JPH055246U - 転造ダイス - Google Patents

転造ダイス

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JPH055246U
JPH055246U JP6071691U JP6071691U JPH055246U JP H055246 U JPH055246 U JP H055246U JP 6071691 U JP6071691 U JP 6071691U JP 6071691 U JP6071691 U JP 6071691U JP H055246 U JPH055246 U JP H055246U
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rolling
teeth
hardened layer
die
convex
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Pending
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JP6071691U
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English (en)
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治男 後藤
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OSG Corp
Original Assignee
OSG Corp
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Publication of JPH055246U publication Critical patent/JPH055246U/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加工面に設けられた凸条歯の耐摩耗性を損な
うことなく早期欠損を防止する。 【構成】 加工面18のうち被加工部材の外周面に食い
込んで転造加工を行う凸条歯22の表面のみに硬化層2
8を設け、凸条歯22間の歯底面26には硬化層28を
設けないようにした。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は転造ダイスに係り、特に、加工面に硬化層を形成した転造ダイスの改 良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
加工面に多数の凸条歯が設けられ、その凸条歯が被加工部材の外周面に食い込 むことにより、ねじやセレーション、スプライン、ウォーム、歯車などのフォー ムを転造加工する転造ダイスが従来から知られている。かかる転造ダイスは一般 に、冷間工具鋼または高速度鋼にて構成されており、焼入れ焼戻しにより硬化し て用いられる。この硬さは、被加工部材の硬さや凸条歯の形状,大きさなどを考 慮して、通常、HRC56〜68の範囲で適当な硬さに設定される。また、この ような転造ダイスの凸条歯は、すりへり摩耗や転がり摩耗、或いは繰り返し圧縮 による細かい虫食い状の疲労破壊に起因する疲労摩耗などを生じ、特に被加工部 材の硬さが高い場合に寿命が著しく低下することから、熱処理硬化後研削仕上げ した転造ダイスの加工面に窒化処理等の硬化処理を施したり窒化チタンなどの硬 質膜を被覆したりして、耐摩耗性を一層向上させることも行われている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、このように硬化層が設けられた転造ダイスは靱性が低下するた め、凸条歯がその根元から大きく欠損し易くなるという問題があった。例えば、 ねじ転造ダイスにおいては、その端部や被加工部材の先端部に当たる部分、すな わち図3の状態におけるA部やB部では、凸条歯24に作用する転造時の反力が 被加工部材14の軸方向において不均一であるため、このような転造加工が繰り 返し行われることによりその根元部分に横方向の曲げ応力が繰り返し作用させら れることとなり、凸条歯が早期に根元から疲労破壊してしまうのである。また、 スプラインや歯車などを転造加工する転造ダイスについては、凸条歯が被加工部 材の外周面に食い込む際にその凸条歯に横方向の荷重が作用するため、同じく凸 条歯の根元部分で疲労破壊を起こし易くなるのである。これを防止するためには 、硬度を低くして靱性の低下を抑制するようにすれば良いが、その場合には耐摩 耗性が損なわれてしまうのであり、この耐摩耗性と靱性とを同時に満足させるこ とは困難である。このような問題は、被加工部材が硬くて凸条歯の高さが高い程 顕著となる。
【0004】 本考案は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、 耐摩耗性を損なうことなく凸条歯の早期欠損を防止することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本考案は、加工面に多数の凸条歯が設けられ、 その凸条歯が被加工部材の外周面に食い込むことにより転造加工を行う転造ダイ スにおいて、前記加工面のうち、前記凸条歯間の歯底面を除く該凸条歯の表面の みに硬化層を形成したことを特徴とする。
【0006】
【作用および考案の効果】
このような転造ダイスにおいては、被加工部材に食い込んで摩耗し易い凸条歯 の表面に硬化層が設けられているため、その凸条歯の摩耗が軽減される一方、曲 げ応力が繰り返し作用して疲労破壊し易い凸条歯の根元、すなわち凸条歯間の歯 底面には硬化層が設けられていないため、表面硬化処理などに伴う靱性の低下が 回避されて繰り返し曲げ応力による疲労破壊が良好に防止される。これにより、 耐摩耗性を損なうことなく凸条歯の早期欠損が防止されるようになり、被加工部 材が硬くて凸条歯の高さが高い場合でも十分なダイス寿命が得られるようになる 。
【0007】 なお、上記硬化層は、凸条歯の表面にイオン窒化等の表面硬化処理を施したり 、窒化チタンなどの硬質膜を被覆したりすることによって形成される。
【0008】
【実施例】 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0009】 図1において10および12は、円柱形状の被加工部材14の外周面に雄ねじ 16を転造加工するためのねじ転造丸ダイスであり、軸心が平行となる姿勢で被 加工部材14を挟圧しつつ同じ方向へ回転させられるようになっている。これ等 のねじ転造丸ダイス10,12の外周面すなわち加工面18,20には、雄ねじ 16のねじ溝に対応する断面が三角形状の凸条歯22,24が、雄ねじ16のピ ッチと同じピッチで互いに平行に多数設けられており、その凸条歯22,24の 表面には、図2に示されているように隣接する凸条歯22,24との間の歯底面 26を除く部分に硬化層28が設けられている。硬化層28は、歯底面26をマ スクしてイオン窒化等の表面硬化処理を施したり、歯底面26を除いて窒化チタ ンなどの硬質膜を被覆したりすることによって形成される。
【0010】 このようなねじ転造丸ダイス10および12は、図3に示されているように、 凸条歯22,24が被加工部材14の外周面に食い込んで転造加工を行うのであ るが、それ等の凸条歯22,24の表面には硬化層28が設けられているため、 被加工部材14への食込みに拘らず高い耐摩耗性が得られる。また、図3の状態 におけるA部やB部では、凸条歯24に作用する転造時の反力が被加工部材14 の軸方向において不均一であるためその根元部分に曲げ応力が作用し、かかる転 造加工が繰り返し行われることにより凸条歯24が早期に疲労破壊する恐れがあ るが、その凸条歯24の根元、すなわち凸条歯24間の歯底面26には硬化層2 8が設けられていないため、表面硬化処理などに伴う靱性の低下が回避されて繰 り返し曲げ応力による疲労破壊が良好に防止される。このことは、他方のねじ転 造丸ダイス10の凸条歯22についても同様である。
【0011】 このように、本実施例のねじ転造丸ダイス10,12は、その加工面18,2 0のうち歯底面26を除いた凸条歯22,24の表面のみに硬化層28が設けら れているため、耐摩耗性を損なうことなく凸条歯22,24の早期欠損が防止さ れるようになり、被加工部材14が硬くて凸条歯22,24の高さが高い場合で も十分なダイス寿命が得られるようになる。
【0012】 因に、外径136mm、幅60mmのねじ転造丸ダイスで以上のように凸条歯 の表面のみに硬化層が設けられた本考案品(工具No1〜4)と、硬化層を備えて いない比較品(工具No5〜11)および加工面全体に硬化層が設けられた比較品 (工具No12)とを用いて転造加工を行い、その工具寿命を調べたところ表1に 示す結果が得られた。工具が寿命に達したか否かは、転造ねじの肉眼による外観 上の傷検査および通りねじリングゲージ検査によって判断した。被加工部材の材 質はSNCM447(JIS規格:ニッケルクロムモリブデン鋼)で、硬さHR Cは48〜49、直径は9.43〜9.44mmの丸棒鋼である。また、加工す るねじはレンチングボルトで、M10×1.5、長さ50mmである。なお、工 具No1〜3の「研削後イオン窒化」とは、研削仕上げした後歯底面に窒化防止剤 を塗布して凸条歯の表面のみにイオン窒化処理を施したものであり、凸条歯山頂 の硬さHv(0.3)は1100〜1200で、硬化深さは0.030〜0.0 35mmである。工具No4の「研削後TiN」とは、研削仕上げした後マルチア ーク法によりガス圧11×10-3Torrにて歯底面を除く部分にTiNをコー ティングしたもので、凸条歯山頂の硬さHv(0.3)は1860〜2000で 、TiNの厚さは0.0035〜0.0040mmである。また、工具No12の 「研削後イオン窒化」とは、研削仕上げした後歯底面に窒化防止剤を塗布するこ となく、加工面全体にイオン窒化処理を施したものである。
【0013】
【表1】
【0014】 かかる表1から明らかなように、凸条歯の表面のみに硬化層が設けられた本考 案品(工具No1〜4)は、硬化層を備えていない比較品(工具No5〜11)や加 工面全体に硬化層が設けられた比較品(工具No12)に比較して、工具寿命が向 上することが判る。
【0015】 なお、上例では三角ねじを転造加工するねじ転造丸ダイス10,12について 説明したが、図4に示されているように台形ねじを転造加工するための凸条歯3 0を備えたねじ転造丸ダイスにも適用され得ることは勿論、ねじ転造平ダイスや セレーション,スプライン等のねじ以外のフォームを転造加工する転造ダイスに も本考案は同様に適用され得る。図4の32は硬化層である。
【0016】 また、転造ダイスの材質や硬化層の形成手段は適宜変更され得るなど、本考案 は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実施することができ る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例であるねじ転造丸ダイスを用
いて転造加工を行っている状態を示す図である。
【図2】図1のねじ転造丸ダイスにおける凸条歯の断面
図である。
【図3】図1の転造加工時における凸条歯の被加工部材
に対する食込み状態を示す図である。
【図4】本考案の他の実施例における凸条歯の断面図
で、図2に対応する図である。
【符号の説明】
10,12:ねじ転造丸ダイス(転造ダイス) 14:被加工部材 18,20:加工面 22,24,30:凸条歯 26:歯底面 28,32:硬化層

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 加工面に多数の凸条歯が設けられ、該凸
    条歯が被加工部材の外周面に食い込むことにより転造加
    工を行う転造ダイスにおいて、 前記加工面のうち、前記凸条歯間の歯底面を除く該凸条
    歯の表面のみに硬化層を形成したことを特徴とする転造
    ダイス。
JP6071691U 1991-07-05 1991-07-05 転造ダイス Pending JPH055246U (ja)

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JP6071691U JPH055246U (ja) 1991-07-05 1991-07-05 転造ダイス

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JPH055246U true JPH055246U (ja) 1993-01-26

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS51105240U (ja) * 1975-02-21 1976-08-23
JPH094622A (ja) * 1995-06-16 1997-01-07 Honda Motor Co Ltd 溝付きボルトおよびその製造方法
JPH1190835A (ja) * 1997-09-17 1999-04-06 Nippon Seiko Kk 繊維強化樹脂製ウォームホイールの製造工具
WO1999047290A1 (fr) * 1998-03-18 1999-09-23 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Matrice de profilage et procede de traitement de la surface d'une matrice de profilage
JP2001001097A (ja) * 1999-06-22 2001-01-09 Osg Corp ミニチュアねじ用転造ダイス
JP2018134651A (ja) * 2017-02-21 2018-08-30 株式会社岡本 耐久性に優れた転造ダイス及びその製造方法

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