JPH0551464U - 回転式吊下げノズル用制振装置 - Google Patents

回転式吊下げノズル用制振装置

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JPH0551464U JP10930291U JP10930291U JPH0551464U JP H0551464 U JPH0551464 U JP H0551464U JP 10930291 U JP10930291 U JP 10930291U JP 10930291 U JP10930291 U JP 10930291U JP H0551464 U JPH0551464 U JP H0551464U
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rotary
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 実開昭63−115452号に示される回転
式ノズルを高圧水を供給する柔軟な高圧ホ−スで吊り下
げて使用する場合、回転式ノズル本体が高圧ホ−スの下
端で振動して暴れたり、高圧ホ−スとともに振子振動す
る等して、安定した操作(洗浄等)が不可能になった
り、回転式ノズル本体の衝突事故を発生することがあ
る。本考案によれば、回転式ノズル本体のねじり振動の
振幅が抑制されるとともに、振子振動も発生しにくくな
る。 【構成】 回転式ノズル本体の上部に補剛部材を取付
け、補剛部材の上端で高圧ホ−スを接続する。回転式ノ
ズル本体の下部に腕部材を固定し、この腕部材に釣合い
重錘を取付ける。単純に回転式ノズル本体の重量を増す
よりも、回転式ノズル本体のねじり振動に抵抗する慣性
モ−メントが大きい。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、本体の周囲を公転しつつ自転するノズルヘッドを用いて高圧水の噴 射流を3次元的に走査する回転式ノズルを、高圧水を供給する高圧ホ−スで吊り 下げて使用する回転式吊り下げノズルに取付けられる、噴射に伴なう本体の振動 を抑制する制振装置に関する。この回転式吊り下げノズルは、例えば、化学反応 塔の槽内の洗浄に用いられる。
【0002】
【従来の技術】
本体の周囲を公転しつつ自転するノズルヘッドを用いて高圧水の噴射流を3次 元的に走査する回転式ノズルを、高圧水を供給する高圧ホ−スで吊り下げて使用 する回転式吊り下げノズルは、高圧ホ−スの巻上げ巻下ろしにより噴射作業高さ を任意に変更でき、被洗浄面に対する作業高さを異ならせた噴射流の3次元的な 走査が可能である。また、回転式ノズルを棒先に取付けて昇降させる形式の装置 に比較して昇降機構が小型で、作業高さの可調整範囲(ストロ−ク)も大きいと いう利点がある。
【0003】 このような回転式吊り下げノズルは、例えば、化学工業における重合缶、反応 缶、反応塔、反応槽等の内部洗浄の用途への応用が期待されている。例えば、複 雑な壁面構造を持つ高い反応塔(槽)の頂上部に回転式吊り下げノズルの昇降機 構を常設して反応塔内に回転式ノズルを吊り下げ、化学反応中には回転式ノズル を上部スペ−スに巻上げておき、化学反応の停止期間に、回転式ノズルを昇降さ せながら反応塔の内壁面をむらなく種々の衝突角度で洗浄するようにしたシステ ムが提案されている。
【0004】 回転式吊り下げノズルに使用される回転式ノズルとして、実開昭63−115 452号公報には、ノズルからの高圧水の噴射反力を用いてノズルヘッドの自転 および公転を駆動する形式のものが提案されている。ここでは、回転式ノズル本 体にノズルヘッドが公転および自転可能に取付けられ、回転式ノズル本体に固定 した傘歯車にノズルヘッドに固定した傘歯車を噛み合せてノズルヘッドの自転を 公転に連動させ、ノズルヘッドに配置された2本のノズルは、ノズルヘッドの自 転中心を挟んで噴射方向を食い違わせて180度異ならせ、さらに、ノズルヘッ ドの公転により駆動される循環油量を調整可能な油圧ポンプ循環系を回転式ノズ ル本体内に設けている。従って、噴射方向を180度異ならせた2本のノズルの 直接の噴射反力は打ち消し合うが、ノズルの噴射方向が食い違っているためノズ ルヘッドに自転軸回りのねじり力が発生してノズルヘッドが自転し、回転式ノズ ル本体とノズルヘッドの傘歯車の噛み合せにより自転に連動して公転が行われ、 さらに、油圧ポンプ循環系の循環油量の調整によりノズルヘッドの自転速度を任 意に調整できる。
【0005】 この回転式ノズルにおいては、ノズルヘッドの自転回転数が高い程、噴射流の 3次元的な分散状態が均一になるが、ノズルヘッドの自転方向と逆向きに噴射さ れる噴射流の速度はノズル先端の自転周速度を差引いた値に減速されるから、ノ ズルヘッドの自転回転数が高いと噴射流の速度が低下して洗浄効果を損なう結果 となる。また、壁面の被噴射軌跡上における噴射流の衝撃力を確保して壁面から 汚れを剥離するためには、被噴射軌跡上における走査速度を落として噴射流を滞 在させ、単位面積当りの連続の衝突水量を確保する必要がある。従って、ノズル ヘッドの自転速度は野放図に早くするのではなく、油圧ポンプ循環系の循環油量 の調整により、100rpm以下に抑制されている。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、2本のノズルの噴射方向を食い違わせて180度異ならせ、循環油 量の調整により自転の回転数を抑制したノズルヘッドは、自転の逆向きに回転式 ノズル本体を回転しようとするねじり力を本体に作用する。このねじり力の方向 はノズルヘッドの公転に伴なって回転式ノズル本体の回りを回転するから、柔軟 な高圧ホ−スで吊り下された回転式ノズルの本体は高圧ホ−スの先端で不規則な ねじり振動を引起す。回転式ノズル本体の不規則なねじり振動は、高圧ホ−スを 多節振動させて回転式ノズル本体の位置と姿勢を不安定にして噴射流の安定性を 損ねたり、狭い場所では回転式ノズル本体を内壁に強く衝突させて内壁面の構造 を破壊する場合もある。また、高圧ホ−スで吊り下された回転式ノズル本体は減 衰力を欠いた振子振動系を形成しており、回転式ノズル本体を昇降させて行う洗 浄作業中に、その振子振幅が増して回転式ノズルが反応塔内の構造物に引掛かる と、反応塔の下部にまで回転式ノズルが達しない場合や、引上げが不可能になる 場合もある。
【0007】 回転式ノズル本体のねじり振動の抑制を鑑みて、ノズルヘッドに2本のノズル を同一直線上に配置して回転式ノズル本体にねじり力を作用しないようにし、回 転式ノズル本体内に水圧モ−タを設けてノズルヘッドを強制的に公転させ、回転 式ノズル本体とノズルヘッドの傘歯車の噛み合せにより、この公転に伴なってノ ズルヘッドが自転するようにした回転式ノズルが提案されている。この構造によ れば、2本のノズルがねじり力を発生しないから、このねじり力に起因する回転 式ノズル本体の振動は発生しない。しかし、回転するノズルヘッドの回転軸を本 体まわりで強制的に回転させるため、回転面に直角なジャイロ力が発生して回転 式ノズル本体にねじり振動が発生することに変りはなく、さらに、柔軟な高圧ホ −スで吊り下された回転式ノズル本体が振子振動系を構成することについては全 く同一である。一方、ノズルヘッドを自転させる駆動力を水圧モ−タから得てい るため、水圧モ−タと動力伝達機構の分だけ製作コストが増し、回転式ノズル本 体の大型化と機構複雑化による信頼性低下を招いた。
【0008】 回転式ノズル本体のねじり振動の抑制を鑑みて、回転式ノズル本体に重錘を付 加して重量を増すことにより、回転式ノズル本体の位置と姿勢を安定させて振幅 を減少させる試みもなされた。しかし、高圧ホ−スで吊り下された回転式ノズル 本体からなる振子振動系の減衰力がさらに不足する結果となり、吊り下す長さに よって振子振動系の共振周波数が異なるため、思いがけない長さで異常に振幅が 増す可能性があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本考案は、噴射方向を食い違わせて180度異ならせた2本のノズルをノズル ヘッドに配置した、回転式ノズル本体に対するねじり振動の加振力が大きい回転 式ノズルであっても、回転式ノズル本体のねじり振動を有効に抑制できる、噴射 流の安定性を確保した効率的な洗浄を可能とするための制振装置を提供すること を目的としている。
【0010】 請求項1の回転式吊り下げノズル用制振装置は、本体の周囲を公転しつつ自転 するノズルヘッドを用いて高圧水の噴射流を3次元的に走査する回転式ノズルを 高圧水を供給する高圧ホ−スで吊り下げて使用する回転式吊り下げノズルの噴射 に伴なう振動を抑制する回転式吊り下げノズル用制振装置において、ノズル本体 に一端を固定して高圧ホ−スの側に延長した補剛部材と、ノズル本体に一端を固 定して高圧ホ−スの反対側に延長した腕部材と、該腕部材に固定した釣合い重錘 とからなるものである。
【0011】 請求項2の回転式吊り下げノズル用制振装置は、請求項1の回転式吊り下げノ ズル用制振装置において、前記腕部材上に、前記釣合い重錘を位置調整可能に取 付けたものである。
【0012】
【作用】
本願考案においては、単純に回転式ノズル本体の重量を増すのではなく、ノズ ルヘッドの噴射反力によるねじり力に対抗する回転ノズル本体の慣性モ−メント を高めて振幅を抑制し、しかも、回転ノズル本体を含む限られた部分だけで振動 を完結させて、回転ノズル本体のねじり振動が誘発する、高圧ホ−スで吊り下さ れた回転ノズル本体からなる振子振動系の振幅増加や、高圧ホ−スの多節振動の 発生を抑制している。
【0013】 請求項1の回転式吊り下げノズル用制振装置においては、回転式ノズル本体の 周囲を公転しつつ自転するノズルヘッドが回転式ノズル本体にねじり力を作用す る。このねじり力は、噴射方向を食い違わせて180度異ならせた2本のノズル を有する回転式ノズルの場合、2本のノズルの噴射反力によるねじり力を含み、 噴射方向を同一直線上で180度異ならせた2本のノズルを有する回転式ノズル の場合、回転するノズルヘッドの回転軸を強制的に公転させて発生する自転軸の ねじり力を含む。また、巻上げ巻下しが容易な柔軟な高圧ホ−スで吊り下された 回転式ノズル本体は振子振動系を形成しており、高圧ホ−スによる吊り下し長さ で規定される固有周波数に同期した加振力を受けると、振幅を増加させる可能性 がある。
【0014】 しかし、回転式ノズル本体は、補剛部材の上端において高圧ホ−スが支持する 補剛部材以下の全重量と、腕部材が支持する釣合い重錘とによって、ねじり運動 に抵抗する慣性モ−メントを増加させているから、回転式ノズル本体が直接に高 圧ホ−スで吊り下される場合よりもねじり振動の振幅が小さい。また、回転式ノ ズル本体のねじり振動は、腕部材における釣合い重錘の振り回し運動とともに、 補剛部材以下の部分の重心を中心とした補剛部材の上端における高圧ホ−スの振 り回し運動を発生するが、高圧ホ−スの振り回し運動は空気抵抗が大きいので振 幅が抑制され、また、回転式ノズル本体が直接に高圧ホ−スで吊り下される場合 に比較して、補剛部材の上端における自在な屈折により、回転式ノズル本体のね じり振動が直接に振子振動系を加振する割合が小さいため、回転式ノズル本体の ねじり振動が振子振動系の固有周波数に同期した場合でも振幅の増加の速度は低 くて済む。
【0015】 請求項2の回転式吊り下げノズル用制振装置においては、腕部材上に釣合い重 錘が位置調整可能に取付けてあるから、補剛部材以下の部分の重心を中心とした ねじり振動系の固有周波数を任意に調整でき、ノズルヘッドの自転回転数や公転 回転数による加振力の周波数を避けた値、回転式ノズルの吊り下げ範囲内におけ る振子振動系の固有周波数を避けた値、回転式ノズルの吊り下げ範囲内における 高圧ホ−スの多節振動の固有周波数を避けた値等を選択できる。
【0016】
【実施例】
本考案の実施例を図面を参照して説明する。
【0017】 図1は実施例の回転式吊り下げノズル洗浄装置の模式図、図2は図1の回転ノ ズル本体周辺の部分的な説明図、図3は図1の回転ノズル本体の内部構造の説明 図である。ここでは、2本のノズルの噴射方向を食い違わせて180度異ならせ た回転式吊り下げノズルを昇降させて化学反応塔内を洗浄している。
【0018】 図1において、化学反応塔Kの頂上部には、高圧水を発生するためのポンプP と、ポンプPから回転式ノズル本体Bに高圧水を供給する高圧ホ−スHを巻取る ためのホ−スリ−ルMとが常設されている。回転式ノズル本体Bは、高圧ホ−ス Hを用いてホ−スリ−ルMから吊り下され、ホ−スリ−ルMを作動して化学反応 塔K内の任意の高さにセットできる。
【0019】 図2において、ノズルヘッドRは回転式ノズル本体Bの周囲で公転可能に取付 けられ、ノズルヘッドRには、噴射方向を180度異ならせたノズルN1とノズ ルN2がノズルヘッドRの自転軸を挟んでそれぞれの噴射方向を食い違わせて配 置されている。回転式ノズル本体Bの上部には長さLのパイプAが固定され、パ イプAの上端部には高圧ホ−スHが接続金具Fにより接続されている。また、回 転式ノズル本体Bの下部には腕部材Dが固定され、腕部材DにはおもりWが取付 けられている。
【0020】 図3において、噴射方向を食い違わせたノズルN1とノズルN2を有するノズ ルヘッドRは、回転式ノズル本体Bの公転部B1に固定した自転軸J2の回りで 回転可能に支持され、パイプAの下端が固定された公転部B1は、回転式ノズル 本体Bの固定部B2に固定した中心の公転軸J1の回りで回転可能に支持されて いる。ノズルヘッドRには傘歯車G1が、固定部B2には傘歯車G1がそれぞれ 固定され、傘歯車G1と傘歯車G2の噛み合いによってノズルヘッドRの自転と 公転が連動している。公転部B1の下部には油圧ポンプケ−スI2を含む油圧回 路B3が形成され、油圧ポンプケ−スI2内に収納された回転子I1は固定部B 2の公転軸J1に接続されている。油圧回路B3には作動油が充填されており、 油圧回路B3における作動油の循環流量は、流量調節弁Vの調整により任意に変 更できる。
【0021】 このように構成された回転式吊り下げノズル洗浄装置においては、図1の反応 塔K内における所定の化学反応プロセスが終了した後に、ホ−スリ−ルMを作動 させて回転式ノズル本体Bを下降させながら、ポンプPを作動させて高圧水を発 生し、この高圧水を高圧ホ−スHにより回転式ノズル本体Bに導いて反応塔K内 に噴射させ、反応塔Kの内壁面および内部構造物表面を洗浄する。
【0022】 高圧ホ−スHからパイプAを経て図3の回転式ノズル本体Bの固定部B2に供 給された高圧水は、固定部B2の公転軸J1から公転部B1の自転軸J2を経て ノズルヘッドRにまで達し、噴射方向を食い違わせたノズルN1およびノズルN 2を通じて噴射される。ノズルN1とノズルN2の噴射反力はノズルヘッドRに 自転軸J2回りのねじり力を発生して、自転軸J2回りにノズルヘッドRを自転 させる。ノズルヘッドRが自転するとノズルヘッドRの傘歯車G1は固定部B2 の傘歯車G2上を公転して、自転軸J2とともに公転部B1全体を固定部B2の 公転軸J1回りに公転させる。
【0023】 公転部B1全体の公転により、公転部B1の油圧ポンプケ−スI2と、固定部 B2の公転軸J1に連結された回転子I1との間には相対回転が発生し、公転部 B1の油圧回路B3内には作動油が循環する。しかし、流量調節弁Vが油圧回路 B3の循環油量を制限しているので、油圧ポンプケ−スI2と回転子I1とから なる油圧ポンプの抵抗が増して、公転部B1全体の公転速度が制限され、傘歯車 G1と傘歯車G2の噛み合いによりノズルヘッドRの自転速度も制限される。
【0024】 一方、自転速度を制限されたノズルヘッドRのノズルN1とノズルN2の噴射 反力によって、回転式ノズル本体Bには、ノズルヘッドRの自転方向とは逆向き のねじり力が発生し、このねじり力は、公転部B1の公転に伴なって回転式ノズ ル本体Bの周囲を移動する。また、自転するノズルヘッドRの自転軸を回転式ノ ズル本体Bの周囲に強制公転させているため、ノズルヘッドRの自転軸に公転面 と垂直なねじり力が発生し、このねじり力も公転部B1の公転に伴なって回転式 ノズル本体Bの周囲を移動する。従って、回転式ノズル本体Bは図2の接続金具 以下の部分の重心を中心としたねじり振動を発生する。
【0025】 しかし、実施例の回転式吊り下げノズル洗浄装置では、回転式ノズル本体Bの 上部にはパイプAを、下部には腕部材Dを介しておもりWをそれぞれ固定して、 ねじり振動に抵抗する慣性モ−メントを増加させているから、回転式ノズル本体 Bが直接に高圧ホ−スHで吊り下される場合よりも、ねじり振動の振幅が小さく て済む。また、おもりWの下端部で計測される回転式ノズル本体Bの振幅は、パ イプAの長さとおもりWの重量の組合せにより変化する。実験によれば、全長対 内径比L/dが20倍以上のパイプAを使用し、おもりWの重量は5kgf 以上と することが望ましい。本実施例では、パイプAの長さLを1m、おもりWの重量 を25kgf に選択して、300kgf /cm2の高圧水を毎分200リットル噴射させ た際のおもりWの下端部で計測される回転式ノズル本体Bの振幅は50mm以下で 済んだ。
【0026】 図4は別の実施例の洗浄装置における回転式ノズル本体周辺の部分的な説明図 である。ここでは、高圧ホ−スで吊り下げた回転式ノズル本体の垂直面内でノズ ルヘッドを公転させるようにしている。また、回転式ノズル本体は、図2、図3 の回転式ノズル本体と実質的に同一なもので、共通する部材には同一の符合を付 して説明を省略している。
【0027】 図4において、ノズルヘッドRは回転式ノズル本体Bの周囲で矢印のように公 転可能に取付けられ、ノズルヘッドRには、噴射方向を180度異ならせたノズ ルN1とノズルN2がノズルヘッドRの自転軸を挟んでそれぞれの噴射方向を食 い違わせて配置されている。回転式ノズル本体BにはL字に曲げたパイプA1が 固定され、パイプA1の上端部には図示しない高圧ホ−スHが接続金具Fにより 接続されている。パイプA1の曲り部の外側には、先端にねじ部E3を形成した 水平な腕部材D2が固定され、腕部材D2にはおもりW2が2個のボルトE1、 E2を用いて固定されている。
【0028】 このように構成された洗浄装置においては、ノズルヘッドRの矢印のような公 転に伴なって、ノズルN1とノズルN2の噴射反力に起因するノズルヘッドRの 自転方向とは逆向きのねじり力が回転式ノズル本体Bに作用し、回転式ノズル本 体Bは、パイプA1以下の部分の重心を中心とするねじり振動を発生する。
【0029】 しかし、ここでは、腕部材D2を介して固定したおもりW2がこのねじり振動 抵抗する慣性モ−メントを増加させているから、腕部材D2およびおもりW2を 取付けない場合よりもねじり振動の振幅が小さくて済む。また、腕部材D2上に おけるおもりW2の取付け位置は2個のボルトE1、E2により任意に調整可能 であるから、予めノズルヘッドRの種々の自転周期に対して回転式ノズル本体B の振幅が小さくて済むおもりW2の取付け位置を実験的に求めておき、ノズルヘ ッドRの自転周期を調整した際には、回転式ノズル本体Bの振幅が小さくて済む 取付け位置におもりW2を固定する。
【0030】 以上の実施例においては、高圧ホ−スで回転式ノズル本体を吊り下げた形式の 洗浄装置について説明したが、洗浄用途以外にも、例えば、反応容器内へ薬液注 入を行う場合等にも各実施例は応用可能である。
【0031】 また、回転式ノズル本体を上から吊り下げる場合ばかりではなく、回転式ノズ ル本体を細長いパイプで支持して水平に移動させるような場合にも各実施例は応 用可能である。回転式ノズル本体を細長いパイプで支持した場合、回転式ノズル 本体のねじり振動によって細長いパイプがたわみ振動して、回転式ノズル本体の 位置が不安定になったり、細長いパイプが暴れてその繰出しが不可能になる場合 がある。このような場合でも、回転式ノズル本体の細長いパイプの反対側に腕部 材を延長してこの腕部材上に適当なおもりを固定することにより、回転式ノズル 本体を含む部分のねじり振動に抵抗する慣性モ−メントを高めてねじり振動の振 幅を抑制すれば、細長いパイプのたわみ振動の振幅を小さくできる。
【0032】
【考案の効果】
請求項1の回転式吊り下げノズル用制振装置においては、補剛部材と腕部材と 釣合い重錘とによって、回転式ノズル本体のねじり振動に抵抗する慣性モ−メン トを増加させているから、回転式ノズル本体が直接に高圧ホ−スで吊り下される 場合よりもねじり振動の振幅が小さくて済む。
【0033】 請求項2の回転式吊り下げノズル用制振装置においては、実験または理論によ り求めた腕部材上の回転式ノズル本体の振幅が小さくなるような位置に、釣合い 重錘を容易に取付け直すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の回転式吊り下げノズル洗浄装置の模式
図である。
【図2】図1の回転ノズル本体周辺の部分的な説明図で
ある。
【図3】図1の回転ノズル本体の内部構造の説明図であ
る。
【図4】別の実施例の回転式吊り下げノズル洗浄装置に
おける回転式ノズル本体周辺の部分的な説明図である。
【符号の説明】
A パイプ B 回転式ノズル本体 D 腕部材 H 高圧ホ−ス L 長さ R ノズルヘッド W おもり N1 ノズル N2 ノズル

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体の周囲を公転しつつ自転するノズル
    ヘッドを用いて高圧水の噴射流を3次元的に走査する回
    転式ノズルを、高圧水を供給する高圧ホ−スで吊り下げ
    て使用する回転式吊り下げノズル、の噴射に伴なう振動
    を抑制する回転式吊り下げノズル用制振装置において、
    ノズル本体に一端を固定して高圧ホ−スの側に延長した
    補剛部材と、ノズル本体に一端を固定して高圧ホ−スの
    反対側に延長した腕部材と、該腕部材に固定した釣合い
    重錘とからなることを特徴とする回転式吊り下げノズル
    用制振装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の回転式吊り下げノズル用制振
    装置において、前記腕部材上に、前記釣合い重錘を位置
    調整可能に取付けたことを特徴とする回転式吊り下げノ
    ズル用制振装置。
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