JPH05329093A - 浴槽洗浄装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数の噴射ノズルより洗浄液を吹付けて浴槽
内面を洗浄する浴槽洗浄装置において、比較的少数のノ
ズルで洗浄効果を向上させるための手段を提供する。 【構成】 このため、洗剤Ｃを含む市水Ｗを循環ポンプ
８により複数の噴射ノズル４より噴射して清掃する循環
配管１１に、流量制御装置としての比例弁１０を配設
し、コントローラ１２により所定プログラムに従って周
期的に流量を変化させて噴射パターンＡ／Ｂ等を変化さ
せるよう構成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、浴槽洗浄装置、特
に、その自動洗浄装置構成の簡素化に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】例えば一般家庭等において、風呂場にお
ける浴槽の使用後の洗浄は、通常、洗剤を使用しながら
たわしやブラシ等を用いて人手で行われているが、その
作業は中腰姿勢等を強いられるため重労働の傾向があっ
た。

【０００３】これらを軽減するため洗浄を自動化するた
めの種々の提案が例えば実開平２−１０３３７８号公報
等に開示されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】以上のような従来の提
案例にあっては、浴槽の上端内周縁部に多数の洗浄液噴
射用ノズルを配設して浴槽内部壁面に吹付けることによ
り清掃・洗浄を行うものであった。

【０００５】しかしながら、実際の浴槽はその形状やサ
イズが異なるため、各ノズルの散水方向や範囲等をそれ
ぞれに適合させる必要があり、各浴槽に専用のノズルが
必要である。また、浴槽の各壁や底面の全面に散水する
ために多数のノズルを必要とし、これに伴い配管数や取
付け工数等も増加すると共に、それに使用するポンプ等
の容量／サイズも大きなものが必要となり、高コスト化
する傾向があった。また、比較的少数のノズルで、それ
ぞれのノズルの噴射方向を機械的に変更させる形式で
は、構造が複雑となり同様に高コスト傾向となる。

【０００６】この発明は、以上のような局面にかんがみ
てなされたもので、この種の洗浄効果を減ずることな
く、比較的ノズル数が少なく、かつ関連部品／配管等を
簡素化し得る手段の提供を目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】このため、この発明にお
いては、複数の噴射ノズルより洗浄液を吹付けて浴槽内
面を洗浄するための浴槽清浄装置において、前記各噴射
ノズルに連通する配管に前記洗浄液の流量を可変するた
めの流量制御手段を配設するよう構成することにより、
前記目的を達成しようとするものである。

【０００８】

【作用】以上のような装置構成により、各噴射ノズルへ
の洗浄液流量を、例えば、周期的に可変し得るため、そ
れに伴いそれぞれの吹付け範囲が変化するため、それら
の変化を組合せることにより浴槽内面の広い範囲をカバ
ーすることができるため、配設ノズル数を比較的に少な
くすることができ、それに伴い関連部品や配管を簡素化
してコスト低減に寄与することができる。

【０００９】

【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。 （構成）図１に、この発明に係る浴槽洗浄装置の一実施
例の概要構成ブロックを示す。この図は全体装置のうち
給湯部分や湯沸し部分は従来例と同様として省略して示
す。

【００１０】１は浴槽、２はその蓋、３は排水孔であ
る。４は、浴槽１内壁上部に配設された複数の洗浄用の
噴射ノズルで、そのうちの対向する一対のみを示す。蓋
２には、洗浄液としての水道水（市水）Ｗ及び洗剤Ｃの
各導入口を備えている。５は市水Ｗの開閉弁、６はポン
プ，タンク等より成る洗剤Ｃの供給装置である。７は浴
槽１の水位センサ、８は循環ポンプ、９は排水の循環を
制御するための三方弁、１０は、流量制御用の比例弁、
１１は配管である。１２は洗浄動作制御用コントロー
ラ、１３／１４はそれぞれその制御線／信号線を示す。

【００１１】（動作）以上の構成による洗浄動作を説明
する。洗浄の開始に際して、コントローラ１２より不図
示の洗浄開始スイッチを押下すると、予め設定された内
部プログラムに従って洗浄動作を開始する。これらの指
令信号をコントローラ１２から制御線１３を介して三方
弁９に送出すると、まず汚れた浴槽水を排水させる。こ
の排水を終了すると、制御信号は三方弁９に送られて排
水“開”，循環“開”状態とする。コントローラ１２
は、市水Ｗの開閉弁５に制御信号を送って、市水Ｗを水
位センサ７等により所定量浴槽１内に供給し、さらに制
御信号を洗剤供給装置６に送って、洗剤Ｃを所定量浴槽
１内に供給する。この動作完了後にコントローラ１２か
ら制御信号が循環ポンプ８に送られ、洗剤Ｃを含んだ洗
浄液を循環させて各噴射ノズル４より噴射させ、浴槽１
内の各壁面に吹付けて洗浄を開始させる。

【００１２】この実施例の特徴は、コントローラ１２か
らの制御信号を制御線１３を介して比例弁１０に送り、
ポンプ８により循環する洗浄液の流量を周期的に変化さ
せて、吹付けられる壁面上の位置範囲を変化させるよう
構成したことにある。この状態を図２に、簡略化して１
個の噴射ノズル４についての流量がそれぞれ最大／最小
の場合に対応して洗浄液の吹付けられる壁面場所の変化
を、それぞれ示す噴射パターンＡ／Ｂにて表わしたもの
である。これらの位置は、各ノズル４についてＡからＢ
へと周期的かつ連続的に変化するため、各壁面を均等に
洗浄することができる。

【００１３】このような洗浄動作が所定時間で終了する
と、図１のコントローラ１２は循環ポンプ８に停止信号
を送って循環を停止させると共に、三方弁９により洗浄
液を排水させる。この排水完了後、コントローラ１２
は、さらに制御信号を三方弁９に送り、これを“閉”，
循環側を“開”にすると共に、開閉弁５で“開”にして
市水Ｗを浴槽１内に所定量供給し、所定時間後、循環ポ
ンプ８を始動させて、各ノズル４より市水Ｗを吹付けて
すすぎを行う。この場合も前記洗浄時と同様、コントロ
ーラ１２は比例弁１０に制御信号を送って所定の周期的
な流量制御を行い、すすぎ効率を向上させる。

【００１４】以上の洗浄及びすすぎが所定回数／時間繰
返されて終了すると、コントローラ１２は循環ポンプ８
に制御信号を送出してその運転を停止させたのち、三方
弁９を“開”としてすすぎ水を外部へ排水させる。

【００１５】（他の実施例）なお、図１実施例において
は、浴槽水の排水用と洗浄液の循環用に浴槽１の排水孔
３を共用させているが、これらを別個に設けても差支え
ないことはもちろんである。また、流量制御用に混合弁
を用い、互に対向する噴射ノズル４に配管接続して、一
方が前記噴射パターンＡ、他方が噴射パターンＢとなる
ようにするとさらに効果的である。また、配管１１の洗
浄水の溜まる部分に、例えば、三方弁９と同様な排水機
構を設けて排水することにより、すすぎ時間を短縮させ
ることも可能である。

【００１６】なお、前記実施例は、市水Ｗと洗剤Ｃとの
混合液を循環させて吹付ける洗浄方式であるが、これに
代えて洗剤Ｃを直接浴槽１に吹付けて洗浄し、すすぎ時
に前記方式で行うようにしても差支えない。このような
場合、吹付ける水は図１のように循環する方法のみに限
定されるものでなく、例えば、図３に他の実施例の簡略
化した図１／図２相当図に示すように、市水Ｗまたは洗
剤Ｃ混合液を直接噴射ノズル４により吹付け、排水Ｅ用
に開閉弁５を用いるようにしても差支えない。なお、１
５は混合装置であり、前記図１／図２におけると同一
（相当）構成要素は同一符号で示し、重複説明は省略す
る。

【００１７】さらにまた、以上のような各実施例に、例
えば、実際の浴槽内の汚れの程度を検出するための手段
を付加し、各部における検出出力に応じて噴射ノズル４
からの噴射量を制御するよう構成することにより、さら
に洗浄効果を向上させることができる。

【００１８】

【発明の効果】以上、説明したように、この発明によれ
ば、噴射ノズルからの洗浄液の流量を可変し得るよう構
成したため、散水範囲が変化し、これらの変化を組合せ
ることにより、浴槽内面の広い範囲をカバーすることが
できるため、比較的少数の噴射ノズルで洗浄効果を向上
させることができ、関連部品数や配管も簡素化されてコ
スト低減に寄与し得る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 一実施例の概要構成ブロック図

【図２】 その噴射パターンの一例図

【図３】 他の実施例の図１／図２相当図

【符号の説明】

１ 浴槽 ４ 噴射ノズル ８ 循環ポンプ １０ 比例弁（流量制御装置） １２ コントローラ Ａ，Ｂ 噴射パターン Ｃ 洗剤 Ｗ 市水

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の噴射ノズルより洗浄液を吹付けて
   浴槽内面を洗浄するための浴槽清浄装置において、前記
   各噴射ノズルに連通する配管に前記洗浄液の流量を可変
   するための流量制御手段を配設したことを特徴とする浴
   槽洗浄装置。