶縁性を有する接合材料I(例えば、シラ
ンカップリング剤等を含むシリコン系,エポキシ系,ウ
レタン系などの有機高分子接着剤)を用いて、その周囲
において前記支持層Fの上面に固着され、pH測定用の
ガラス電極部Pに構成されている。
【0011】更にまた、他方の孔E内における内部液用
ゲル状部材Gの上方においては、KClを含浸させた無
機焼結多孔体または有機高分子多孔体等から成る液絡膜
Jが、その下面が前記内部液用ゲル状部材Gの上面に密
着する状態に、その周囲において前記支持層Fの上面に
接合され、比較電極部Rに構成されている。ただし、内
部液として前記のようにゲル状部材Gを用いているた
め、この液絡膜Jは省略してもよい。
【0012】上記の如く構成されたイオン測定電極は、
本例ではその全体厚さが0.5mm程度のものとされ、
図10に示すように、前記ガラス電極部Pおよび比較電
極部Rを上面側に解放させ、かつ、前記リード部C…が
形成されている基板Aの一端縁部を外側方に突出させる
状態で、合成樹脂製のケーシングK(この例では、縦×
横×高さが23mm×23mm×7mm程度のもの)の
内部に収納されて、チップ状の測定電極ユニットUが構
成される。そのチップ状測定電極ユニットUを構成する
ケーシングKは、被検液注入用凹部Mを形成する上部枠
体Nと、その上部枠体Nに対する底蓋Oと、前記上部枠
体Nの一端縁部において揺動開閉自在に取り付けられた
前記被検液注入用凹部Mに対する上蓋Qとから成り、更
に、そのケーシングKの上部枠体Nにおける前記リード
部C…が突出されている側の端縁からは、後述する測定
器本体Zに対する係合用突片Vが連設されている。
【0013】かかる構成のイオン測定電極を内蔵するチ
ップ状測定電極ユニットUは、前記上蓋Qを開成して、
前記被検液注入用凹部M内に被検液を1滴ないし数滴程
度注入することにより、その底部に位置するガラス電極
Pおよび比較電極Rを十分に被検液に接液させた上で、
その上蓋Qを閉成し、しかる後、そのチップ状測定電極
ユニットUを、図11に例示すように、電卓型に構成さ
れた測定器本体Zの装着部Yへ、前記リード部C…およ
び係合用突片Vにおいて差し込み接続し、被検液のpH
を測定するのである。
【0014】そして、チップ状測定電極ユニットU内の
イオン測定電極の非使用時における保存、ならびに、そ
のガラス電極部Pの測定前あるいは測定後におけるpH
校正は、次のような新規な手段により行われる。
【0015】即ち、内部液または緩衝液あるいはpH調
整液など、もしくは、それらの組み合わせから成る所定
の水溶液に、寒天あるいはゼラチンなどのゲル化剤と、
グリセリンあるいはエチレングリコールなどの水分蒸発
防止剤とを添加混合することによりゲル状化されると共
に、pHが所定の値に調節設定され、かつ、例えば図1
2に示すような所定の形状(この例では、前記チップ状
測定電極ユニットUを構成するケーシングKにおける被
検液注入用凹部M内に嵌め込み載置可能な、縦×横×高
さが略15mm×15mm×2mm程度の直方体形状)
に成形された、複数種類(例えば、pH4,pH7,p
H9)のゲル状部材G1(pH4のもの),G2(pH
7のもの),G3(pH9のもの)を準備しておく。
【0016】そして、チップ状測定電極ユニットU内の
イオン測定電極の非使用時における保存の際には、ゲル
状部材G2(pH7のもの)を、前記図10において想
像線で示しているように、ケーシングKの被検液注入用
凹部M内に嵌め込み載置(つまり、ガラス電極部Pおよ
び比較電極部R上に載置)した上でその上蓋Qを閉成し
ておくのであり、また、ガラス電極部PのpH校正の際
には、それらゲル状部材G1,G2,G3を、順次、や
はり前記図10において想像線で示しているように、被
検液注入用凹部M内に嵌め込み載置(つまり、ガラス電
極部Pおよび比較電極部R上に載置)して、夫々、前述
した被検液測定時と同様の手順で測定を行うのである。
なお、この場合には、前記ゲル状部材G1,G2,G3
は夫々pH校正用ゲル状部材としての機能を有すること
は勿論、そのうちのG2(pH7のもの)は、ガラス電
極部Pおよび比較電極部Rに対する共通の保存用ゲル状
部材としての機能をも兼ね備えているものである。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】さて、これまで詳説し
てきたように、本願出願人は、幾多の研究の末に、非常
に安価に製作できると共に極めてコンパクトでかつ操作
性および保守性に優れたシート型のイオン測定電極の実
現、ならびに、そのシート型イオン測定電極におけるガ
ラス電極部および比較電極部の保存、および、ガラス電
極部の校正の大幅な簡易化といった、大きな課題をほぼ
十分に達成することができたのであるが、その後の継続
的な研究の結果、なお次の点で改良の余地があることが
判明した。
【0018】即ち、上記した従来構成に係るイオン測定
電極用のゲル状部材(内部液用ゲル状部材G,電極保存
用ゲル状部材G2およびpH校正用ゲル状部材G1,G
2,G3等)は、夫々、それに要求される基本的な機能
は十分に発揮し得るものであるが、欲を言えば次のよう
な難点がある。それは、各ゲル状部材G,G1,G2,
G3の表面が、含有しているグリセリンあるいはプロピ
レングリコールなどの水分蒸発防止剤の機能によって、
長期間に亘って乾燥すること無く常にウェットな状態に
保持されるという必要条件は十分に満たされるものの、
周囲空気の湿度が高い場合には、その空気中の水分の吸
着あるいは露結が生じて、その表面が過度にウェットな
状態となり易く、それ故に、その取り扱いが不便である
のみならず、空気中のCO2 や埃の吸着が起こり易く
て、その使用寿命が短くなると共に、測定結果にも悪影
響を及ぼす虞れがある、という点である。
【0019】本発明は、かかる点に鑑みて更なる研究の
結果なされたものであって、その目的は、周囲空気の湿
度の如何に拘らず、表面のウェット状態を長期間に亘っ
て常に適度に保持し得るイオン測定電極用のゲル状部材
の製造方法を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のイオン測定電極用のゲル状部材の製造方法
は、内部液または緩衝液あるいはpH調整液など、もし
くは、それらの組み合わせから成る所定の水溶液に、ア
クリル系ポリマーを主成分とする高保湿性の含水ゼリー
を溶解させると共に、寒天またはゼラチンなどのゲル化
剤を添加してゲル状化させ、かつ、所定の形状に成形す
ることを特徴としている。
【0021】
【作用】かかる特徴構成故に発揮される作用は次の通り
である。即ち、後述する実施例の記載からもより一層明
らかとなるように、従来使用されていたグリセリンある
いはプロピレングリコールなどの水分蒸発防止剤に代え
て、本発明では、それらに比べて水分保持機能および蒸
気圧に対する平衡状態保持機能が極めて優れているアク
リル系ポリマーを主成分とする高保湿性の含水ゼリーを
使用したことにより、たとえ周囲空気の湿度が高い場合
であっても、その空気中の水分の吸着や露結は殆ど生じ
ることが無く、従って、その表面のウェット状態が常に
適度に(過度にべとつかずシットリかつサッパリとした
状態に)保持されて、長期間に亘って濃度変化(pH変
化)等の変質を起こさずに、安定した所期の機能を発揮
するゲル状部材を得られるようになった。
【0022】
【実施例】以下、本発明に係るイオン測定電極用のゲル
状部材の製造方法の実施例について説明する。図1は、
第1実施例の製造方法より得た内部液用ゲル状部材1を
示し、これは例えばAgCl過飽和の3.3N−KCl
溶液に燐酸緩衝液を添加して成る内部液に、アクリル系
ポリマーを主成分とする高保湿性の含水ゼリー、具体的
には、U−ジェリー(昭和電工株式会社により極く最近
開発された商品の名称)を溶解させると共に、寒天,ゼ
ラチン,ニカワ,アルギン酸などから選定されるゲル化
剤を添加してゲル状化させ、かつ、切断あるいは型嵌め
などの手法により、所定の形状(この例では、前記図7
ないし図9に例示したようなシート型イオン測定電極用
の円盤形で、直径が5mm程度で厚さが0.1〜0.2
mm程度のもの)に成形したものである。
【0023】ところで、前記高保湿性の含水ゼリーとし
てのU−ジェリーとは、元来は化粧用クリームなどのベ
ース剤として昭和電工株式会社により開発されたもの
で、アクリル系ポリマーのNa塩を主成分とする透明な
含水ゼリーであって、他の水溶液に対する相溶性が非常
に高く、かつ、ポリマー分子間の水素結合によるクラス
レイト形成によって、図2に示した一特性例からも明ら
かなように、従来使用されていたグリセリンやプロピレ
ングリコールなどの水分蒸発防止剤に比べて、極めて優
れた水分保持機能を有すると共に、蒸気圧に対する平衡
状態保持機能も極めて優れており、そのため、空気中に
長期間晒してもドライアウトせずに、十分な潤滑性を長
期間に亘って保持し得ると共に、たとえ周囲空気の湿度
が高い場合であっても、その空気中の水分の吸着や露結
は殆ど生じることが無く、従って、その表面のウェット
状態が常に適度に保持されるという性質を有している。
【0024】図3は、第2実施例の製造方法により得た
電極(pH)校正用ゲル状部材2(ただし、pHを略7
とすれば電極保存用ゲル状部材としても兼用できる)を
示し、これは例えば燐酸,塩酸,酢酸,フタル酸水素カ
リウム,クエン酸二水素カリウムなどから選定される緩
衝液と、塩化カリウム(KCl),水酸化ナトリウム,
四硼酸ナトリウム,酢酸ナトリウム,炭酸ナトリウムな
どから選定されるpH調整液液とを、夫々、適宜の量ず
つ混合した所定の水溶液に、前記第1実施例の場合と同
様に、アクリル系ポリマーを主成分とする高保湿性の含
水ゼリー(U−ジェリー)を溶解させると共に、寒天,
ゼラチン,ニカワ,アルギン酸などから選定されるゲル
化剤を添加してゲル状化することによって、所定のpH
値(例えば、pH4,pH7,pH9)を有し、かつ、
所定の形状(この例では、前記図10に例示したチップ
状測定電極ユニットUを構成するケーシングKにおける
被検液注入用凹部M内に嵌め込み載置可能な、縦×横×
高さが略15mm×15mm×2mm程度の直方体形
状)に成形したものである。
【0025】この所定のpH値(pH4,pH7,pH
9)に調節設定された各ゲル状部材2は、先の〔従来の
技術〕の項において説明したゲル状部材G1,G2,G
3と同様にして、チップ状測定電極ユニットU内のイオ
ン測定電極の非使用時における保存、ならびに、そのガ
ラス電極部のpH校正において、簡便に使用される。な
お、ガラス電極と比較電極とに対する共通の電極保存用
ゲル状部材2としては、pH7のものを用いるのが望ま
しいが、必ずしも厳密にpH7である必要は無く、ま
た、そのpH値が不明であっても差し支え無い。
【0026】次に、上記のようなpH校正用ゲル状部材
2を数種類試作して、夫々のpH値の経時的変化を調べ
た例について説明しておく。 U−ジェリー(pH7.4)を34gと、3.3N
−KClを含む0.25N−燐酸緩衝液(pH6.9
2)を6gと、寒天0.5gとを混合したもの U−ジェリー(pH7.4)を28gと、3.3N
−KClを含む0.25N−燐酸緩衝液(pH7.1
3)を12gと、寒天0.5gを混合したもの U−ジェリー(pH7.4)を20gと、3.3N
−KClを含む0.25N−燐酸緩衝液(pH7.1
3)を20gと、寒天0.5gを混合したもの 等のサンプルについて、夫々、約100℃まで加温し、
寒天が溶けた後で30cm×30cm程度の平板上に広
げ、約2mm程度のスペーサを置いて、その上からガラ
ス板を載せて放冷させてゲル状化させ、しかる後、所定
の形状(縦×横×厚さが略15mm×15mm×2mm
程度の直方体)に切断し、そのゲル状部材製作直後およ
び所定期間経過後に、夫々のpHを測定した。
【0027】その結果、下記の表1に示すように、何れ
のサンプルの場合にも、その初期のpH値が、長期間に
亘って殆ど変化せず、非常に安定的に保持されているこ
とが判る。
【0028】
【表1】
【0029】なお、上記第2実施例においては、pH7
に調節されると共に、前記図10に例示したチップ状測
定電極ユニットUを構成するケーシングKにおける被検
液注入用凹部M内に嵌め込み載置可能な、縦×横×高さ
が略15mm×15mm×2mm程度の直方体形状に成
形されたゲル状部材2を、ガラス電極と比較電極とに対
する共通の電極保存用ゲル状部材として利用する場合を
示したが、図4に示すように、ガラス電極保存用ゲル状
部材3と比較電極保存用ゲル状部材4とに分割構成して
もよい。この場合には、ガラス電極保存用ゲル状部材3
はpH7に調節設定されたものとし、比較電極保存用ゲ
ル状部材4は前記第1実施例における内部液用ゲル状部
材1と同じ成分を有するように構成すると共に、夫々
を、前記ゲル状部材2の略半分の大きさ(縦×横×高さ
が略15mm×7mm×2mm程度の直方体形状)に成
形すればよい。
【0030】なお、上記した各実施例に係るイオン測定
電極用のゲル状部材1,2,3,4は、共に、それに添
加されたU−ジェリーの蒸気圧に対する優れた平衡状態
保持機能によって、長期間に亘って、その表面のウェッ
ト状態が常に適度に(過度にべとつかずシットリかつサ
ッパリとした状態に)保持されるのであるが、例えば電
極表面との密着度を高めるため等、必要に応じて、その
表面のウェット状態を微調節するために、更に、水分吸
着性のある物質(例えばグリセリンなど)を少量添加す
るようにしてもよい。
【0031】
【発明の効果】以上詳述したところから明らかなよう
に、本発明に係るイオン測定電極用のゲル状部材の製造
方法によれば、内部液等に添加する水分蒸発防止剤とし
て、従来使用されていたグリセリンあるいはプロピレン
グリコールなどに比べて、水分保持機能ならびに蒸気圧
に対する平衡状態保持機能がより一層優れているアクリ
ル系ポリマーを主成分とする高保湿性の含水ゼリーを使
用したことによって、周囲空気の湿度の如何に拘らず、
その表面のウェット状態が常に適度に保持されて、長期
間に亘って濃度変化(pH変化)等の変質を起こさず
に、常に安定した所期の機能が発揮されるゲル状部材を
得ることができる。従って、特にシート型のイオン測定
電極を構成する場合において、そのガラス電極およびそ
れに対する比較電極の内部液用の部材,電極保存用部
材,pH校正用部材としてそのゲル状部材を極めて好適
に使用できる、という優れた効果が奏されるに至った。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のイオン測定電極用のゲル状部材の製造
方法の第1実施例により得られたゲル状部材の斜視図で
ある。
【図2】同製造方法に使用されるU−ジェリーの一特性
例を示すグラフである。
【図3】同第2実施例の製造方法により得られたゲル状
部材の斜視図である。
【図4】同変形例の斜視図である。
【図5】従来のイオン測定電極の一部破断側面図であ
る。
【図6】同比較電極の一部破断側面図である。
【図7】従来技術の説明に引用したシート型イオン測定
電極の分解斜視図である。
【図8】同図7のイ−イ線矢視断面図である。
【図9】同図7のロ−ロ線矢視断面図である。
【図10】同シート型イオン測定電極をケーシング内に収
納したユニットの斜視図である。
【図11】同ユニットと測定器本体への接続対応図であ
る。
【図12】同電極保存用およびpH校正に用いられるゲル
状部材の斜視図である。
【符号の説明】
1…内部液用ゲル状部材、2…電極(pH)校正用ゲル
状部材、3…ガラス電極保存用ゲル状部材、4…比較電
極保存用ゲル状部材。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 内部液または緩衝液あるいはpH調整液など、もしく
    は、それらの組み合わせから成る所定の水溶液に、アク
    リル系ポリマーを主成分とする高保湿性の含水ゼリーを
    溶解させると共に、寒天またはゼラチンなどのゲル化剤
    を添加してゲル状化させ、かつ、所定の形状に成形する
    ことを特徴とするイオン測定電極用のゲル状部材の製造
    方法。
JP3359276A 1986-12-11 1991-12-29 イオン測定電極用のゲル状部材の製造方法 Expired - Lifetime JPH0690173B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3359276A JPH0690173B2 (ja) 1986-12-11 1991-12-29 イオン測定電極用のゲル状部材の製造方法

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1986191495U JPS6396453U (ja) 1986-12-11 1986-12-11
JP3359276A JPH0690173B2 (ja) 1986-12-11 1991-12-29 イオン測定電極用のゲル状部材の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0552799A true JPH0552799A (ja) 1993-03-02
JPH0690173B2 JPH0690173B2 (ja) 1994-11-14

Family

ID=16275594

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1986191495U Pending JPS6396453U (ja) 1986-03-19 1986-12-11
JP3359276A Expired - Lifetime JPH0690173B2 (ja) 1986-12-11 1991-12-29 イオン測定電極用のゲル状部材の製造方法

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1986191495U Pending JPS6396453U (ja) 1986-03-19 1986-12-11

Country Status (4)

Country Link
EP (1) EP0270751A3 (ja)
JP (2) JPS6396453U (ja)
KR (1) KR900002502B1 (ja)
CN (1) CN1009959B (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4857288B2 (ja) * 2006-11-08 2012-01-18 株式会社堀場製作所 ガラス電極等の洗浄保存液
JP2013156268A (ja) * 2013-03-28 2013-08-15 Medimate Holding B V 液体で満たされてシールされたチャネルを有する測定試料ハンドリング・デバイス
US9410924B2 (en) 2007-05-18 2016-08-09 Ce-Mate B.V. Test chip with plug for measuring the concentration of an analyte in a liquid, housing for test chip and socket for plug
US9689839B2 (en) 2006-11-21 2017-06-27 Ce-Mate B.V. Method and apparatus for sensing ion concentrations in a fluid sample

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4980043A (en) * 1986-12-11 1990-12-25 Horiba, Ltd. Reference electrode
KR900005223B1 (ko) * 1986-12-11 1990-07-21 가부시끼가이샤 호리바 세이사꾸쇼 이온농도등의 측정방법과 그 측정에 사용하는 계측기의 교정용시이트 및 교정방법
EP0450202A1 (en) * 1988-07-18 1991-10-09 Martin J. Patko Precalibrated disposable electrochemical sensing devices
EP0388446A1 (de) * 1988-09-13 1990-09-26 Ingold Messtechnik Ag Pastöse zubereitung zur funktionsprüfung und/oder reinigung amperometrischer sensoren
JP2582658Y2 (ja) * 1992-05-01 1998-10-08 東亜電波工業株式会社 比較電極
US5325853A (en) * 1992-09-02 1994-07-05 Diametrics Medical, Inc. Calibration medium containment system
US7980324B2 (en) 2006-02-03 2011-07-19 Black & Decker Inc. Housing and gearbox for drill or driver
DE102013101735A1 (de) 2012-04-17 2013-10-17 Endress + Hauser Conducta Gesellschaft für Mess- und Regeltechnik mbH + Co. KG Potentiometrische Sensorvorrichtung
FR3012610B1 (fr) * 2013-10-29 2017-04-07 Commissariat Energie Atomique Electrode a membrane polymerique pour la detection potentiometrique d'au moins un analyte present dans une solution et capteur chimique comprenant une telle electrode

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3787309A (en) * 1972-05-30 1974-01-22 Beckman Instruments Inc Specific ion electrode and method of making said electrode
FR2363798A1 (fr) * 1976-09-03 1978-03-31 Tacussel Jacques Electrode specifique a construction modulaire
US4233136A (en) * 1978-07-17 1980-11-11 Nova Biomedical Corporation Liquid membrane electrode
US4340457A (en) * 1980-01-28 1982-07-20 Kater John A R Ion selective electrodes
DE3475005D1 (en) * 1983-08-03 1988-12-08 Medtronic Inc Ion sensing electrode and methods for producing such electrodes and ion-selective membranes therefor
KR900008847B1 (ko) * 1985-05-27 1990-11-30 테루모가부시끼가이샤 이온센서 및 그 제조방법

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4857288B2 (ja) * 2006-11-08 2012-01-18 株式会社堀場製作所 ガラス電極等の洗浄保存液
US9689839B2 (en) 2006-11-21 2017-06-27 Ce-Mate B.V. Method and apparatus for sensing ion concentrations in a fluid sample
US9410924B2 (en) 2007-05-18 2016-08-09 Ce-Mate B.V. Test chip with plug for measuring the concentration of an analyte in a liquid, housing for test chip and socket for plug
JP2013156268A (ja) * 2013-03-28 2013-08-15 Medimate Holding B V 液体で満たされてシールされたチャネルを有する測定試料ハンドリング・デバイス

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0690173B2 (ja) 1994-11-14
EP0270751A2 (en) 1988-06-15
CN1009959B (zh) 1990-10-10
KR900002502B1 (ko) 1990-04-16
CN87106356A (zh) 1988-06-22
JPS6396453U (ja) 1988-06-22
EP0270751A3 (en) 1989-10-04
KR880008021A (ko) 1988-08-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0552799A (ja) イオン測定電極用のゲル状部材の製造方法
KR900005243B1 (ko) 비교 전극
US3957612A (en) In vivo specific ion sensor
US3911901A (en) In vivo hydrogen ion sensor
US4474183A (en) Gas sensor
US4872956A (en) Methods of measuring ion-concentration and the like and a calibrating sheet as well as a calibrating method of measuring devices used therein
KR860009304A (ko) 이온 센서 및 그 제조 방법
Mroz Disposable reference electrode
US5248403A (en) Gelatinized member for use in electrodes measuring ion concentration
JPS63225164A (ja) イオン測定用シート型複合電極
JPH089636Y2 (ja) イオン濃度測定装置
JPS5928950A (ja) 電気化学的測定電極装置
JPH0424442Y2 (ja)
JPH0416216Y2 (ja)
JPS63138254A (ja) 比較電極
US5310473A (en) Removable sample testing member for use in measuring ion concentration
US3806439A (en) Reference electrode construction
KR900005242B1 (ko) 이온측정용 시이트형 전극
JPH0762660B2 (ja) シ−ト型比較電極における液絡構造
JPH0384449A (ja) イオンセンサ及びセンサプレート
JPH03140858A (ja) イオン電極
JPH09127045A (ja) 溶存酸素センサ
JP3098812B2 (ja) 味覚センサ
JPH01207656A (ja) 小型比較電極
JP3786175B2 (ja) 携帯型測定装置