JP2537231Y2 - 回転式吊下げノズル用制振装置 - Google Patents

回転式吊下げノズル用制振装置

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JP2537231Y2 JP10930291U JP10930291U JP2537231Y2 JP 2537231 Y2 JP2537231 Y2 JP 2537231Y2 JP 10930291 U JP10930291 U JP 10930291U JP 10930291 U JP10930291 U JP 10930291U JP 2537231 Y2 JP2537231 Y2 JP 2537231Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、本体の周囲を自転しつ
つ公転するノズルヘッドを用いて高圧水の噴射流を3次
元的に噴射する回転式ノズルを、高圧水に供給する高圧
ホースで吊り下げて使用する回転式吊り下げノズルに取
付けられる、噴射に伴なう本体の振動を抑制する制振装
置に関する。この回転式吊り下げノズルは、例えば、化
学反応塔の槽内の洗浄に用いられる。
【0002】
【従来の技術】本体の周囲を自転しつつ公転するノズル
ヘッドを用いて高圧水の噴射流を3次元的に噴射する回
転式ノズルを、高圧水に供給する高圧ホースで吊り下げ
て使用する回転式吊り下げノズルは、高圧ホースの巻上
げ巻下ろしにより噴射作業高さを任意に変更でき、被洗
浄面に対する作業高さを異ならせた噴射流の3次元的な
走査が可能である。また、回転式ノズルを棒先に取付け
て昇降させる形式の装置に比較して昇降機構が小型で、
作業高さの可調整範囲(ストローク)も大きいという利
点がある。
【0003】このような回転式吊り下げノズルは、例え
ば、化学工業における重合缶、反応缶、反応塔、反応槽
等の内部洗浄の用途への応用が期待されている。例え
ば、複雑な壁面構造を持つ高い反応塔(槽)の頂上部に
回転式吊り下げノズルの昇降機構を常設して反応塔内に
回転式ノズルを吊り下げ、化学反応中には回転式ノズル
を上部スペ−スに巻上げておき、化学反応の停止期間
に、回転式ノズルを昇降させながら反応塔の内壁面をむ
らなく種々の衝突角度で洗浄するようにしたシステムが
提案されている。
【0004】回転式吊り下げノズルに使用される回転式
ノズルとして、実開昭63−115452号公報には、
ノズルからの高圧水の噴射反力を用いてノズルヘッドの
自転および公転を駆動する形式のものが提案されてい
る。ここでは、回転式ノズル本体にノズルヘッドが公転
および自転可能に取付けられ、回転式ノズル本体に固定
した傘歯車にノズルヘッドに固定した傘歯車を噛み合せ
てノズルヘッドの自転を公転に連動させ、ノズルヘッド
に配置された2本のノズルは、ノズルヘッドの自転中心
を挟んで噴射方向を食い違わせて180度異ならせ、さ
らに、ノズルヘッドの公転により駆動される循環油量を
調整可能な油圧ポンプ循環系を回転式ノズル本体内に設
けている。従って、噴射方向を180度異ならせた2本
のノズルの直接の噴射反力は打ち消し合うが、ノズルの
噴射方向が食い違っているためノズルヘッドに自転軸回
りのねじり力が発生してノズルヘッドが自転し、回転式
ノズル本体とノズルヘッドの傘歯車の噛み合せにより自
転に連動して公転が行われ、さらに、油圧ポンプ循環系
の循環油量の調整によりノズルヘッドの自転速度を任意
に調整できる。
【0005】この回転式ノズルにおいては、ノズルヘッ
ドの自転回転数が高い程、噴射流の3次元的な分散状態
が均一になるが、ノズルヘッドの自転方向と逆向きに噴
射される噴射流の速度はノズル先端の自転周速度を差引
いた値に減速されるから、ノズルヘッドの自転回転数が
高いと噴射流の速度が低下して洗浄効果を損なう結果と
なる。また、壁面の被噴射軌跡上における噴射流の衝撃
力を確保して壁面から汚れを剥離するためには、被噴射
軌跡上における走査速度を落として噴射流を滞在させ、
単位面積当りの連続の衝突水量を確保する必要がある。
従って、ノズルヘッドの自転速度は野放図に早くするの
ではなく、油圧ポンプ循環系の循環油量の調整により、
100rpm以下に抑制されている。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】ところで、2本のノズ
ルの噴射方向を食い違わせて180度異ならせ、循環油
量の調整により自転の回転数を抑制したノズルヘッド
は、自転の逆向きに回転式ノズル本体を回転しようとす
るねじり力を本体に作用する。このねじり力の方向はノ
ズルヘッドの公転に伴なって回転式ノズル本体の回りを
回転するから、柔軟な高圧ホ−スで吊り下された回転式
ノズルの本体は高圧ホ−スの先端で不規則なねじり振動
を引起す。回転式ノズル本体の不規則なねじり振動は、
高圧ホ−スを多節振動させて回転式ノズル本体の位置と
姿勢を不安定にして噴射流の安定性を損ねたり、狭い場
所では回転式ノズル本体を内壁に強く衝突させて内壁面
の構造を破壊する場合もある。また、高圧ホ−スで吊り
下された回転式ノズル本体は減衰力を欠いた振子振動系
を形成しており、回転式ノズル本体を昇降させて行う洗
浄作業中に、その振子振幅が増して回転式ノズルが反応
塔内の構造物に引掛かると、反応塔の下部にまで回転式
ノズルが達しない場合や、引上げが不可能になる場合も
ある。
【0007】回転式ノズル本体のねじり振動の抑制を鑑
みて、ノズルヘッドに2本のノズルを同一直線上に配置
して回転式ノズル本体にねじり力を作用しないように
し、回転式ノズル本体内に水圧モ−タを設けてノズルヘ
ッドを強制的に公転させ、回転式ノズル本体とノズルヘ
ッドの傘歯車の噛み合せにより、この公転に伴なってノ
ズルヘッドが自転するようにした回転式ノズルが提案さ
れている。この構造によれば、2本のノズルがねじり力
を発生しないから、このねじり力に起因する回転式ノズ
ル本体の振動は発生しない。しかし、回転するノズルヘ
ッドの回転軸を本体まわりで強制的に回転させるため、
回転面に直角なジャイロ力が発生して回転式ノズル本体
にねじり振動が発生することに変りはなく、さらに、柔
軟な高圧ホ−スで吊り下された回転式ノズル本体が振子
振動系を構成することについては全く同一である。一
方、ノズルヘッドを自転させる駆動力を水圧モ−タから
得ているため、水圧モ−タと動力伝達機構の分だけ製作
コストが増し、回転式ノズル本体の大型化と機構複雑化
による信頼性低下を招いた。
【0008】回転式ノズル本体のねじり振動の抑制を鑑
みて、回転式ノズル本体に重錘を付加して重量を増すこ
とにより、回転式ノズル本体の位置と姿勢を安定させて
振幅を減少させる試みもなされた。しかし、高圧ホ−ス
で吊り下された回転式ノズル本体からなる振子振動系の
減衰力がさらに不足する結果となり、吊り下す長さによ
って振子振動系の共振周波数が異なるため、思いがけな
い長さで異常に振幅が増す可能性があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】本考案は、噴射方向を食
い違わせて180度異ならせた2本のノズルをノズルヘ
ッドに配置した、回転式ノズル本体に対するねじり振動
の加振力が大きい回転式ノズルであっても、回転式ノズ
ル本体のねじり振動を有効に抑制できる、噴射流の安定
性を確保した効率的な洗浄を可能とするための制振装置
を提供することを目的としている。
【0010】請求項1の回転式吊り下げノズル用制振装
置は、本体の周囲を自転しつつ公転するノズルヘッドを
用いて高圧水の噴射流を3次元的に噴射する回転式ノズ
ルを高圧水を供給する高圧ホースで吊り下げて使用する
回転式吊り下げノズルの噴射に伴なう振動を抑制する回
転式吊り下げノズル用制振装置において、ノズル本体に
一端を固定して高圧ホースの側に延長した補剛部材と、
ノズル本体に一端を固定して高圧ホースの反対側に延長
した腕部材と、該腕部材に固定した釣合い重錘とからな
るものである。
【0011】請求項2の回転式吊り下げノズル用制振装
置は、請求項1の回転式吊り下げノズル用制振装置にお
いて、前記腕部材上に、前記釣合い重錘を位置調整可能
に取付けたものである。
【0012】
【作用】本願考案においては、単純に回転式ノズル本体
の重量を増すのではなく、ノズルヘッドの噴射反力によ
るねじり力に対抗する回転ノズル本体の慣性モ−メント
を高めて振幅を抑制し、しかも、回転ノズル本体を含む
限られた部分だけで振動を完結させて、回転ノズル本体
のねじり振動が誘発する、高圧ホ−スで吊り下された回
転ノズル本体からなる振子振動系の振幅増加や、高圧ホ
−スの多節振動の発生を抑制している。
【0013】請求項1の回転式吊り下げノズル用制振装
置においては、回転式ノズル本体の周囲を自転しつつ公
転するノズルヘッドが回転式ノズル本体にねじり力を作
用する。このねじり力は、噴射方向を食い違わせて18
0度異ならせた2本のノズルを有する回転式ノズルの場
合、2本のノズルの噴射反力によるねじり力を含み、噴
射方向を同一直線上で180度異ならせた2本のノズル
を有する回転式ノズルの場合、回転するノズルヘッドの
回転軸を強制的に公転させて発生する自転軸のねじり力
を含む。また、巻上げ巻下しが容易な柔軟な高圧ホース
で吊り下された回転式ノズル本体は振子振動系を形成し
ており、高圧ホースによる吊り下し長さで規定される固
有周波数に同期した加振力を受けると、振幅を増加させ
る可能性がある。
【0014】しかし、回転式ノズル本体は、補剛部材の
上端において高圧ホ−スが支持する補剛部材以下の全重
量と、腕部材が支持する釣合い重錘とによって、ねじり
運動に抵抗する慣性モ−メントを増加させているから、
回転式ノズル本体が直接に高圧ホ−スで吊り下される場
合よりもねじり振動の振幅が小さい。また、回転式ノズ
ル本体のねじり振動は、腕部材における釣合い重錘の振
り回し運動とともに、補剛部材以下の部分の重心を中心
とした補剛部材の上端における高圧ホ−スの振り回し運
動を発生するが、高圧ホ−スの振り回し運動は空気抵抗
が大きいので振幅が抑制され、また、回転式ノズル本体
が直接に高圧ホ−スで吊り下される場合に比較して、補
剛部材の上端における自在な屈折により、回転式ノズル
本体のねじり振動が直接に振子振動系を加振する割合が
小さいため、回転式ノズル本体のねじり振動が振子振動
系の固有周波数に同期した場合でも振幅の増加の速度は
低くて済む。
【0015】請求項2の回転式吊り下げノズル用制振装
置においては、腕部材上に釣合い重錘が位置調整可能に
取付けてあるから、補剛部材以下の部分の重心を中心と
したねじり振動系の固有周波数を任意に調整でき、ノズ
ルヘッドの自転回転数や公転回転数による加振力の周波
数を避けた値、回転式ノズルの吊り下げ範囲内における
振子振動系の固有周波数を避けた値、回転式ノズルの吊
り下げ範囲内における高圧ホ−スの多節振動の固有周波
数を避けた値等を選択できる。
【0016】
【実施例】本考案の実施例を図面を参照して説明する。
【0017】図1は実施例の回転式吊り下げノズル洗浄
装置の模式図、図2は図1の回転ノズル本体周辺の部分
的な説明図、図3は図1の回転ノズル本体の内部構造の
説明図である。ここでは、2本のノズルの噴射方向を食
い違わせて180度異ならせた回転式吊り下げノズルを
昇降させて化学反応塔内を洗浄している。
【0018】図1において、化学反応塔Kの頂上部に
は、高圧水を発生するためのポンプPと、ポンプPから
回転式ノズル本体Bに高圧水を供給する高圧ホ−スHを
巻取るためのホ−スリ−ルMとが常設されている。回転
式ノズル本体Bは、高圧ホ−スHを用いてホ−スリ−ル
Mから吊り下され、ホ−スリ−ルMを作動して化学反応
塔K内の任意の高さにセットできる。
【0019】図2において、ノズルヘッドRは回転式ノ
ズル本体Bの周囲で公転可能に取付けられ、ノズルヘッ
ドRには、噴射方向を180度異ならせたノズルN1と
ノズルN2がノズルヘッドRの自転軸を挟んでそれぞれ
の噴射方向を食い違わせて配置されている。回転式ノズ
ル本体Bの上部には長さLのパイプAが固定され、パイ
プAの上端部には高圧ホ−スHが接続金具Fにより接続
されている。また、回転式ノズル本体Bの下部には腕部
材Dが固定され、腕部材DにはおもりWが取付けられて
いる。
【0020】図3において、噴射方向を食い違わせたノ
ズルN1とノズルN2を有するノズルヘッドRは、回転
式ノズル本体Bの公転部B1に固定した自転軸J2の回
りで回転可能に支持され、パイプAの下端が固定された
公転部B1は、回転式ノズル本体Bの固定部B2に固定
した中心の公転軸J1の回りで回転可能に支持されてい
る。ノズルヘッドRには傘歯車G1が、固定部B2には
傘歯車G1がそれぞれ固定され、傘歯車G1と傘歯車G
2の噛み合いによってノズルヘッドRの自転と公転が連
動している。公転部B1の下部には油圧ポンプケ−スI
2を含む油圧回路B3が形成され、油圧ポンプケ−スI
2内に収納された回転子I1は固定部B2の公転軸J1
に接続されている。油圧回路B3には作動油が充填され
ており、油圧回路B3における作動油の循環流量は、流
量調節弁Vの調整により任意に変更できる。
【0021】このように構成された回転式吊り下げノズ
ル洗浄装置においては、図1の反応塔K内における所定
の化学反応プロセスが終了した後に、ホ−スリ−ルMを
作動させて回転式ノズル本体Bを下降させながら、ポン
プPを作動させて高圧水を発生し、この高圧水を高圧ホ
−スHにより回転式ノズル本体Bに導いて反応塔K内に
噴射させ、反応塔Kの内壁面および内部構造物表面を洗
浄する。
【0022】高圧ホ−スHからパイプAを経て図3の回
転式ノズル本体Bの固定部B2に供給された高圧水は、
固定部B2の公転軸J1から公転部B1の自転軸J2を
経てノズルヘッドRにまで達し、噴射方向を食い違わせ
たノズルN1およびノズルN2を通じて噴射される。ノ
ズルN1とノズルN2の噴射反力はノズルヘッドRに自
転軸J2回りのねじり力を発生して、自転軸J2回りに
ノズルヘッドRを自転させる。ノズルヘッドRが自転す
るとノズルヘッドRの傘歯車G1は固定部B2の傘歯車
G2上を公転して、自転軸J2とともに公転部B1全体
を固定部B2の公転軸J1回りに公転させる。
【0023】公転部B1全体の公転により、公転部B1
の油圧ポンプケ−スI2と、固定部B2の公転軸J1に
連結された回転子I1との間には相対回転が発生し、公
転部B1の油圧回路B3内には作動油が循環する。しか
し、流量調節弁Vが油圧回路B3の循環油量を制限して
いるので、油圧ポンプケ−スI2と回転子I1とからな
る油圧ポンプの抵抗が増して、公転部B1全体の公転速
度が制限され、傘歯車G1と傘歯車G2の噛み合いによ
りノズルヘッドRの自転速度も制限される。
【0024】一方、自転速度を制限されたノズルヘッド
RのノズルN1とノズルN2の噴射反力によって、回転
式ノズル本体Bには、ノズルヘッドRの自転方向とは逆
向きのねじり力が発生し、このねじり力は、公転部B1
の公転に伴なって回転式ノズル本体Bの周囲を移動す
る。また、自転するノズルヘッドRの自転軸を回転式ノ
ズル本体Bの周囲に強制公転させているため、ノズルヘ
ッドRの自転軸に公転面と垂直なねじり力が発生し、こ
のねじり力も公転部B1の公転に伴なって回転式ノズル
本体Bの周囲を移動する。従って、回転式ノズル本体B
は図2の接続金具以下の部分の重心を中心としたねじり
振動を発生する。
【0025】しかし、実施例の回転式吊り下げノズル洗
浄装置では、回転式ノズル本体Bの上部にはパイプA
を、下部には腕部材Dを介しておもりWをそれぞれ固定
して、ねじり振動に抵抗する慣性モ−メントを増加させ
ているから、回転式ノズル本体Bが直接に高圧ホ−スH
で吊り下される場合よりも、ねじり振動の振幅が小さく
て済む。また、おもりWの下端部で計測される回転式ノ
ズル本体Bの振幅は、パイプAの長さとおもりWの重量
の組合せにより変化する。実験によれば、全長対内径比
L/dが20倍以上のパイプAを使用し、おもりWの重
量は5kgf 以上とすることが望ましい。本実施例では、
パイプAの長さLを1m、おもりWの重量を25kgf に
選択して、300kgf /cm2の高圧水を毎分200リット
ル噴射させた際のおもりWの下端部で計測される回転式
ノズル本体Bの振幅は50mm以下で済んだ。
【0026】図4は別の実施例の洗浄装置における回転
式ノズル本体周辺の部分的な説明図である。ここでは、
高圧ホ−スで吊り下げた回転式ノズル本体の垂直面内で
ノズルヘッドを公転させるようにしている。また、回転
式ノズル本体は、図2、図3の回転式ノズル本体と実質
的に同一なもので、共通する部材には同一の符合を付し
て説明を省略している。
【0027】図4において、ノズルヘッドRは回転式ノ
ズル本体Bの周囲で矢印のように公転可能に取付けら
れ、ノズルヘッドRには、噴射方向を180度異ならせ
たノズルN1とノズルN2がノズルヘッドRの自転軸を
挟んでそれぞれの噴射方向を食い違わせて配置されてい
る。回転式ノズル本体BにはL字に曲げたパイプA1が
固定され、パイプA1の上端部には図示しない高圧ホ−
スHが接続金具Fにより接続されている。パイプA1の
曲り部の外側には、先端にねじ部E3を形成した水平な
腕部材D2が固定され、腕部材D2にはおもりW2が2
個のボルトE1、E2を用いて固定されている。
【0028】このように構成された洗浄装置において
は、ノズルヘッドRの矢印のような公転に伴なって、ノ
ズルN1とノズルN2の噴射反力に起因するノズルヘッ
ドRの自転方向とは逆向きのねじり力が回転式ノズル本
体Bに作用し、回転式ノズル本体Bは、パイプA1以下
の部分の重心を中心とするねじり振動を発生する。
【0029】しかし、ここでは、腕部材D2を介して固
定したおもりW2がこのねじり振動抵抗する慣性モ−メ
ントを増加させているから、腕部材D2およびおもりW
2を取付けない場合よりもねじり振動の振幅が小さくて
済む。また、腕部材D2上におけるおもりW2の取付け
位置は2個のボルトE1、E2により任意に調整可能で
あるから、予めノズルヘッドRの種々の自転周期に対し
て回転式ノズル本体Bの振幅が小さくて済むおもりW2
の取付け位置を実験的に求めておき、ノズルヘッドRの
自転周期を調整した際には、回転式ノズル本体Bの振幅
が小さくて済む取付け位置におもりW2を固定する。
【0030】以上の実施例においては、高圧ホ−スで回
転式ノズル本体を吊り下げた形式の洗浄装置について説
明したが、洗浄用途以外にも、例えば、反応容器内へ薬
液注入を行う場合等にも各実施例は応用可能である。
【0031】また、回転式ノズル本体を上から吊り下げ
る場合ばかりではなく、回転式ノズル本体を細長いパイ
プで支持して水平に移動させるような場合にも各実施例
は応用可能である。回転式ノズル本体を細長いパイプで
支持した場合、回転式ノズル本体のねじり振動によって
細長いパイプがたわみ振動して、回転式ノズル本体の位
置が不安定になったり、細長いパイプが暴れてその繰出
しが不可能になる場合がある。このような場合でも、回
転式ノズル本体の細長いパイプの反対側に腕部材を延長
してこの腕部材上に適当なおもりを固定することによ
り、回転式ノズル本体を含む部分のねじり振動に抵抗す
る慣性モ−メントを高めてねじり振動の振幅を抑制すれ
ば、細長いパイプのたわみ振動の振幅を小さくできる。
【0032】
【考案の効果】請求項1の回転式吊り下げノズル用制振
装置においては、補剛部材と腕部材と釣合い重錘とによ
って、回転式ノズル本体のねじり振動に抵抗する慣性モ
−メントを増加させているから、回転式ノズル本体が直
接に高圧ホ−スで吊り下される場合よりもねじり振動の
振幅が小さくて済む。
【0033】請求項2の回転式吊り下げノズル用制振装
置においては、実験または理論により求めた腕部材上の
回転式ノズル本体の振幅が小さくなるような位置に、釣
合い重錘を容易に取付け直すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の回転式吊り下げノズル洗浄装置の模式
図である。
【図2】図1の回転ノズル本体周辺の部分的な説明図で
ある。
【図3】図1の回転ノズル本体の内部構造の説明図であ
る。
【図4】別の実施例の回転式吊り下げノズル洗浄装置に
おける回転式ノズル本体周辺の部分的な説明図である。
【符号の説明】
A パイプ B 回転式ノズル本体 D 腕部材 H 高圧ホ−ス L 長さ R ノズルヘッド W おもり N1 ノズル N2 ノズル

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体の周囲を自転しつつ公転するノズル
    ヘッドを用いて高圧水の噴射流を3次元的に噴射する回
    転式ノズルを、高圧水を供給する高圧ホースで吊り下げ
    て使用する回転式吊り下げノズル、の噴射に伴なう振動
    を抑制する回転式吊り下げノズル用制振装置において、
    ノズル本体に一端を固定して高圧ホースの側に延長した
    補剛部材と、ノズル本体に一端を固定して高圧ホースの
    反対側に延長した腕部材と、該腕部材に固定した釣合い
    重錘とからなることを特徴とする回転式吊り下げノズル
    用制振装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の回転式吊り下げノズル用制振
    装置において、前記腕部材上に、前記釣合い重錘を位置
    調整可能に取付けたことを特徴とする回転式吊り下げノ
    ズル用制振装置。
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