JPH05508Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、交通量が多く交通規制や交通止めが
困難な道路上で橋梁構築用や橋梁修理用の作業足
場を仮設・撤去するために必要な吊り上げ装置に
関するものである。

［従来の技術］ 従来、この種の作業足場を仮設する方法として
は、第６図に示す通り、路上より分割した足場部
材を人力で吊り上げ、所定の位置でこれを順次組
み立てる方式のものと、第７図に示す通り、路上
で組立を終えた足場をウインチの駆動により所定
の位置へ一括して吊り上げる方式のものが知られ
ている。

上記２方式とも撤去方法は仮設の逆手順であ
る。

［考案が解決しようとする課題］ 従来の技術で述べたもののうち前者において
は、仮設や撤去の期間中道路上でかなりの作業が
発生するが、これが終了するまで交通規制や交通
止め等の処置が必要となるとともに、人力作業に
依存するため作業効率も芳しくないという問題点
を有していた。

また、後者においては機械作業のため作業能率
は改善されるが、足場仮設のほぼ全期間中、これ
に使用するウインチや吊り上げアンカー設備の置
き場を道路上に確保せねばならず、交通障害の要
因になるという問題点を有していた。

本考案は、従来の技術の有するこのような問題
点に鑑みなされたものであり、その目的とすると
ころは仮設時および撤去時に発生する短時間の道
路の交通規制または交通止めを除いて道路を使用
する必要がない優れた作業足場吊り上げ装置およ
び移動用作業足場吊り上げ装置を提供しようとす
るものである。

［課題を解決するための手段及び作用］ 上記目的を達成するために、本考案における作
業足場吊り上げ装置は，第１図に示す形状を有す
る鋼製枠の基体１に電動ウインチ２・電動ウイン
チ用制御装置３・吊り上げ用ローラー４およびロ
ープ５を取り付けたものである。

また、移動用作業足場吊り上げ装置は，第２図
に示す形状を有する鋼製枠の基体６に電動ウイン
チ７・電動ウインチ用制御装置８・吊り上げ用ロ
ーラー９・移動用ローラー１０およびロープ１１
を取り付けたものである。

さらに、基体１，６内に取り付けた部品は下記
に従つて配置される。

電動ウインチ２，７は基体１，６の上部に配置
する。

電動ウインチ用制御装置３，８は場所の如何を
問わず適宜配置すればよい。

吊り上げ用ローラー４，９は基体１，６の上部
や下部に数カ所配置する。

移動用ローラー１０は基体１内に数カ所配置す
る。

ロープ５，１１は吊り上げ用ローラー４，９を
介して電動ウインチ２，７用ドラムと作業足場を
連結する。

本考案は、このように構成されている。

作業足場吊り上げ装置は、第３図および第４図
に示す通り、使用時には４個１組で機能を発揮す
るものであり、橋梁の高欄部に跨つて仮に取り付
けられ、該作業足場吊り上げ装置内の電動ウイン
チ用ローラーから吊り上げ用ローラーを経て作業
足場の四隅に至る計４本のロープを巻取りまたは
巻戻して、該作業足場を水平に保ちながら、該作
業足場を上下に移動する機能を有する。

移動用作業足場吊り上げ装置は上記作業足場吊
り上げ装置と同一の機能を有するほか、該移動用
作業足場吊り上げ装置内の移動用ローラーにより
橋梁の高欄部にそつて上記作業足場を水平方向に
移動する機能を有する。

［実施例］ 第５図に作業足場吊り上げ装置の実施例を示
す。

基体の上部に電動ウインチ１個を、上記作業足
場吊り上げ装置の取扱者付近に電動ウインチ用制
御装置１個を、該基体の上部及び下部に吊り上げ
用ローラー計３個を取り付けた上記作業足場吊り
上げ装置を４個用意する。

各ロープの１端は電動ウインチ用ドラムに連結
し、ロープの他端は作業足場に取り付けた吊りフ
ツク１２を経て上記基体の下部と連結する。

上記作業足場吊り上げ装置４個は各々橋梁の高
欄部に跨つて仮に取り付けられ、該作業足場吊り
上げ装置内の電動ウインチ用ローラーから上記基
体内にある吊り上げ用ローラーと作業足場（四
隅）に取り付けた吊りフツクを経て上記基体の下
部に連結した計４本のロープを巻取りまたは巻戻
して該作業足場を上下に移動する。

［考案の効果］ 本考案は、上記の通り構成されているので、道
路の交通規制や交通止めの必要な時間帯が極めて
短く、交通量の多い道路上で橋梁構築または橋梁
修理の作業足場を仮設・撤去する際効果が大き
い。

【図面の簡単な説明】

第１図は作業足場吊り上げ装置の構造図、第２
図は移動用作業足場吊り上げ装置の構造図、第３
図および第４図は作業足場吊り上げ装置および移
動用作業足場吊り上げ装置の使用例を示す図、第
５図は作業足場吊り上げ装置の実施例を示す構造
図、第６図及び第７図は従来の技術の例を示す図
である。 １……基体、２……電動ウインチ、３……電動
ウインチ用制御装置、４……吊り上げ用ローラ
ー、５……ロープ、６……基体、７……電動ウイ
ンチ、８……電動ウインチ用制御装置、９……吊
り上げ用ローラー、１０……移動用ローラー、１
１……ロープ、１２……吊りフツク、１３……作
業足場、１４……橋梁、１５……作用足場吊り上
げ装置または移動用作業足場吊り上げ装置、１６
……高欄部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 鋼製枠からなる基体１と、該基体１に組み込
   んだ電動ウインチ２・電動ウインチ用制御装置
   ３・吊り上げ用ローラー４およびロープ５で構
   成され、該基体１の上部に該電動ウインチ２
   を、該基体１の上下数カ所に該吊り上げ用ロー
   ラー４を各々配置し、該吊り上げ用ローラー４
   を介して該ロープ５で該電動ウインチ２用ドラ
   ムと作業足場１３を連結して該作業足場１３を
   上下移動することを特徴とする、作業足場吊り
   上げ装置。 ２ 鋼製枠からなる基体６と、該基体６に組み込
   んだ電動ウインチ７・電動ウインチ用制御装置
   ８・吊り上げ用ローラー９・移動用ローラー１
   ０およびロープ１１で構成され、該基体６の上
   部に該電動ウインチ７を、該基体６の上下数カ
   所に該吊り上げ用ローラー９を、該基体６内に
   該移動用ローラー１０を各々配置し、該吊り上
   げ用ローラー９を介して該ロープ１１で該電動
   ウインチ７用ドラムと作業足場１３を連結して
   該作業足場１３を上下に移動し、該移動用ロー
   ラー１０により該作業足場１３を橋梁１４の高
   欄部１６にそつて水平方向に移動することを特
   徴とする、移動用作業足場吊り上げ装置。