JPH0552761U - 衝撃センサ - Google Patents

衝撃センサ

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JPH0552761U
JPH0552761U JP10353491U JP10353491U JPH0552761U JP H0552761 U JPH0552761 U JP H0552761U JP 10353491 U JP10353491 U JP 10353491U JP 10353491 U JP10353491 U JP 10353491U JP H0552761 U JPH0552761 U JP H0552761U
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正樹 小原
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日本電気ホームエレクトロニクス株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 衝撃を受けて移動するマグネットによりリー
ドスイッチを確実に動作させる。 【構成】 衝撃を受けて移動するマグネット12がコイ
ルばね18に抗して感応圏内に至ったときに、マグネッ
ト12の磁力によりリードスイッチ13が動作して衝撃
を検知するとともに、感応圏内に移動したマグネット1
2を板ばね14により受け止め、マグネット12が移動
限界位置か又はそこに至るまでに緩衝することにより、
移動限界位置にてマグネット12が反発されて衝撃検知
に支障を来すことがないようにする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、衝撃を受けて移動するマグネットによりリードスイッチを確実に 動作させるようにした衝撃センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
車両の衝突による乗員の死亡事故を減らすため、前部座席に座る運転者や運転 助手を衝突時の衝撃から保護するエアバッグ装置の導入が急がれている。例えば 運転席側のエアバッグ装置は、車両のステアリングホイールの中央部分にエアバ ッグが埋め込んであり、衝突により車両が一定限度を越える衝撃を受けたときに 接点を閉じる衝撃センサが展開信号を発し、スクイブと呼ばれる起爆素子に動作 電流を通電してエアバッグを爆発的に展開させる構成とされている。図3,4は 、こうしたエアバッグ装置に用いられる従来の衝撃センサ1を示すものである。 衝撃センサ1は、有底筒状のホルダ2の中空軸部3に収容されたリードスイッチ 4と、中空軸部3に遊嵌されて一端がホルダ2の底面に係止されるコイルばね5 と、コイルばね5の他端を係止し、ホルダ2に嵌着されたキャップ6内を移動す る環状のマグネット7からなる。マグネット7は、通常はキャップ6の底面に当 接係止されており、衝撃センサ1が外部から衝撃を受けたときにコイルばね5に 抗して移動し、最大でホルダ2の筒状端面8に当接するまで移動する。マグネッ ト7がリードスイッチ4の感応圏内に至ると、マグネット7の磁力によりリード スイッチ4が閉成し、これにより一定限度を越える衝撃が検知される。
【0003】 なお、エアバッグ装置は、一般に、比較的小さな衝撃を検知する低G用の衝撃 センサと大きな衝撃を検知する高G用の衝撃センサの2個を組み合わせて用いる のが普通であり、その場合、高G用の衝撃センサとして応力変化を電子的に検出 するものが用いられるのに対し、低G用の衝撃センサには前述の機械接点式の衝 撃センサ1が用いられ、これら一対の衝撃センサの出力を受ける判断回路(図示 せず)が衝突判断を下したときに、展開信号が出力される。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
上記従来の衝撃センサ1は、外部からかなり強い衝撃を受けたときに、マグネ ット7が移動限界位置までかなりの慣性力を受けて移動するため、ホルダ2の筒 状端面8に当たったときに勢い余って跳ね返されてしまうことがあり、マグネッ ト7がリードスイッチ4の感応圏外に弾き返された場合に、一旦は感応圏内に至 ったマグネット7により閉じたリードスイッチ4がすぐに開いてしまい、リード スイッチ4の閉成信号が寸断してしまうことがあった。このため、衝撃センサ1 に対して検知感度を越える衝撃が加わっているにも拘わらず、衝撃センサ1の出 力を受ける判断回路の方で衝突であると判断しないことがあり、実際に衝突が発 生しているにも拘わらず、エアバッグを動作させることができないケースもある 等の課題を抱えていた。また、仮に経年劣化等が原因でリードスイッチ4のリー ド片が塑性変形してしまい、マグネット7が感応圏内に至ってもリードスイッチ 4が閉じないといった不具合が発生したときに、点検整備などの機会を除いては リードスイッチ4の異常に気付かないのが普通であるため、衝撃センサ1の動作 不良から衝突発生時にエアバッグ装置が作動せず、エアバッグ装置への信頼を著 しく損なう事態に発展しかねない等の課題を抱えていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この考案は、上記課題を解決したものであり、衝撃を受けて移動するマグネッ トがばねに抗して感応圏内に至ったときに、前記マグネットの磁力によりリード スイッチが動作して衝撃を検知する衝撃センサにおいて、前記マグネットが前記 感応圏内に移動したときに該マグネットを受け止め、該マグネットが移動限界位 置か又はそこに至るまでに緩衝する緩衝捕捉手段を具備することを特徴とするも のである。
【0006】
【作用】
この考案は、衝撃を受けて移動するマグネットがばねに抗して感応圏内に至っ たときに、マグネットの磁力によりリードスイッチが動作して衝撃を検知すると ともに、感応圏内に移動したマグネットを緩衝捕捉手段により受け止め、マグネ ットが移動限界位置か又はそこに至るまでに緩衝することにより、移動限界位置 にてマグネットが反発されて衝撃検知に支障を来すことがないようにする。
【0007】
【実施例】
以下、この考案の実施例について、図1,2を参照して説明する。図1は、こ の考案の衝撃センサの一実施例を示す断面図、図2は、図1に示した衝撃センサ の動作状態を示す断面図である。
【0008】 図1に示した衝撃センサ11は、マグネット12がリードスイッチ13の感応 圏内に移動したときに、板ばね14によりマグネット12を受け止め、マグネッ ト12が移動限界位置か又はそこに至るまでに緩衝する構成としてある。さらに また、マグネット12が移動限界位置まで移動したときは、マグネット12を緩 衝捕捉した板ばね14を係止片15に係止させ、板ばね14が係止片15に接触 したことを電気的に検知し、リードスイッチ13の閉成信号と併せ二重に衝撃検 知できるよう構成してある。
【0009】 実施例では、ホルダ16に形成する筒状端面を、内側に向かってすり鉢状に縮 径する傾斜面で構成し、この傾斜面に導電性金属材からなる係止片15が固着し てある。一方また、導電性金属材を鋸歯状に折り曲げて形成した板ばね14を、 係止片15に離間対向するごとくキャップ17の内壁に固着し、マグネット12 が感応圏内に移動したときにこれを受け止めるようにしてある。板ばね14は、 キャップ17に一部埋設されたL字形の基部14aと、この基部14aから斜め 後方に延びる係止部14bと、係止部14bに続く接点部14cからなり、係止 部14bはマグネット12を係止したときに後方に傾斜し、傾斜角度に応じた弾 発力をもってマグネット12を緩衝する。ここでは、板ばね14と、この板ばね 14をマグネット12の移動限界位置にて係止する係止片15が緩衝捕捉手段を 構成しており、また係止片15は、マグネット12が感応圏内のここでは移動限 界位置に至ったときにこれを電気的に検知する接点部材を構成する。
【0010】 ここで、衝撃センサ11に対し一定限度を越える衝撃が加わると、マグネット 12がリードスイッチ13の感応圏内まで移動する。そして、マグネット12が リードスイッチ13の感応圏内に至ると、それまでコイルばね18を圧縮しなが ら移動してきたマグネット12が板ばね14の係止部14bに係止され、コイル ばね18と板ばね14を変形させながら移動する。ただし、板ばね14があるた めに、マグネット12が直接ホルダ16の筒状端面に当接することはなく、マグ ネット12は板ばね14に緩衝されて減速する。従って、仮にマグネット12が 移動限界位置まで移動したとしても、そこに至る過程でマグネット12は十分に 減速されており、しかも板ばね14がマグネット12を緩衝捕捉するので、マグ ネット12が移動限界位置にて跳ね返されることはない。このため、マグネット 12はリードスイッチ13の感応圏内に止まることができ、一旦入った感応圏内 を飛び出して判断回路を誤動作させるといったことはなく、またマグネット12 がリードスイッチ13の感応圏の内外を数回にわたって往復し、チャタリングを 発生するといったこともなく、衝撃センサ11からの閉成信号を受けて判断回路 は確実に衝突判別を行うことができる。
【0011】 さらにまた、マグネット12が移動限界位置に至ったときは、板ばね14の接 点部14cが係止片15に当接係止され、同時にまた板ばね14と係止片15が 導通するため、すでにマグネット12の磁力により閉成したリードスイッチ13 からの閉成信号と、板ばね14と係止片15の導通に伴う電気信号とから、衝突 発生を二重に検知することができる。また、リードスイッチ13が何らかの理由 で正常に動作しない場合、例えば急制動をかけたときなどにマグネット12が移 動限界位置まで移動したことを、板ばね14と係止片15が導通することから電 気的に検知できるため、閉成信号を発信しないリードスイッチ13を動作不良で あると判断することができ、ユーザに対し直ちに必要な点検整備を促すことがで きる。
【0012】 なお、上記実施例では、マグネット12が移動限界位置に至ったときに板ばね 14が接点部材としての係止片15に当接する構成としたが、マグネット12が 移動限界位置に至らないまでも、リードスイッチ13の感応圏内の適当な位置に 至った時点で板ばね14が係止片15に当接するよう構成することもできる。
【0013】
【考案の効果】
以上説明したように、この考案は、衝撃を受けて移動するマグネットがばねに 抗して感応圏内に至ったときに、マグネットの磁力によりリードスイッチが動作 して衝撃を検知するとともに、感応圏内に移動したマグネットを緩衝捕捉手段に より受け止め、マグネットが移動限界位置か又はそこに至るまでに緩衝する構成 としたから、マグネットがリードスイッチの感応圏内に至ると、それまでばねを 圧縮しながら移動してきたマグネットが緩衝捕捉手段により捕捉され、ばねを変 形させながら移動する一方で緩衝捕捉手段により緩衝され、従ってマグネットが 移動限界位置にて跳ね返されるといったことはなく、このためマグネットはリー ドスイッチの感応圏内に止まることができ、リードスイッチが感応圏の内外を往 復したりチャタリングを発生したりすることはなく、これによりリードスイッチ の閉成信号から確実に衝突判別を行うことができる等の優れた効果を奏する。
【0014】 また、この考案は、緩衝捕捉手段に、マグネットが感応圏内に至ったときに、 これを電気的に検知する接点部材を設けたことにより、マグネットが感応圏内に 至ったときに接点部材から得られる電気信号と、マグネットの磁力により閉成し たリードスイッチからの閉成信号とから、衝突発生を二重に検知することができ 、さらにまたリードスイッチが何らかの理由で正常に動作しない場合、マグネッ トが感応圏内に移動したことを緩衝捕捉手段から電気的に検知できるため、閉成 信号を発信しないリードスイッチを動作不良であると判断することができ、ユー ザに対し直ちに必要な点検整備を促すことができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の衝撃センサの一実施例を示す断面図
である。
【図2】図1に示した衝撃センサの動作状態を示す断面
図である。
【図3】従来の衝撃センサの一例を示す断面図である。
【図4】図3に示した衝撃センサの動作状態を示す断面
図である。
【符号の説明】
11 衝撃センサ 12 マグネット 13 リードスイッチ 14 緩衝捕捉手段(板ばね) 15 緩衝捕捉手段,接点部材(係止片) 18 コイルばね

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 衝撃を受けて移動するマグネットがばね
    に抗して感応圏内に至ったときに、前記マグネットの磁
    力によりリードスイッチが動作して衝撃を検知する衝撃
    センサにおいて、前記マグネットが前記感応圏内に移動
    したときに該マグネットを受け止め、該マグネットが移
    動限界位置か又はそこに至るまでに緩衝する緩衝捕捉手
    段を具備することを特徴とする衝撃センサ。
  2. 【請求項2】 前記緩衝捕捉手段は、前記マグネットが
    前記感応圏内に至ったときに、これを電気的に検知する
    接点部材を有することを特徴とする請求項1記載の衝撃
    センサ。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62198764A (ja) * 1986-02-27 1987-09-02 Honda Motor Co Ltd 減速度センサ
JPH03110731A (ja) * 1989-04-06 1991-05-10 Hamlin Inc 衝撃センサ

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62198764A (ja) * 1986-02-27 1987-09-02 Honda Motor Co Ltd 減速度センサ
JPH03110731A (ja) * 1989-04-06 1991-05-10 Hamlin Inc 衝撃センサ

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