JPH0552678A - 磁歪式トルクセンサ用磁歪検出体、及びその製造方法 - Google Patents
磁歪式トルクセンサ用磁歪検出体、及びその製造方法Info
- Publication number
- JPH0552678A JPH0552678A JP21372791A JP21372791A JPH0552678A JP H0552678 A JPH0552678 A JP H0552678A JP 21372791 A JP21372791 A JP 21372791A JP 21372791 A JP21372791 A JP 21372791A JP H0552678 A JPH0552678 A JP H0552678A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- alloy
- film
- torque
- torque sensor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Coating By Spraying Or Casting (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】トルク伝達軸との密着性が良く、繰り返し応力
に対しても安定した出力特性を示し、検出成度及び再現
性に優れた磁歪検出体を高い生産性で得ることを目的と
する。 【構成】円筒状または円柱状のトルク伝達軸3の外周面
にプラズマ溶射法によりFe−Co合金層4を0.03
〜1.0mm固着形成し、次いで800〜850℃の温
度でかつ無酸化雰囲気中で拡散処理を施す。
に対しても安定した出力特性を示し、検出成度及び再現
性に優れた磁歪検出体を高い生産性で得ることを目的と
する。 【構成】円筒状または円柱状のトルク伝達軸3の外周面
にプラズマ溶射法によりFe−Co合金層4を0.03
〜1.0mm固着形成し、次いで800〜850℃の温
度でかつ無酸化雰囲気中で拡散処理を施す。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非接触でトルクを検出
できる磁歪式トルクセンサの磁歪検出体、及びその製造
方法に関するものである。
できる磁歪式トルクセンサの磁歪検出体、及びその製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】トルク伝達軸の表面に磁気歪み効果をも
つ磁歪検出層を設け、その外周面にソレノイドコイルを
配した磁歪式トルクセンサが、特開昭62−20642
1号公報などに開示されている。
つ磁歪検出層を設け、その外周面にソレノイドコイルを
配した磁歪式トルクセンサが、特開昭62−20642
1号公報などに開示されている。
【0003】ところで、このトルクセンサの検出原理で
あるが、磁歪検出層を設けた軸に回転トルクが加わる
と、磁歪検出層にも回転方向に対して45°の方向に主
応力がかかり歪みが発生する。
あるが、磁歪検出層を設けた軸に回転トルクが加わる
と、磁歪検出層にも回転方向に対して45°の方向に主
応力がかかり歪みが発生する。
【0004】それが磁気的な異方性となって透磁率の変
化を生じ、このトルクに依存した透磁率の変化をソレノ
イドコイルのインダクタンスの変化として電気信号で出
力することによりトルクの大きさおよび方向を検出して
いる。このような磁歪検出方法は古くから知られている
が、この種のセンサの信頼性及び耐久性は磁歪検出層の
形成方法によって決まることになる。
化を生じ、このトルクに依存した透磁率の変化をソレノ
イドコイルのインダクタンスの変化として電気信号で出
力することによりトルクの大きさおよび方向を検出して
いる。このような磁歪検出方法は古くから知られている
が、この種のセンサの信頼性及び耐久性は磁歪検出層の
形成方法によって決まることになる。
【0005】現在までに発表されている磁歪検出層の形
成方法としては、軸の表面に非晶質合金などの磁歪材料
を接着剤で接着する方法やパーマロイ等の磁歪合金をス
パッタリングまたは湿式めっき等で形成したもの等があ
る。すなわち、非晶質合金を接着した例としては特開昭
59−166827号公報がある。
成方法としては、軸の表面に非晶質合金などの磁歪材料
を接着剤で接着する方法やパーマロイ等の磁歪合金をス
パッタリングまたは湿式めっき等で形成したもの等があ
る。すなわち、非晶質合金を接着した例としては特開昭
59−166827号公報がある。
【0006】この場合の接着には、樹脂系又はセラミッ
ク系の接着剤あるいはろう材等が使用されているが、接
着剤では樹脂系,セラミック系ともに非晶質合金との物
性値に大きな差があること等で繰返し応力下での耐久性
の上で改善すべき点がある。また、接着剤がろう材の場
合には、ろう材を薄くした状態でもろう材部のクリープ
等長期間の耐久性の点で改善を要している。
ク系の接着剤あるいはろう材等が使用されているが、接
着剤では樹脂系,セラミック系ともに非晶質合金との物
性値に大きな差があること等で繰返し応力下での耐久性
の上で改善すべき点がある。また、接着剤がろう材の場
合には、ろう材を薄くした状態でもろう材部のクリープ
等長期間の耐久性の点で改善を要している。
【0007】次に、スパッタリング法を用いたものとし
ては特開昭60−42628号公報がある。このスパッ
タリング法は密着性が高く耐久性の上では優れている
が、合金材をスパッタする場合、検出素子材を構成する
各元素によりスパッタ率が異なること、ターゲットと被
処理物の角度と距離あるいはターゲットの結晶方位と結
晶粒の大きさ等によって膜の組成が大きく変化すること
が多いので、センサとしての特性の再現性の上で改善す
べき課題が多い。
ては特開昭60−42628号公報がある。このスパッ
タリング法は密着性が高く耐久性の上では優れている
が、合金材をスパッタする場合、検出素子材を構成する
各元素によりスパッタ率が異なること、ターゲットと被
処理物の角度と距離あるいはターゲットの結晶方位と結
晶粒の大きさ等によって膜の組成が大きく変化すること
が多いので、センサとしての特性の再現性の上で改善す
べき課題が多い。
【0008】また、成膜速度が遅いため被膜を形成する
のに長時間を要し、生産性及び成膜価格の上で問題があ
る。さらに、湿式めっきにより軸表面にパーマロイ膜を
形成したのち熱処理して残留応力を除去したものとして
は、特開昭62−206421号公報などとしても発表
されている。
のに長時間を要し、生産性及び成膜価格の上で問題があ
る。さらに、湿式めっきにより軸表面にパーマロイ膜を
形成したのち熱処理して残留応力を除去したものとして
は、特開昭62−206421号公報などとしても発表
されている。
【0009】この方法は密着力,膜組成の制御の上では
優れた方法であるが、トルクセンサ用磁歪検出膜として
めっきのままでは膜にめっきによる残留応力が残存する
ため、トルク検出の直線性,感度等の特性にばらつきが
生じ易い。
優れた方法であるが、トルクセンサ用磁歪検出膜として
めっきのままでは膜にめっきによる残留応力が残存する
ため、トルク検出の直線性,感度等の特性にばらつきが
生じ易い。
【0010】これを改善するためには熱処理を要し、従
って生産性の上で必ずしも望ましい方式ではない。ま
た、めっき膜が数〜数10μmと薄い場合には、基材の
磁気特性がトルク検出特性に影響を及ぼすため、基材に
非磁性材を用いなければならない等基材の選定範囲が狭
くなるという問題を有している。
って生産性の上で必ずしも望ましい方式ではない。ま
た、めっき膜が数〜数10μmと薄い場合には、基材の
磁気特性がトルク検出特性に影響を及ぼすため、基材に
非磁性材を用いなければならない等基材の選定範囲が狭
くなるという問題を有している。
【0011】次に、軸表面に磁性材料をプラズマ溶射法
で設けたトルクセンサが特開昭63−297545号公
報に発表されている。この方式は検出素子部の成分の再
現性、被膜厚さ制御性あるいは生産性の上では優れてお
り、被膜はFe−Al合金を用い、被膜中の不規則相と
規則相の比率について検討しつつ特性の向上を図ったも
のである。
で設けたトルクセンサが特開昭63−297545号公
報に発表されている。この方式は検出素子部の成分の再
現性、被膜厚さ制御性あるいは生産性の上では優れてお
り、被膜はFe−Al合金を用い、被膜中の不規則相と
規則相の比率について検討しつつ特性の向上を図ったも
のである。
【0012】溶射の場合には、粉末或いは線材を原料と
して用い、溶射の際は数μm〜数100μmの粒子とな
って基材面に吹き付けられて成膜する。従って、得られ
る溶射層はこの粒子が積層された構造となり、繰り返し
応力が加わる条件下では粒子間の結合が重要になる。し
かし、その被膜に関しては検討されておらず、耐久性に
関して十分な配慮がされていないのが現状である。
して用い、溶射の際は数μm〜数100μmの粒子とな
って基材面に吹き付けられて成膜する。従って、得られ
る溶射層はこの粒子が積層された構造となり、繰り返し
応力が加わる条件下では粒子間の結合が重要になる。し
かし、その被膜に関しては検討されておらず、耐久性に
関して十分な配慮がされていないのが現状である。
【0013】また、溶射法では溶製材等とは異なり被膜
内に酸素が多量に混入することになり、この酸素が素子
の物性のばらつきと耐久性に影響を及ぼすのであるが、
この点についても十分に配慮されていない。
内に酸素が多量に混入することになり、この酸素が素子
の物性のばらつきと耐久性に影響を及ぼすのであるが、
この点についても十分に配慮されていない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記のよ
うな問題点に鑑みなされたもので、トルク伝達軸との密
着性が良く、繰り返し応力に対しても安定した出力特性
を示し、検出感度及び再現性に優れた磁歪検出体を高い
生産性で得ることを目的とする。
うな問題点に鑑みなされたもので、トルク伝達軸との密
着性が良く、繰り返し応力に対しても安定した出力特性
を示し、検出感度及び再現性に優れた磁歪検出体を高い
生産性で得ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記のよう
な目的を達成するため、金属系の円筒状または円柱状の
トルク伝達軸の外周面に磁気歪み効果を有する磁性体層
を設けてなるトルクセンサ用磁歪検出体において、上記
磁性体体層がFe−Co合金からなり、その厚さが0.
03〜1.0mmで、層内が結晶質であるとともにその
結晶化率が90%以上で、かつ平均結晶粒径が200μ
m以下である磁性体層を設けたことを特徴とするもので
ある。
な目的を達成するため、金属系の円筒状または円柱状の
トルク伝達軸の外周面に磁気歪み効果を有する磁性体層
を設けてなるトルクセンサ用磁歪検出体において、上記
磁性体体層がFe−Co合金からなり、その厚さが0.
03〜1.0mmで、層内が結晶質であるとともにその
結晶化率が90%以上で、かつ平均結晶粒径が200μ
m以下である磁性体層を設けたことを特徴とするもので
ある。
【0016】また、この発明はFe−Co合金を無酸化
雰囲気中でプラズマ溶射することにより磁性体層を設け
ることを特徴とするものである。
雰囲気中でプラズマ溶射することにより磁性体層を設け
ることを特徴とするものである。
【0017】すなわち、本発明者らは回転トルクにより
回転軸最表面に発生する歪量と、これに起因する透磁率
の変化量及びこの透磁率変化を再現性よく検出するため
のコイルに印加する高周波の周波数と有効深さ、及びこ
れを具現化するための膜組成と膜構造及び膜形成法によ
る特性の安定化に関して鋭意研究を行った。研究に際し
ては、主としてφ25,肉厚2tのSUS304基材に
磁歪膜を形成して行った。
回転軸最表面に発生する歪量と、これに起因する透磁率
の変化量及びこの透磁率変化を再現性よく検出するため
のコイルに印加する高周波の周波数と有効深さ、及びこ
れを具現化するための膜組成と膜構造及び膜形成法によ
る特性の安定化に関して鋭意研究を行った。研究に際し
ては、主としてφ25,肉厚2tのSUS304基材に
磁歪膜を形成して行った。
【0018】この回転軸に約10N・mのトルクが加わ
った場合の表面層での変位を算出すると数μmのオーダ
である。一方、この歪を検出するための高周波の検出有
効深さは、周波数を50KHzとすると30μm程度で
ある。
った場合の表面層での変位を算出すると数μmのオーダ
である。一方、この歪を検出するための高周波の検出有
効深さは、周波数を50KHzとすると30μm程度で
ある。
【0019】次に、トルクを正確に安定して再現性よく
高い耐久性で検出するための膜構造に関して検討した。
その結果、膜組成は軸上に設けられた膜の円周方向,長
手方向及び厚さ方向ともに組成のばらつきが少ないこと
が、トルク検出の安定性また再現性の上で極めて重要で
あり、かつ同一軸内では有効検出部内で±1%以内で形
成する必要があるという知見を得た。
高い耐久性で検出するための膜構造に関して検討した。
その結果、膜組成は軸上に設けられた膜の円周方向,長
手方向及び厚さ方向ともに組成のばらつきが少ないこと
が、トルク検出の安定性また再現性の上で極めて重要で
あり、かつ同一軸内では有効検出部内で±1%以内で形
成する必要があるという知見を得た。
【0020】さらに、膜の構造は検出用素子の有効深さ
範囲内で発生する歪を緩和するような膜内での構造欠陥
が極めて少なく、均一な多結晶の連続した構造が望まし
い。一方、耐久性の上からは軸に対し膜が金属拡散によ
り結合していることが重要であることが知られた。この
際、軸の材質と膜の材質との物性値が大きく異なる場合
は、最表面の感応素子成分と軸材との間に成分の異なる
中間層を設けることも効果があることが知られた。
範囲内で発生する歪を緩和するような膜内での構造欠陥
が極めて少なく、均一な多結晶の連続した構造が望まし
い。一方、耐久性の上からは軸に対し膜が金属拡散によ
り結合していることが重要であることが知られた。この
際、軸の材質と膜の材質との物性値が大きく異なる場合
は、最表面の感応素子成分と軸材との間に成分の異なる
中間層を設けることも効果があることが知られた。
【0021】以上の条件を達成するプロセスと組成につ
いて検討した結果、プラズマ溶射法を用い合金組成を限
定して被膜を形成し、その後の工程により溶射で発生す
る構造欠陥を改善することが適切であることが判明し
た。
いて検討した結果、プラズマ溶射法を用い合金組成を限
定して被膜を形成し、その後の工程により溶射で発生す
る構造欠陥を改善することが適切であることが判明し
た。
【0022】プラズマ溶射法は各種の機能性被膜の形成
法として広く用いられており、一般にはAr,He,N
2 ,H2 等のガスでプラズマを発生させ、そのプラズマ
中に被膜形成用の粉末を投入し溶融させて基材の表面に
吹き付けて被膜を形成する。従って、被膜は個々の粉末
粒子が偏平して堆積した特有の積層構造を有することと
なるが、一方用いられる粉末の粒子は数μm〜数10μ
mの大きさであるので基材に吹き付けられた密着粒子は
急速冷却される。このため合金材では非晶相を含む残留
歪の大きい金属組織的に不連続な膜構造となる。また、
粉末は水アトマイズ法で製造されるため被膜には0、1
%オーダの酸素を含むことになる。
法として広く用いられており、一般にはAr,He,N
2 ,H2 等のガスでプラズマを発生させ、そのプラズマ
中に被膜形成用の粉末を投入し溶融させて基材の表面に
吹き付けて被膜を形成する。従って、被膜は個々の粉末
粒子が偏平して堆積した特有の積層構造を有することと
なるが、一方用いられる粉末の粒子は数μm〜数10μ
mの大きさであるので基材に吹き付けられた密着粒子は
急速冷却される。このため合金材では非晶相を含む残留
歪の大きい金属組織的に不連続な膜構造となる。また、
粉末は水アトマイズ法で製造されるため被膜には0、1
%オーダの酸素を含むことになる。
【0023】よって、この種の膜は耐摩耗,耐熱,耐食
性,強度を目的とする用途に多用されており、トルクセ
ンサの感応素子のような金属組織に敏感な特性を利用す
る分野では、信頼性,耐久性,特性の再現性など多くの
課題がありほとんど利用されていないのが現状である。
性,強度を目的とする用途に多用されており、トルクセ
ンサの感応素子のような金属組織に敏感な特性を利用す
る分野では、信頼性,耐久性,特性の再現性など多くの
課題がありほとんど利用されていないのが現状である。
【0024】このような点を踏まえ、発明者らは溶射膜
の金属組成,酸素量,軸材との界面構造と、トルク検出
特性である出力の直線性,ヒステリシス,感度,ダイナ
ミックレンジ及び耐久性について検討した結果、これら
の因子に対してプラズマ溶射用合金粉末の組成,溶射後
の後熱処理の雰囲気と温度により被膜中に発生する構造
欠陥,層状組織及び酸素の含有量などを改善し、かつ被
膜内の結晶構造と結晶粒度の分布状態,酸素量の低減及
び基材との拡散状態を制御することで、トルクセンサ用
感応素子として満足すべき特性が得られることを見い出
したものである。
の金属組成,酸素量,軸材との界面構造と、トルク検出
特性である出力の直線性,ヒステリシス,感度,ダイナ
ミックレンジ及び耐久性について検討した結果、これら
の因子に対してプラズマ溶射用合金粉末の組成,溶射後
の後熱処理の雰囲気と温度により被膜中に発生する構造
欠陥,層状組織及び酸素の含有量などを改善し、かつ被
膜内の結晶構造と結晶粒度の分布状態,酸素量の低減及
び基材との拡散状態を制御することで、トルクセンサ用
感応素子として満足すべき特性が得られることを見い出
したものである。
【0025】具体的には、トルク伝達軸材には非磁性で
あるオーステナイト系ステンレス銅や、強磁性体のSC
M材等の構造用合金銅等のいずれも用いることができ
る。但し、Fe−Co合金の熱膨張系数差に関してある
程度考慮する必要がある。
あるオーステナイト系ステンレス銅や、強磁性体のSC
M材等の構造用合金銅等のいずれも用いることができ
る。但し、Fe−Co合金の熱膨張系数差に関してある
程度考慮する必要がある。
【0026】また、トルク伝達軸は棒状または管状とし
て使用することができ、トルクの大きさ及び取り付け部
の形状に応じて、直径または肉厚を設定することにより
検出感度,ダイナミックレンジ,直線性などが決まる。
て使用することができ、トルクの大きさ及び取り付け部
の形状に応じて、直径または肉厚を設定することにより
検出感度,ダイナミックレンジ,直線性などが決まる。
【0027】熱処理はトルク伝達軸と溶射被膜の密着を
強固にし、溶射粉末の密着時個々の粒子間の相互拡散を
促進し、溶射被膜固有の欠陥を改善し、層状組織を連続
組織とし、Fe−Coの格子を正常にし、トルク変換特
性である出力の直線性,ヒステリシス,感度,ダイナミ
ックレンジ及び耐久性を改善させる。
強固にし、溶射粉末の密着時個々の粒子間の相互拡散を
促進し、溶射被膜固有の欠陥を改善し、層状組織を連続
組織とし、Fe−Coの格子を正常にし、トルク変換特
性である出力の直線性,ヒステリシス,感度,ダイナミ
ックレンジ及び耐久性を改善させる。
【0028】この熱処理としては1200℃程度に加熱
して約1時間保持後、急冷し、室温程度まで冷却し、続
いて800〜850℃に加熱して約1時間保持後に除冷
し、組織をα´相(規則化したα相)の均一組織とする
ことが望ましい。
して約1時間保持後、急冷し、室温程度まで冷却し、続
いて800〜850℃に加熱して約1時間保持後に除冷
し、組織をα´相(規則化したα相)の均一組織とする
ことが望ましい。
【0029】上記のように熱処理をした場合には、基材
と皮膜との間に良好な拡散層が得られ、溶射皮膜の密着
は非常に強固なものとなる。しかし、コストの点からは
最初の1200℃の加熱は省略することも可能である。
と皮膜との間に良好な拡散層が得られ、溶射皮膜の密着
は非常に強固なものとなる。しかし、コストの点からは
最初の1200℃の加熱は省略することも可能である。
【0030】この場合、処理温度が800℃より低いと
α相の均一組織が得られず良好な軟磁性が得られないと
ともに、拡散と再結晶粒の成長が不十分で溶射被膜の最
表面部の粒子間の結合が得られず、被膜内に欠陥が残り
良好な検出感度が得られない。
α相の均一組織が得られず良好な軟磁性が得られないと
ともに、拡散と再結晶粒の成長が不十分で溶射被膜の最
表面部の粒子間の結合が得られず、被膜内に欠陥が残り
良好な検出感度が得られない。
【0031】一方、熱処理温度が850℃より高いと溶
射被膜の再結晶粒が粗大化するため、透磁率変化にヒス
テリシスを生じその結果トルク変換特性にヒステリシス
が生じる。
射被膜の再結晶粒が粗大化するため、透磁率変化にヒス
テリシスを生じその結果トルク変換特性にヒステリシス
が生じる。
【0032】以上のように800〜850℃に加熱した
後、この温度範囲の状態で1〜2時間保持した場合のみ
トルク伝達軸と溶射被膜との間に適当な拡散層が得ら
れ、密着が強固になるとともに溶射被膜を結晶化率が9
0%以上のα´相の均一組織とし、Fe−Coの格子が
正常となりさらに平均結晶粒径を200μm以下とする
ことができる。したがって、トルクセンサとして、出力
の直線性,ヒステリシス,感度ダイナミックレンジ及び
耐久性に優れた磁歪検出体が得られる。
後、この温度範囲の状態で1〜2時間保持した場合のみ
トルク伝達軸と溶射被膜との間に適当な拡散層が得ら
れ、密着が強固になるとともに溶射被膜を結晶化率が9
0%以上のα´相の均一組織とし、Fe−Coの格子が
正常となりさらに平均結晶粒径を200μm以下とする
ことができる。したがって、トルクセンサとして、出力
の直線性,ヒステリシス,感度ダイナミックレンジ及び
耐久性に優れた磁歪検出体が得られる。
【0033】
【作用】この発明によれば、トルク伝達軸の外周面にプ
ラズマ溶射法によりFe−Co合金の被膜を0.03〜
1.0mmを設け、次いで800〜850℃の間の温度
でかつ無酸化雰囲気中で拡散処理を施すことにより、ト
ルク伝達軸との固着がよい磁性体層を設けるので、トル
クセンサとしての出力直線性,ヒステリシス,感度,ダ
イナミックレンジ等を向上させる。
ラズマ溶射法によりFe−Co合金の被膜を0.03〜
1.0mmを設け、次いで800〜850℃の間の温度
でかつ無酸化雰囲気中で拡散処理を施すことにより、ト
ルク伝達軸との固着がよい磁性体層を設けるので、トル
クセンサとしての出力直線性,ヒステリシス,感度,ダ
イナミックレンジ等を向上させる。
【0034】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面とともに詳細に
説明する。
説明する。
【0035】図1は本発明に係る磁歪検出体であり、円
筒状または円柱状の回転軸となるトルク伝達軸3の基材
外周面に感応素子としてプラズマ溶射によりFe−Co
合金層4を形成し、次いで熱処理を行い粒子間に凝固収
縮により形成される構造欠陥を無くすとともに、溶射後
に形成される密着時の粒子間界面である層状組織を粉末
の相互拡散により連続組織とし、その結晶化率を90%
以上とし、さらに平均結晶粒の大きさ200μm以下に
制御し、酸素量を減少させ、さらに基材と溶射層との間
に拡散層を形成させる。
筒状または円柱状の回転軸となるトルク伝達軸3の基材
外周面に感応素子としてプラズマ溶射によりFe−Co
合金層4を形成し、次いで熱処理を行い粒子間に凝固収
縮により形成される構造欠陥を無くすとともに、溶射後
に形成される密着時の粒子間界面である層状組織を粉末
の相互拡散により連続組織とし、その結晶化率を90%
以上とし、さらに平均結晶粒の大きさ200μm以下に
制御し、酸素量を減少させ、さらに基材と溶射層との間
に拡散層を形成させる。
【0036】まず、Fe−Co合金層4の厚さは検出磁
束の侵入深さと熱処理後の被膜の欠陥の少ない厚さ範囲
から決まる。被膜が薄すぎると基材の影響が表れること
になり出力特性の変動をきたすことになる。一方、被膜
が厚すぎると溶射の厚さとともに残留応力が発生し仕上
げ後の最表面に欠陥が出易くなり歩留りの低下となる。
また、被膜形成に時間がかかりコスト上昇にもつなが
る。以上の理由から被膜の厚さは0.03〜1.0m
m、望ましくは0.05〜0.5mmである。
束の侵入深さと熱処理後の被膜の欠陥の少ない厚さ範囲
から決まる。被膜が薄すぎると基材の影響が表れること
になり出力特性の変動をきたすことになる。一方、被膜
が厚すぎると溶射の厚さとともに残留応力が発生し仕上
げ後の最表面に欠陥が出易くなり歩留りの低下となる。
また、被膜形成に時間がかかりコスト上昇にもつなが
る。以上の理由から被膜の厚さは0.03〜1.0m
m、望ましくは0.05〜0.5mmである。
【0037】次に、Fe−Co合金の組成であるがFe
−Coの成分としては溶射後の後熱処理の影響も強いが
Fe−50Coが最も高感度である。しかしながら、そ
の範囲は30〜60%Coでも十分に使用できる。
−Coの成分としては溶射後の後熱処理の影響も強いが
Fe−50Coが最も高感度である。しかしながら、そ
の範囲は30〜60%Coでも十分に使用できる。
【0038】トルクセンサ素子として使用する場合、溶
射被膜に被膜除去処理を行い、図1に示すようにスリッ
ト状溝5を形成し、被膜に形状異方性を付与することが
必要となる。この場合、加工は高精度で行う必要がある
ので溶射被膜の切削加工性が重要となる。
射被膜に被膜除去処理を行い、図1に示すようにスリッ
ト状溝5を形成し、被膜に形状異方性を付与することが
必要となる。この場合、加工は高精度で行う必要がある
ので溶射被膜の切削加工性が重要となる。
【0039】被膜の切削加工性を改良する手段として
は、特性に影響を及ぼさない範囲で第3元素を添加する
ことも効果があり、3元素以上の系では特に約2%Vを
含むFe−(30〜60)Co系がFe−Co合金の切
削加工性の上で望ましい。
は、特性に影響を及ぼさない範囲で第3元素を添加する
ことも効果があり、3元素以上の系では特に約2%Vを
含むFe−(30〜60)Co系がFe−Co合金の切
削加工性の上で望ましい。
【0040】また、熱処理の雰囲気も重要であり雰囲気
は水素中或いは高真空中が用いられるが、水素中が最も
望ましい。中性及び不活性雰囲気中では酸素の還元が不
十分となり特性にばらつきが多くなるため、上述の雰囲
気中で熱処理を行い被膜中の酸素量を0.2%以下に低
減させる必要がある。
は水素中或いは高真空中が用いられるが、水素中が最も
望ましい。中性及び不活性雰囲気中では酸素の還元が不
十分となり特性にばらつきが多くなるため、上述の雰囲
気中で熱処理を行い被膜中の酸素量を0.2%以下に低
減させる必要がある。
【0041】特に酸素量の増加はヒステリシスを大きく
する。図5はトルクセンサのヒステリシスと被膜中の酸
素量について検討した一例であり、酸素が少くなる程ヒ
ステリシスも小さくなるため、実用範囲である±3%の
値は0.2%である。
する。図5はトルクセンサのヒステリシスと被膜中の酸
素量について検討した一例であり、酸素が少くなる程ヒ
ステリシスも小さくなるため、実用範囲である±3%の
値は0.2%である。
【0042】以下、具体的実施例を説明する。 [実施例1]トルク伝達軸3は外径25mm,肉厚2m
m,長さ100mmのステンレス鋼管(材質JIS規格
SUS304)を機械加工で採取後、外周面にブラスト
処理を施したものを使用した。プラズマ溶射はFe−5
0Co組成の合金粉末を用いて200Torrの減圧A
r中で行い、トルク伝達軸3の外周面に厚さ0.1mm
のFe−Co合金層を形成させた。次いで、表1に示す
ように溶射のままのFe−Co合金層を熱処理温度75
0℃,800℃,850℃,900℃に変化させ、水素
ガス中で1時間の熱処理を行って磁歪検出体を準備し
た。
m,長さ100mmのステンレス鋼管(材質JIS規格
SUS304)を機械加工で採取後、外周面にブラスト
処理を施したものを使用した。プラズマ溶射はFe−5
0Co組成の合金粉末を用いて200Torrの減圧A
r中で行い、トルク伝達軸3の外周面に厚さ0.1mm
のFe−Co合金層を形成させた。次いで、表1に示す
ように溶射のままのFe−Co合金層を熱処理温度75
0℃,800℃,850℃,900℃に変化させ、水素
ガス中で1時間の熱処理を行って磁歪検出体を準備し
た。
【0043】
【表1】
【0044】次に、これらの試料に図1のようにスリッ
ト状溝5を形成すべく被膜除去処理を施した。除去され
た部分は幅1mm,長さ40mm,深さ0.1mmで、
軸の右手分は長手方向に対して+45°,左半分は−4
5°に傾き、円周に各10本ずつである。被膜除去処理
は機械加工で行った。
ト状溝5を形成すべく被膜除去処理を施した。除去され
た部分は幅1mm,長さ40mm,深さ0.1mmで、
軸の右手分は長手方向に対して+45°,左半分は−4
5°に傾き、円周に各10本ずつである。被膜除去処理
は機械加工で行った。
【0045】このようにして作製した各磁歪検出体を片
持ち治具に固定し、図1に示すコイル1,2の配置で、
図2に示すように、入力端子7と出力端子8間にトラン
ジスタ6およびコイル1,2などを有する電気回路を用
い、試料の一端に捩じりトルクを加えトルクと出力電圧
の関係を測定した。
持ち治具に固定し、図1に示すコイル1,2の配置で、
図2に示すように、入力端子7と出力端子8間にトラン
ジスタ6およびコイル1,2などを有する電気回路を用
い、試料の一端に捩じりトルクを加えトルクと出力電圧
の関係を測定した。
【0046】使用したコイル1及び2は同一のもので、
巻数はそれぞれ40ターンである。測定周波数は50K
Hz、励磁電流は100mAである。その判定結果は表
1に示す如くである。すなわち、表1は熱処理条件の違
いによるトルク変換特性の変化を示したものである。
巻数はそれぞれ40ターンである。測定周波数は50K
Hz、励磁電流は100mAである。その判定結果は表
1に示す如くである。すなわち、表1は熱処理条件の違
いによるトルク変換特性の変化を示したものである。
【0047】熱処理温度800〜850℃で処理した試
料が感度200mV/N・m,ヒステリシス2.6〜
2.8%、直線性2.4%を示し、溶射のままの試料の
感度50mV/N・mヒステリシス9.8%,直線性1
1.3%、及び750℃で処理した試料の感度160m
V/N・m,ヒステリシス4.0%、直線性3.5%及
び900℃で処理した試料の感度240mV/N・m,
ヒリテリシス4.2%,直線性4.5%と比較して優れ
た結果が得られた。
料が感度200mV/N・m,ヒステリシス2.6〜
2.8%、直線性2.4%を示し、溶射のままの試料の
感度50mV/N・mヒステリシス9.8%,直線性1
1.3%、及び750℃で処理した試料の感度160m
V/N・m,ヒステリシス4.0%、直線性3.5%及
び900℃で処理した試料の感度240mV/N・m,
ヒリテリシス4.2%,直線性4.5%と比較して優れ
た結果が得られた。
【0048】次に、トルクセンサ用磁歪検出体の耐久性
を調べた。850℃で1時間の熱処理を行った試料を片
持ち治具に固定し、試料の他端に±10N・mの捩りト
ルクを10Hzの周期で108 回加えた。その後トルク
変換特性を測定し、耐久試験前との特性の違いを調べ
た。その結果、特性の劣化はほとんど認められなかっ
た。
を調べた。850℃で1時間の熱処理を行った試料を片
持ち治具に固定し、試料の他端に±10N・mの捩りト
ルクを10Hzの周期で108 回加えた。その後トルク
変換特性を測定し、耐久試験前との特性の違いを調べ
た。その結果、特性の劣化はほとんど認められなかっ
た。
【0049】[実施例2]この実施例ではFe−Co合
金粉末のCo含有率を20,30,40,50,及び6
0wt%と変化させ、プラズマ溶射を行い、水素ガス中
で850℃で加熱処理を行った後、実施例1と同様にF
e−Co合金層にスリット状溝5を形成すべく被膜除去
処理を行った。表2はこれらの試料のトルク変換特性を
測定し、Fe−Co合金の組成がトルクセンサ出力特性
に及ぼす影響を調べた結果を示すものである。
金粉末のCo含有率を20,30,40,50,及び6
0wt%と変化させ、プラズマ溶射を行い、水素ガス中
で850℃で加熱処理を行った後、実施例1と同様にF
e−Co合金層にスリット状溝5を形成すべく被膜除去
処理を行った。表2はこれらの試料のトルク変換特性を
測定し、Fe−Co合金の組成がトルクセンサ出力特性
に及ぼす影響を調べた結果を示すものである。
【0050】
【表2】
【0051】ヒステリシス,直線性にはあまり差はみら
れないが感度は大きな差がみられFe−50Co組成で
200mV/N・mと最も高い値を示している。しか
し、Co含有率30,40及び60wt%でも100m
v/Nm以上の感度を示し実用上使用可能である。
れないが感度は大きな差がみられFe−50Co組成で
200mV/N・mと最も高い値を示している。しか
し、Co含有率30,40及び60wt%でも100m
v/Nm以上の感度を示し実用上使用可能である。
【0052】[実施例3]トルク伝達軸3の基材にSC
M435を選び、溶射粉末にFe−50Co組成を用
い、被膜厚さを表3に示すように0.02〜1.5mm
と変化させプラズマ溶射を行いFe−Co合金層を作製
した。次に、実施例1及び2と同様の熱処理及び被膜除
去処理を行い、トルク変換特性を測定し、溶射被膜の厚
さがトルクセンサ出力特性に及ぼす影響を調べた。
M435を選び、溶射粉末にFe−50Co組成を用
い、被膜厚さを表3に示すように0.02〜1.5mm
と変化させプラズマ溶射を行いFe−Co合金層を作製
した。次に、実施例1及び2と同様の熱処理及び被膜除
去処理を行い、トルク変換特性を測定し、溶射被膜の厚
さがトルクセンサ出力特性に及ぼす影響を調べた。
【0053】次に、被膜厚さ0.1mmで熱処理雰囲気
を水素,窒素,アルゴン及び1×10-5Torrの真空
中で行い、同様に被膜除去処理を行い、熱処理雰囲気が
出力特性に及ぼす影響を調べた。これらの結果を表3に
示す。
を水素,窒素,アルゴン及び1×10-5Torrの真空
中で行い、同様に被膜除去処理を行い、熱処理雰囲気が
出力特性に及ぼす影響を調べた。これらの結果を表3に
示す。
【0054】
【表3】
【0055】この表3から被膜の厚さ0.03〜1.0
mmの間で優れたトルク検出特性を示すことが分かる。
また、熱処理雰囲気は水素又は1×10-5Torrの真
空中で被膜中の酸素量が0.2%以下となり、優れたト
ルク変換特性を示すことが分かった。
mmの間で優れたトルク検出特性を示すことが分かる。
また、熱処理雰囲気は水素又は1×10-5Torrの真
空中で被膜中の酸素量が0.2%以下となり、優れたト
ルク変換特性を示すことが分かった。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、この発明は、トル
ク伝達軸の外周面にプラズマ溶射法によりFe−Co合
金の被膜を0.03〜1.0mm設け、次いで800〜
850℃の温度で無酸化雰囲気中で拡散処理を施すもの
であるから、トルク伝達軸と磁歪層の固着がよく、出力
の直線性,ヒステリシス,感度,ダイナミックレンジ及
び耐久性に優れたトルクセンサ用磁歪検出体を提供する
ことができる。
ク伝達軸の外周面にプラズマ溶射法によりFe−Co合
金の被膜を0.03〜1.0mm設け、次いで800〜
850℃の温度で無酸化雰囲気中で拡散処理を施すもの
であるから、トルク伝達軸と磁歪層の固着がよく、出力
の直線性,ヒステリシス,感度,ダイナミックレンジ及
び耐久性に優れたトルクセンサ用磁歪検出体を提供する
ことができる。
【図1】本発明に係るトルクセンサの構成図。
【図2】トルク検出回路図。
【図3】トルクセンサの出力特性図。
【図4】感度およびヒステリシスの概念図。
【図5】ヒステリシスと被膜中の酸素量の一例の図であ
る。
る。
1、2 コイル 3 トルク伝達軸 4 Fe−Co合金層
Claims (4)
- 【請求項1】 金属系の円筒状または円柱状のトルク伝
達軸の外周面に磁気歪み効果を有する磁性体層を設けて
なるトルクセンサ用磁歪検出体において、上記磁性体層
がFe−Co合金からなり、その厚さが0.03〜1.
0mmで、層内が結晶質であるとともにその結晶化率が
90%以上であり、かつ平均結晶粒径が200μm以下
である磁性体層を設けたことを特徴とするトルクセンサ
用磁歪検出体。 - 【請求項2】 Fe−Co合金の組成がFe−Co−X
成分からなり、Co含有率が30〜60wt%で、Xが
Mn,V,Nbの少なくとも一種以上を5%以下含み、
酸素量が0.2%以下で、残りがFeであることを特徴
とする請求項1記載のトルクセンサ用磁歪検出体。 - 【請求項3】 Fe−Co合金を無酸化雰囲気中でプラ
ズマ溶射することにより磁性体層を設けることを特徴と
する請求項1及び2記載のトルクセンサ用磁歪検出体の
製造方法。 - 【請求項4】 プラズマ溶射によりFe−Co合金層を
設けた後、これを無酸化雰囲気中で800〜850℃に
加熱することを特徴とする請求項1及び2記載のトルク
センサ用磁歪検出体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21372791A JPH0552678A (ja) | 1991-08-26 | 1991-08-26 | 磁歪式トルクセンサ用磁歪検出体、及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21372791A JPH0552678A (ja) | 1991-08-26 | 1991-08-26 | 磁歪式トルクセンサ用磁歪検出体、及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0552678A true JPH0552678A (ja) | 1993-03-02 |
Family
ID=16644002
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21372791A Withdrawn JPH0552678A (ja) | 1991-08-26 | 1991-08-26 | 磁歪式トルクセンサ用磁歪検出体、及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0552678A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5585574A (en) * | 1993-02-02 | 1996-12-17 | Mitsubishi Materials Corporation | Shaft having a magnetostrictive torque sensor and a method for making same |
JPH10291182A (ja) * | 1997-04-17 | 1998-11-04 | Yaskawa Electric Corp | アーム駆動装置 |
JP2008026160A (ja) * | 2006-07-21 | 2008-02-07 | Toshiba Corp | 磁歪式トルクセンサシャフトの製造方法 |
JP2008134262A (ja) * | 2008-02-12 | 2008-06-12 | Honda Motor Co Ltd | トルク検出装置 |
JP2008170450A (ja) * | 2008-02-12 | 2008-07-24 | Honda Motor Co Ltd | トルク検出装置 |
JP2009122042A (ja) * | 2007-11-16 | 2009-06-04 | Toshiba Corp | 磁歪式トルクセンサシャフトの製造方法 |
-
1991
- 1991-08-26 JP JP21372791A patent/JPH0552678A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5585574A (en) * | 1993-02-02 | 1996-12-17 | Mitsubishi Materials Corporation | Shaft having a magnetostrictive torque sensor and a method for making same |
JPH10291182A (ja) * | 1997-04-17 | 1998-11-04 | Yaskawa Electric Corp | アーム駆動装置 |
JP2008026160A (ja) * | 2006-07-21 | 2008-02-07 | Toshiba Corp | 磁歪式トルクセンサシャフトの製造方法 |
JP2009122042A (ja) * | 2007-11-16 | 2009-06-04 | Toshiba Corp | 磁歪式トルクセンサシャフトの製造方法 |
JP2008134262A (ja) * | 2008-02-12 | 2008-06-12 | Honda Motor Co Ltd | トルク検出装置 |
JP2008170450A (ja) * | 2008-02-12 | 2008-07-24 | Honda Motor Co Ltd | トルク検出装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP2466662B1 (en) | Magnetostrictive film, magnetostrictive element, torque sensor, force sensor, pressure sensor, and process for production of magnetostrictive film | |
US6013365A (en) | Multi-layer structure and sensor and manufacturing process | |
JPH06104870B2 (ja) | 非晶質薄膜の製造方法 | |
JPH0552678A (ja) | 磁歪式トルクセンサ用磁歪検出体、及びその製造方法 | |
EP0989411A2 (en) | Magneto-impedance effect element | |
JP3024817B2 (ja) | 磁歪式トルクセンサ用磁歪検出体及びその製造方法 | |
US4939041A (en) | Metal film coatings on amorphous metallic alloys | |
JPS6042628A (ja) | トルクセンサ | |
JPH0472906B2 (ja) | ||
US5633092A (en) | Magnetostrictive material | |
Wun‐Fogle et al. | Magnetoelastic effects in amorphous wires and amorphous ribbons with nonmagnetic thin‐film coatings | |
JPH07297462A (ja) | 磁歪材料、これを用いた磁歪式トルクセンサ用磁歪検出体およびその製造方法 | |
JPH1137864A (ja) | 磁歪式トルクセンサの磁歪膜の製造方法 | |
JP2001041833A (ja) | トルクセンサ素子及びその製造方法 | |
JP2562610B2 (ja) | 歪ゲ−ジ用薄膜抵抗体 | |
JPH0499005A (ja) | 磁歪膜 | |
EP0616731B1 (en) | Magnetostrictive material | |
JPH04221726A (ja) | トルクセンサ用磁歪検出体の製造方法 | |
JPH06101000A (ja) | Mr素子用材料およびその製造方法 | |
JPH0815060A (ja) | トルクセンサ用磁歪膜およびその製造方法 | |
JP3018812B2 (ja) | 磁歪式トルク検出部を有するシャフトの製造方法 | |
JPH0634460A (ja) | 磁歪式トルクセンサ用磁歪検出体の製造方法 | |
JPH0634458A (ja) | 磁歪式トルクセンサ用磁歪検出体およびその製造方法 | |
JPS6252907A (ja) | 軟磁性薄膜 | |
JPS6412112B2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19981112 |