JPH0552048A - 簡易立体駐車装置の落下防止構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 確実にパレットの落下を防止でき、しかも機
能した場合にも修復作業を必要としない簡易立体駐車装
置の落下防止構造を提供する。 【構成】 昇降プレ−ト３にストッパプレ−ト７を揺動
可能に取り付ける。ストッパプレ−ト７の上端部を圧縮
コイルバネ９で押圧し、支柱の中間プレ−ト部１１に設
けた係合孔１７にストッパプレ−ト７が嵌まり込むよう
にする。係合孔１７を抜け出たストッパプレ−ト７のロ
−ラ１３がレ−ル１５の上端部１５ａに沿って上昇する
と機能するように保持手段１９を構成する。中間プレ−
ト部１１の下端部に保持手段１９を解除する解除突起を
設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、支柱に沿って上下動可
能なパレット部材が所定位置に停止する簡易立体駐車装
置の落下防止構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】現在の自動車普及率はきわめて高く、一
家で２台の自動車を所有している場合も少なくない。と
ころが、駐車場として利用できる土地は年々減少し、適
当な場所に駐車場を確保することはなかなか困難となっ
ている。そこで、図９に示すような簡易立体駐車装置が
利用されている。この簡易立体駐車装置は、下降してい
るパレットＡに自動車を載せ、このパレットＡを支柱Ｂ
に沿って移動させ所定位置に停止させた後に、パレット
Ａの下側にもう一台の自動車を駐車させるものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
簡易立体駐車装置には、パレットＡを上下動させる昇降
装置にトラブルが発生した場合に備えて、パレットＡの
落下を自動的に防止する落下防止構造が採用されていな
ければならないが、この落下防止構造が、機能後には部
品を交換するとか、あるいは機能前の状態に復帰させる
とかの修復作業が必要なものである場合には、トラブル
発生後長時間にわたって自動車を利用することができな
い。

【０００４】そこで、本発明は確実にパレットの落下を
防止でき、しかも機能した場合にも修復作業を必要とし
ない簡易立体駐車装置の落下防止構造を提供することを
目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明は、パレット部材に揺動可能に取り付けられ
たストッパ部材と、このストッパ部材を回転させて支柱
に対しロック状態とするバネ部材と、このバネ部材のバ
ネ力に抗してストッパ部材が一定角度回転したとき、こ
のストッパ部材を保持する保持手段と、を備え、ストッ
パ部材は、ロック状態において下方に対してのみロック
機能を有し、保持手段は、ストッパ部材が停止位置より
上方に移動すると機能し、下端部に達すると解除される
落下防止構造を採用する。

【０００６】ストッパ部材の停止位置が複数ある場合に
は、保持手段は、ストッパ部材が最も上の停止位置より
上方に移動すると機能する。

【０００７】

【作用】ストッパ部材は下方に対してのみロック機能を
有しているので、パレット部材は上昇可能な状態にあ
る。ストッパ部材が停止位置より上方に移動するまでパ
レット部材を上昇させると保持手段が機能し、その後パ
レット部材を下降させることができる。ストッパ部材が
下端部に達するまでパレット部材を下降させると保持手
段が解除される。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の実施例を図１乃至図８を参照
して説明する。

【０００９】図１は本発明に係る落下防止構造を採用し
た簡易立体駐車装置の支柱部分の断面図である。

【００１０】自動車を載せるためのパレット１（パレッ
ト部材）は昇降プレ−ト３（パレット部材）に取り付け
られ、この昇降プレ−ト３は昇降装置（図示せず）によ
って支柱５に沿い上下動を行う。

【００１１】昇降プレ−ト３にはストッパプレ−ト７
（ストッパ部材）が矢印Ｘ方向に揺動できるように取り
付けられ、このストッパプレ−ト７の上端部は圧縮コイ
ルバネ９（バネ部材：図２参照）によって支柱５の中間
プレ−ト部１１側に押圧されている。

【００１２】ストッパプレ−ト７の上端部前側にはロ−
ラ１３（図３参照）が取り付けられ、このロ−ラ１３は
昇降プレ−ト３の上下動に従いレ−ル１５上を走行す
る。

【００１３】中間プレ−ト部１１には、ストッパプレ−
ト７の停止位置に対応して３つの係合孔１７が設けら
れ、レ−ル１５はこの係合孔１７に対応する部分がくぼ
んでいる。それゆえ、パレット１が自動車を載せて所定
位置に停止したとき、ストッパプレ−ト７は圧縮コイル
バネ９に押されて矢印Ｙ方向に多少回転し係合孔１７に
遊びを有して嵌まり込んだ状態となっている（図２参
照）。このロック状態から、パレット１及びストッパプ
レ−ト７を上昇させると、ストッパプレ−ト７はレ−ル
１５に案内されて係合孔１７から抜け出ることとなる。
したがって、ストッパプレ−ト７はロック状態において
下方に対してのみロック機能を有している。

【００１４】レ−ル１５の上端部１５ａはストッパプレ
−ト７を矢印Ｚ方向に多少大きく回転させる高さを有
し、ストッパプレ−ト７がこの上端部１５ａに案内され
て回転すると保持手段１９（図２参照）が機能する。

【００１５】支柱５の下端部には解除突起２１が設けら
れ、下降してきたストッパプレ−ト７の下端がこの解除
突起２１に接触しストッパプレ−ト７が矢印Ｙ方向に多
少回転すると、保持手段１９は解除される。

【００１６】図２は落下防止構造の詳細を示す正面図、
図３は落下防止構造の詳細を示す平面図である。

【００１７】ストッパプレ−ト７が係合孔１７（最も上
に位置するもの）に嵌まり込んだ状態から昇降プレ−ト
３及びストッパプレ−ト７を上昇させると、レ−ル１５
の上端部１５ａに沿うロ−ラ１３の移動に従ってストッ
パプレ−ト７は矢印Ｚ方向に回転する。そして、レ−ル
１５の上端部１５ａの高さは他の部分より多少高く構成
されているので、ストッパプレ−ト７は圧縮コイルバネ
９のバネ力に抗して仮想線で示す位置まで回転し、保持
手段１９が機能する。保持手段１９は、支持プレ−ト２
３の上面に設けられた変形可能な突起２５と、ストッパ
プレ−ト７に取り付けられた保持ピン２７と、この保持
ピン２７を押圧する押圧片２９とから構成され、保持ピ
ン２７が突起２５を乗り越えると保持手段１９が機能す
る。

【００１８】なお、図中３１はストッパ、３３は支持プ
レ−ト２３，２３間に通された支軸、３５は昇降装置の
チェ−ンを取り付ける接続部である。

【００１９】図４は保持手段の第１の変更例を示す正面
図である。

【００２０】保持手段３７は、ストッパプレ−ト７に固
定された、くぼみ３９を有する係止部材４１と、支持部
材４２に固定され、このくぼみ３９に嵌まり込むための
金属製係合片４３とから構成されている。

【００２１】なお、図５は、金属製係合片の変更例を示
し、この金属製係合片４４は先端にピン４５を有してい
る。

【００２２】図６は保持手段の第２の変更例を示す正面
図、図７は保持手段の第２の変更例を示す平面図であ
る。

【００２３】保持手段４７は、支持プレ−ト４８に固定
され、ロ−ラ１３の軸４９の端部が嵌まり込むくぼみ５
１が形成されている金属製保持片５３を有して構成され
ている。

【００２４】図８は保持手段の第３の変更例を示す正面
図である。

【００２５】保持手段５５は、支持プレ−ト５７に揺動
可能に取り付けられ、先端が引っ張りコイルバネ５９で
上方に引っ張られている保持ア−ム６１を有する。保持
手段５５は、この保持ア−ム６１がストッパプレ−ト６
３の下端と係合すると機能し、解除突起２１（図１参
照）と接触して先端が下方に移動すると解除される。

【００２６】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の落下防止
構造は、ストッパ部材によってパレットの落下を確実に
防止でき、しかもストッパ部材が落下防止機能を果たし
た後も、パレット部材を上昇させるだけでもとの状態に
復帰させることができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る落下防止構造を採用した簡易立体
駐車装置の支柱部分の断面図である。

【図２】落下防止構造の詳細を示す正面図である。

【図３】落下防止構造の詳細を示す平面図である。

【図４】保持手段の第１の変更例を示す正面図である。

【図５】金属製係合片の変更例を示す図である。

【図６】保持手段の第２の変更例を示す正面図である。

【図７】保持手段の第２の変更例を示す平面図である。

【図８】保持手段の第３の変更例を示す正面図である。

【図９】簡易立体駐車装置の正面図である。

【符合の説明】

１ パレット（パレット部材） ３ 昇降プレ−ト（パレット部
材） ５ 支柱 ７，６３ ストッパプレ−ト（ストッパ
部材） ９ 圧縮コイルバネ（バネ部材） １７ 係合孔 １９，３７，４７，５５ 保持手段

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 支柱に沿って上下動可能なパレット部材
   が所定位置に停止する簡易立体駐車装置の落下防止構造
   であって、 前記パレット部材に揺動可能に取り付けられたストッパ
   部材と、このストッパ部材を回転させて前記支柱に対し
   ロック状態とするバネ部材と、このバネ部材のバネ力に
   抗して前記ストッパ部材が一定角度回転したとき、この
   ストッパ部材を保持する保持手段と、を備え、 前記ストッパ部材は、前記ロック状態において下方に対
   してのみロック機能を有し、前記保持手段は、前記スト
   ッパ部材が停止位置より上方に移動すると機能し、下端
   部に達すると解除されることを特徴とする簡易立体駐車
   装置の落下防止構造。