JP2682584B2 - 熱交換装置 - Google Patents

熱交換装置

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JP2682584B2
JP2682584B2 JP3210585A JP21058591A JP2682584B2 JP 2682584 B2 JP2682584 B2 JP 2682584B2 JP 3210585 A JP3210585 A JP 3210585A JP 21058591 A JP21058591 A JP 21058591A JP 2682584 B2 JP2682584 B2 JP 2682584B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は熱交換、冷却等を目的
として高温側の流体と低温側の流体間で熱交換を行わせ
る熱交換装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図は例えば実開昭48−79442号
公報に示された第1の従来の熱交換装置を示す断面図で
あり、図において、1は真空容器、1aは真空容器1
の下部であり、図示しない高温側の流体と接触する。1
bは真空容器1の上部であり、図示しない低温側の流体
と接触する。2は真空容器1の外周に設けたフィン、3
は真空容器1内に少量充填された作動液、3aは作動液
3の蒸気、3bは凝縮液化した作動液3の液体である。
【0003】次に、第1の従来装置の動作について説明
する。真空容器1の下部1aが高温側の流体により加熱
されると、真空容器1内の作動液3が沸騰・気化し、潜
熱を奪い蒸気3aとなる。この作動液3の蒸気3aは真
空容器1の下部1aから真空容器1の上部1bへ移動
し、低温側の流体により真空容器1の上部1bの内面で
液化して潜熱を放出し液体3bとなる。液化した作動液
3の液体3bは真空容器1の内面に沿って真空容器1の
上部1bから真空容器1の下部1aへ重力により還流す
る。ところで、真空容器1の内部は真空状態で作動液3
を封入しているため真空容器1内の作動液3は同温同圧
の蒸気3aと液体3bの気液二相状態にあり、僅かな温
度差で蒸発・凝縮を繰り返し、作動液3は真空容器1の
内部を何ら動力を必要とせず還流して、真空容器1の下
部1aから真空容器1の上部1bへ効率良く熱を輸送
し、優れた熱輸送能力を有する伝熱素子として、熱交換
装置を初めとして、電力機器、電子機器等の冷却、など
多様な応用がなされている。
【0004】図は例えば実開昭52−78169号公
報に示された第2の従来の熱交換装置を示す断面図であ
り、図において、1は真空容器、1aは真空容器1の
下部であり、高温側の流体と接触する。1bは真空容器
1の上部であり、低温側の流体と接触する。2は真空容
器1の外周に設けられたフィン、3は真空容器1内に少
量充填された作動液、3aは作動液3の蒸気、3bは凝
縮液化した作動液3の液体、4は真空容器1の内面に内
張りされた毛細管作用を発揮するウイックである。
【0005】次に、第2の従来装置の動作について説明
する。第2の従来装置の動作は第1の従来装置の動作と
ほとんど同じであるが、第2の従来装置の場合、真空容
器1の内面に毛細管作用を発揮するウイック4を有して
おり、例えば焼結金属を真空容器1の内面に内張りした
ものや金網、あるいは真空容器1の内面に設けた溝など
によりウイック4が構成される。このウイック4により
真空容器1の上部1bで凝縮液化した作動液3の液体3
bの真空容器1の下部1aへの還流が毛細管力により促
進される。
【0006】図は例えば特開昭53−60758号公
報に示された第3の従来の熱交換装置を示す断面図であ
り、図において、5は蒸発管であり、図示しない高温
側の流体と接触する。6は蒸発管5よりも上部に配設さ
れた凝縮管であり、図示しない温側の流体と接触す
る。7、8はそれぞれ蒸発管、凝縮管の表面積を拡大す
るためのフィン、9は蒸発管5の上部と凝縮管6の上部
を連結する蒸気管、10は蒸発管5の下部と凝縮管6の
下部を連結する液管であり、蒸気管9は液管10よりも
通常太い径の管を用いる。11は蒸発管5、凝縮管6、
蒸気管9、液管10より構成される真空容器内に封入さ
れた作動液である。
【0007】次いで、第3の従来装置の動作について説
明する。蒸発管5が高温側の流体により加熱されると、
蒸発管5内の作動液11が沸騰・気化し、高温側の流体
から潜熱を奪い蒸気となる。この作動液11の蒸気は高
温側の蒸発管5と低温側の凝縮管6の圧力差により蒸発
管5から蒸気管9を通って凝縮管6へ移動する。凝縮管
6へ移動した作動液11の蒸気は低温側の流体により凝
縮管6の内壁で凝縮・液化し、低温側の流体へ潜熱を放
出する。凝縮管6にて液化した作動液11は重力の作用
により凝縮管6から液管10を通って蒸発管5へ還流す
る。ところで,蒸発管5、凝縮管6およびそれをつなぐ
蒸気管9、液管10から構成される真空容器の内部は真
空状態で作動液11を封入しているため、蒸発管5の温
度が凝縮管6の温度に僅かな温度差がつくと、何ら動力
を必要とせず前述の作動液11の還流を生じ、高温側の
蒸発管5から凝縮管6へ効率良く熱を輸送する。蒸発管
5と凝縮管6を完全に分離できる特長を生かして、排熱
回収等の熱交換用途、電力機器の冷却などに応用されて
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述した
第1の従来の熱交換装置では、真空容器1内において作
動液3の蒸気の流れは下部1aから上部1bへ、作動液
3の液体3bの流れは上部1bから下部1aへと対向流
となるため、蒸気の流れは液の帰還を妨げる方向とな
る。したがって、熱輸送量が増加して蒸気量が増える
と、ついには真空容器1の上部1bで凝縮した液体3b
が真空容器1の下部1aへ戻れなくなり、熱輸送量に限
界を生じる。
【0009】また、第2の従来の熱交換装置では、第1
の熱交換装置の上述の問題点を幾分改善しうるものであ
り、毛細管作用を発揮するウイック4の毛細管力により
作動液3の液体3bの真空容器1の上部1bから下部1
aへの帰還を促進できる。しかし、この場合も、蒸気流
と液流の間の剪断力が重力と毛細管力による液戻りの推
進力よりも大きくなるとやはり真空容器1の上部1bで
凝縮した作動液3の液体3bが下部1aへ戻れなくな
り、熱輸送量の限界を生じる。
【0010】さらに、第3の従来の熱交換装置では、上
記第1の熱交換装置と第2の熱交換装置の問題点を解決
するものであり、蒸気流と液流がループを形成している
ため上記のような熱輸送量の限界は生じず、蒸気流が音
速となる限界まで熱輸送量を増加することができる。し
かし、第3の従来の熱交換装置の場合、蒸発管5から凝
縮管6へ蒸気を輸送するための蒸気管9と、凝縮管6か
ら蒸気管5へ凝縮液化した作動液11を輸送する液管1
0が不可欠であるが、蒸気管9は蒸気を輸送するため圧
力損失を小さくするために太い管を使う必要があり、熱
交換装置が大きくなるという問題点があった。
【0011】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたものであり、大量の熱輸送能力を有する小
形な熱交換装置を得ることを目的する。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる熱交換
装置は、上端が開口され上部が下部よりも細径の複数の
蒸発管の上部を覆いかぶせて囲繞するように凝縮管を配
設し、凝縮管の下部開口端から複数の蒸発管の下部に配
設した液溜めヘッダを連通管で接続し、これら複数の蒸
発管、凝縮管、液溜めヘッダ、連通管から構成される容
器内に作動液を封入し、また、複数の蒸発管の内面に作
動液の核沸騰を促進させる核沸騰促進部材を設けたもの
である。
【0013】
【作用】この発明における熱交換装置は、上端が開口さ
れ上部が下部よりも細径の複数の蒸発管の上部を覆いか
ぶせて囲繞するように凝縮管を配設したことにより、凝
縮管内の蒸気の流れと液の流れの相対する流れを分離で
き、蒸気と液の間で剪断力が生じず、また、連通管によ
り凝縮管下部の開口部から複数の蒸発管下部の液溜めヘ
ッダへ作動液を戻す。さらに、個々の蒸発管の上部を下
部よりも細径にしたことにより、装置自体の重量を軽減
できると共に、複数本の蒸発管を液溜めヘッダに連通さ
せた構成としたので、大容量の熱変換装置の小形化を図
ることができる。また、複数の蒸発管の内面に作動液の
核沸騰を促進させる核沸騰促進部材を設けたことによ
り、複数の蒸発管内の作動液の核沸騰が促進され、熱輸
送効率がより一層向上する。
【0014】
【実施例】前提技術 本発明を説明する前に本発明の前提技術について説明す
る。において、12は上端に開口12cが形成さ
れ、下部12aが図示しない高温側の流体と接触すると
共に上部12bが図示しない低温側の流体領域に配設さ
れた蒸発管であり、例えば複数設けられている。13は
この蒸発管12よりも大径を成し下端に開口部13aが
形成され、蒸発管12の上部12bを覆いかぶせて囲繞
すると共に蒸発管12の外周面との間が所定の間隔を置
いて配設され,図示しない低温側の流体と接触する凝縮
管であり、凝縮管13の上部の閉塞部13bは蒸発管1
2の開口12cと所定の間隔を置いて配置されている。
14は蒸発管12の下端部と連通して配設された液溜め
ヘッダ、15は凝縮管13の下端の開口部13aと液溜
めヘッダ14を連結する連通管、16は蒸発管12の下
部12aに設けられ、表面積を拡大するフィン、17は
凝縮管13に設けられ、表面積を拡大するフィン、18
は蒸発管12、凝縮管13、液溜めヘッダ14、連通管
15より構成される真空容器に封入された作動液であ
る。
【0015】次に動作について説明する。蒸発管12の
下部12aが図示しない高温側の流体により加熱される
と、蒸発管12の下部12a内部の作動液18は高温の
流体から潜熱を受けて沸騰・気化する。沸騰して蒸気と
なった作動液18は破線の矢印で示すように蒸発管12
の下部12aから蒸発管12の上部12bへ上昇し、や
がて、蒸発管12の上端の開口12cを経て、凝縮管1
3の内壁と蒸発管12の外壁との間隙内へ移動する。凝
縮管13の内壁と蒸発管12の外壁との間隙内へ移動し
た蒸気状態の作動液18は高温の流体よりも温度の低い
図示しない低温の流体へ潜熱を与えて凝縮・液化する。
凝縮管13の内壁で液化した作動液18は実線の矢印で
示すように凝縮管13の下部の開口部13aから連通管
15を通って蒸発管12の下部12aに連通して配設さ
れた液溜めヘッダ14内へ還流する。ところで、容器内
部は真空状態で作動液18を封入しているため、高温側
の流体と低温側の流体との間に僅かな温度差があると、
容器内部の作動液18は、上記蒸発・凝縮を繰り返し、
作動液18は容器内部を何ら動力を要せず自然的に還流
して、蒸発管12の下部12aから凝縮管13へ効率良
く熱を輸送する。
【0016】また、開口12cを有する蒸発管12の上
部を囲繞するように凝縮管13を配設して凝縮管13の
内壁と蒸発管12の外壁との間隙を凝縮液化した作動液
18の通路としたことにより、蒸発管12内を上昇する
作動液18の蒸気の流れと、凝縮管13の内壁で凝縮液
化して凝縮管13の内壁を伝って下降する作動液18の
流れは完全に分離できるため、熱輸送量が増加して蒸気
量が増えても液の還流を妨げることがないので蒸気流が
音速となる限界まで熱輸送量を増加でき、上述した第1
の従来例や第2の従来例のように蒸気流が液の還流を妨
げることによる熱輸送量の限界は生じない。
【0017】また、連通管15は液を輸送するための管
であるので細い管であって差し支えない。したがって、
上述した第3の従来例のように蒸気を輸送するための太
い蒸気管を必要とせず、熱交換装置が大きくなるという
問題がない。むしろ、熱輸送量の限界が高いので蒸発
管、凝縮管の管径を小さくすることにより、熱交換装置
自体を小形化することが可能である。
【0018】また、凝縮管13の内壁の液膜厚さが薄い
ほど凝縮熱伝達特性が良くなることはよく知られている
が、このような熱交換装置の場合、凝縮管13の内壁の
液の流れ方向が重力の働く方向と同じ下降方向であり、
しかも、蒸発管12の上端の開口12cから凝縮管13
へ下降する蒸気の流れが液の下降を促進し液膜を薄くす
る作用をもたらすため、優れた凝縮熱伝達特性が得られ
るという効果も得られる。
【0019】また、核沸騰状態では蒸発熱伝達は熱流束
が大きいほど良く、また、膜状凝縮状態では凝縮熱伝達
は熱流束が小さいほど良くなるが、このような熱交換装
置の場合、蒸発管12よりも凝縮管13を大径にしてい
るので、蒸発管12で熱流束が大きく、凝縮管13で熱
流束が小さくなり、蒸発熱伝達特性、凝縮熱伝達特性と
も優れた熱交換装置が得られる。
【0020】また、上記前提技術では凝縮管13の下部
の開口部13aと蒸発管12の下部12に連通して配設
された液溜めヘッダ14を1本の連通管15で連結した
ものを示しているが、複数の連通管15を設けても良
く、例えば、図に示すように2本の連通管15を設け
た場合、熱交換装置本体が右に傾いた場合、凝縮管13
の作動液18は凝縮管13の下部の開口部13aから右
側の連通管15を通って蒸発管12の下部の液溜めヘッ
ダ14に還流する。また、逆に、熱交換装置本体が左に
傾いた場合、凝縮管13の作動液18は左側の連通管1
5を通って液溜めヘッダ14に還流する。したがって、
車輌等に搭載される熱交換装置のように前後左右に傾斜
する熱交換器に対しても、作動液18の還流について何
等の問題もなく使用することができる。
【0021】実施例次に この発明の実施例を図に基づいて説明する。図
において、14〜18は上述した前提技術の構成と同
様である。19は上端に開口19cが形成され且つ上部
19bが下部19aよりも細径に形成され、下部19a
が図示しない高温側の流体と接触すると共に上部19b
が図示しない低温側の流体領域に配設された蒸発管であ
、複数設けられている。20はこの蒸発管19の上部
19bより大径を成し下端に開口20aが形成され、蒸
発管19の上部19bを覆いかぶせて囲繞すると共に蒸
発管19の上部19bの外周面との間が所定の間隔を置
いて配設され、図示しない低温側の流体と接触する凝縮
管であり、凝縮管20の上部の閉塞部20bは蒸発管1
9の開口19cと所定の間隔を置いて配置されている。
また、図2に示すように、蒸発管19の下部19aの内
面には、円周溝や縦溝等の核沸騰を促進するための核沸
騰促進部材22を設けている。
【0022】次に動作について説明する。蒸発管19の
下部19aが図示しない高温側の流体により加熱される
と、蒸発管19の下部19a内部の作動液18は高温の
流体から潜熱を受けて沸騰・気化する。沸騰して蒸気と
なった作動液18は波線の矢印で示すように蒸発管19
の下部19aから細径の蒸発管19の上部19bへ上昇
し、やがて、蒸発管19の上端の開口19cを経て、凝
縮管20の内壁と蒸発管19の外壁との間隙内へ移動す
る。凝縮管20の内壁と蒸発管19の外壁との間隙内へ
移動した蒸気状態の作動液18は高温の流体よりも温度
の低い図示しない低温の流体へ潜熱を与えて凝縮・液化
する。凝縮管20の内壁で液化した作動液18は、実線
の矢印で示すように凝縮管20の下部の開口部20aか
ら連通管15を通って蒸発管19の下部19aに連通し
て配設された液溜めヘッダ14内へ還流する。ところ
で、容器内部は真空状態で作動液18を封入しているた
め、高温側の流体と低温側の流体との間に僅かな温度差
があると、容器内部の作動液18は、上記蒸発・凝縮を
繰り返し、作動液18は容器内部を何ら動力を要せず自
然的に還流して、蒸発管19の下部19aから凝縮管2
0へ効率良く熱を輸送する。
【0023】また、この実施例においても上述した
提技術の場合と同様の効果を奏することは勿論のことで
ある。この実施例は、さらに、蒸発管19の上部19
bがその下部19aよりも細径に形成したことにより、
熱交換装置自体の重量を小さくできる効果を奏する。ま
た、蒸発管19の上部19bは圧力がかからないので、
蒸発管19の上部19bの肉厚をその下部19aの肉厚
よりも薄くしてもよく、より一層の重量の低減が図れ
る。また、蒸発管19の下部19aの内面に円周溝や縦
溝等の核沸騰を促進する核沸騰促進部材22を設けたの
で、蒸発管19内の作動液18の核沸騰が促進され、熱
輸送効率がより一層向上し、蒸発熱伝達のより優れた熱
交換装置を得ることができる。なお、蒸発管19の下部
19a内に金網状体を巻着したものを配置して核沸騰促
進部材22を構成してもよく、上記と同様の効果を奏す
る。
【0024】実施例. また、上記実施例では凝縮管20の下部の開口部20
aと蒸発管19の下部に連通して配設された液溜めヘッ
ダ14を1本の連通管15で連結したものを示している
が、複数の連通管15を設けても良く、例えば、図
示すように2本の連通管15を設けた場合おいて、熱
交換装置本体が右に傾いた場合、凝縮管20の作動液1
8は凝縮管20の下部の開口部20aから右側の連通管
15を通って蒸発管19の下部の液溜めヘッダ14に還
流する。また、逆に、熱交換装置本体が左に傾いた場
合、凝縮管20の作動液18は左側の連通管15を通っ
て液溜めヘッダ14に還流する。したがって、車輌等に
搭載される熱交換装置のように前後左右に傾斜する熱交
換装置に対しても、作動液18の還流について何等の問
題もなく使用することができる。
【0025】実施例. また、この発明の実施例を図に基づいて説明する。
蒸発管、凝縮管は、図4に示すように縦、横に密に並べ
ても良い。図において、凝縮管13の下部の開口部を
一旦中間ヘッダ14aに連結して中間ヘッダ14aに作
動液18を溜めた後、中間ヘッダ14aから連通管15
を通して蒸発管下部の液溜めヘッダ14へ作動液18を
還流させるようにしても良い。この場合、中間ヘッダは
高温流体と低温流体を分離する仕切りの役割を兼ね備え
たものとしても良い。また、この実施例は上述した各
実施例に適用できることは言うまでもない。
【0026】実施例. また、凝縮管20の内面に円周溝や縦溝等の伝熱面拡大
部材を設けても良く、凝縮熱伝達のより優れた熱交換装
置を得ることができる。
【0027】実施例. また、高温流体と低温流体の組み合わせは何であっても
良く、例えば高温空気−低温空気として、筐体等冷却用
の熱交換装置として使用しても良く、あるいは高温流体
を油、低温流体を水、空気などを用いて油冷却用の熱交
換装置として使用してもよく、上記各実施例と同様の効
果を奏する。
【0028】実施例. また、高い熱輸送能力を有する小形な熱交換装置とする
ことができるので、自動車のエンジンオイル冷却用の熱
交換装置として狭いエンジンルームにおさめることも可
能である。
【0029】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、上端
が開口され上部が下部よりも細径の複数の蒸発管の上部
を覆いかぶせて囲繞するように凝縮管を配設したことに
より、凝縮管内の蒸気の流れと液の流れの相対する流れ
を分離でき、蒸気と液の間で剪断力が生じないので、熱
輸送量の限界が著しく高く、しかも熱特性の優れた熱交
換装置が得られると共に、さらに個々の蒸発管の上部を
下部よりも細径にしたことにより、装置自体の重量を軽
減することができる。又、複数本の蒸発管を液溜めヘッ
ダに連通させた構成としたので、大容量の熱変換装置の
小形化を図ることができると共に、個々の蒸発管の内面
に作動液の核沸騰を促進させる核沸騰促進部材を設けた
ことにより、個々の蒸発管内の作動液の核沸騰が促進さ
れ、熱輸送効率がより一層向上するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例1を示す断面図である。
【図2】 図1の一部の詳細図である。
【図3】 この発明の実施例を示す断面図である。
【図4】 この発明の実施例を示す斜視図である。
【図5】 この発明の前提技術を示す断面図である。
【図6】 この発明の前提技術を示す断面図である。
【図7】 第1の従来の熱交換装置を示す断面図であ
る。
【図8】 第の従来の熱交換装置を示す断面図であ
る。
【図9】 第の従来の熱交換装置を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
14 液溜めヘッダ、15 連通管、18 作動液、1
9 蒸発管、20 凝縮管、22 核沸騰促進部材。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上端が開口され上部が下部よりも細径の
    複数の蒸発管、上記複数の蒸発管の上部より大径を成し
    下端が開口され上記複数の蒸発管の上部を覆いかぶせて
    囲繞するよう配設された凝縮管、上記複数の蒸発管の下
    端部と連通して配設された液溜めヘッダ、上記凝縮管の
    下端開口部と上記液溜めヘッダとに連通された連通管を
    備え、上記複数の蒸発管、凝縮管、液溜めヘッダ、連通
    管より形成される容器内に作動液を封入し、上記複数の
    蒸発管の内面には上記作動液の核沸騰を促進させる核沸
    騰促進部材を設けたことを特徴とする熱交換装置。
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