JP2562610B2 - 歪ゲ−ジ用薄膜抵抗体 - Google Patents
歪ゲ−ジ用薄膜抵抗体Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、歪による電気抵抗変化を利用した歪ゲージ
用の薄膜抵抗体に関するものである。
用の薄膜抵抗体に関するものである。
〔従来技術と問題点〕 従来,ゲージ用薄膜抵抗体は,大きく分けて,金属ま
たは合金の歪抵抗変化を利用したものと,半導体のピエ
ゾ抵抗効果を利用したものの二種類が用いられてきた
(センサ技術vol.5,No.7,49(1985))。前者(例えばN
i−Cr合金)は,抵抗温度係数が小さいため温度による
出力の変動が小さく、かつ歪抵抗特性の直線性に優れて
いる。しかし,歪に対する抵抗変化の割合,すなわちゲ
ージ率が低いという欠点があった。その結果,前者は,
ゲージ率が低いために,歪ゲージのS/N比が小さく高感
度の増幅器を必要とし,歪ゲージの小型化が困難であっ
た。一方,後者(例えばSi)は,ゲージ率は高いが,抵
抗温度係数が大きく,歪抵抗特性の直線性が悪いという
欠点があった。その結果,後者は,歪ゲージの出力に直
線性を改善するための増幅器や温度補償回路を必要と
し,制御系が複雑になるという問題があった。さらに,
後者は前者と比べて破壊強度が弱く,高圧用の歪ゲーシ
には不適であった。
たは合金の歪抵抗変化を利用したものと,半導体のピエ
ゾ抵抗効果を利用したものの二種類が用いられてきた
(センサ技術vol.5,No.7,49(1985))。前者(例えばN
i−Cr合金)は,抵抗温度係数が小さいため温度による
出力の変動が小さく、かつ歪抵抗特性の直線性に優れて
いる。しかし,歪に対する抵抗変化の割合,すなわちゲ
ージ率が低いという欠点があった。その結果,前者は,
ゲージ率が低いために,歪ゲージのS/N比が小さく高感
度の増幅器を必要とし,歪ゲージの小型化が困難であっ
た。一方,後者(例えばSi)は,ゲージ率は高いが,抵
抗温度係数が大きく,歪抵抗特性の直線性が悪いという
欠点があった。その結果,後者は,歪ゲージの出力に直
線性を改善するための増幅器や温度補償回路を必要と
し,制御系が複雑になるという問題があった。さらに,
後者は前者と比べて破壊強度が弱く,高圧用の歪ゲーシ
には不適であった。
すなわち,従来は高感度で,歪て抵抗特性・抵抗温度
特性・機械的強度がともに良好な歪ゲージ用薄膜抵抗体
は存在しなかった。
特性・機械的強度がともに良好な歪ゲージ用薄膜抵抗体
は存在しなかった。
また,従来,抵抗温度係数が小さく機械的強度に優れ
た材料として,Crと金属酸化物から成る薄膜抵抗体(い
わゆるサーメット膜)が,ICの抵抗体や発熱抵抗体とし
て使われているが,抵抗体として性質を単に利用してい
るだけで,本発明が目的とする歪ゲージ用薄膜として使
われた例はこれまでにはない。
た材料として,Crと金属酸化物から成る薄膜抵抗体(い
わゆるサーメット膜)が,ICの抵抗体や発熱抵抗体とし
て使われているが,抵抗体として性質を単に利用してい
るだけで,本発明が目的とする歪ゲージ用薄膜として使
われた例はこれまでにはない。
このような状況下,本発明者等は上記問題点を解決す
べく鋭意努力を重ねた。本発明者等はスパッタリングに
よってCrと金属酸化物を混合した薄膜,いわゆるサーメ
ット膜を形成し,Crの結晶構造を電子線回折によって調
査したところ,通常の体心立方構造の他に微粒子相のA
−15型面心立方構造が含まれることを見出した。さら
に,発明者等が詳細に検討したところ,A−15型構造を含
むCrが通常の金属・合金では得られない高いポアソン比
(V=1〜4,通常の金属等は0.2〜0.4)を持つことを見
出した。したがって,A−15型Crを含んだ薄膜抵抗体を歪
ゲージ材として用いれば,ゲージ率(=1+2V)が高く
なり,高感度の歪ゲージ材が得られることに到達した。
また,金属酸化物はCrの伝導電子の流れを妨げる散乱体
として作用すると考え,Crと金属酸化物の混合比を制御
してやればCrの伝導電子の平均自由行程を制御でき,そ
の結果,抵抗温度係数を低下することができると考え
た。
べく鋭意努力を重ねた。本発明者等はスパッタリングに
よってCrと金属酸化物を混合した薄膜,いわゆるサーメ
ット膜を形成し,Crの結晶構造を電子線回折によって調
査したところ,通常の体心立方構造の他に微粒子相のA
−15型面心立方構造が含まれることを見出した。さら
に,発明者等が詳細に検討したところ,A−15型構造を含
むCrが通常の金属・合金では得られない高いポアソン比
(V=1〜4,通常の金属等は0.2〜0.4)を持つことを見
出した。したがって,A−15型Crを含んだ薄膜抵抗体を歪
ゲージ材として用いれば,ゲージ率(=1+2V)が高く
なり,高感度の歪ゲージ材が得られることに到達した。
また,金属酸化物はCrの伝導電子の流れを妨げる散乱体
として作用すると考え,Crと金属酸化物の混合比を制御
してやればCrの伝導電子の平均自由行程を制御でき,そ
の結果,抵抗温度係数を低下することができると考え
た。
本発明は,歪抵抗特性および抵抗温度特性に優れた歪
ゲージ用の薄膜抵抗体を提供することを目的とする。
ゲージ用の薄膜抵抗体を提供することを目的とする。
本発明は,結晶構造の一部がA−15型面心立方構造が
らなるCrと金属酸化物から構成されていることを特徴と
する歪ゲージ用薄膜抵抗体に関するものである。
らなるCrと金属酸化物から構成されていることを特徴と
する歪ゲージ用薄膜抵抗体に関するものである。
本発明に係る歪ゲージ用薄膜抵抗体は,それを構成す
るCrが面心立方構造のA−15型構造を含むため,大きな
ポアソン比を持ち,ゲージ率が高い。また,従来ある金
属または合金と同程度の優れた歪抵抗特性の直線性を有
する。また,薄膜抵抗体中の金属酸化物は絶縁体または
半導体であって,Crの伝導電子の流れを妨げる散乱体と
して作用する。本発明に係る薄膜抵抗体ではCrと金属酸
化物の混合比を適正に制御して,Crの伝導電子の平均自
由行程を制御し,抵抗温度係数を小さくしている。ま
た,高硬度の金属酸化物がCrの保護膜として作用し,か
つ,Crと金属酸化物の混合状態が均一なため120℃前後の
温度に長時間保持しても抵抗変化率が殆ど変わらず,優
れた高温耐久性を示す。さらに,本発明に係る抵抗体は
金属酸化物が含まれているが従来の金属抵抗体に近い強
度が維持されており,Si等の半導体系抵抗体に比べ高い
強度を示す。
るCrが面心立方構造のA−15型構造を含むため,大きな
ポアソン比を持ち,ゲージ率が高い。また,従来ある金
属または合金と同程度の優れた歪抵抗特性の直線性を有
する。また,薄膜抵抗体中の金属酸化物は絶縁体または
半導体であって,Crの伝導電子の流れを妨げる散乱体と
して作用する。本発明に係る薄膜抵抗体ではCrと金属酸
化物の混合比を適正に制御して,Crの伝導電子の平均自
由行程を制御し,抵抗温度係数を小さくしている。ま
た,高硬度の金属酸化物がCrの保護膜として作用し,か
つ,Crと金属酸化物の混合状態が均一なため120℃前後の
温度に長時間保持しても抵抗変化率が殆ど変わらず,優
れた高温耐久性を示す。さらに,本発明に係る抵抗体は
金属酸化物が含まれているが従来の金属抵抗体に近い強
度が維持されており,Si等の半導体系抵抗体に比べ高い
強度を示す。
したがって、本発明に係る薄膜抵抗体を用いれば,高
ゲージ率で高温耐久性に優れた圧力センサ,ロードセル
等への応用も可能である。
ゲージ率で高温耐久性に優れた圧力センサ,ロードセル
等への応用も可能である。
以下,本発明の実施態様について詳しく説明する。
薄膜抵抗体を構成するCrの結晶構造は,通常の体心立
方構造と面心立方構造のA−15型構造とが混在したもの
でなければならない。A−15型Crは微細結晶相で金属酸
化物と共存することによって形成される。
方構造と面心立方構造のA−15型構造とが混在したもの
でなければならない。A−15型Crは微細結晶相で金属酸
化物と共存することによって形成される。
金属酸化物は,無定形で,Crの結晶粒間に緻密かつ均
一に分布することが望ましい。金属酸化物は電気的性質
が絶縁体あるいは半導体であればよく,通常SiO2,SiO,A
l2O3,ZrO2,In2O3,Ta2O3等が用いられる。Crの含有量
は,高ゲージ率を保ち,良好な歪抵抗特性・抵抗温度特
性を得るために,30〜90モル%の範囲が望ましい。
一に分布することが望ましい。金属酸化物は電気的性質
が絶縁体あるいは半導体であればよく,通常SiO2,SiO,A
l2O3,ZrO2,In2O3,Ta2O3等が用いられる。Crの含有量
は,高ゲージ率を保ち,良好な歪抵抗特性・抵抗温度特
性を得るために,30〜90モル%の範囲が望ましい。
膜厚は連続膜を形成でき,安定な歪抵抗特性を得るた
めに,0.01μm以上で,かつ,膜の内部応力による破壊
を防ぐために10μm以下が望ましい。
めに,0.01μm以上で,かつ,膜の内部応力による破壊
を防ぐために10μm以下が望ましい。
本実施態様に係る薄膜抵抗体の製造方法は通常の薄膜
形成に用いられるイオンプレーティング法,スパッタリ
ング法,蒸着法やプラズマCVD法等のPVD法あるいはCVD
法のいずれを用いてもよい。これら以外の方法を用いる
と,微粒子相のA−15型Crを得ることが困難である。Cr
と金属酸化物の混合状態を緻密かつ均一にするために
は,スパッタリング法または蒸着法が望ましい。また,C
rと金属酸化物の混合状態を一層均一にするために,薄
膜形成後,200〜500℃で1〜2時間程度の熱処理を施し
てもよい。
形成に用いられるイオンプレーティング法,スパッタリ
ング法,蒸着法やプラズマCVD法等のPVD法あるいはCVD
法のいずれを用いてもよい。これら以外の方法を用いる
と,微粒子相のA−15型Crを得ることが困難である。Cr
と金属酸化物の混合状態を緻密かつ均一にするために
は,スパッタリング法または蒸着法が望ましい。また,C
rと金属酸化物の混合状態を一層均一にするために,薄
膜形成後,200〜500℃で1〜2時間程度の熱処理を施し
てもよい。
実施例1 第1図に,本実施例によって製作した歪ゲージを示
す。
す。
薄膜抵抗体は,二元同時スパッタリング法により形成
した。まず,コーニング0313ガラス基板1に,トリクレ
ン煮沸洗浄およびアセトン超音波洗浄を施し,乾燥後ス
パッタリング装置内に歪ゲージ用SUS製マスクを介して
配置し,装置内で5×10-6Torrまで真空排気した。次
に,Arガスを上記装置内に5×10-3Torr導入し,Crターゲ
ットにDC250W,SiOターゲットにRF200W(13.56MHz)の電
力を印加し,6分46秒間スパッタリングを行った。このよ
うに製作した抵抗体である歪ゲージ膜2の組成,厚さを
EPMAによって調査したところ歪ゲージ膜の組成はCr−30
モル%SiO,膜厚は0.2μmであった(第1表)。また,
該膜表面から電子線回折を行い,A−15型Crの回折線を確
認した。歪ゲージ膜を形成した基板を大気中に取り出
し,電極用マスクを取り付けた後スパッタリング装置内
で前記と同様の方法で,AuターゲットにDC250Wの電力を
印加し,1分間のスパッタリングを行い,Au電極膜3を0.1
μm形成した。さらに,大気中で300℃,1hrの熱処理を
施した後,Au電極にリード線4を半田付けした。このよ
うにして製作した歪ケージを用いて特性評価試験を行っ
た。
した。まず,コーニング0313ガラス基板1に,トリクレ
ン煮沸洗浄およびアセトン超音波洗浄を施し,乾燥後ス
パッタリング装置内に歪ゲージ用SUS製マスクを介して
配置し,装置内で5×10-6Torrまで真空排気した。次
に,Arガスを上記装置内に5×10-3Torr導入し,Crターゲ
ットにDC250W,SiOターゲットにRF200W(13.56MHz)の電
力を印加し,6分46秒間スパッタリングを行った。このよ
うに製作した抵抗体である歪ゲージ膜2の組成,厚さを
EPMAによって調査したところ歪ゲージ膜の組成はCr−30
モル%SiO,膜厚は0.2μmであった(第1表)。また,
該膜表面から電子線回折を行い,A−15型Crの回折線を確
認した。歪ゲージ膜を形成した基板を大気中に取り出
し,電極用マスクを取り付けた後スパッタリング装置内
で前記と同様の方法で,AuターゲットにDC250Wの電力を
印加し,1分間のスパッタリングを行い,Au電極膜3を0.1
μm形成した。さらに,大気中で300℃,1hrの熱処理を
施した後,Au電極にリード線4を半田付けした。このよ
うにして製作した歪ケージを用いて特性評価試験を行っ
た。
歪ゲージとしての特性評価は,歪抵抗特性,抵抗温度
特性,高温放置試験により行った。第2図は,本実施例
によって製作した歪ゲージの歪と抵抗変化率の関係を示
したものである。ゲージ率Kは歪と抵抗変化率の関係を
示す直線の傾きから求めた。抵抗温度特性は、−30℃か
ら120℃まで温度を変化させ,抵抗温度係数TCR(ppm/
℃)を測定した。また高温放置試験は,120℃で500hr放
置した後の抵抗変化率ΔR(%)を測定した。第2表に
評価結果を示す。
特性,高温放置試験により行った。第2図は,本実施例
によって製作した歪ゲージの歪と抵抗変化率の関係を示
したものである。ゲージ率Kは歪と抵抗変化率の関係を
示す直線の傾きから求めた。抵抗温度特性は、−30℃か
ら120℃まで温度を変化させ,抵抗温度係数TCR(ppm/
℃)を測定した。また高温放置試験は,120℃で500hr放
置した後の抵抗変化率ΔR(%)を測定した。第2表に
評価結果を示す。
実施例2〜9 実施例1と同様の方法で,金属酸化物の種類および組
成を変えて歪ゲージ膜を形成した。第1表に,歪ゲージ
膜の組成・膜厚・スパッタリング条件を示す。つぎに,
実施例1と同様の方法で電極・リード線を取り付けて,
実施例1と同様の評価試験を実施した。第2表に評価結
果を示す。
成を変えて歪ゲージ膜を形成した。第1表に,歪ゲージ
膜の組成・膜厚・スパッタリング条件を示す。つぎに,
実施例1と同様の方法で電極・リード線を取り付けて,
実施例1と同様の評価試験を実施した。第2表に評価結
果を示す。
比較例 実施例1と同様,二元スパッタリング法を用いて,従
来使われてきた歪ゲージ材であるNi−CrおよびSiをガラ
ス基板上に歪ゲージ膜として 形成した。第1表に組成・膜厚・成膜条件を示す。次
に,実施例1と同様の方法で電極・リード線を取り付け
て歪ゲージを製作し,実施例1と同様の評価試験を実施
した。第2表に評価結果を示す。また,Ni−Cr合金の歪
抵抗特性を第2図に示す。
来使われてきた歪ゲージ材であるNi−CrおよびSiをガラ
ス基板上に歪ゲージ膜として 形成した。第1表に組成・膜厚・成膜条件を示す。次
に,実施例1と同様の方法で電極・リード線を取り付け
て歪ゲージを製作し,実施例1と同様の評価試験を実施
した。第2表に評価結果を示す。また,Ni−Cr合金の歪
抵抗特性を第2図に示す。
評 価 第2表からわかるように,本発明に係るCrと金属酸化
物で構成される歪ゲージ膜は,比較例のNi−Cr合金と比
べて,2〜5.6倍のゲージ率を有する。すなわち,本発明
の歪ゲージは従来の金属抵抗型歪ゲージよりも感度が数
倍も優れていることが明らかである。これは,本発明の
歪ゲージが,Crと金属酸化物を混合することにより高い
ポアソン比を有するA−15型が形成された効果によるも
のである。本実施例でゲージ率が異なるのは,A−15型Cr
の含有率が各実施例で異なるためである。
物で構成される歪ゲージ膜は,比較例のNi−Cr合金と比
べて,2〜5.6倍のゲージ率を有する。すなわち,本発明
の歪ゲージは従来の金属抵抗型歪ゲージよりも感度が数
倍も優れていることが明らかである。これは,本発明の
歪ゲージが,Crと金属酸化物を混合することにより高い
ポアソン比を有するA−15型が形成された効果によるも
のである。本実施例でゲージ率が異なるのは,A−15型Cr
の含有率が各実施例で異なるためである。
さらに,第2表からわかるように,本発明の歪ゲージ
は,比較例のSi歪ゲージと比べ,抵抗温度特性・高温耐
久性が優れていることが明らかである。これは,Cr中に
金属酸化物が適当量混合することにより,Crの伝導電子
の平均自由行程が短くなり,抵抗温度係数が小さくなっ
たためである。また,Crと金属酸化物の混合状態が均一
なために,高温放置しても薄膜は安定であった。また第
2図から本発明により製作した歪ゲージは直線性を維持
したままで歪感度が著しく改善されていることが明らか
である。
は,比較例のSi歪ゲージと比べ,抵抗温度特性・高温耐
久性が優れていることが明らかである。これは,Cr中に
金属酸化物が適当量混合することにより,Crの伝導電子
の平均自由行程が短くなり,抵抗温度係数が小さくなっ
たためである。また,Crと金属酸化物の混合状態が均一
なために,高温放置しても薄膜は安定であった。また第
2図から本発明により製作した歪ゲージは直線性を維持
したままで歪感度が著しく改善されていることが明らか
である。
このように本発明に係る歪ゲージは高感度,かつ歪抵
抗特性,抵抗温度特性,高温耐久性に優れ,歪ゲージに
要求されるすべての特性を具えた従来にない歪ゲージで
ある。
抗特性,抵抗温度特性,高温耐久性に優れ,歪ゲージに
要求されるすべての特性を具えた従来にない歪ゲージで
ある。
第1図は本発明の実施例において用いた歪ゲージの平面
図,第2図は該歪ゲージの断面図,第3図は実施例1と
比較例1の歪−抵抗変化率の関係を求めた図である。 1……ガラス基板,2……歪ゲージ膜, 3……Au電極膜,4……リード線
図,第2図は該歪ゲージの断面図,第3図は実施例1と
比較例1の歪−抵抗変化率の関係を求めた図である。 1……ガラス基板,2……歪ゲージ膜, 3……Au電極膜,4……リード線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 公昭 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (72)発明者 佐野 善彦 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 審査官 田中 貞嗣
Claims (3)
- 【請求項1】結晶構造の一部がA−15型面心立方構造を
有するクロムと金属酸化物から構成されていることを特
徴とする歪ゲージ用薄膜抵抗体。 - 【請求項2】クロムの含有量が30〜90モル%であること
を特徴とする特許請求の範囲第(1)項記載の歪ゲージ
用薄膜抵抗体。 - 【請求項3】膜厚が,0.01〜10μmであることを特徴と
する特許請求の範囲第(1)項記載の歪ゲージ用薄膜抵
抗体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62198896A JP2562610B2 (ja) | 1987-08-08 | 1987-08-08 | 歪ゲ−ジ用薄膜抵抗体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62198896A JP2562610B2 (ja) | 1987-08-08 | 1987-08-08 | 歪ゲ−ジ用薄膜抵抗体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6442101A JPS6442101A (en) | 1989-02-14 |
JP2562610B2 true JP2562610B2 (ja) | 1996-12-11 |
Family
ID=16398741
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62198896A Expired - Lifetime JP2562610B2 (ja) | 1987-08-08 | 1987-08-08 | 歪ゲ−ジ用薄膜抵抗体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2562610B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3642449B2 (ja) * | 1997-03-21 | 2005-04-27 | 財団法人電気磁気材料研究所 | Cr−N基歪抵抗膜およびその製造法ならびに歪センサ |
JP5845201B2 (ja) * | 2013-03-21 | 2016-01-20 | 株式会社東芝 | 半導体装置および歪監視装置 |
-
1987
- 1987-08-08 JP JP62198896A patent/JP2562610B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6442101A (en) | 1989-02-14 |
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