JP4917048B2 - 蒸発器 - Google Patents

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Description

本発明は蒸発器に関し、より詳細には、熱源により作動流体を加熱することにより、この作動流体の蒸気を生成させることができ、種々の場面に利用可能な蒸発器に関する。
蒸発器は、近年、種々の場面で利用されており、例えば下記の特許文献1には、熱電発電装置に利用される蒸発器が示されている。下記の特許文献2には、固体高分子電解質型燃料電池のスタックの冷却用としての蒸発器が示されており、また、下記の特許文献3には、熱交換装置の構成要素としての蒸発器が示されている。さらに、下記の特許文献4には、積層型熱交換器としての蒸発器が示されており、下記の特許文献5には、パワー半導体素子のヒートシンクとして、半導体デバイスのスタック組立体に組み込んで使用される沸騰式冷却体としての蒸発器が示されている。
蒸発器の蒸気発生様式としては、伝熱面から作動流体への熱伝達率を非常に大きくできる可能性のある核沸騰が従来から利用されている(特許文献1〜5)。核沸騰を利用できると、核沸騰の発生状況にも大きく左右されるが、強制対流の水流による場合と比べて、約10倍〜100倍の熱伝達率を実現することが可能とされている。
伝熱面からの核沸騰は、伝熱面に存在する微小な傷やキャビティを基に形成される気泡核のところが発泡点(沸騰核)となり、そこから蒸気泡の成長、離脱が繰り返されることにより起こる。また、伝熱面が粗いと気泡核の大きさが大きくなり、伝熱面の表面温度と作動流体の飽和温度との差である過熱度が小さくても核沸騰は開始され、持続される。特許文献3〜5に記載の蒸発器においては、この特性を利用し、伝熱面に焼結金属を内張りしたものや、突起を形成したものや、微細な凹部を形成したものや、補強リブの底面形状をV字形状にすることにより、核沸騰を起こり易くしたものが示されている。
しかしながら、機械、装置類などの垂直な平面を直接的に伝熱面として利用し、伝熱面を作動流体に浸漬することで作動流体を沸騰させ、熱交換を行うものなど、伝熱面表面への粗面加工を施しにくい場合(特許文献2)においては、滑らかな伝熱面で核沸騰を行わせることになり、沸騰開始点の過熱度が10℃程度と高くなる。このため、作動流体の蒸発温度は熱源温度より10℃以上低い温度となり、利用対象熱源の温度が100℃以下の場合では、熱利用効率や、放熱効率が低くなるといった課題があった。
他方、特許文献3〜5に記載の蒸発器では、伝熱面に焼結金属を内張りし、突起を形成し、微細な凹部を形成し、補強リブの底面形状をV字形状に加工したりする工程にかなりの手間を要し、製作コストが高くつくといった課題があった。
また、上記した核沸騰を利用するいずれの蒸発器にあっても、成長した蒸気泡は作動流体の自然対流、浮力によって伝熱面から素早く離脱するので、自然対流が円滑に行われるのに十分な空間を確保する必要があり、熱流束の増大とともに蒸発器を大形化しなければならないといった課題があった。
また、プール沸騰における核沸騰では伝熱面の温度が上昇し、過熱度がある値になると大きな気泡核から発泡点となって蒸気泡の成長、離脱が始まる。過熱度が上昇するに従い、小さな気泡核も発泡点となって発泡点の数が増え、発泡点からは蒸気泡が連続した列を作って立ち上がるようになる。この弱い核沸騰の領域のことを孤立気泡領域という。
さらに過熱度を上げていくと、伝熱面の発泡点密度が大きくなり、発生、浮上する多くの気泡も込み合ってくる。やがて、発泡点から連続する蒸気泡が前後につながる形で細い連続気泡柱に見えるものができたり、伝熱面から少し離れたところで浮上中の気泡同士がいろいろに合体したりするようになる。
もっと伝熱面温度が上がると、沸騰はこれまでとはまるで違った様相を呈し、かなり大きな蒸気塊が伝熱面を覆い、成長と離脱を繰り返すようになる。伝熱面と蒸気塊にはさまれて存在する薄い液層は伝熱面からの熱を受け、その液量を減じながら蒸気塊に蒸気を供給する。伝熱面上でいつまでも沸騰が続くためには、蒸気塊が離脱した瞬間に薄い液層に液体が補給されており、伝熱面からの熱流束に応じた蒸発量と液体補給量とのバランスがとれていることが必要となる。この強い核沸騰の領域を干渉領域といい、極めて大きな熱伝達率が実現される。
この干渉領域は極めて熱伝達性能にすぐれているが、熱流束がある限界値を超えると上記バランスが崩れ、伝熱面が過熱蒸気に覆われ、伝熱性能が急激に低下する限界熱流束現象が出現する。
実用の蒸発器では、設置場所の空間的制約などから蒸発器の容積、形状が制限され、核沸騰が干渉領域に至る前に限界熱流束現象を起こすことがある。すなわち、粗面加工が施された伝熱面での核沸騰では、僅かな過熱度の上昇で、熱流束が急激に増大するので、発泡点の数が急激に増大し、蒸気泡の生成、離脱のサイクルも極めて早くなる。蒸気泡が増大すると自然対流が加速され、局所的な下降流などの不規則な流れが生じることがあり、離脱を阻害された蒸気泡同士が合体して大きな蒸気塊となって局所的に伝熱面を覆うようになることがある。これにより、伝熱面への作動流体の供給が滞り、間欠的、局所的なドライアウトが発生し、熱流束の減少、変動をきたすことがある。
尚、上記した干渉領域の核沸騰において、限界熱流束に近い状態の伝熱面の上に、たとえば注射針のように細い管を使って液体を人工的に補給してやると、核沸騰をもっと高い熱流束まで容易にあげていくことができるということが、実験的事実として知られている。
また、熱源温度が100℃以下であれば、水を作動流体とするのが、コスト面、安全性、メンテナンス容易性などの観点から望ましい。しかしながら、熱源温度が低い場合、すなわち作動流体蒸気の飽和圧力が非常に低い低圧沸騰の場合、蒸発器内の作動流体深さが核沸騰を抑制する問題がある。例えば、熱源温度が30℃で、作動流体が水で、25℃で沸騰している場合、その飽和蒸気圧は3168パスカル(Pa)である。そして、水深が10cmの所では、水圧として約1000Paが加わることで、約4200Paを飽和蒸気圧とする温度で沸騰することになる。その温度は約30℃である。すなわち、この例では水深が10cmを超える所では沸騰が起こらなくなることを意味する。従って、ほんの僅かの温度差を利用するような熱交換方式(例えば、温泉排熱の利用)では、従来の核沸騰を利用した蒸発器を使用することは水深の点から不可能になるといった課題があった。
特開2005−24132号公報 特開2005−190725号公報 特開平5−52491号公報 特開平7−127987号公報 特開2000−77586号公報
本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、間欠的、局所的なドライアウトを発生させず、伝熱面への作動流体の供給が滞ることがなく、従って、熱流束が増大しても蒸発器を大形化する必要のない、水を作動流体とし、熱源温度が100℃以下であったとしても、熱源とのほんの僅かの温度差を画期的に有効に利用することができ、革命的エコ技術となる蒸発器を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る蒸発器(1)は、対向して配置された2平面が略垂直あるいは垂直面に対して傾斜して配置され、これら各平面との接点において沸騰核を形成する核形成部材が前記2平面の間に挟持され、該核形成部材が、表面が起伏した目の粗いエキスパンドメタルのような構造を有し、これら2平面のうちの1平面もしくは2平面が熱源の熱を作動流体に伝える伝熱面を構成することを特徴としている。
前記核形成部材の構造は特に限定されるものではなく、前記平面と適切な割合で接触して適切な密度で沸騰核を形成できればよく、例えば、エキスパンドメタルのように、内部に十分なスペースを確保できているものが望ましく、材質も特に限定されるものではない。
上記蒸発器(1)によれば、熱流束が極めて小さな段階では、熱源からの熱を伝える前記平面で、前記核形成部材と前記平面との接点に形成される気泡核の一部を発泡点とする弱い核沸騰が生じ、離脱した蒸気泡は前記核形成部材の間を縫うようにして上昇していく。
熱流束が少し大きくなると、伝熱面上の発泡点密度が増し、連続した蒸気泡の上昇を生じる。
さらに熱流束が大きくなると、上層部に蒸気で包まれた空間が発生する。しかし、この空間は蒸気泡が合体した蒸気塊ではなく、内部には上昇する蒸気流が存在し、気液界面から噴出している。
さらに熱流束が大きくなると、下層部を除き、前記平面のほとんどが蒸気で満たされた状態となる。しかし、最上層部でも蒸気流により激しく撹乱されながらも、液体が存在し、前記平面の一部分には気液混合状態の断続的な上昇流が生じる。
蒸気で満たされた前記平面でも前記核形成部材を伝って流れ落ちる液流が存在し、前記核形成部材と前記平面との接点を発泡点とする核沸騰が維持される。そこでは、蒸気泡は大きく成長することはなく、小さな蒸気泡が次々と破裂する形で核沸騰が起きる。また、前記核形成部材を伝って流れ落ちる液流の一部は前記平面へと流れ、薄い液膜となって前記平面を覆っており、前記平面から伝わる熱は、この薄い液膜の液体部分を熱伝導で蒸気流と接する気液界面まで伝わって、そこで、飽和蒸気圧・温度の蒸気を連続的に蒸発させる。
上記蒸発器(1)によれば、対向して配置された2平面の間に、沸騰核を形成する核形成部材を挟持させただけの簡単な構成で、前記平面から作動流体への熱伝達率を最大限大きくできる核沸騰を、極めて確実に効率的に発生させ維持させることができる。しかも伝熱面に焼結金属を内張りしたり、突起を形成したり、微細な凹部を形成したり、補強リブの底面形状をV字形状にしたりといったコスト高を招く、手間を要する製作工程を入れる必要がなく、小形で革命的に高性能な蒸発器を安価に提供することができる。
前記核形成部材の厚さは2mm以下とすることも可能で、これに対し、蒸発部深さを数百mm以上とすることも可能で、そうすることにより極めて薄くて、広い面積の蒸発器を提供することができる。従来の蒸発器では、このように薄い蒸発部の形状は発泡点から蒸気泡を離脱、浮上させる重力作用(浮力)を打ち消し、限界熱流束が極めて低くなる可能性がありできなかった。
従来の蒸発器における核沸騰の孤立気泡領域の場合、伝熱面からの伝熱量のうち、伝熱面上の蒸気泡の生成に使われる割合は比較的に少なく、かなりの熱量が、伝熱面に接する飽和温度よりも高い過熱液層を形成するのに費やされ、この過熱液層からの対流伝熱により、蒸発器内の液体が全体的に飽和温度よりやや高く過熱され、浮上中の蒸気泡の成長と液体上部の自由液面からの蒸発が起こっていた。
これに対して、本発明に係る蒸発器では、比較的小さな熱流束の段階で前記伝熱面を蒸気流が覆うようにすることができ、前記伝熱面から伝わる熱は、薄い液膜の液体部分を熱伝導で蒸気流と接する気液界面まで伝わり、そこで、飽和蒸気圧・温度の蒸気を連続的に蒸発させる効率の良い形態となる。この対流伝熱を介さない効率の良い蒸発形態は核沸騰の干渉領域において見られる蒸気塊生成と同じ様式である。
尚、作動流体は水に限定されるものではなく、熱源温度に対応させて、蒸気の飽和圧力が高く、低圧沸騰とならない作動流体を選定すればよい。
また、伝熱平面の一部が断続的に蒸気流に覆われる程度で、熱流束が大きくない場合、核形成部材を挟持する2平面を略垂直とせず、傾斜させても構わない。
また上記蒸発器()によれば、前記2平面が略垂直に配置されることにより、蒸発器の設置面積を最小化することができる。
また、上記蒸発器()によれば、前記2平面が垂直面に対して傾斜して配置されることにより、蒸発器を屋根などの取り付け面の傾斜角に合わせて屋根の上などにも安定的に取り付けることができる。
また、本発明に係る蒸発器()は、上記蒸発器(1)おいて、前記核形成部材が、作動流体の気液分離界面より上方に露出するように構成されていることを特徴としている。
上記蒸発器()によれば、伝熱面から噴出する蒸気が気液分離界面を激しく沸き立たせても前記核形成部材の上端が完全に蒸気に包み込まれてドライアウトを起こすといったことを阻止して作動流体が常に前記核形成部材を伝い流れ落ちる状態に維持することができ、伝熱効率を高めることができる。
また、本発明に係る蒸発器()は、上記蒸発器(1)又は(2)において、前記核形成部材がエキスパンドメタルで形成されていることを特徴としている。
エキスパンドメタルは汎用されており、種々のタイプのものを安価に手に入れることができる。従って、上記蒸発器()によれば、核形成部材を安価に、しかも状況に合わせた最適なものとして形成することができ、高性能な蒸発器を安価に提供することができることとなる。
また、本発明に係る蒸発器()は、上記蒸発器(1)〜()のいずれかにおいて、前記2平面の上部に気液分離ヘッダーが連設されていることを特徴としている。
上記蒸発器()によれば、前記平面が蒸気流で覆われることにより、蒸発器内部を満たしていた作動液が押し出され、気液混合流の状態で蒸発器から凝縮器へ流出するのを避けるための気液分離が行われ、前記核形成部材と前記平面との間に常に作動流体を安定的に供給することができ、より確実にドライアウトの発生を阻止して伝熱効率を高めることができる。
また、本発明に係る蒸発器()は、上記蒸発器()において、前記2平面の下部に液溜部が連設され、該液溜部と前記気液分離ヘッダーとが連結手段を介して接続され、前記液溜部内に溜まった作動流体を前記気液分離ヘッダーに送る搬送手段が前記連結手段に介装されていることを特徴としている。
上記蒸発器()によれば作動流体の通流時に、飽和蒸気圧が低圧域であるとき、前記核形成部材と前記2平面との接点に形成される気泡核が作動流体に浸漬されることがないようにしながら、かつ前記核形成部材を伝って流れ落ちる液流を維持することができる量の作動流体を、前記気液分離ヘッダーと前記液溜部との間で循環させることができ、伝熱面の垂直距離の大小にかかわらず、伝熱面の全面を蒸気流で覆われた形で核沸騰を起こさせることができる。
また、本発明に係る蒸発器()は、2枚の伝熱板の間に、これら各伝熱板との接点において沸騰核を形成する核形成部材が挟持されて1ユニットが構成され、前記2枚の伝熱板の上部の対向する箇所に透孔が形成され、これらユニットが上下2個のセパレータを介して水平方向に積層され、前記上セパレータの前記透孔に対向する箇所には透孔が形成され、前記上セパレータ及び前記2枚の伝熱板の透孔により気液分離ヘッダーが構成される一方、隣り合う2枚の伝熱板及び前記上下セパレータにより形成される空間が熱源の通流部となっていることを特徴としている。
上記蒸発器()によれば、極めて薄型の極めて高性能な蒸発器を実現することができる。また、熱源の通流部は平面に囲まれて形成されるため、テフロン(登録商標)加工などのコーティングも容易に行うことができ、熱源の種類を問わず適用でき、通常スケールの問題などから利用が困難な温泉の排熱利用にも適したものとすることができる。
また、固体高分子電解質型燃料電池のスタックの冷却用としての蒸発器や、パワー半導体素子のヒートシンクとして、半導体デバイスのスタック組立体に組み込んで使用される沸騰式冷却体としての蒸発器などに上記蒸発器()を使用すれば、高性能で、加工性に優れ、安価で、薄型で、設置スペースを取らない蒸発器を提供することができる。
また、本発明に係る蒸発器()は、2枚の伝熱板の間に、これら各伝熱板との接点において沸騰核を形成する核形成部材が挟持されて1ユニットが構成され、前記2枚の伝熱板の上部及び下部の対向する箇所に透孔が形成され、これらユニットが上下2個のセパレータを介して水平方向に積層され、前記上下セパレータの前記透孔に対向する箇所には透孔が形成され、前記上下セパレータ及び前記2枚の伝熱板の透孔により気液分離ヘッダー及び液溜部が構成され、該液溜部と前記気液分離ヘッダーとが連結手段を介して接続され、前記液溜部内に溜まった作動流体を前記気液分離ヘッダーに送る搬送手段が前記連結手段に介装される一方、隣り合う2枚の伝熱板及び前記上下セパレータにより形成される空間が熱源の通流部となっていることを特徴としている。
上記蒸発器()によれば、作動流体の作動時に、飽和蒸気圧が低圧域にあっても、伝熱板の垂直距離の大小にかかわらず、前記伝熱板の全面に渡って、略等しい飽和温度の核沸騰を、前記伝熱板と前記核形成部材との接点に形成された発泡点に起こさせることができる。従って、ほんの少しの温度差を利用するような熱交換方式であっても、核沸騰を最大限利用した高性能な蒸発器を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る蒸発器を示す分解斜視図である。 第1の実施の形態に係る蒸発器を示す組み立て斜視図である。 第1の実施の形態に係る蒸発器を示す図2におけるIII-III線拡大断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る蒸発器を示す分解斜視図である。 第2の実施の形態に係る蒸発器を示す組み立て斜視図である。 第2の実施の形態に係る蒸発器を示す図5におけるVI-VI線拡大断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る蒸発器を示す組み立て斜視図である。 第3の実施の形態に係る蒸発器を示す図7におけるVIII-VIII線断面図である。 本発明の第4の実施の形態に係る蒸発器を示す部分分解斜視図である。 第4の実施の形態に係る蒸発プレートユニットを示す分解斜視図である。 図9におけるXI-XI線組み立て断面図である。 本発明の第5の実施の形態に係る蒸発器を示す部分分解斜視図である。 第5の実施の形態に係る蒸発プレートユニットを示す分解斜視図である。 図12におけるXIV-XIV線組み立て断面図である。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る蒸発器を示す分解斜視図、図2は組み立て斜視図、図3は図2におけるIII-III線拡大断面図を示している。図中1は蒸発器を示しており、蒸発器1は、2枚の長方形形状をした金属製の伝熱板2、長方形形状に切断加工された核形成部材としてのステンレス製のエキスパンドメタル3、4辺のうち上辺が除去された形状のステンレス製の枠体4、及びこれら伝熱板2、エキスパンドメタル3、枠体4の上部に連結されるステンレス製の気液分離ヘッダー5を含んで構成されている。
気液分離ヘッダー5には金属製の凝縮液管LPと金属製の蒸気配管VPとが接続されており、凝縮器(図示せず)で液化された作動流体は凝縮液管LPを通って気液分離ヘッダー5へと流れ込み、気液分離ヘッダー5内で貯留され、気液分離液面Ldを形成するとともに2枚の伝熱板2の間に流れ込み、エキスパンドメタル3に導かれてエキスパンドメタル3と2枚の伝熱板2との間を下方へと流下する。この流下の間にも作動流体は伝熱板2の伝熱面2aを介して熱源(図示せず)からの熱を受け、沸騰蒸発してゆく。伝熱板2の熱源側平面にはテフロン(登録商標)加工が施されており、熱源が温泉水のようなスケールの問題を有するものであっても、メンテナンスフリーに構成されている。
第1の実施の形態に係る蒸発器1によれば、熱流束が極めて小さな段階においても、熱源(図示せず)に接する伝熱板2の上層部でエキスパンドメタル3と伝熱面2aとの接点BPを発泡点とする弱い核沸騰が生じ、離脱した蒸気泡はエキスパンドメタル3の間を縫うようにして上昇していった。
熱流束が少し大きくなると、伝熱面上の発泡点密度が増し、連続した蒸気泡の上昇が生じた。
さらに熱流束が大きくなると、上層部に蒸気で包まれた空間が発生した。しかし、この空間は蒸気泡が合体した蒸気塊ではなく、内部には上昇する蒸気流が存在し、気液界面から噴出している。
さらに熱流束が大きくなると、下層部を除き、伝熱板2の伝熱面2aのほとんどが蒸気で満たされた状態となる。しかし、最上層部でも蒸気流により激しく撹乱されながらも、液体が存在し、伝熱面2aの一部分には気液混合状態の断続的な上昇流が生じた。
蒸気で満たされた伝熱面2aでもエキスパンドメタル3を伝って流れ落ちる液流が存在し、エキスパンドメタル3と伝熱面2aの接点を発泡点とする核沸騰が維持された。そこでは、蒸気泡は大きく成長することはなく、小さな蒸気泡が次々と破裂する形で核沸騰が起きていた。また、エキスパンドメタル3を伝って流れ落ちる液流の一部は伝熱面2aへと流れ、薄い液膜となって伝熱面2aを覆っており、伝熱面2aから伝わる熱は、この薄い液膜の液体部分を熱伝導で蒸気流と接する気液界面まで伝わって、そこで、飽和蒸気圧・温度の蒸気を連続的に蒸発させる。
蒸発器1によれば、対向して略垂直に配置された伝熱板2の間に、沸騰核を形成するエキスパンドメタル3を挟持させただけの簡単な構成で、伝熱板2から作動流体への熱伝達率を非常に大きくできる核沸騰を、極めて確実に効率的に発生させることができた。しかも伝熱面2aに焼結金属を内張りしたり、突起を形成したり、微細な凹部を形成したり、補強リブの底面形状をV字形状にしたりといったコスト高を招く、手間を要する製作工程を入れる必要がなく、薄型で極めて高性能な蒸発器を安価に提供することができることとなった。
また、エキスパンドメタル3が、作動流体の気液分離界面Ldより上方に露出するように構成されているので、伝熱板2から噴出す蒸気が気液分離界面Ldを激しく沸き立たせてもエキスパンドメタル3の上端が完全に蒸気に包み込まれてドライアウトを起こすといったことがなく、作動流体が常にエキスパンドメタル3を伝い流れ落ちる状態に維持することができ、伝熱効率を高めることができた。
また、エキスパンドメタル3は汎用されており、種々のタイプのものを安価に手に入れることができる。従って、核形成部材を安価に、しかも状況に合わせた最適なものとして形成することができ、高性能な蒸発器を安価に提供することができる。
また、伝熱板2の上部に気液分離ヘッダー5が連設されているので、エキスパンドメタル3と伝熱板2との間に常に作動流体を安定的に供給することができ、確実にドライアウトの発生を阻止して伝熱効率を高めることができる。
尚、本実施例のように、蒸発器1が平板状であるとき、内圧が外圧より大きくなると、エキスパンドメタル3を伝熱板2により挟持することができなくなる。従って、熱源温度に対応させて、内圧が外圧より小さくなる適切な飽和蒸気圧を有する作動流体を選定する必要がある。
図4乃至図6は、本発明の第2の実施の形態に係る蒸発器1Aを示しており、図4は分解斜視図、図5は組み立て斜視図、図6は図5におけるVI-VI線拡大断面図を示している。
図4乃至図6に示した第2の実施の形態に係る蒸発器1Aが、図1乃至図3に示した第1の実施の形態に係る蒸発器1と相違する点は気液分離ヘッダー5Aの構造及び気液分離ヘッダー5Aと伝熱板2Aとの接続形態にある。その他の点は第1の実施の形態に係る蒸発器と同様であるので、ここではその詳しい説明を省略する。
図4乃至図6に示したように、第2の実施の形態に係る蒸発器1Aでは、気液分離ヘッダー5Aの形状が第1の実施の形態の気液分離ヘッダー5のように円筒形状ではなく、直方体形状をしており、製作の容易性に基づくコストダウンが考慮された構成となっている。また、気液分離ヘッダー5Aが伝熱板2Aの上部側方に取り付けられており、気液分離ヘッダー5Aに貯留される作動流体を伝熱板2、2A間に供給するための供給口5b、2bが気液分離ヘッダー5A及び伝熱板2Aに形成されている。
第2の実施の形態に係る蒸発器1Aによれば、さらに安価で高性能な蒸発器を提供することができる。
図7及び図8は、本発明の第3の実施の形態に係る蒸発器を示しており、図7は組み立て斜視図、図8は図7におけるVIII-VIII線断面図を示している。
図7及び図8に示した第3の実施の形態に係る蒸発器1Bが、図1乃至図3に示した第1の実施の形態に係る蒸発器1と相違する点は、伝熱板2、2の下部に液溜ヘッダー6が接続され、液溜ヘッダー6と気液分離ヘッダー5とが配管7を介して接続され、液溜ヘッダー6内に溜まった作動流体を気液分離ヘッダー5に送る搬送手段としてのポンプ8が配管7の液溜ヘッダー6の近くに介装されている点である。その他の点は第1の実施の形態に係る蒸発器1と同様であるので、ここではその詳しい説明を省略する。
第3の実施の形態に係る蒸発器1Bによれば、作動流体の作動時に、飽和蒸気圧が低圧域にあっても、伝熱板2,2の垂直距離の大小にかかわらず、伝熱板2,2の全面に渡って、略等しい飽和温度の核沸騰を、伝熱板2,2とエキスパンドメタル3との接点に形成された発泡点に起こさせることができる。従って、ほんの少しの温度差を利用するような熱交換方式であっても、核沸騰を最大限利用した高性能な蒸発器を提供することができる。
本実施の形態に係る蒸発器の用途として、太陽光を熱源とする太陽熱集熱器に、集熱媒体加熱器(蒸発器)として組み込むことが挙げられる。本用途例では、建物南側壁面に太陽熱集熱器を設置し、太陽高度が低い冬季の集熱において、低沸点の作動流体を使用することにより、氷点下の環境の下でも凍結の心配をすることなく、暖房用ヒートポンプの熱源等として集熱することができる。
図9乃至図11は、本発明の第4の実施の形態に係るスタック形蒸発器を示しており、図9は部分分解組み立て斜視図、図10は蒸発プレートユニットを示す分解斜視図、図11は図9におけるXI-XI線組み立て断面図を示している。
図9乃至図11に示した第4の実施の形態に係る蒸発器1Cでは、2枚の伝熱板2B,2Bの間に核形成部材としてのエキスパンドメタル3が挟持されて蒸発プレート20の1ユニットが構成されている。2枚の伝熱板2B,2Bの上部の対向する箇所に気液分離ヘッダー5Bを構成する透孔2c,2cが形成され、これら蒸発プレート20が上下2個のセパレータ9,10を介して水平方向に積層されている。
上セパレータ9の透孔2cに対向する箇所には透孔9aが形成され、上セパレータ9及び2枚の伝熱板2B,2Bの透孔2c,2cにより気液分離ヘッダー5Bが構成される一方、隣り合う2枚の伝熱板2B,2B及び上下セパレータ9,10により形成される空間が熱源の通流部15となっている。
蒸発プレート20は、2枚の長方形形状をした伝熱板2B,2B、長方形形状に切断加工されたエキスパンドメタル3、4辺からなる枠体4Bを含んで構成されている。これら多数の蒸発プレート20がそれぞれ上下2個のセパレータ9,10を介してエンドプレート11,11の間に水平方向に積層され、多数のタイロッド12に支持され、ボルト13により締め付け固定されている。
気液分離ヘッダー5Bには凝縮液管LPと蒸気配管VPとがエンドプレート11を介して接続されており、凝縮器(図示せず)で液化された作動流体は凝縮液管LPを通って気液分離ヘッダー5Bへと流れ込み、気液分離ヘッダー5B内で貯留され、気液分離液面Ldを形成するとともに2枚の伝熱板2B,2Bの間に流れ込み、エキスパンドメタル3に導かれてエキスパンドメタル3と2枚の伝熱板2B,2Bの間を下方へと流下する。この流下の間にも作動流体は伝熱板2B,2Bの伝熱面2aを介して熱源(図示せず)からの熱を受け、沸騰蒸発してゆく。
第4の実施の形態に係る蒸発器1Cによれば、極めて薄型の極めて高性能な蒸発器を実現することができる。また、熱源の通流部15は平面に囲まれて形成されるため、テフロン(登録商標)加工などのコーティングも容易に行うことができ、熱源の種類を問わず適用でき、通常スケールの問題などから利用が困難な温泉の排熱利用にも適したものとすることができる。
また、固体高分子電解質型燃料電池のスタックの冷却用としての蒸発器や、パワー半導体素子のヒートシンクとして、半導体デバイスのスタック組立体に組み込んで使用される沸騰式冷却体としての蒸発器などに極めて薄型の極めて高性能な蒸発器を実現することができる。また、熱源の通流部は平面に囲まれて形成されるため、テフロン(登録商標)加工などのコーティングも容易に行うことができ、熱源の種類を問わず適用でき、通常スケールの問題などから利用が困難な温泉の排熱利用にも適したものとすることができる。
また、固体高分子電解質型燃料電池のスタックの冷却用としての蒸発器や、パワー半導体素子のヒートシンクとして、半導体デバイスのスタック組立体に組み込んで使用される沸騰式冷却体としての蒸発器などに蒸発器1Cを適用すれば、高性能で、加工性に優れ、安価で、薄型で、設置スペースを取らない蒸発器を提供することができる。
図12乃至図14は、本発明の第5の実施の形態に係るスタック形蒸発器を示しており、図12は部分分解組み立て斜視図、図13は蒸発プレートユニットを示す分解組斜視図、図14は図12におけるXIV-XIV線組み立て断面図を示している。
図12乃至図14に示した第5の実施の形態に係る蒸発器1Dでは、2枚の伝熱板2C,2Cの間に核形成部材としてのエキスパンドメタル3が挟持されて蒸発プレート20Aの1ユニットが構成されている。2枚の伝熱板2C,2Cの上部及び下部の対向する箇所に気液分離ヘッダー5B及び液溜ヘッダー6Bを構成する透孔2c,2c、2d,2dが形成され、これら蒸発プレート20Aがそれぞれ上下2個のセパレータ9,10Aを介して水平方向に積層されている。
上セパレータ9の透孔2cに対向する箇所には透孔9aが形成され、上セパレータ9の透孔9a及び2枚の伝熱板2C,2Cの透孔2c,2cにより気液分離ヘッダー5Bが構成される一方、下セパレータ10Aの透孔2dに対向する箇所には透孔10dが形成され、下セパレータ10Aの透孔10d及び2枚の伝熱板2C,2Cの透孔2d,2dにより液溜ヘッダー6Bが構成され、隣り合う2枚の伝熱板2C,2C及び上下セパレータ9,10Aにより囲まれ形成される空間が熱源の通流部15となっている。
蒸発プレート20Aは、2枚の長方形形状をした伝熱板2C,2C、長方形形状に切断加工されたエキスパンドメタル3、4辺からなる枠体4Bを含んで構成されている。これら多数の蒸発プレート20Aがそれぞれ上下2個のセパレータ9,10Aを介してエンドプレート11,11の間に水平方向に積層され、多数のタイロッド12に支持され、ボルト13により締め付け固定されている。
気液分離ヘッダー5Bには凝縮液管LPと蒸気配管VPとがエンドプレート11を介して接続されており、凝縮器(図示せず)で液化された作動流体は凝縮液管LPを通って気液分離ヘッダー5Bへと流れ込み、気液分離ヘッダー5B内で貯留され、気液分離液面Ldを形成するとともに2枚の伝熱板2C,2Cの間に流れ込み、エキスパンドメタル3に導かれてエキスパンドメタル3と2枚の伝熱板2C,2Cとの間を下方へと流下する。この流下の間にも作動流体は伝熱板2C,2Cの伝熱面2aを介して熱源(図示せず)からの熱を受け、沸騰蒸発してゆく。
また、液溜ヘッダー6Bと気液分離ヘッダー5Bとが配管7を介して接続され、液溜ヘッダー6B内に溜まった作動流体を気液分離ヘッダー5Bに送る搬送手段としてのポンプ8が配管7の液溜ヘッダー6Bの近くに介装されている。その他の点は第4の実施の形態に係る蒸発器1Cと同様であるので、ここではその詳しい説明を省略する。
第5の実施の形態に係る蒸発器1Dによれば、第4の実施の形態に係る蒸発器1Cにより得られる効果に加え、作動流体の作動時に、飽和蒸気圧が低圧域にあっても、伝熱板2C,2Cの垂直距離の大小にかかわらず、伝熱板2C,2Cの全面に渡って、略等しい飽和温度の核沸騰を、伝熱板2C,2Cとエキスパンドメタル3との接点に形成された発泡点に起こさせることができる。従って、ほんの少しの温度差を利用するような熱交換方式であっても、核沸騰を最大限利用した高性能な蒸発器を提供することができる。
また、上記いずれの実施の形態においても伝熱板2などが略垂直に配置された場合を示したが、別の実施の形態では、伝熱板などが垂直面に対して傾斜して配置されていても良い。かかる実施の形態によれば、蒸発器を屋根などの取り付け面の傾斜角に合わせて屋根の上などにも安定的に取り付けることができることとなる。
本発明に係る蒸発器は、例えば、熱電発電装置に、固体高分子電解質型燃料電池のスタックの冷却用として、熱交換装置の構成要素として、あるいは、パワー半導体素子のヒートシンクとして等、種々の場面で産業上の利用が可能である。

Claims (7)

  1. 対向して配置された2平面が略垂直あるいは垂直面に対して傾斜して配置され、これら各平面との接点において沸騰核を形成する核形成部材が前記2平面の間に挟持され、該核形成部材が、表面が起伏した目の粗いエキスパンドメタルのような構造を有し、これら2平面のうちの1平面もしくは2平面が熱源の熱を作動流体に伝える伝熱面を構成することを特徴とする蒸発器。
  2. 前記核形成部材が、作動流体の気液分離界面より上方に露出するように構成されていることを特徴とする請求項記載の蒸発器。
  3. 前記核形成部材がエキスパンドメタルで形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の蒸発器。
  4. 前記2平面の上部に気液分離ヘッダーが連設されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかの項に記載の蒸発器。
  5. 前記2平面の下部に液溜部が連設され、該液溜部と前記気液分離ヘッダーとが連結手段を介して接続され、前記液溜部内に溜まった作動流体を前記気液分離ヘッダーに送る搬送手段が前記連結手段に介装されていることを特徴とする請求項記載の蒸発器。
  6. 2枚の伝熱板の間に、これら各伝熱板との接点において沸騰核を形成する核形成部材が挟持されて1ユニットが構成され、
    前記2枚の伝熱板の上部の対向する箇所に透孔が形成され、
    これらユニットが上下2個のセパレータを介して水平方向に積層され、
    前記上セパレータの前記透孔に対向する箇所には透孔が形成され、
    前記上セパレータ及び前記2枚の伝熱板の透孔により気液分離ヘッダーが構成される一方、隣り合う2枚の伝熱板及び前記上下セパレータにより形成される空間が熱源の通流部となっていることを特徴とする蒸発器。
  7. 2枚の伝熱板の間に、これら各伝熱板との接点において沸騰核を形成する核形成部材が挟持されて1ユニットが構成され、
    前記2枚の伝熱板の上部及び下部の対向する箇所に透孔が形成され、
    これらユニットが上下2個のセパレータを介して水平方向に積層され、
    前記上下セパレータの前記透孔に対向する箇所には透孔が形成され、
    前記上下セパレータ及び前記2枚の伝熱板の透孔により気液分離ヘッダー及び液溜部が構成され、
    該液溜部と前記気液分離ヘッダーとが連結手段を介して接続され、
    前記液溜部内に溜まった作動流体を前記気液分離ヘッダーに送る搬送手段が前記連結手段に介装される一方、
    隣り合う2枚の伝熱板及び前記上下セパレータにより形成される空間が熱源の通流部となっていることを特徴とする蒸発器。
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