JPH0551556A - 塗料組成物 - Google Patents

塗料組成物

Info

Publication number
JPH0551556A
JPH0551556A JP21546091A JP21546091A JPH0551556A JP H0551556 A JPH0551556 A JP H0551556A JP 21546091 A JP21546091 A JP 21546091A JP 21546091 A JP21546091 A JP 21546091A JP H0551556 A JPH0551556 A JP H0551556A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resistance
weight
coating film
coating
polyol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP21546091A
Other languages
English (en)
Inventor
Norikazu Takizuka
典和 滝塚
Yutaka Enokida
豊 榎田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NOF Corp
Original Assignee
Nippon Oil and Fats Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Oil and Fats Co Ltd filed Critical Nippon Oil and Fats Co Ltd
Priority to JP21546091A priority Critical patent/JPH0551556A/ja
Publication of JPH0551556A publication Critical patent/JPH0551556A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 ジイソシアネート化合物とカプロラクトンポ
リオールとを反応させて得られる、重量平均分子量が1
500〜4000で、且つ水酸基価が50〜180mgKO
H/gであるウレタンポリオール10〜50重量%、フル
オロオレフィンを必須原料成分として反応させた、水酸
基価が50〜150mgKOH/gであるフッ素樹脂コポリマ
ー30〜80重量%及び架橋剤10〜40重量%を含有
することを特徴とする塗料組成物。 【効果】 本発明の塗料組成物は、塗膜硬度、塗膜の柔
軟性、外観、光沢、耐酸性、耐溶剤性、耐水性等を損な
うことなく、耐擦傷性、耐候性に優れ、初期の撥水性を
維持することができる塗膜を与えるので、これらの性能
を要求される自動車外板、家電製品、家具類、建築外装
材等の塗装に適しており、特に傷付きの目立ち易い濃色
系の塗装には有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な塗料組成物に関
し、更に詳細には、家電製品、自動車などのトップコー
トとして用いることができ、耐擦傷性、耐候性、撥水性
等に優れる塗膜を与える塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、塗装物の初期品質を長期間維
持させるために、塗膜の耐久性に優れる塗料の開発が望
まれており、特に最近は、耐候性に優れる塗料としてフ
ッ素樹脂系上塗り塗料が自動車外板等に塗装されてい
る。しかしながら、自動車外板等に塗装された上塗り塗
膜は、洗車時等に於いてスリ傷が付き易く、特に、フッ
素樹脂系上塗り塗膜では、洗車時に生じるスリ傷のため
に、初期の撥水性が著しく低下するという問題がある。
【0003】一方、耐擦傷性に優れる塗料としては、塗
膜を非常に硬くして傷付き難くした塗料が提案されてい
るが、該塗料においては塗膜の柔軟性に劣るため、耐衝
撃性、加工性が低下するという問題があり、実用化には
至っていない。
【0004】そこで最近では、塗膜にゴム弾性を付与し
て、傷を生じさせる外力を吸収することにより、耐擦傷
性を向上させた塗料が提案されている。例えば、特開昭
64−40573号公報、特開昭64−43373号公
報、特開昭64−40571号公報、特開昭64−66
274号公報において、低分子量のポリエステルポリオ
ール、ポリエーテルポリオール及びポリアクリレートポ
リオール等を高分子化合物と混合した塗料が提案されて
いるが、前記塗料は、低分子量化合物を効率良く架橋さ
せるのが難しく、また、これらの低分子量化合物は分子
間の凝集力が弱いため耐溶剤性、耐水性、耐汚染性に劣
り、一旦汚れが付着すると水洗のみでは汚れを落すこと
が難しく、そのために初期の撥水性を維持できないとい
う問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、塗膜硬度、塗膜の柔軟性、外観、光沢、耐酸性、耐
溶剤性、耐水性等を損なうことなく、特に耐擦傷性、耐
候性に優れ、初期の撥水性を維持することができる塗膜
を与える塗料組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、ジイソ
シアネート化合物とカプロラクトンポリオールとを反応
させて得られる、重量平均分子量が1500〜4000
で、且つ水酸基価が50〜180mgKOH/gであるウレタ
ンポリオール10〜50重量%、フルオロオレフィンを
必須原料成分として反応させた、水酸基価が50〜15
0mgKOH/gであるフッ素樹脂コポリマー30〜80重量
%及び架橋剤10〜40重量%を含有することを特徴と
する塗料組成物が提供される。
【0007】以下本発明を更に詳細に説明する。
【0008】本発明の塗料組成物は、特定のウレタンポ
リオ−ル、フッ素樹脂コポリマー及び架橋剤を、特定の
割合にて配合することを特徴とする。
【0009】本発明の塗料組成物において、必須成分と
して用いる前記特定のウレタンポリオールは、ジイソシ
アネ−ト化合物とカプロラクトンポリオ−ルとを反応さ
せて得られる化合物である。
【0010】前記ウレタンポリオ−ルの原料成分として
用いるジイソシアネート化合物としては、脂肪族、脂環
式又は芳香族ジイソシアネート化合物等を好ましく用い
ることができる。前記脂肪族ジイソシアネート化合物と
しては、具体的には例えば、ヘキサメチレンジイソシア
ネート、エチレンジイソシアネート、トリメチレンジイ
ソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、リジ
ンジイソシアネート及びこれらの誘導体などを好ましく
挙げることができ、脂環式ジイソシアネ−ト化合物とし
ては、具体的には例えばイソホロンジイソシアネート、
メチルシクロヘキサン−2,4−(または2,6−)ジ
イソシアネート、4,4−メチレンビス(シクロヘキシ
ルイソシアネート)などを好ましく挙ることができる。
また、芳香族ジイソシアネ−ト化合物としては、具体的
には例えばトリレンジイソシアネート、ジフェニルメタ
ンジイソシアネート及びこれらの誘導体等を好ましく挙
げることができる。前記ジイソシアネ−ト化合物の中で
も特に、脂環式ジイソシアネ−ト化合物が、塗膜の耐候
性に優れ、ウレタンポリオール合成反応の制御が容易で
あるので好ましい。また使用に際しては単独若しくは混
合物として用いることができる。
【0011】また前記ウレタンポリオールの原料成分と
して用いるカプロラクトンポリオールとしては、エチレ
ングリコールをε−カプロラクトンで変性したポリカプ
ロラクトンジオール、トリメチロールプロパンをε−カ
プロラクトンで変性したポリカプロラクトントリオール
等を好ましく挙げることができ、また市販品、例えばプ
ラクセル205,プラクセル208,プラクセル21
0,プラクセル212,プラクセル220,プラクセル
303,プラクセル305,プラクセル308,プラク
セル312,プラクセル320,プラクセル407(い
づれも商品名、ダイセル化学工業(株)製)等を用いる
こともできる。
【0012】前記ジイソシアネート化合物とカプロラク
トンポリオールとを反応させる際における配合割合は、
ジイソシアネート化合物中のイソシアネート基(NC
O)とカプロラクトンポリオール中の水酸基(OH)と
の官能基比(NCO/OHモル比)で、0.3〜0.7
の範囲とするのが好ましい。前記NCO/OHモル比が
0.3未満の場合には、未反応のカプロラクトンポリオ
−ルが残留し、0.7を超えると生成するウレタン化合
物の分子量が高くなりすぎるので好ましくない。また前
記反応に際しては、好ましくは溶媒として芳香族系溶
媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒等を用い、好ましく
は50〜80℃の温度で、1〜4時間反応させるのが望
ましい。前記反応温度が50℃未満の場合には、反応に
長時間を要し、80℃を超えると反応が不均一に進行す
るので好ましくない。また、前記反応に際しては、ジブ
チル錫ジラウリレート等の錫系触媒、有機カルボン酸等
の酸系触媒、3級アミン等の塩基性触媒を必要に応じて
用いてもよい。
【0013】更に本発明において必須成分として用いる
ウレタンポリオールの重量平均分子量は、1500〜4
000の範囲である。前記重量平均分子量が1500未
満の場合には、塗膜の耐水性及び耐溶剤性が低下し、4
000を超えると塗膜の架橋密度が低下して、耐擦傷性
が低下するので前記範囲内とする必要がある。
【0014】更に前記ウレタンポリオールの水酸基価は
50〜180mgKOH/gの範囲である。前記水酸基価
が50mgKOH/g未満の場合には、塗膜の耐擦傷性が
低下し、180mgKOH/gを超えると塗膜の耐水性が
低下するので前記範囲内とする必要がある。
【0015】本発明の塗料組成物において必須成分とし
て用いるフッ素樹脂コポリマーとしては、フルオロオレ
フィンを必須の原料成分とし、且つ特定量の水酸基を含
有する重合体であれば特に限定されるものではないが、
フルオロオレフィン及び水酸基含有ビニルモノマーの共
重合体などを好ましく用いることができる。
【0016】前記フルオロオレフィンとしては、例えば
テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレ
ン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等を好ましく挙げ
ることができる。
【0017】前記水酸基含有ビニルモノマーとしては、
例えばヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシブ
チルビニルエーテル、ヒドロキシペンチルビニルエーテ
ル等のヒドロキシアルキルビニルエーテル;エチレング
リコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノアリルエーテル、テトラエチレングリコールモノアリ
ルエーテル等のヒドロキシル基含有アリルエーテル;ヒ
ドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタ
クリレート等のアクリル酸若しくはメタクリル酸のヒド
ロキシアルキルエステル等を好ましく挙げることができ
る。
【0018】また本発明の塗料組成物において必須成分
として用いるフッ素樹脂コポリマーには、前記フルオロ
オレフィン及び水酸基含有ビニルモノマーに加えて更に
他のビニル系単量体を原料成分として用いることができ
る。
【0019】前記他のビニル系単量体としては、例えば
エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、n
−ブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテ
ル等のアルキルビニルエーテル;酢酸ビニル、乳酸ビニ
ル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、
イソカプロン酸ビニル等の脂肪酸ビニルエステル;酢酸
イソプロペニル、プロピオン酸イソプロペニル等の脂肪
酸イソプロペニルエステル;メチルアクリレート、メチ
ルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタク
リレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレー
ト、オクチルアクリレート、オクチルメタクリレート等
のアクリル酸又はメタクリル酸アルキルエステル;アク
リル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタ
コン酸等のカルボキシル基含有ビニルモノマー等を好ま
しく挙げることができ、使用に際しては単独若しくは混
合物として用いることができる。
【0020】本発明に用いるフッ素樹脂コポリマーを調
製するには、例えば特公昭60−21686号公報、特
開昭61−57609号公報に開示される方法に従っ
て、前述の各々のビニルモノマ−を、有機溶剤に溶解
し、ラジカル重合開始剤の存在下加熱して共重合反応さ
せる等して容易に得ることができる。前記有機溶剤とし
ては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素及びエス
テル系、アルコール系有機溶媒等を好ましく使用するこ
とができ、またラジカル重合開始剤としては、ベンゾイ
ルパーオキサイド等のパーオキサイド化合物又はアゾビ
スイソブチロニトリル等のアゾ化合物等を好ましく用い
ることができる。
【0021】また前記フッ素樹脂コポリマーの水酸基価
は50〜150mgKOH/gの範囲である。水酸基価が
50mgKOH/g未満の場合にはウレタンポリオールと
の相溶性が低下して、塗膜外観、特に鮮映性が低下し、
150mgKOH/gを超えると塗膜の耐水性が低下する
ので前記範囲内とする必要がある。
【0022】前記ビニル系重合体の重量平均分子量は5
000〜20000の範囲とするのが好ましい。重量平
均分子量が5000未満の場合には塗膜の耐候性が低下
し、重量平均分子量が20000を超えると塗膜外観が
低下するので前記範囲内とする必要がある。
【0023】本発明において必須成分として用いる架橋
剤としては、例えばポリイソシアネ−ト化合物、ブロッ
クイソシアネート化合物、アミノ樹脂等を好ましく用い
ることができ、具体的には例えば、ポリイソシアネ−ト
化合物としては、前記ウレタンポリオ−ルの原料成分で
あるジイソシアネ−ト化合物において具体的に列挙した
化合物、ヘキサメチレンジイソシアネートの三量体(イ
ソシアヌレート、ビューレット、トリメチロールプロパ
ンアダクト型など)、または前記各ジイソシアネート
と、エチレングリコール、トリメチロールプロパン等の
多価アルコールとの付加物、あるいは前記ジイソシアネ
−トに水を付加したビューレット体、および前記ジイソ
シアネート同士の重合体等;ブロックイソシアネ−トと
しては、前記ジイソシアネート化合物を低級1価アルコ
ールまたはε−カプロラクタム等によりブロック化した
化合物;アミノ樹脂としては、メラミン、ベンゾグアナ
ミン等にホルムアルデヒドを付加させ、次いで炭素数1
〜4の1価アルコールでエーテル化した樹脂等を好まし
く挙げることができ、使用に際しては、単独若しくは混
合物として用いることができる。
【0024】前記ウレタンポリオール、フッ素樹脂コポ
リマー及び架橋剤の配合割合は、ウレタンポリオールが
10〜50重量%、フッ素樹脂コポリマーが30〜80
重量%、架橋剤が10〜40重量%である。前記ウレタ
ンポリオールが10重量%未満の場合には、塗膜が耐擦
傷性を発揮するためのゴム弾性を与える架橋構造の形成
が不十分となるために耐擦傷性が低下し、50重量%を
超えると硬化塗膜の硬度及び撥水性能の持続性が低下す
るので好ましくない。またフッ素樹脂コポリマーが30
重量%未満の場合には硬化塗膜の耐候性及び撥水性能の
持続性が低下し、80重量%を超えると耐擦傷性が低下
するので好ましくない。更に架橋剤が10重量%未満の
場合には、硬化塗膜の架橋構造の形成が不十分となるた
めに耐溶剤性及び耐水性が低下し、40重量%を超える
と架橋構造が緻密すぎて塗膜がもろくなり、耐衝撃性が
低下し、更に架橋剤としてアミノ樹脂を用いた場合に
は、40重量%を超えると前記欠点に加えて耐酸性も低
下するので好ましくない。
【0025】本発明の塗料組成物には、必要に応じて、
顔料、レベリング剤等の添加剤を添加して用いても良
く、特に顔料として酸化チタン、酸化鉄等の無機顔料、
アゾ系、キノン系、ペリレン系、キナクリドン系、フタ
ロシアニン系等の有機顔料を添加して1コートタイプの
ソリッドカラーとしても用いることができる。
【0026】また本発明の塗料組成物には、アルミ顔料
などを含有したベースコートの上に用いられる2コート
1ベークタイプのクリヤーコートとして用いることもで
きる。
【0027】本発明の塗料組成物を使用するには、好ま
しくは芳香族系溶剤、エステル系溶剤、ケトン系溶剤、
アルコ−ル系溶剤等の溶剤で希釈して得られる塗料溶液
を、ハケ塗り法、スプレー法、浸漬法またはロール法等
により塗布するか、または静電塗装法等により塗装する
ことにより使用することができる。また硬化温度は架橋
剤にアミノ樹脂を用いる場合は120〜250℃、架橋
剤にポリイソシアネート化合物、ブロックイソシアネー
ト化合物を用いる場合は80〜250℃の範囲とするの
が好ましく、前記硬化時間が、前記範囲外の場合には、
耐擦傷性、外観性、耐候性が低下するので好ましくな
い。
【0028】
【発明の効果】本発明の塗料組成物は、塗膜硬度、塗膜
の柔軟性、外観、光沢、耐酸性、耐溶剤性、耐水性等を
損なうことなく、耐擦傷性、耐候性に優れ、初期の撥水
性を維持することができる塗膜を与えるので、これらの
性能を要求される自動車外板、家電製品、家具類、建築
外装材等の塗装に適しており、特に傷付きの目立ち易い
濃色系の塗装には有用である。
【0029】
【実施例】次に製造例、実施例及び比較例により本発明
を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。
【0030】
【製造例1】 (ウレタンポリオール溶液の製造)撹拌機、温度計、滴
下ロートを備えるフラスコに、シクロヘキサノン50g
及びプラクセル208(商品名、ダイセル化学工業
(株)製)88gを仕込み、撹拌しながら50℃に昇温
した。次いで同温度にて、滴下ロートよりイソホロンジ
イソシアネート12gを1時間かけて滴下し、さらに8
0℃まで昇温して2時間反応を行った後、冷却した。得
られた反応溶液にキシレンを加え、固形分濃度60%の
ウレタンポリオール溶液を得た。得られたウレタンポリ
オール溶液(以下溶液Aと称す)の重量平均分子量は2
110、水酸基価は54であった。
【0031】また表1に示す化合物及び仕込み割合とし
た以外は、溶液Aと同様にしてウレタンポリオール溶液
B〜Hを調製した。得られた溶液の固形分濃度は、すべ
て59.0〜61.0%の範囲内であった。ウレタンポ
リオール溶液A〜Hの組成及び重量平均分子量及び水酸
基価を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【製造例2】 (フッ素樹脂コポリマーの製造)ステンレス製撹拌機付
きオートクレーブにt−ブタノール150ml、シクロ
ヘキシルビニルエーテル33.8g、エチルビニルエー
テル13.8g、ヒドロキシブチルビニルエーテル1
3.8g、アクリル酸1.3g、炭酸カリウム1.4g
及びアゾビスイソブチロニトリル0.2gを仕込み、液
体窒素により固化、脱気を行なった。次いでクロロトリ
フルオロエチレン63gをオートクレーブ中に導入し、
徐々に昇温し、65℃にて24時間重合を行なった。重
合終了後、未反応のクロロトリフルオロエチレンを除去
し、オートクレーブを開放し、得られた樹脂溶液を水に
投入して、樹脂の洗浄、乾燥を行ない、得られた樹脂に
キシレンを加え、加熱溶解し、樹脂濃度65%のフッ素
樹脂コポリマー溶液(以下フッ素樹脂コポリマーIと称
す)を得た。
【0034】また表2に示す化合物及び配合割合とした
以外は、前記フッ素樹脂コポリマーIと同様にしてフッ
素樹脂コポリマーII〜Vを製造した。フッ素樹脂コポリ
マーI〜VIIIの組成、重量平均分子量及び水酸基価を
表2に示す。
【0035】
【表2】
【0036】
【実施例1〜8,比較例1〜15】製造例1で得られた
ウレタンポリオ−ル溶液、製造例2で得られたフッ素樹
脂コポリマー溶液及び架橋剤を表3に示す配合割合にて
混合し、得られた溶液をソルベッソ#100(商品名,
エクソン化学(株)製)/n−ブタノール混合溶液(重
量比:7/3)を用いてフォードカップNo.4で25
秒(20℃)となるように希釈し、塗料溶液を調整し
た。
【0037】次いで鋼板上にハイエピコNo.100ブ
ラック(日本油脂(株)製、商品名)を塗装し、140
℃の温度で20分間硬化させた塗膜上に、得られた塗料
溶液をそれぞれスプレー塗装した後、140℃の温度で
20分間加熱硬化させて試験片を得た。得られた試験片
について下記に示す塗膜物性を調べた。結果を表3に示
す。
【0038】鉛筆硬度:JIS−K5400(199
0)8.4.2手かき法による。 耐衝撃性:JIS−K5400(1990)8.3.2
デュポン式による。 耐擦傷性:試験片に試験用ダスト8種((社)日本粉体
工業技術協会製)の5%水溶液を塗布し、洗車ブラシを
60秒間起動させた後の試験片の塗面状態を観察した。
評価基準は次の通りである。 ◎:目視に於いて全くスリ傷が見つからない。 ○:わずかにスリ傷は見つかるが、軽微である。 △:スリ傷が目立つ。 ×:スリ傷が著しく目立つ。 光沢値:JIS−K5400(1990)7.6 鏡面
光沢度による 塗膜外観:目視により外観を観察した。評価基準は次の
通りである。 ○:全く異状が認められない。 ×:艶の低下が認められる。 耐水性:50℃の恒温水槽に試験片を10日間浸漬した
後の塗膜のツヤビケ、フクレ等の異常の有無を確認し、
異常のあるものを×、無いものを○とした。
【0039】耐酸性:40重量%硫酸水溶液0.5ml
を試験片にスポットし、20℃の温度で24時間放置し
た後水洗し、塗膜のツヤビケ、シミ等の異常の有無を確
認し、異常のあるものを×、無いものを○とした。
【0040】耐溶剤性:ガーゼにキシレン溶剤を含ま
せ、試験片に押し当てながら10往復ラビングをした後
の塗膜のツヤビケ、ベトツキ等の異常の有無を確認し、
異常のあるものを×、無いものを○とした。
【0041】耐候性:JIS−K5400(1900)
9.8.1サンシャインカーボンアーク灯式により30
00時間曝露した後の塗膜のクラック等の異常の有無を
確認し、異常のあるものを×、無いものを○とした。
【0042】撥水性:初期及び耐擦傷性試験を行なった
塗板を3か月間屋外暴露を行なった後の、水はじき性を
水接触角にて評価した。
【0043】表3中、ユーバン20SE−60(三井東
圧化学(株)製、商品名)はブチル化メラミン樹脂、コ
ロネートEH(日本ポリウレタン工業(株)製、商品
名)はヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレ
ート体である。
【0044】
【表3】
【0045】以上の結果から、本発明の塗料組成物は、
塗膜の諸物性を低下させることなく、耐擦傷性、耐候性
を向上させ、初期撥水性能を持続させることがわかる。
【0046】それに対して、比較例1においてはウレタ
ンポリオール成分の重量平均分子量が1500未満であ
るので、塗膜の耐溶剤性、耐水性が低下し、比較例2に
おいては重量平均分子量が4000を超えるので、塗膜
の架橋密度が低下し、耐擦傷性が悪化している。更に比
較例3においてはウレタンポリオール成分の水酸基価が
50mgKOH/g未満であるので、塗膜の耐擦傷性が低
下し、比較例4においては180mgKOH/gを超える
ために塗膜の耐水性が低下している。
【0047】また比較例5においてはフッ素樹脂コポリ
マーの水酸基価が50mgKOH/g未満であるのでウレ
タンポリオール成分との相溶性が低下して塗膜の外観性
が著しく低下し、比較例6においてはフッ素樹脂コポリ
マーの水酸基価が150mgKOH/gを超えるので塗膜
の耐水性が低下している。
【0048】更に比較例7においてはウレタンポリオー
ル成分が10重量%未満であるため、塗膜がゴム弾性を
与えるか架橋構造の形成が不十分となり、塗膜の耐擦傷
性が低下し、比較例8においてはウレタンポリオール成
分が50重量%を超えているので塗膜硬度が低下してい
る。
【0049】更にまた、比較例9においてはフッ素樹脂
コポリマーが30重量%未満であるため、塗膜の耐候性
と撥水性能の持続性が低下し、比較例10においてはフ
ッ素樹脂コポリマー成分が80重量%を超えるので塗膜
の耐擦傷性が低下している。
【0050】また比較例10,11においては、架橋剤
が10重量%未満であるため架橋構造の形成が不十分と
なり、耐溶剤性及び耐水性が低下し、比較例12におい
ては架橋剤が40重量%を超えるので、架橋構造が緻密
になり過ぎて塗膜がもろくなり、耐衝撃性が低下し、ま
た耐酸性が低下している。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジイソシアネート化合物とカプロラクト
    ンポリオールとを反応させて得られる、重量平均分子量
    が1500〜4000で、且つ水酸基価が50〜180
    mgKOH/gであるウレタンポリオール10〜50重量%、
    フルオロオレフィンを必須原料成分として反応させた、
    水酸基価が50〜150mgKOH/gであるフッ素樹脂コポ
    リマー30〜80重量%及び架橋剤10〜40重量%を
    含有することを特徴とする塗料組成物。
JP21546091A 1991-08-27 1991-08-27 塗料組成物 Pending JPH0551556A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21546091A JPH0551556A (ja) 1991-08-27 1991-08-27 塗料組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21546091A JPH0551556A (ja) 1991-08-27 1991-08-27 塗料組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0551556A true JPH0551556A (ja) 1993-03-02

Family

ID=16672745

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21546091A Pending JPH0551556A (ja) 1991-08-27 1991-08-27 塗料組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0551556A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2708875A1 (fr) * 1993-08-12 1995-02-17 Schmitt Ind Sarl Procédé de traitement d'éléments meublants susceptibles de résister à des contraintes importantes.
JP2009029856A (ja) * 2007-07-24 2009-02-12 Basf Coatings Japan Ltd 熱硬化性塗料組成物を改質する反応性希釈剤及びそれを用いた塗料組成物
JP2014058684A (ja) * 1998-04-22 2014-04-03 3M Co 可撓性ポリウレタン材料
US11186672B2 (en) 2016-03-10 2021-11-30 Daikin Industries, Ltd. Polymer, composition, coating film, layered product, back sheet, and solar cell module

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2708875A1 (fr) * 1993-08-12 1995-02-17 Schmitt Ind Sarl Procédé de traitement d'éléments meublants susceptibles de résister à des contraintes importantes.
JP2014058684A (ja) * 1998-04-22 2014-04-03 3M Co 可撓性ポリウレタン材料
USRE46761E1 (en) 1998-04-22 2018-03-27 3M Innovative Properties Company Flexible polyurethane material
JP2009029856A (ja) * 2007-07-24 2009-02-12 Basf Coatings Japan Ltd 熱硬化性塗料組成物を改質する反応性希釈剤及びそれを用いた塗料組成物
US11186672B2 (en) 2016-03-10 2021-11-30 Daikin Industries, Ltd. Polymer, composition, coating film, layered product, back sheet, and solar cell module

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7868055B2 (en) UV-hardenable dispersions based on polyisocyanates
EP1056786B1 (en) Waterborne, ambient temperature curable film-forming compositions
JPH07113061A (ja) 水性塗料用樹脂組成物
JP6696909B2 (ja) 制御されたポリマー流を有する放射線硬化性水性組成物
US6689839B1 (en) Thermoset paint compositions
JP3009361B2 (ja) 非汚染塗料組成物
KR101531569B1 (ko) 수성 도료 조성물 및 이를 사용한 도막의 형성방법
EP1347999B1 (en) Combined organic/inorganic polyols in waterborne film-forming compositions
JPH11505881A (ja) ヒドロキシル基含有ポリアクリレート樹脂をベースとする被覆材料及び多層塗装の製造方法におけるその使用
US5130365A (en) Fluororesin based coating composition applicable to plastic surfaces
JPH02286761A (ja) 塗料組成物
JPH0551556A (ja) 塗料組成物
JPH1036767A (ja) 2液型水性塗料組成物
US5981652A (en) One-liquid low temperature hardenable type colored enamel paint and clear paint
US6503999B1 (en) Use of beta-hydroxyalkylamide in ambient and low bake liquid coatings
JP3287878B2 (ja) 塗料用樹脂組成物
JP2000256615A (ja) ポットライフを可視化した2液型水性塗料組成物
JP7387993B2 (ja) 加飾シートおよび加飾樹脂成形品
JPH02276878A (ja) 一液型ポリウレタン熱硬化性被覆用組成物
JPH06122730A (ja) 含フッ素共重合体および該共重合体を主成分とする塗料用組成物
JPH02286758A (ja) 塗料組成物
JPH04366191A (ja) 塗料組成物
JP2769188B2 (ja) 上塗用塗料組成物
JPH0362867A (ja) 塗料組成物
JPH0436365A (ja) 上塗用塗料組成物