JPH0551245U - 浴槽洗浄装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 入浴後の浴槽内壁の湯垢を洗浄するため、洗
浄効果が高く作業が容易で所要時間が短くてすむ洗浄装
置を提供する。 【構成】 このため、浴槽５内壁のほぼ浴水レベル高さ
位置に、それぞれの対面内壁を指向する複数の噴射ノズ
ル２と、少くとも水Ｗと微小のポリエチレン製ビーズＢ
とを混合するための混合装置７を介してこの混合洗浄水
Ｗｍを各ノズル２に供給するための配管１と、前記浴水
を排水するための開閉弁８と、この開閉弁８及び混合装
置７の作動を制御するための制御装置３とを設けた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は浴槽洗浄装置、特に洗浄効果の高い洗浄装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般家庭等における風呂場の浴槽は、何回かの入浴により、相当汚れを生じ、 浴槽の内壁には湯垢が付着し、特に浴水面付近が著しい。これらの湯垢は脂質， 脂肪酸の金属，塩，遊離脂肪酸，蛋白質等より成り、特に水面部では固化／固着 して、単なる水の噴射だけでは落ち難く、その洗浄には従来人力でスポンジがブ ラシ等により洗剤等を使用して浴槽を傷付けないよう注意しながら、かなりの手 数と時間とを要していた。

【０００３】 このため、これらを改善するため、従来から種々の提案例が開示されている。 いずれも引用例の詳細な重複説明は省略するが、例えば、実開昭６３−７１８６ ９号公報は、浴槽蓋より洗剤及び洗浄水の散水を行う方法、実開平１−８３７７ 号公報及び実開平１−６９４６９号公報は、それぞれ回転洗浄ノズルまたは回転 アームより洗剤を吹付けたのち、散水を行う方法、また実開平２−１３４０８４ 号公報は、浴槽内の湯を洗剤と共に強制循環させる方法を採用し、あるいはまた 、実開昭５７−１６９２６１号公報は、自在アームの先端のブラシ等を回転させ る機械的方式を、さらに主として入浴中の人体を対象とした超音波利用方式を採 用した諸提案例が知られている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前記諸提案のうち、洗剤及び洗浄水を単に噴射するのみでは洗 浄効果が低く、比較的長時間を要し、これに伴い、洗浄水も比較的多量に必要と なる。また、自在アームによる回転ブラシを使用する方法は、その設備にスペー スやコストを要し、また人手の補助操作を必要とする。また、超音波を利用する 方法は高コストである等の問題点があった。

【０００５】 この考案は、以上のような従来の諸提案例の問題点にかんがみてなされたもの で、浴槽の洗浄効果が高く、洗浄に要する時間が比較的短い浴槽洗浄装置の提供 を目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

このため、この考案においては、浴槽内壁のほぼ浴水レベル高さ位置に、それ ぞれ対面内壁を指向する複数の噴射ノズルと、少くとも水と微小個体とを混合す るための混合装置を介してこの混合洗浄水を前記各ノズルへ供給するための各配 管と、前記浴水を排水するための開閉弁と、前記開閉弁及び混合装置の作動を制 御するための制御装置とを備えるよう構成し、あるいはさらに、前記浴槽の壁面 に、超音波発生手段を配設するよう構成することにより、前記目的を達成しよう とするものである。

【０００７】

【作用】

以上のようなこの考案による構成により、使用済の浴槽水を排出したのち、少 くともビーズ等の微小個体を混入した混合洗浄水を浴槽の各対面内壁に向って各 ノズルより噴射することにより、極めて短時間に付着した湯垢を洗浄することが でき、また、超音波洗浄方式等と併用することにより、さらに洗浄効果を高め得 る。

【０００８】

【実施例】

以下に、この考案を実施例に基づいて説明する。図１にこの考案に係る第１実 施例の構成概要図を示す。 （構成） ５は浴槽、６はその蓋、８は浴槽水の排水用ＮＣ（常時閉）電磁開閉弁である 。この実施例の特徴は、浴槽５の内壁のほぼ浴水レベル高さ位置にそれぞれ対面 内壁を指向する複数の噴射ノズル２を適当な間隔で配設し、それぞれへの配管１ で少くとも市水Ｗ及び例えばポリエチレン製の直径０．０５mm程度のビーズＢを 、また要すれば適当な洗剤Ｃを含めて混合するための混合装置７を介して各ノズ ル２に導くようにしたことにある。

【０００９】 混合装置７は、これらの混合された洗浄水Ｗｍを各ノズル２に供給するための ＮＣ電磁開閉弁７ａを備えている。また、３は制御線４を介してそれぞれ混合装 置７及び排水Ｗｍ用の開閉弁８を制御するための制御装置（コントローラ）で、 洗浄開始用の押ボタン３ａを備えている。

【００１０】 なお、前記ビーズＢの材質／直径等は前記実施例のみに限定されるものでなく 、浴槽表面を傷付けることなく、固まった湯垢の除去効果が大きく、かつノズル ２の穴径より小さく、また配管１に詰らないサイズのものであればよい。また、 市水Ｗは湯であっても差支えないことはもちろんである。

【００１１】 （動作） 次に動作を説明する。全員の入浴終了後、まず制御装置３の押ボタン３ａを押 すと、装置内部に予め設定された条件に従って洗浄を開始する。すなわち、制御 装置３からの制御信号は、制御線４を介して開閉弁８に送られ、これを開放して 浴槽水を排水する（Ｗｍ）。なお、この開閉弁８は電磁式であるが、手動開閉可 能に構成したものであっても差支えない。

【００１２】 つぎに制御装置３は制御信号を制御線４を介して混合装置８に送り、市水（水 道水）ＷとビーズＢ及び洗剤Ｃ（洗剤Ｃは必要な場合にのみ加える）を所定割合 で混合して洗浄水Ｗｍとし、開閉弁７ａを開放して水道圧力により配管１を介し て各ノズル２から噴射させる。ノズル２は浴槽内壁全面にかかるよう配設され、 この洗浄水にはビーズＢが適量混入されているので、湯垢は効果的に除去される 。なおこの場合、市水Ｗは湯であってももちろん差支えなく、また、水道圧力で 不十分の場合にはポンプ等により適当に増圧してもよい。この混合洗浄水による 洗浄終了後は、一定時間水Ｗのみを流し、浴槽５内に洗剤ＣやビーズＢが残らな いようにする。

【００１３】 また、汚れが極めて軽微な場合は、水Ｗのみで洗浄することも可能であり、制 御装置３において、汚れの程度に応じた数種の混合割合を設定しておくことによ り、洗剤ＣやビーズＢの所要量を節約し得る。

【００１４】 （他の実施例） 図２に、上記第１実施例を基本とした他の実施例の図１相当図を示す。この実 施例の特徴は、図１の実施例における浴槽５の一壁面に超音波発生手段として超 音波振動子９を配設し、浴槽水（湯）１０に超音波を供給して内壁に付着した湯 垢を遊離させるようにしたもので、入浴終了後、制御装置３の押ボタン３ａを押 すと、最初にこの超音波洗浄を行い、しかるのち、第１実施例において説明した 洗浄手順を行うようにしたものである。

【００１５】 なお、この実施例の洗浄装置は、上記超音波洗浄方式のみならず、機械式また は散水式等の他の洗浄方式やそれらの組合わせに対しても適用し得る。

【００１６】

【考案の効果】

以上説明したように、この考案によれば、浴槽の洗浄水にビーズ等の微小個体 が混入されて内壁面に噴射されるので洗浄効果が高く、洗浄作業が容易であり、 所要時間が短くてすむ。また超音波洗浄方式等を併用することにより、さらに洗 浄効果を高めることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 第１実施例の構成概要図

【図２】 第２実施例の構成概要図

【符号の説明】

１ 配管 ２ ノズル ３ 制御装置 ５ 浴槽 ７ 混合装置 ８ 開閉弁 ９ 超音波振動子 Ｗ 水 Ｗｍ 混合洗浄水 Ｂ ビーズ（微小個体）

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 浴槽内壁のほぼ浴水レベル高さ位置に、
   それぞれ対面内壁を指向する複数の噴射ノズルと、少く
   とも水と微小個体とを混合するための混合装置を介して
   この混合洗浄水を前記各ノズルへ供給するための各配管
   と、前記浴水を排水するための開閉弁と、前記開閉弁及
   び混合装置の作動を制御するための制御装置とを備えた
   ことを特徴とする浴槽洗浄装置。
2. 【請求項２】 前記浴槽の壁面に、超音波発生手段を配
   設したことを特徴とする請求項１記載の浴槽洗浄装置。