JPH0552491A - 熱交換装置 - Google Patents

熱交換装置

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JPH0552491A
JPH0552491A JP21058591A JP21058591A JPH0552491A JP H0552491 A JPH0552491 A JP H0552491A JP 21058591 A JP21058591 A JP 21058591A JP 21058591 A JP21058591 A JP 21058591A JP H0552491 A JPH0552491 A JP H0552491A
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heat exchange
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱交換、冷却等の熱交換装置に使用され、作
動液の蒸気流と液流とを分離することにより、大量の熱
輸送能力を有する小形な熱交換装置を得る。 【構成】 上端に開口12cが形成された蒸発管12を
設ける。蒸発管12より大径を成し下端に開口部13a
が形成され、蒸発管12の上部12bを覆いかぶせて囲
繞するよう配設された凝縮管13を設ける。蒸発管12
の下端部と連通して配設された液溜めヘッダ14を設け
る。凝縮管13の下端の開口部13aと液溜めヘッダ1
4に連通された連通管15を設ける。蒸発管12、凝縮
管13、液溜めヘッダ14、連通管15より構成される
容器内に作動液18を封入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は熱交換、冷却等を目的
として高温側の流体と低温側の流体間で熱交換を行わせ
る熱交換装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図8は例えば実開昭48−79442号
公報に示された第1の従来の熱交換装置を示す断面図で
あり、図8において、1は真空容器、1aは真空容器1
の下部であり、図示しない高温側の流体と接触する。1
bは真空容器1の上部であり、図示しない低温側の流体
と接触する。2は真空容器1の外周に設けたフィン、3
は真空容器1内に少量充填された作動液、3aは作動液
3の蒸気、3bは凝縮液化した作動液3の液体である。
【0003】次に、第1の従来装置の動作について説明
する。真空容器1の下部1aが高温側の流体により加熱
されると、真空容器1内の作動液3が沸騰・気化し、潜
熱を奪い蒸気3aとなる。この作動液3の蒸気3aは真
空容器1の下部1aから真空容器1の上部1bへ移動
し、低温側の流体により真空容器1の上部1bの内面で
液化して潜熱を放出し液体3bとなる。液化した作動液
3の液体3bは真空容器1の内面に沿って真空容器1の
上部1bから真空容器1の下部1aへ重力により還流す
る。ところで、真空容器1の内部は真空状態で作動液3
を封入しているため真空容器1内の作動液3は同温同圧
の蒸気3aと液体3bの気液二相状態にあり、僅かな温
度差で蒸発・凝縮を繰り返し、作動液3は真空容器1の
内部を何ら動力を必要とせず還流して、真空容器1の下
部1aから真空容器1の上部1bへ効率良く熱を輸送
し、優れた熱輸送能力を有する伝熱素子として、熱交換
装置を初めとして、電力機器、電子機器等の冷却、など
多様な応用がなされている。
【0004】図9は例えば実開昭52−78169号公
報に示された第2の従来の熱交換装置を示す断面図であ
り、図9において、1は真空容器、1aは真空容器1の
下部であり、高温側の流体と接触する。1bは真空容器
1の上部であり、低温側の流体と接触する。2は真空容
器1の外周に設けられたフィン、3は真空容器1内に少
量充填された作動液、3aは作動液3の蒸気、3bは凝
縮液化した作動液3の液体、4は真空容器1の内面に内
張りされた毛細管作用を発揮するウイックである。
【0005】次に、第2の従来装置の動作について説明
する。第2の従来装置の動作は第1の従来装置の動作と
ほとんど同じであるが、第2の従来装置の場合、真空容
器1の内面に毛細管作用を発揮するウイック4を有して
おり、例えば焼結金属を真空容器1の内面に内張りした
ものや金網、あるいは真空容器1の内面に設けた溝など
によりウイック4が構成される。このウイック4により
真空容器1の上部1bで凝縮液化した作動液3の液体3
bの真空容器1の下部1aへの還流が毛細管力により促
進される。
【0006】図10は例えば特開昭53−60758号
公報に示された第3の従来の熱交換装置を示す断面図で
あり、図10において、5は蒸発管であり、図示しない
高温側の流体と接触する。6は蒸発管5よりも上部に配
設された凝縮管であり、図示しない高温側の流体と接触
する。7、8はそれぞれ蒸発管、凝縮管の表面積を拡大
するためのフィン、9は蒸発管5の上部と凝縮管6の上
部を連結する蒸気管、10は蒸発管5の下部と凝縮管6
の下部を連結する液管であり、蒸気管9は液管10より
も通常太い径の管を用いる。11は蒸発管5、凝縮管
6、蒸気管9、液管10より構成される真空容器内に封
入された作動液である。
【0007】次いで、第3の従来装置の動作について説
明する。蒸発管5が高温側の流体により加熱されると、
蒸発管5内の作動液11が沸騰・気化し、高温側の流体
から潜熱を奪い蒸気となる。この作動液11の蒸気は高
温側の蒸発管5と低温側の凝縮管6の圧力差により蒸発
管5から蒸気管9を通って凝縮管6へ移動する。凝縮管
6へ移動した作動液11の蒸気は低温側の流体により凝
縮管6の内壁で凝縮・液化し、低温側の流体へ潜熱を放
出する。凝縮管6にて液化した作動液11は重力の作用
により凝縮管6から液管10を通って蒸発管5へ還流す
る。ところで,蒸発管5、凝縮管6およびそれをつなぐ
蒸気管9、液管10から構成される真空容器の内部は真
空状態で作動液11を封入しているため、蒸発管5の温
度が凝縮管6の温度に僅かな温度差がつくと、何ら動力
を必要とせず前述の作動液11の還流を生じ、高温側の
蒸発管5から凝縮管6へ効率良く熱を輸送する。蒸発管
5と凝縮管6を完全に分離できる特長を生かして、排熱
回収等の熱交換用途、電力機器の冷却などに応用されて
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述した
第1の従来の熱交換装置では、真空容器1内において作
動液3の蒸気の流れは下部1aから上部1bへ、作動液
3の液体3bの流れは上部1bから下部1aへと対向流
となるため、蒸気の流れは液の帰還を妨げる方向とな
る。したがって、熱輸送量が増加して蒸気量が増える
と、ついには真空容器1の上部1bで凝縮した液体3b
が真空容器1の下部1aへ戻れなくなり、熱輸送量に限
界を生じる。
【0009】また、第2の従来の熱交換装置では、第1
の熱交換装置の上述の問題点を幾分改善しうるものであ
り、毛細管作用を発揮するウイック4の毛細管力により
作動液3の液体3bの真空容器1の上部1bから下部1
aへの帰還を促進できる。しかし、この場合も、蒸気流
と液流の間の剪断力が重力と毛細管力による液戻りの推
進力よりも大きくなるとやはり真空容器1の上部1bで
凝縮した作動液3の液体3bが下部1aへ戻れなくな
り、熱輸送量の限界を生じる。
【0010】さらに、第3の従来の熱交換装置では、上
記第1の熱交換装置と第2の熱交換装置の問題点を解決
するものであり、蒸気流と液流がループを形成している
ため上記のような熱輸送量の限界は生じず、蒸気流が音
速となる限界まで熱輸送量を増加することができる。し
かし、第3の従来の熱交換装置の場合、蒸発管5から凝
縮管6へ蒸気を輸送するための蒸気管9と、凝縮管6か
ら蒸気管5へ凝縮液化した作動液11を輸送する液管1
0が不可欠であるが、蒸気管9は蒸気を輸送するため圧
力損失を小さくするために太い管を使う必要があり、熱
交換装置が大きくなるという問題点があった。
【0011】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたものであり、大量の熱輸送能力を有する小
形な熱交換装置を得ることを目的する。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる熱交換
装置は、上端が開口された蒸発管の上部を覆いかぶせて
囲繞するように凝縮管を配設し、凝縮管の下部開口端か
ら蒸発管の下部に配設した液溜めヘッダを連通管で接続
し、これら蒸発管、凝縮管、液溜めヘッダ、連通管から
構成される容器内に作動液を封入したものである。
【0013】また、上端が開口され上部が下部よりも細
径の蒸発管の上部を覆いかぶせて囲繞するように凝縮管
を配設し、凝縮管の下部開口端から蒸発管の下部に配設
した液溜めヘッダを連通管で接続し、これら蒸発管、凝
縮管、液溜めヘッダ、連通管から構成される容器内に作
動液を封入したものである。
【0014】また、蒸発管の内面に作動液の核沸騰を促
進させる核沸騰促進部材を設けたものである。
【0015】
【作用】この発明における熱交換装置は、上端が開口さ
れた蒸発管の上部を覆いかぶせて囲繞するように凝縮管
を配設したことにより、凝縮管内の蒸気の流れと液の流
れの相対する流れを分離でき、蒸気と液の間で剪断力が
生じない。また、連通管により凝縮管下部の開口部から
蒸発管下部の液溜めヘッダへ作動液を戻す。
【0016】また、上端が開口され上部が下部よりも細
径の蒸発管の上部を覆いかぶせて囲繞するように凝縮管
を配設したことにより、凝縮管内の蒸気の流れと液の流
れの相対する流れを分離でき、蒸気と液の間で剪断力が
生じない。また、連通管により凝縮管下部の開口部から
蒸発管下部の液溜めヘッダへ作動液を戻す。さらに、蒸
発管の上部を下部よりも細径にしたことにより、装置自
体の重量を軽減する。
【0017】また、蒸発管の内面に作動液の核沸騰を促
進させる核沸騰促進部材を設けたことにより、蒸発管内
の作動液の核沸騰が促進され、熱輸送効率がより一層向
上する。
【0018】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の実施例1を図1に基づいて
説明する。図1において、12は上端に開口12cが形
成され、下部12aが図示しない高温側の流体と接触す
ると共に上部12bが図示しない低温側の流体領域に配
設された蒸発管であり、例えば複数設けられている。1
3はこの蒸発管12よりも大径を成し下端に開口部13
aが形成され、蒸発管12の上部12bを覆いかぶせて
囲繞すると共に蒸発管12の外周面との間が所定の間隔
を置いて配設され,図示しない低温側の流体と接触する
凝縮管であり、凝縮管13の上部の閉塞部13bは蒸発
管12の開口12cと所定の間隔を置いて配置されてい
る。14は蒸発管12の下端部と連通して配設された液
溜めヘッダ、15は凝縮管13の下端の開口部13aと
液溜めヘッダ14を連結する連通管、16は蒸発管12
の下部12aに設けられ、表面積を拡大するフィン、1
7は凝縮管13に設けられ、表面積を拡大するフィン、
18は蒸発管12、凝縮管13、液溜めヘッダ14、連
通管15より構成される真空容器に封入された作動液で
ある。
【0019】次に動作について説明する。蒸発管12の
下部12aが図示しない高温側の流体により加熱される
と、蒸発管12の下部12a内部の作動液18は高温の
流体から潜熱を受けて沸騰・気化する。沸騰して蒸気と
なった作動液18は波線の矢印で示すように蒸発管12
の下部12aから蒸発管12の上部12bへ上昇し、や
がて、蒸発管12の上端の開口12cを経て、凝縮管1
3の内壁と蒸発管12の外壁との間隙内へ移動する。凝
縮管13の内壁と蒸発管12の外壁との間隙内へ移動し
た蒸気状態の作動液18は高温の流体よりも温度の低い
図示しない低温の流体へ潜熱を与えて凝縮・液化する。
凝縮管13の内壁で液化した作動液18は実線の矢印で
示すように凝縮管13の下部の開口部13aから連通管
15を通って蒸発管12の下部12aに連通して配設さ
れた液溜めヘッダ14内へ還流する。ところで、容器内
部は真空状態で作動液18を封入しているため、高温側
の流体と低温側の流体との間に僅かな温度差があると、
容器内部の作動液18は、上記蒸発・凝縮を繰り返し、
作動液18は容器内部を何ら動力を要せず自然的に還流
して、蒸発管12の下部12aから凝縮管13へ効率良
く熱を輸送する。
【0020】また、開口12cを有する蒸発管12の上
部を囲繞するように凝縮管13を配設して凝縮管13の
内壁と蒸発管12の外壁との間隙を凝縮液化した作動液
18の通路としたことにより、蒸発管12内を上昇する
作動液18の蒸気の流れと、凝縮管13の内壁で凝縮液
化して凝縮管13の内壁を伝って下降する作動液18の
流れは完全に分離できるため、熱輸送量が増加して蒸気
量が増えても液の還流を妨げることがないので蒸気流が
音速となる限界まで熱輸送量を増加でき、上述した第1
の従来例や第2の従来例のように蒸気流が液の還流を妨
げることによる熱輸送量の限界は生じない。
【0021】また、連通管15は液を輸送するための管
であるので細い管であって差し支えない。したがって、
上述した第3の従来例のように蒸気を輸送するための太
い蒸気管を必要とせず、熱交換装置が大きくなるという
問題がない。むしろ、熱輸送量の限界が高いので蒸発
管、凝縮管の管径を小さくすることにより、熱交換装置
自体を小形化することが可能である。
【0022】また、凝縮管13の内壁の液膜厚さが薄い
ほど凝縮熱伝達特性が良くなることはよく知られている
が、この発明の熱交換装置の場合、凝縮管13の内壁の
液の流れ方向が重力の働く方向と同じ下降方向であり、
しかも、蒸発管12の上端の開口12cから凝縮管13
へ下降する蒸気の流れが液の下降を促進し液膜を薄くす
る作用をもたらすため、優れた凝縮熱伝達特性が得られ
るという効果も得られる。
【0023】また、核沸騰状態では蒸発熱伝達は熱流束
が大きいほど良く、また、膜状凝縮状態では凝縮熱伝達
は熱流束が小さいほど良くなるが、この発明の熱交換装
置の場合、蒸発管12よりも凝縮管13を大径にしてい
るので、蒸発管12で熱流束が大きく、凝縮管13で熱
流束が小さくなり、蒸発熱伝達特性、凝縮熱伝達特性と
も優れた熱交換装置が得られる。
【0024】実施例2.また、上記実施例1では凝縮管
13の下部の開口部13aと蒸発管12の下部12に連
通して配設された液溜めヘッダ14を1本の連通管15
で連結したものを示しているが、複数の連通管15を設
けても良く、例えば、図2に示すように2本の連通管1
5を設けた場合、熱交換装置本体が右に傾いた場合、凝
縮管13の作動液18は凝縮管13の下部の開口部13
aから右側の連通管15を通って蒸発管12の下部の液
溜めヘッダ14に還流する。また、逆に、熱交換装置本
体が左に傾いた場合、凝縮管13の作動液18は左側の
連通管15を通って液溜めヘッダ14に還流する。した
がって、車輌等に搭載される熱交換装置のように前後左
右に傾斜する熱交換器に対しても、作動液18の還流に
ついて何等の問題もなく使用することができる。
【0025】実施例3.この発明の実施例3を図3に基
づいて説明する。図3において、14〜18は上述した
実施例1の構成と同様である。19は上端に開口19c
が形成され且つ上部19bが下部19aよりも細径に形
成され、下部19aが図示しない高温側の流体と接触す
ると共に上部19bが図示しない低温側の流体領域に配
設された蒸発管であり、例えば複数設けられている。2
0はこの蒸発管19の上部19bより大径を成し下端に
開口20aが形成され、蒸発管19の上部19bを覆い
かぶせて囲繞すると共に蒸発管19の上部19bの外周
面との間が所定の間隔を置いて配設され、図示しない低
温側の流体と接触する凝縮管であり、凝縮管20の上部
の閉塞部20bは蒸発管19の開口19cと所定の間隔
を置いて配置されている。
【0026】次に動作について説明する。蒸発管19の
下部19aが図示しない高温側の流体により加熱される
と、蒸発管19の下部19a内部の作動液18は高温の
流体から潜熱を受けて沸騰・気化する。沸騰して蒸気と
なった作動液18は波線の矢印で示すように蒸発管19
の下部19aから細径の蒸発管19の上部19bへ上昇
し、やがて、蒸発管19の上端の開口19cを経て、凝
縮管20の内壁と蒸発管19の外壁との間隙内へ移動す
る。凝縮管20の内壁と蒸発管19の外壁との間隙内へ
移動した蒸気状態の作動液18は高温の流体よりも温度
の低い図示しない低温の流体へ潜熱を与えて凝縮・液化
する。凝縮管20の内壁で液化した作動液18は、実線
の矢印で示すように凝縮管20の下部の開口部20aか
ら連通管15を通って蒸発管19の下部19aに連通し
て配設された液溜めヘッダ14内へ還流する。ところ
で、容器内部は真空状態で作動液18を封入しているた
め、高温側の流体と低温側の流体との間に僅かな温度差
があると、容器内部の作動液18は、上記蒸発・凝縮を
繰り返し、作動液18は容器内部を何ら動力を要せず自
然的に還流して、蒸発管19の下部19aから凝縮管2
0へ効率良く熱を輸送する。
【0027】また、この実施例3においても上述した実
施例2と同様の効果を奏することは勿論のことである。
この実施例3は、さらに、蒸発管19の上部19bがそ
の下部19aよりも細径に形成したことにより、熱交換
装置自体の重量を小さくできる効果を奏する。また、蒸
発管19の上部19bは圧力がかからないので、蒸発管
19の上部19bの肉厚をその下部19aの肉厚よりも
薄くしてもよく、より一層の重量の低減が図れる。
【0028】実施例4.また、上記実施例3では凝縮管
20の下部の開口部20aと蒸発管19の下部に連通し
て配設された液溜めヘッダ14を1本の連通管15で連
結したものを示しているが、複数の連通管15を設けて
も良く、例えば、図4に示すように2本の連通管15を
設けた場合5おいて、熱交換装置本体が右に傾いた場
合、凝縮管20の作動液18は凝縮管20の下部の開口
部20aから右側の連通管15を通って蒸発管19の下
部の液溜めヘッダ14に還流する。また、逆に、熱交換
装置本体が左に傾いた場合、凝縮管20の作動液18は
左側の連通管15を通って液溜めヘッダ14に還流す
る。したがって、車輌等に搭載される熱交換装置のよう
に前後左右に傾斜する熱交換装置に対しても、作動液1
8の還流について何等の問題もなく使用することができ
る。
【0029】実施例5.また、この発明の実施例5を図
5に基づいて説明する。蒸発管、凝縮管の本数について
も制約がなく、1本であっても図5に示すように縦、横
に密に並べても良い。図5において、凝縮管13の下部
の開口部を一旦中間ヘッダ14aに連結して中間ヘッダ
14aに作動液18を溜た後、中間ヘッダ14aから連
通管15を通して蒸発管下部の液溜めヘッダ14へ作動
液18を還流させるようにしても良い。この場合、中間
ヘッダは高温流体と低温流体を分離する仕切りの役割を
兼ね備えたものとしても良い。また、この実施例5は上
述した各実施例に適用できることは言うまでもない。
【0030】実施例6.また、実施例6を示す図6、図
7のように、蒸発管12の下部12a、蒸発管19の下
部19aのそれぞれの内面に円周溝や縦溝等の核沸騰を
促進する核沸騰促進部材21、22を設け、蒸発管1
2、19内の作動液18の核沸騰が促進され、熱輸送効
率がより一層向上し、蒸発熱伝達のより優れた熱交換装
置を得ることができる。また、蒸発管12、19の下部
12a、19a内に金網状体を巻着したものを配置して
核沸騰促進部材21、22を構成してもよく、上記実施
例6と同様の効果を奏する。
【0031】実施例7.また、凝縮管13、20のそれ
ぞれの内面に円周溝や縦溝等の伝熱面拡大部材を設けて
も良く、凝縮熱伝達のより優れた熱交換装置を得ること
ができる。
【0032】実施例8.また、高温流体と低温流体の組
み合わせは何であっても良く、例えば高温空気−低温空
気として、筐体等冷却用の熱交換装置として使用しても
良く、あるいは高温流体を油、低温流体を水、空気など
を用いて油冷却用の熱交換装置として使用してもよく、
上記各実施例と同様の効果を奏する。
【0033】実施例9.また、高い熱輸送能力を有する
小形な熱交換装置とすることができるので、自動車のエ
ンジンオイル冷却用の熱交換装置として狭いエンジンル
ームにおさめることも可能である。
【0034】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、上端
が開口された蒸発管の上部を覆いかぶせて囲繞するよう
に凝縮管を配設したことにより、凝縮管内の蒸気の流れ
と液の流れの相対する流れを分離でき、蒸気と液の間で
剪断力が生じないので、熱輸送量の限界が著しく高く、
しかも熱特性の優れた熱交換装置が得られるという効果
がある。
【0035】また、上端が開口され上部が下部よりも細
径の蒸発管の上部を覆いかぶせて囲繞するように凝縮管
を配設したことにより、凝縮管内の蒸気の流れと液の流
れの相対する流れを分離でき、蒸気と液の間で剪断力が
生じないいので、熱輸送量の限界が著しく高く、しかも
熱特性の優れた熱交換装置が得られると共に、さらに蒸
発管の上部を下部よりも細径にしたことにより、装置自
体の重量を軽減することができる。
【0036】また、蒸発管の内面に作動液の核沸騰を促
進させる核沸騰促進部材を設けたことにより、蒸発管内
の作動液の核沸騰が促進され、熱輸送効率がより一層向
上するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1を示す断面図である。
【図2】この発明の実施例2を示す断面図である。
【図3】この発明の実施例3を示す断面図である。
【図4】この発明の実施例4を示す断面図である。
【図5】この発明の実施例5を示す断面図である。
【図6】この発明の実施例6を示す断面図である。
【図7】この発明の実施例6を示す断面図である。
【図8】第1の従来の熱交換装置を示す断面図である。
【図9】第2の従来の熱交換装置を示す断面図である。
【図10】第3の従来の熱交換装置を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
12 蒸発管 13 凝縮管 14 液溜めヘッダ 15 連通管 18 作動液 19 蒸発管 20 凝縮管 21 核沸騰促進部材 22 核沸騰促進部材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上端が開口された蒸発管、上記蒸発管よ
    り大径を成し下端が開口され上記蒸発管の上部を覆いか
    ぶせて囲繞するよう配設された凝縮管、上記蒸発管の下
    端部と連通して配設された液溜めヘッダ、上記凝縮管の
    下端開口部と上記液溜めヘッダとに連通された連通管を
    備え、上記蒸発管、凝縮管、液溜めヘッダ、連通管より
    形成される容器内に作動液を封入したことを特徴とする
    熱交換装置。
  2. 【請求項2】 上端が開口され上部が下部よりも細径の
    蒸発管、上記蒸発管の上部より大径を成し下端が開口さ
    れ上記蒸発管の上部を覆いかぶせて囲繞するように配設
    された凝縮管、上記蒸発管の下端部と連通して配設され
    た液溜めヘッダ、上記凝縮管の下端開口部と上記液溜め
    ヘッダとに連通された連通管を備え、上記蒸発管、凝縮
    管、液溜めヘッダ、連通管より形成される容器内に作動
    液を封入したことを特徴とする熱交換装置。
  3. 【請求項3】 蒸発管の内面に設けられ、作動液の核沸
    騰を促進させる核沸騰促進部材を設けたことを特徴とす
    る請求項第1項または請求項第2項記載の熱交換装置。
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