JPH0551547A - 常温で固体のインクジエツト記録用インク組成物 - Google Patents

常温で固体のインクジエツト記録用インク組成物

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JPH0551547A
JPH0551547A JP21521491A JP21521491A JPH0551547A JP H0551547 A JPH0551547 A JP H0551547A JP 21521491 A JP21521491 A JP 21521491A JP 21521491 A JP21521491 A JP 21521491A JP H0551547 A JPH0551547 A JP H0551547A
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JP
Japan
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ink
cholesterol
solvent
acid
ink composition
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JP21521491A
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Kakuji Murakami
格二 村上
Katsuji Maruyama
勝次 丸山
Kiyofumi Nagai
希世文 永井
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、特に常温で固体のインクを加熱
し溶融した状態で吐出するインクジェットプリンタ−に
用いるインク組成物に関する。 【構成】 コレステロ−ルの脂肪酸エステル化合物を
含有することを特徴とする常温で固体のインクジェット
記録用インク組成物である。 【効果】 透明性が高く、OHPやスライドプロジェ
クタ−で投影した時に明るい色調の映像が写し出される
印字画像が得られる。又、安全性、耐水性、低コストな
どの特性も満たす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェットプリン
ター、特に常温で固体のインクを加熱し溶融した状態で
吐出するインクジェットプリンターに用いるインク組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】液体状のインクをノズルから吐出せしめ
て画像の記録を行うインクジェット記録方法は、普通紙
への印字が可能なこと、カラー化への対応が容易なこ
と、印字速度が速いこと等の利点から近年では色々な吐
出原理に基づくプリンターが市販されている。従来より
用いられているインクジェット記録方式の具体的な方式
は、例えばテレビジョン学会誌 37(7) 54 0 (1983)等に
記載されている。
【0003】従来、インクジェット記録には水をベース
とする水性インクや有機溶媒をベースとする油性インク
が用いられてきた。これらの常温で液体のインクを用い
るプリンターにおいては、インクを加熱する装置を必要
とせず装置構成が簡素となるという利点がある。しかし
ながら、液体インクは、コピー用紙など通常用いられる
紙に印字を行うと、十分な画像濃度が得られなかった
り、カラー彩度が低下してしまったり、画像がにじんで
しまうという欠点がある。これらの欠点をカバーするた
め、事実上、インクジェット記録用のための特別の加工
紙に記録が行われている。更に、液体インクには、乾燥
に時間を要したり、印字を休止している期間にベースで
ある水、あるいは有機溶媒が蒸発してしまい目詰まりを
生じやすいという欠点もある。
【0004】これらの液体インクの欠点を無くす方法と
して、USP.3,653,932号、USP.4,390,369号、特開昭55-5
4368号公報、特開昭61-83168号公報、特開昭62-48774号
公報等に常温で固体のインクを、液体状態にまで加熱し
て吐出するインクジェット記録方法及びそれに用いるイ
ンクが提案されている。
【0005】常温で固体のインクを用いることにより、
普通紙のほかにプラスチックフィルム、織布、金属面等
の部材上に単色またはカラーの鮮明な画像を得ることが
できる。しかしながら、従来の固形インクでは、プラス
チックフィルムに印字した画像を、オーバーヘッドプロ
ジェクター(OHP)やスライドプロジェクターで投影
する時、モノクロ画像では問題が無いが、カラー画像の
場合色調が全く再現されないか、色調が現われたとして
も彩度が著しく低下するという問題があった。色再現が
悪い原因のひとつは、従来の固体インクがその成分とし
て結晶を生じ易い化合物を含んでいることによるもので
ある。とくに従来の固形インクでは、インクの主成分で
あるビークルとなる化合物が結晶を形成し易かった。
【0006】特開平2-69282号公報においては、この問
題を解決するために、ビークルとして脂肪族アミドを用
いることを提案している。しかしながら、提案された処
方のインクにおいてもインクの透明性は不十分であり、
彩度の低下は避けられないものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来より用いられてきたインクジェット記録用固形イ
ンクの欠点を解消することのできる、新しいインク組成
物を提供することを目的とするものである。すなわち、
オーバーヘッドプロジェクター(OHP)やスライドプ
ロジェクターで投影する時、投影された画像が十分に彩
度の高い画像となるような記録物を供給することが本発
明の目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は鋭意研究の結
果、コレステロ−ルの脂肪酸エステルを用いることによ
り上記の技術課題が解決されることを見出して完成され
たものである。
【0009】コレステロ−ルの脂肪酸エステル化合物と
は、コレステロ−ル分子中にある−OH基と脂肪酸類と
がエステル結合により結合した化合物であり、コレステ
ロ−ルと脂肪酸類との脱水反応またはコレステロ−ルエ
ステル化合物のエステル交換反応によって得られる。
【0010】脂肪酸はアルキル基とカルボキシル基とを
有する化合物であるが、その例として、ステアリン酸、
パルミチン酸、ラウリン酸、ベヘン酸、ミリスチン酸、
アラキジン酸、セロチン酸、メリシン酸、モンタン酸、
オレイン酸、エイコセン酸、トリラウリン酸、1,2-ジカ
プロミリスチン酸、1,3-ジオレオパルミチン酸などを挙
げることができる。これらの置換基のないアルキル基の
他置換基を有するアルキル基を用いても同様の効果が得
られることは容易に推察される。
【0011】より具体的なエステル化合物として、ステ
アリン酸コレステロ−ル、メリシン酸コレステロ−ル、
セロチン酸コレステロ−ル、パルミチン酸コレステロ−
ル、ミリスチン酸コレステロ−ル、ラウリン酸コレステ
ロ−ル、ベヘン酸コレステロ−ル、エイコセン酸コレス
テロ−ルなどを挙げることができる。
【0012】これらの化合物をビークルとして用いるこ
とにより、特に、透明度が高くOHPシートへの印字に
適するインク組成物を得ることができる。また、これら
の化合物は天然に動植物に含まれる成分からなるもので
あり安全性が高いこと、溶融時の粘度が低いこと、融点
が適当であること、比較的安価な材料であること、印字
画像の耐水性は優れたものであることなどのインクジェ
ット用インクとして必要な特性を満足させるものであ
る。
【0013】これらの化合物を用いたインクが高い透明
性の画像を与える理由は必ずしも明らかではないが、上
記の化合物では、溶融状態から冷却されて固化する際
に、分子が配列しにくく、大きな結晶をつくりにくいも
のであることが推察される。
【0014】本発明において、コレステロ−ルの脂肪酸
エステル化合物がインク全体の60wt%より少ないと、透
明性の改善効果は少ない。インク組成中に60wt%以上用
いることにより大きな改善効果が得られるが、この場合
コレステロ−ルの脂肪酸エステル化合物としては単独の
化合物を用いる必要は無く、むしろ、複数の化合物を混
合して用いる方が、透明性が高くかつその透明性が経時
により変化しないインク組成物が得られる。
【0015】本発明のインク組成物には、上記のビーク
ル材料の他に色材が用いられる。着色剤としては染料又
は顔料が用いられるが、目詰まりを生じにくいこと、透
明性に優れることから染料を用いることが好ましい。染
料の代表例として、 <黒染料>ニグロシン、C.I.ソルベントブラック3、C.
I.ソルベントブラック5、C.I.ソルベントブラック7、C.
I.ソルベントブラック22、C.I.ソルベントブラック23、
Vali Fast Black 3804(オリエント化学社)、Vali Fas
t BLack 1802(オリエント化学社)、Olient Oil Black
BW(オリエント化学社)、 <イエロー染料>C.I.ソルベントイエロー2、C.I.ソル
ベントイエロー6、C.I.ソルベントイエロー14、C.I.ソ
ルベントイエロー15、C.I.ソルベントイエロー19、C.I.
ソルベントイエロー21、C.I.ソルベントイエロー61、C.
I.ソルベントイエロー80、SoldanYellow GRN(中外)、
Aizen Spilon Yellow GRH Spcial(保土ケ谷化学)、 <マゼンタ染料>C.I.ソルベントレッド3、C.I.ソルベ
ントレッド8、C.I.ソルベントレッド24、C.I.ソルベン
トレッド25、C.I.ソルベントレッド49、C.I.ソルベント
レッド81、C.I.ソルベントレッド82、C.I.ソルベントレ
ッド83、C.I.ソルベントレッド84、C.I.ソルベントレッ
ド109、C.I.ソルベントレッド121、Olient Oil Scarlet
308(オリエント化学社)、Aizen Spilon Red GEH(保
土ケ谷化学)、Olient OilPink OP(オリエント化学
社)、C.I.ソルベントレッド3、 <シアン染料>C.I.ソルベントブルー11、C.I.ソルベン
トブルー12、C.I.ソルベントブルー25、C.I.ソルベント
ブルー35、C.I.ソルベントブルー36、C.I.ソルベントブ
ルー55、C.I.ソルベントブルー73、Aizen Spilon Blue
GNH(保土ケ谷化学)、Diaresin Blue C(三菱化成)、
Diaresin Blue J(三菱化成)、Diaresin Blue H(三菱
化成)、等が挙げられる。
【0016】本発明の固形インクのビークル成分として
は、前記の化合物を用いるが、本発明の目的を損なわな
い範囲で、それぞれの目的に応じて、従来から用いられ
ている熱溶融性の化合物を添加することができる。例え
ば密ロウ、カルナウバ・ワックス、ライス・ワックス、
木ロウ、ホホバ油、鯨ロウ、カンデリラ・ワックス、ラ
ノリン、モンタン・ワックス、オゾケライト、セレシ
ン、パラフィン・ワックス、マイクロクリスタリン・ワ
ックス、ペトロラクタムなどの天然ワックス、ポリエチ
レン・ワックスおよびその誘導体、塩素化炭化水素、パ
ルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、チグリン酸、2-
アセトナフトンベヘン酸、12-ヒドロキシステアリン
酸、ジヒドロキシステアリン酸等の有機酸、ドデカノー
ル、テトラデカノール、ヘキサデカノール、エイコサノ
ール、ドコサノール、テトラコサノール、ヘキサコサノ
ール、オクタコサノール、9-ドデセン-1-オール、ミリ
シルアルコール、9-テトラセン-1-オール、9-ヘキサデ
セン-1-オール、9-エイコセン-1-オール、13-ドコセン-
1-オール、ピネングリコール、ヒノキオール、ブチンジ
オール、ノナンジオール、イソフタリルアルコール、メ
シセリン、テレアフタリルアルコール、ヘキサンジオー
ル、デカンジオール、ドデカンジオール、テトラデカン
ジオール、ヘキサデカンジオール、ドコサンジオール、
テトラコサンジオール、テレビネオール、フェニルグリ
セリン、エイコサンジオール、オクタンジオール、フェ
ニルプロピレングリコール等のアルコール類、ベンゾイ
ルアセトン、ジアセトベンゼン、ベンゾフェノン、トリ
コサノン、ヘプタコサノン、ヘプタトリアコンタノン、
ヘントリアコンタノン、ステアロン、ラウロン、ジアニ
ソール等のケトン類、上記の酸類とグリセリン、ジエチ
レングリコール、エチレングリコール等のアルコール類
とのエステル類、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミ
ド、ステアリン酸アミド、リシノール酸アミド、パルミ
チン酸アミド、テトラヒドロフラン酸アミド、エルカ酸
アミド、ミリスチン酸アミド、12-ヒドロキシステアリ
ン酸アミド、N-ステアリルエルカ酸アミド、N-オレイル
ステアリン酸アミド、N-オレイルパルミチン酸アミド、
N-オレイルオレイン酸アミド、N-ステアリルステアリン
酸アミド、N-ステアリルオレイン酸アミド、N,N'-エチ
レンビスラウリン酸アミド、N,N'-エチレンビスステア
リン酸アミド、N,N'-エチレンビスオレイン酸アミド、
N,N'-メチレンビスステアリン酸アミド、N,N'-エチレン
ビスベヘン酸アミド、N,N'-キシリレンビスステアリン
酸アミド、N,N'-ブチレンビスステアリン酸アミド、N,
N'-ジオレイルアジピン酸アミド、N,N'-ジステアリルア
ジピン酸アミド、N,N'-ジオレイルセバシン酸アミド、
N,N'-ジステアリルセバシン酸アミド、N,N'-ジステアリ
ルテレフタル酸アミド、N,N'-ジステアリルイソフタル
酸アミド、フェナセチン、トルアミド、アセトアミド等
のアミド類、p-トルエンスルホンアミド、N-エチル-p-
トルエンスルホンアミド、エチルベンゼンスルホンアミ
ド、ブチルベンゼンスルホンアミド等のスルホンアミド
化合物等の合成の熱溶融性化合物を添加することができ
る。これらのコレステロ−ル脂肪酸エステル以外の熱溶
融性化合物のインクへの添加量は、印字画像の透明性を
損ねない範囲にとどめておかなければならない。
【0017】また、本発明のインク組成物には、酸化防
止剤として例えば、2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾ−
ル、2-tert-ブチル-4-メトキシフェノ−ル、3-tert-ブ
チル-4-メトキシフェノ−ル、2,6-ジ-tert-ブチル-4-エ
チルフェノ−ル、ステアリル-β-(3,5-ジ-tert-ブチル
-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネ−ト、3,4,5-トリ
ヒドロキシベンゾイック アシッド プロピル エステル
等のモノフェノール系化合物、2,2'-メチレン-ビス-(4
-メチル-6-tert-ブチルフェノ−ル)、2,2'-メチレン-
ビス-(4-エチル-6-tert-ブチルフェノ−ル)、4,4'-チ
オビス-(3-メチル-6-tert-ブチルフェノ−ル)、4,4'-
ブチリデン-ビス-(3-メチル-6-tert-ブチルフェノ−
ル)等のビスフェノール系化合物、11,1,3-トリス-(2-
メチル-4-ヒドロキシ-5-tert-ブチルフェニル)ブタ
ン、テトラキス-[メチレン-3-(3',5'-ジ-tert-ブチル
-4'-ヒドロキシフェニル)プロピオネ−ト]メタン、ビ
ス−[3,3'-ビス-4'-ヒドロキシ-3'ブチルフェニル)-
ブチリック アシッド]グリコ−ルエステル、DL-α-ト
コフェノ−ル等の分子量の大きなフェノール系化合物、
ジラウリル チオプロピオネ−ト、ジミリスチル チオジ
プロピオネ−ト等の硫黄系化合物、トリフェニル フォ
スファイト、ジフェニルイソデシル フォスファイト、
4,4'-ブチリデン-ビス(3-メチル-6-tert-ブチルフェニ
ル-ジ-トリデシル)フォスファイト、トリス(ノニル
フェニル)フォスファイト、トリス(ジノニル フェニ
ル)フォスファイト等のリン系化合物、を添加すること
ができる。
【0018】本発明のインク組成物にはこれらの成分の
他に、必要に応じて界面活性剤、紫外線吸収剤、熱安定
化剤、防腐剤等の添加物を加えることができる。
【0019】
【実施例】
実施例1 C.I.ソルベントイエロー80 1.5wt% Aizen Spilon Yellow GRH Special (保土ケ谷化学) 0.5wt% ステアリン酸コレステロ−ル 75.0wt% パルチミン酸コレステロ−ル 15.0wt% ミリスチン酸コレステロ−ル 7.6wt% 2-tert-ブチル-4-メトキシフェノ−ル 0.38wt% 3-tert-ブチル-4-メトキシフェノ−ル 0.02wt% 上記処方の混合物を120℃にて溶解撹拌し、熱時濾過を
行いホットメルト・インク組成物を得た。
【0020】公知の圧電素子を用いたオンディマンド型
のインクジェット・プリンターのヘッドを120℃になる
ように加熱し、上記のインクをヘッドに充填して厚み10
0μmのポリエステル・フィルム上に画像の印字を行っ
た。得られた画像を反射型オーバーヘッド・プロジェク
ター(リコー312R)を用いて、約2mの距離で投影し
たところ、明るい黄色の投影画像が得られた。
【0021】また、この黄色のインクをギャップの厚み
が約50μmになるよう調整された硝子セルに充填し、用
いた染料の吸収のない700nmの波長の光で透過率を測定
したところ92%の透過率が得られた。
【0022】比較例1 実施例1の処方において、ビークルの主成分をコレステ
ロ−ルの脂肪酸エステルに替え、次の処方のインク組成
物を、実施例1と同様な方法で用意した。また、印字、
透過率の試験も実施例1と同様に行った。
【0023】 C.I.ソルベントイエロー80 1.5wt% Aizen Spilon Yellow GRH Special (保土ケ谷化学) 0.5wt% パルミチン酸アミド 57.9wt% ステアリン酸アミド 40.0wt% 2-tert-ブチル-4-メトキシフェノ−ル 0.095wt% 3-tert-ブチル-4-メトキシフェノ−ル 0.005wt% このインクを用いた画像は投影しても黄色の色調は再現
されず、投影画像は黒色となった。また、700nmにおけ
る透過率は24%であった。
【0024】実施例2、3 黄色の染料に替えて、染料をそれぞれ、C.I.ソルベント
レッド49、C.I.ソルベントブルー73とした以外は実施例
1のインク処方と同様の処方としたインクを実施例1と
同様に用意し、実施例1と同様に印字、投影、透過率の
試験を実施した。
【0025】それぞれのインクによる画像は、マゼン
タ、シアンに着色した画像が得られ、それぞれのインク
のセルでの透過率の試験結果は、92%、89%であった。
【0026】実施例4 下記処方の混合物を実施例1と同様に撹拌、濾過し試験
用インク組成物を得た。このインクを用いて実施例1と
同様に印字、試験を行った。
【0027】 C.I.ソルベントブルー73 1.5wt% Orient Oil Blue #603(オリエント) 1.5wt% ステアリン酸コレステロ−ル 70.0wt% パルミチン酸コレステロ−ル 13.0wt% グリセリンモノステアレ−ト 6.8wt% カルナウバ・ワックス 7.0wt% 2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾ−ル 0.2wt% 得られた画像を実施例1と同様にオーバーヘッド・プロ
ジェクターで投影したところ青色の画像が再現された。
また、700nmの透過率は85%であった。
【0028】比較例2 実施例4で用いたのと同じ材料を使用して、コレステロ
−ルのエステル類の比率を下げ(56.2wt%)、グリセリ
ンモノステアレ−トとカルナウバ・ワックスの比率を上
げた下記処方の混合物を実施例4と同様に撹拌、濾過
し、試験用インク組成物を得た。このインクを用いて実
施例4と同様に印字、試験を行った。
【0029】 C.I.ソルベントブルー73 1.5wt% Orient Oil Blue #603(オリエント) 1.5wt% ステアリン酸コレステロ−ル 47.7wt% ステアリン酸サッカロ−ス 8.5wt% グリセリンモノステアレ−ト 19.6wt% カルナウバ・ワックス 21.0wt% 2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾ−ル 0.2wt% このインクを用いた画像は投影しても青色の色調は再現
されなかった。また、700nmにおける透過率は25%であ
った。
【0030】比較例3 実施例4に用いた染料はそのまま用い、ビ−クルを下記
の処方としたインクを実施例4と同様にして調製した。
【0031】 C.I.ソルベントブルー73 1.5wt% Orient Oil Blue #603(オリエント) 1.5wt% ステアリン酸アミド 9.8wt% ステアロン 25.0wt% ラウロン 30.0wt% カルナウバ・ワックス 15.0wt% パラフィン・ワックス(HNP-3) 17.0wt% 2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾ−ル 0.2wt% 得られたインクを用いて実施例4と同様に印字、透過率
の試験を行った。このインクを用いた画像は投影すると
青色の色調は再現されず、投影画像は黒色となった。ま
た、700nmにおける透過率は16%であった。
【0032】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のインジェット・インク組成物においては、コレステロ
−ルの脂肪酸エステル化合物を含有しているので、透明
性が高く、オーバーヘッド・プロジェクターやスライド
・プロジェクターで投影した時に明るい色調の映像が写
しだされる印字画像が得られる。また、融点、粘度、な
どの物性がインクジェット・インクに要求される範囲と
よく一致している。安全性、画像の耐水性、安価コスト
などインクジェット・インクに要求される他の特性をも
十分に満たすものである。又、コレステロ−ルの脂肪酸
エステル化合物がインク全体の60wt%以上含有されてい
ると、特に透明性の高いインク組成物が得られる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コレステロ−ルの脂肪酸エステル化合物
    を含有することを特徴とする常温で固体のインクジェッ
    ト記録用インク組成物。
  2. 【請求項2】 コレステロ−ルの脂肪酸エステル化合物
    がインク全体の60wt%以上含有されていることを特徴と
    する請求項1記載の常温で固体のインクジェット記録用
    インク組成物。
JP21521491A 1991-08-27 1991-08-27 常温で固体のインクジエツト記録用インク組成物 Pending JPH0551547A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007126588A (ja) * 2005-11-07 2007-05-24 Canon Finetech Inc インクジェット用水性インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジおよびインクジェット記録装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007126588A (ja) * 2005-11-07 2007-05-24 Canon Finetech Inc インクジェット用水性インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジおよびインクジェット記録装置

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