JPH0552012U - 音場パネルシステム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 音場パネルの施工が簡単にできると共に、既
存の建物の部屋の遮音度、音場性の改良も容易にできる
ようにした、音場パネルシステムを提供する。 【構成】 両面に鉄板を固着し、裏面に取付金具を設け
ると共に表面に係止部を設けた遮音壁パネルと、裏面に
取付金具を設けた音場パネルとをそれぞれ形成する。遮
音壁パネルを室内壁面に取り付けるためのレール部材
を、防振ゴムを介して壁面に固定する。遮音壁パネル
は、裏面の取付金具をレール部材に引っ掛けて取り付け
る。音場パネルは、裏面の取付金具を遮音壁パネル表面
の係止部に引っ掛けて取り付ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、防音室等の内装を形成するための音場パネルシステムに関するもの である。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、防音室等の内装特に壁面を形成するには、音を吸収する遮音機能と音 を反射させる反響機能とを合わせ持った特殊な音場パネルを形成し、この音場パ ネルを壁面に取り付けるようにしている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記音場パネルの取り付けは、壁面に木枠を形成し、この木枠に音場パネルを 打ち付けて固定するが、木枠の形成作業が面倒で施工能率が悪いばかりでなく、 予め建築施工時に壁面に音場パネルを組み込んでおかねばならず、既存の建物の 部屋の遮音度、音場性の改良は容易にできなかった。

【０００４】 本考案は、このような従来の問題点を解決するためになされ、音場パネルの施 工が簡単にできると共に、既存の建物の部屋の遮音度、音場性の改良も容易にで きるようにした、音場パネルシステムを提供することを課題としたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この課題を技術的に解決するための手段として、本考案は、両面に鉄板を固着 し、裏面に取付金具を設けると共に表面に係止部を設けた遮音壁パネルと、裏面 に取付金具を設けた音場パネルと、前記遮音壁パネルを室内壁面に取り付けるた めに防振ゴムを介して壁面に取り付けたレール部材とからなる音場パネルシステ ムであって、前記遮音壁パネルは、前記裏面の取付金具を前記レール部材に引っ 掛けて取り付け、前記音場パネルは、裏面の取付金具を前記遮音壁パネルの表面 の係止部に引っ掛けて取り付けたことを要旨とするものである。

【０００６】

【作 用】

壁面に取り付けたレール部材に遮音壁パネルを引っ掛けるようにして取り付け ることができ、この遮音壁パネルに対して音場パネルも引っ掛けるようにして取 り付けることができるので、従来のように壁面に木枠を設ける必要はなくなり、 施工能率の向上が計れる。既存の建物の部屋の遮音度、音場性の改良も容易に行 える。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の実施例を添付図面に基づいて説明する。 図１において、１は防音室等の壁面であり、この壁面に所定の間隔をあけて凹溝 ２ａを有するレール部材２が、防振ゴム３を介して左右方向に固定されている。

【０００８】 ４は遮音壁パネルであり、図２に示すようにプラスターボード等からなるパネ ル本体４ａの両面に厚さ０．７mm程度の鉄板４ｂを貼着し、その裏面側の要所に 略Ｚ型の取付金具５をビス等で取り付け、表面側の要所には鉄板にあけた角孔６ ａとパネル本体４ａに形成した座ぐり孔６ｂとで係止部６を設けてある。

【０００９】 ７は音場パネルであり、図４に示すようにケイ酸カルシウム板又はプラスター ボードからなるパネル本体７ａと、グラスウール７ｂと、表面に貼ったクロス７ ｃとから構成され、裏面には０．７mm厚の鉄板７ｄが貼着されており、その裏面 側の要所には前記係止部６に嵌合係止する略Ｚ型の取付金具８が取り付けられて いる。

【００１０】 前記遮音壁パネル４を取り付けるには、前記壁面１に取り付けたレール部材２ の凹溝２ａに取付金具５を引っ掛けて固定すれば良い。この場合、遮音壁パネル ４の高さは天井高さの約１／２に設定されているので、上下方向に２枚取り付け る。

【００１１】 次に、音場パネル７を取り付けるが、これは裏面側の取付金具８を前記遮音壁 パネル４の表面側の係止部６に嵌合係止することにより容易に取り付けることが できる。この音場パネル７も高さが天井高さの約１／２に設定されているので、 遮音壁パネル４と同様に上下方向に２枚取り付けることになる。

【００１２】 図１において９は床面との間に取り付けた幅木であり、１０は天井面との間に 取り付けた飾りエッジである。

【００１３】 このようにして、遮音壁パネル４及び音場パネル７を容易に取り付けることが できるので、施工が非常に簡単であり、その作業能率を著しく向上させることが できる。又、既存の建物の部屋に対しても遮音度、音場性の改良工事を容易に行 うことができる。

【００１４】 尚、前記音場パネルは不燃仕様のため裏面側に鉄板を貼着したが、可燃仕様の 場合は音場パネルを木枠で形成してパネルの剛性を持たせ、鉄板を貼らないで実 施することも可能である。

【００１５】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案によれば、壁面にレール部材を取り付け、このレ ール部材に裏面の取付金具を引っ掛けるようにして遮音壁パネルを取り付け、更 にこの遮音壁パネルに対して同じく裏面の取付金具を引っ掛けるようにして音場 パネルを取り付けられるようにしたので、音場パネルの施工が簡単にできると共 に、予め建築施工時に壁面に音場パネルを組み込んでおく必要がなくなり、既存 の建物の部屋の遮音度、音場性の改良も容易にできる等の優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の実施例を示す要部の縦断面図であ
る。

【図２】 遮音壁パネルの取付状態を示す要部の断面図
である。

【図３】 遮音壁パネルの係止部を示す一部の正面図で
ある。

【図４】 音場パネルの一部の断面図である。

【符号の説明】

１…壁面 ２…レール部材 ２ａ…凹溝 ３…防
振ゴム ４…遮音壁パネル ４ａ…パネル本体
４ｂ…鉄板 ５…取付金具 ６…係止部 ６ａ…角孔 ６ｂ…座ぐり孔 ７…音場パネル
７ａ…パネル本体 ７ｂ…グラスウール ７ｃ…クロス ７ｄ…鉄板
８…取付金具 ９…幅木 １０…飾りエッジ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 両面に鉄板を固着し、裏面に取付金具を
   設けると共に表面に係止部を設けた遮音壁パネルと、裏
   面に取付金具を設けた音場パネルと、前記遮音壁パネル
   を室内壁面に取り付けるために防振ゴムを介して壁面に
   取り付けたレール部材とからなる音場パネルシステムで
   あって、前記遮音壁パネルは、前記裏面の取付金具を前
   記レール部材に引っ掛けて取り付け、前記音場パネル
   は、裏面の取付金具を前記遮音壁パネルの表面の係止部
   に引っ掛けて取り付けたことを特徴とする音場パネルシ
   ステム。